有価証券報告書-第10期(平成26年4月1日-平成27年3月31日)

【提出】
2015/06/26 9:07
【資料】
PDFをみる
【項目】
122項目

対処すべき課題

当社は、企業理念である「先進の道路サービスへ」の実現に向けて、平成26年度当初に第三次の計画となる「中期経営計画(2014~2016)」を策定しました。本計画では、構造物の老朽化対策や長期的視点に立った維持管理、新たな技術開発やノウハウの継承、道路ネットワークの着実な整備や利用しやすい料金体系の実現、たゆまぬ経営改善、関連事業の一層の拡大などの経営課題を踏まえた重点施策を取りまとめております。中期経営計画の2年目となる平成27年度は“新たなステージへ! ~徹底したお客さま目線で安全・安心・快適~”を阪神高速グループスローガンに掲げ、「安全・安心・快適」をさらに充実させたネットワークの提供に取り組むとともに、徹底したお客さま目線を意識した新しいステージでの道路サービスの提供等に取り組んで参ります。
中期経営計画期間の3年間に重点的に実施する施策の概要は、次のとおりです。
<大規模更新・修繕等による長寿命化の推進>阪神高速道路を将来にわたって健全な状態に管理し、お客さまに安心してご利用頂けるよう、老朽化が進んだ構造物等の修繕事業等を進めるとともに、国や関係自治体などの関係機関と連携しつつ、お客さまや地域の皆さまのご理解を頂きながら、平成27年度から新たに大規模更新・修繕事業に着手して参ります。
<安全・安心・快適の追求>阪神高速をご利用いただく1日73万台のすべてのお客さまにとって安全で安心して運転しやすく、快適な走行が可能な道路サービスを提供するため、日常の維持管理、交通安全対策などのハードの改良、CS向上施策、ITS技術の活用等を継続的に実施します。
また、南海トラフ巨大地震による津波等に対応する防災対策を進めます。
<より利用しやすく>関西のくらしや経済の発展に寄与し、お客さまの利便性向上に資するミッシングリンク解消に向けたネットワーク整備等に着実に取り組むとともに、お客さまにとってわかりやすく、道路網全体が効率的に利用される料金体系の実現に向けた検討を進めます。
<プロの仕事の徹底>今後の都市部における大規模更新・修繕等に対応するため、高品質で合理的な都市高速道路の建設・管理、構造物の長寿命化、維持管理の効率化等の実現に向けた技術開発を戦略的に進めます。
<関連事業・新規事業の展開>阪神高速グループにおいてこれまで培ってきた技術・ノウハウ、高架下等の道路空間や保有する資産を有効に活用し、社会のニーズに応えるため、周辺の自動車専用道路等の一体的管理受託、海外事業を含む土木・建築・補償コンサルティング事業、駐車場事業、保有資産有効活用事業、ETC活用事業等を積極的に展開します。
<環境にやさしく、地域・社会とともに>企業の信頼性を確保しつつ社会的責任を果たすため、地球環境の保全、都市環境との調和に積極的に取り組むとともに、これまで培った技術やノウハウを活かし、地域社会へ貢献します。
<阪神高速グループ全体の総合力向上>阪神高速グループ全体での企業価値向上を進めるとともに、グループ経営による効果を検証し、道路サービスの更なる品質確保・向上を図り、持続発展する企業グループを目指します。
<たゆまぬ経営改善と働きがいのある職場の実現>財務基盤の強化と確実な債務返済を図るため、引き続きコストの縮減等による経営改善を進めるとともに、経営計画・実績評価制度、人材マネジメント等を通じた働きがいのある職場の実現、組織の生産性・効率性の向上を推進します。