訂正有価証券報告書-第10期(平成26年4月1日-平成27年3月31日)

【提出】
2015/08/12 14:21
【資料】
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【項目】
130項目

対処すべき課題

平成27年3月25日に国土交通大臣から事業許可を受けた特定更新等工事の円滑かつ着実な実施を図るため、平成26年4月に当社内に「NEXCO西日本高速道路強化再生計画推進会議」を設置し、事業の具体的な進め方等についての検討を重ねており、関係機関との連携も図りながら、平成27年度から事業に着手し、着実な事業推進に取り組んでいきます。
また、高速道路の安全性に対する信頼度を確固たるものとするため、「保全事業システム推進五箇年計画」に基づき、道路構造物・附属物を対象とした総点検及び安全対策を実施するとともに、点検から補修に至る一連の業務が永続的に機能するシステムの早期確立に取り組んでいます。あわせて、将来起こりうる変状の予見も含め、道路構造物などの健全性の見える化など、客観データに基づく診断・評価レベルの高度化に取り組むことにより、保全技術の高度化を図っていきます。さらには、「茨木技術研修センター」を整備し、専門の技術力を有する人材の継続的な育成を進めていきます。
これらのハード・ソフト両面の対策に当社グループ一丸となって取り組むことにより、「100%の安全・安心」を実現し、国民共有の財産である高速道路の健全性と機能を将来にわたって確保するとともに、地域社会や国民の皆様から『信頼』を得られる企業となるよう、より一層努めていきます。
また、当社グループは、平成23年度から平成27年度までの5年間を『自立』と『成長』のための期間と位置付けた「中期経営計画2015」に基づく取り組みを行っており、平成27年度はその最終年度として、以下のような課題に引き続き取り組んでいきます。
(災害対応力の強化)
災害対応力の強化を図るため、災害対応計画の策定や防災備蓄倉庫などの整備に加え、災害発生時に実効性の高い活動ができる体制の構築に向けて、ハード面では新たな交通管制システムの構築、ソフト面では防災訓練、防災研修、災害図上訓練などを通じて災害対応計画の実効性を確認するとともに、訓練などから得られた課題をもとに災害対応計画の見直しや必要なマニュアルの整備などにより、当社の危機対応能力の向上を図ってきました。また、平成27年3月14日に開通した徳島自動車道(鳴門ジャンクション~徳島インターチェンジ間)において、高速道路と一体となった津波一時避難場所を自治体と連携して整備することで、地域の防災力向上を図りました。
今後も更なる災害対応力の強化をめざして、新たな施策への対応や、災害対応計画の見直しを行うなど、不断の努力を続けていきます。
(お客さまの満足度の更なる向上)
SA・PAでは、計画的な店舗建替え・改良の実施による地域性や交通特性を踏まえた店づくり、エリア毎のお客さまニーズにあった品揃え等により、「くつろぎ、楽しさ、にぎわい」を実感していただける「お客さま満足施設」としての店舗展開を進めています。
また、ブランド戦略については、当社グループが運営する直営店において先駆的に展開し、統一的なサービスの提供や接客水準などの向上により、お客さまの期待を超えた価値の提供に努めていきます。
(ダイバーシティ推進に向けた取り組み)
当社を取り巻く様々な環境の変化、高速道路に対するニーズの多様化に対応するため、「違いを尊重し、個々が活躍し、進化し続けるチームへ」というダイバーシティ推進ビジョンのもと、「ダイバーシティ推進プロジェクト」を立ち上げ、ワークライフ・インテグレーションの推進、女性の活躍促進、定年退職者や障がい者の雇用促進など、多様な人材がより活躍できる会社づくりを進めていきます。
(積極的な広報活動への取り組み)
高速道路の老朽化に伴う維持修繕費等の増大、自然災害の多発・甚大化、お客さまニーズの高度化・多様化など当社を取り巻く環境が大きく変化している中、当社事業の効果的な推進を図るため、当社グループの経営状況、建設・管理、新事業等への取り組みについて、社長定例記者会見、ウェブサイト、地元事業説明会等で積極的に情報発信し、地域社会や住民の方々との積極的なコミュニケーションを通じた理解・支援・協力を幅広く得るための活動を進めています。また、道路保全事業や建設事業の現場見学会(なるほど!高速道路発見)を積極的に実施しており、催行人数を増やすなど、多くの方々に参加いただけるよう努めていきます。