訂正有価証券報告書-第97期(令和2年4月1日-令和3年3月31日)
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりである。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度の我が国経済は、新型コロナウイルス感染症の影響により、急速に悪化し、厳しい状況が続いたが、経済活動が徐々に再開するなかで、輸出・生産を中心に持ち直しの動きがみられた。北陸地域においても同様の状況で推移した。
このような経済情勢の中、当連結会計年度の財政状態、経営成績は以下のとおりとなった。
(財政状態)
資産合計は、前連結会計年度末に比べ26億円増の1兆5,956億円(前期末比 100.2%)となった。
負債合計は、前連結会計年度末に比べ165億円減の1兆2,398億円(同 98.7%)となった。
純資産合計は、前連結会計年度末に比べ192億円増の3,557億円(同 105.7%)となった。
(経営成績)
当連結会計年度の経営成績は、売上高(営業収益)6,394億円(前期比 101.8%)、経常利益123億円(同 53.2%)、親会社株主に帰属する当期純利益は68億円(同 50.9%)となった。
(セグメントごとの経営成績[セグメント間の内部取引消去前])
2020年4月1日に、一般送配電事業を会社分割の方法によって北陸電力送配電株式会社に承継させたことに伴い、当連結会計年度より、報告セグメントを従来の「電気事業」から、「発電・販売事業」及び「送配電事業」に区分する変更を行っている。
また、セグメント利益について、従来の営業利益に基づく算定から経常利益に基づく算定に変更している。
なお、前連結会計年度では、「送配電事業」に相当する売上高及び利益又は損失の金額を区分できないことから、変更後のセグメント情報の区分により、前連結会計年度の情報を作成することは実務上困難である。よって、次のとおり、当連結会計年度のセグメントごとの経営成績を、変更前のセグメント情報の区分により記載している。
上記内容は、「(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容」における、「(セグメントごとの経営成績[セグメント間の内部取引消去前])」についても、同様である。
電気事業は、売上高5,840億円(前期比 102.3%)、経常利益39億円(同 24.5%)となった。
その他の事業は、売上高1,066億円(同 99.5%)、経常利益106億円(同 112.9%)となった。
また、変更後のセグメント情報の区分による当連結会計年度のセグメントごとの経営成績は次のとおりである。
発電・販売事業は、売上高5,745億円、経常損益は82億円の損失となった。
送配電事業は、売上高1,756億円、経常利益122億円となった。
その他の事業は、売上高1,066億円、経常利益106億円となった。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における連結ベースの現金及び現金同等物は、営業活動により566億円増加したが、投資活動において固定資産の取得による支出を中心に849億円、財務活動により33億円減少したことから、前連結会計年度末に比べ307億円減少し、当連結会計年度末には1,323億円(前期末比81.2%)となった。
③ 生産、受注及び販売の実績
当社グループ(当社及び連結子会社)においては、電気を供給することを主たる事業としており、また、それ以外の事業は、広範囲かつ多種多様であり、生産、受注、販売といった画一的な区分による表示が困難である。
このため、発電及び販売の実績のみを記載している。
a. 発電実績
(注)1.当社の発電電力量を記載している。
2.四捨五入のため合計が一致しない場合がある。
b. 販売実績
(a)販売電力量
(注)1.送配電事業関連の販売を除く。
2.他社販売は期末時点で把握している実績を記載している。
3.四捨五入のため合計が一致しない場合がある。
(b)料金収入
(注)1.送配電事業関連の販売を除く。
2.他社販売は期末時点で把握している実績を記載している。
c. 資材の実績
石炭、重油、原油、LNGの受払実績
(注)1.払出には、販売の払出を含む。
2.四捨五入のため合計が一致しない場合がある。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりである。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものである。
① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成している。この連結財務諸表を作成するにあたり採用する重要な会計方針については「第5 経理の状況」に記載している。
当社グループは、連結財務諸表を作成するにあたり、繰延税金資産の回収可能性、退職給付に係る負債及び資産、資産除去債務などに関して、過去の実績等を勘案し、合理的と考えられる見積り及び判断を行っているが、実際の結果は見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合がある。このうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載のとおりである。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a. 売上高及び経常収益
売上高(営業収益)は、燃料費調整額の減少はあるが、総販売電力量の増加などにより、前連結会計年度に比べ114億円増の6,394億円(前期比 101.8%)となり、これに営業外収益を加えた経常収益は118億円増の6,422億円(同 101.9%)となった。
b. 経常利益及び親会社株主に帰属する当期純利益
経常利益は、新型コロナウイルス感染症の影響はあったものの総販売電力量が増加し、これによる増益影響があった一方で、購入電力量の増加や卸電力取引所価格高騰影響などにより、前連結会計年度に比べ108億円減の123億円(同 53.2%)となった。
また、親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度に比べ65億円減の68億円(同 50.9%)となった。
c. 新型コロナウイルス感染症による影響
新型コロナウイルス感染症による影響について一定の前提をおいて試算すると、販売電力量については、電灯で外出自粛などにより増加したが、電力で工場の操業が減少したことなどから8億キロワット時程度の減少、売上高については70億円程度の減収、経常利益については40億円程度の減益影響があったものと見ている。
(セグメントごとの経営成績[セグメント間の内部取引消去前])
a. 電気事業
当連結会計年度の総販売電力量については、325億54百万キロワット時となり、前連結会計年度と比較すると6.2%の増加となった。
このうち、小売販売電力量については、電灯においては、冬季の気温が前年より低かったことにより暖房需要が増加したこと、電力においては、工場の操業が減少した影響はあったものの販売拡大活動により契約電力が増加したことなどから、259億40百万キロワット時となり、前連結会計年度と比較すると3.5%の増加となった。また、卸販売電力量については、卸電力取引所等への販売増から、66億14百万キロワット時となり、前連結会計年度と比較すると17.9%の増加となった。
供給力については、志賀原子力発電所1・2号機が引き続き運転できなかったことから、厳しい状況となった。
しかしながら、水力・火力発電所の補修時期の調整や卸電力取引所からの調達など供給面での諸対策を講じた結果、供給を維持することができた。
収支については、売上高は、燃料費調整額の減少はあるが、総販売電力量の増加などにより、前連結会計年度に比べ132億円増の5,840億円(前期比 102.3%)となった。
また、経常利益は、新型コロナウイルス感染症の影響はあったものの総販売電力量が増加し、これによる増益影響があった一方で、購入電力量の増加や卸電力取引所価格高騰影響などにより前連結会計年度に比べ121億円減の39億円(同 24.5%)となった。
b. その他
売上高は、前連結会計年度に比べ4億円減の1,066億円(前期比 99.5%)、経常利益は、前連結会計年度に比べ12億円増の106億円(同 112.9%)となった。
また、変更後のセグメント情報の区分による当連結会計年度のセグメントごとの経営成績は次のとおりである。
a. 発電・販売事業
発電・販売事業は、国内における発電・小売電気事業等を展開している。
売上高は、販売収入や再エネ特措法交付金の計上などにより、5,745億円となり、経常損益は、燃料費や修繕費、購入電力料の計上などにより、82億円の損失となった。
b. 送配電事業
送配電事業は、北陸域内における一般送配電事業を展開している。
売上高は、託送収益の計上などにより、1,756億円となり、経常利益は、修繕費や減価償却費、購入電力料の計上などにより、122億円となった。
c. その他
売上高は、1,066億円となり、経常利益は、106億円となった。
(キャッシュ・フロー及び財政状態の分析)
a. キャッシュ・フロー
営業活動による現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の収入は、前連結会計年度に比べ448億円減の566億円(前期比 55.8%)となった。これは、税金等調整前当期純利益や未払事業税及び未払消費税等が減少したことなどによるものである。
投資活動による資金の支出は、前連結会計年度に比べ97億円増の849億円(同 113.0%)となった。これは、固定資産の取得による支出が増加したことなどによるものである。
財務活動による資金の支出は、前連結会計年度に比べ29億円減の33億円(同 52.5%)となった。これは、借入金の返済や配当金の支払による支出は増加したものの、社債の償還による支出が減少したことなどによるものである。
これらの活動の結果、当連結会計年度末の資金は、前連結会計年度末に比べ307億円減の1,323億円(前期末比 81.2%)となった。
b. 資産
資産合計は、前連結会計年度末に比べ26億円増の1兆5,956億円(前期末比 100.2%)となった。これは、建設仮勘定が増加したことなどによるものである。
c. 負債
負債合計は、前連結会計年度末に比べ165億円減の1兆2,398億円(前期末比 98.7%)となった。これは、借入金の返済や未払税金の減少などによるものである。
d. 純資産
純資産合計は、前連結会計年度末に比べ192億円増の3,557億円(前期末比 105.7%)となった。これは、親会社株主に帰属する当期純利益の計上などによるものである。
(資本の財源及び資金の流動性に係る情報)
a. 資金需要
主として電気事業固定資産に係る設備投資及び修繕費、社債の償還及び借入金の返済、火力燃料の購入等に資金を充当している。
b. 資金の源泉
主として営業活動によるキャッシュ・フロー、社債の発行、金融機関からの借入等により、必要とする資金を調達している。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローに係る情報については、「(キャッシュ・フロー及び財政状態の分析)」に記載している。
(有利子負債)
有利子負債に係る情報については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表」に記載している。
なお、当連結会計年度末現在、長期発行体格付は株式会社投資格付情報センター(R&I)にてA+となっている。
また、電気事業法の下、当社により発行される社債については一般担保が付されており、償還請求において社債権者は無担保債権者よりも優先される。
c. 流動性
当社グループは、営業活動により十分なキャッシュ・フローを得ていることに加え、国内普通社債発行登録、短期社債発行枠の設定及びコミットメントライン契約により、必要に応じて資本市場及び金融機関より資金調達することが可能である。
以上により必要な現預金残高を確保するとともに、原則として元利確定の銀行預金等で運用することを定めており、十分な流動性を確保している。
(目標とする経営指標の達成状況等)
当社グループは、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおり、「北陸電力グループ2030長期ビジョン」にて、「2030年度までに連結自己資本比率30%以上」「期間平均(2019~2030)連結経常利益350億円以上」「2030年度頃までに事業ポートフォリオを連結経常利益ベースで電気事業:電気事業以外=2:1」を財務目標として掲げている。
当連結会計年度における連結経常利益は123億円、当連結会計年度末における連結自己資本比率は21.2%となった。
今後も、「北陸を基盤とした『総合エネルギー事業』の拡大」や「新たな成長事業の開拓」に取り組み、財務目標の達成を図っていく。
また、当事業年度は、1株当たり年間15円の配当を実施することとした。今後も、安定配当を継続するという基本方針を踏まえ、安定的な事業運営や持続的な成長を遂げるために必要な投資、財務基盤の強化、株主還元にバランスよく配分していく。
(事業等のリスクに係る情報)
事業等のリスクに係る情報については、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載している。
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりである。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度の我が国経済は、新型コロナウイルス感染症の影響により、急速に悪化し、厳しい状況が続いたが、経済活動が徐々に再開するなかで、輸出・生産を中心に持ち直しの動きがみられた。北陸地域においても同様の状況で推移した。
このような経済情勢の中、当連結会計年度の財政状態、経営成績は以下のとおりとなった。
(財政状態)
資産合計は、前連結会計年度末に比べ26億円増の1兆5,956億円(前期末比 100.2%)となった。
負債合計は、前連結会計年度末に比べ165億円減の1兆2,398億円(同 98.7%)となった。
純資産合計は、前連結会計年度末に比べ192億円増の3,557億円(同 105.7%)となった。
(経営成績)
当連結会計年度の経営成績は、売上高(営業収益)6,394億円(前期比 101.8%)、経常利益123億円(同 53.2%)、親会社株主に帰属する当期純利益は68億円(同 50.9%)となった。
(セグメントごとの経営成績[セグメント間の内部取引消去前])
2020年4月1日に、一般送配電事業を会社分割の方法によって北陸電力送配電株式会社に承継させたことに伴い、当連結会計年度より、報告セグメントを従来の「電気事業」から、「発電・販売事業」及び「送配電事業」に区分する変更を行っている。
また、セグメント利益について、従来の営業利益に基づく算定から経常利益に基づく算定に変更している。
なお、前連結会計年度では、「送配電事業」に相当する売上高及び利益又は損失の金額を区分できないことから、変更後のセグメント情報の区分により、前連結会計年度の情報を作成することは実務上困難である。よって、次のとおり、当連結会計年度のセグメントごとの経営成績を、変更前のセグメント情報の区分により記載している。
上記内容は、「(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容」における、「(セグメントごとの経営成績[セグメント間の内部取引消去前])」についても、同様である。
電気事業は、売上高5,840億円(前期比 102.3%)、経常利益39億円(同 24.5%)となった。
その他の事業は、売上高1,066億円(同 99.5%)、経常利益106億円(同 112.9%)となった。
また、変更後のセグメント情報の区分による当連結会計年度のセグメントごとの経営成績は次のとおりである。
発電・販売事業は、売上高5,745億円、経常損益は82億円の損失となった。
送配電事業は、売上高1,756億円、経常利益122億円となった。
その他の事業は、売上高1,066億円、経常利益106億円となった。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における連結ベースの現金及び現金同等物は、営業活動により566億円増加したが、投資活動において固定資産の取得による支出を中心に849億円、財務活動により33億円減少したことから、前連結会計年度末に比べ307億円減少し、当連結会計年度末には1,323億円(前期末比81.2%)となった。
③ 生産、受注及び販売の実績
当社グループ(当社及び連結子会社)においては、電気を供給することを主たる事業としており、また、それ以外の事業は、広範囲かつ多種多様であり、生産、受注、販売といった画一的な区分による表示が困難である。
このため、発電及び販売の実績のみを記載している。
a. 発電実績
| 種別 | 当連結会計年度 (自 2020年4月1日 至 2021年3月31日) | 前期比(%) | |
| 発 電 電 力 量 | 水力発電電力量(百万kWh) | 6,159 | 99.1 |
| 火力発電電力量(百万kWh) | 22,095 | 101.1 | |
| 原子力発電電力量(百万kWh) | - | - | |
| 新エネルギー等発電電力量(百万kWh) | 5 | 95.7 | |
| 合計(百万kWh) | 28,259 | 100.7 | |
(注)1.当社の発電電力量を記載している。
2.四捨五入のため合計が一致しない場合がある。
b. 販売実績
(a)販売電力量
| 種別 | 当連結会計年度 (自 2020年4月1日 至 2021年3月31日) | 前期比(%) |
| 電灯(百万kWh) | 8,254 | 104.4 |
| 電力(百万kWh) | 17,686 | 103.2 |
| 電灯電力合計(百万kWh) | 25,940 | 103.5 |
| 他社販売(百万kWh) | 6,614 | 117.9 |
| 総販売電力量(百万kWh) | 32,554 | 106.2 |
(注)1.送配電事業関連の販売を除く。
2.他社販売は期末時点で把握している実績を記載している。
3.四捨五入のため合計が一致しない場合がある。
(b)料金収入
| 種別 | 当連結会計年度 (自 2020年4月1日 至 2021年3月31日) | 前期比(%) |
| 電灯(百万円) | 171,159 | 99.1 |
| 電力(百万円) | 269,399 | 96.0 |
| 電灯電力合計(百万円) | 440,559 | 97.2 |
| 他社販売(百万円) | 59,112 | 119.1 |
(注)1.送配電事業関連の販売を除く。
2.他社販売は期末時点で把握している実績を記載している。
c. 資材の実績
石炭、重油、原油、LNGの受払実績
| 種別 | 当連結会計年度 (自 2020年4月1日 至 2021年3月31日) | 前期比(%) | |
| 石炭 (t) | 期首残高 | 437,012 | 97.4 |
| 受入 | 6,063,458 | 99.9 | |
| 払出 | 6,110,342 | 100.5 | |
| 期末残高 | 390,128 | 89.3 | |
| 重油 (kl) | 期首残高 | 244,039 | 89.9 |
| 受入 | 55,520 | 713.2 | |
| 払出 | 143,822 | 408.2 | |
| 期末残高 | 155,738 | 63.8 | |
| 原油 (kl) | 期首残高 | 17,819 | 34.5 |
| 受入 | 1,002 | 259.6 | |
| 払出 | 9,852 | 28.7 | |
| 期末残高 | 8,970 | 50.3 | |
| LNG (t) | 期首残高 | 56,382 | 80.6 |
| 受入 | 561,057 | 100.8 | |
| 払出 | 560,729 | 98.4 | |
| 期末残高 | 56,711 | 100.6 | |
(注)1.払出には、販売の払出を含む。
2.四捨五入のため合計が一致しない場合がある。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりである。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものである。
① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成している。この連結財務諸表を作成するにあたり採用する重要な会計方針については「第5 経理の状況」に記載している。
当社グループは、連結財務諸表を作成するにあたり、繰延税金資産の回収可能性、退職給付に係る負債及び資産、資産除去債務などに関して、過去の実績等を勘案し、合理的と考えられる見積り及び判断を行っているが、実際の結果は見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合がある。このうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載のとおりである。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a. 売上高及び経常収益
売上高(営業収益)は、燃料費調整額の減少はあるが、総販売電力量の増加などにより、前連結会計年度に比べ114億円増の6,394億円(前期比 101.8%)となり、これに営業外収益を加えた経常収益は118億円増の6,422億円(同 101.9%)となった。
b. 経常利益及び親会社株主に帰属する当期純利益
経常利益は、新型コロナウイルス感染症の影響はあったものの総販売電力量が増加し、これによる増益影響があった一方で、購入電力量の増加や卸電力取引所価格高騰影響などにより、前連結会計年度に比べ108億円減の123億円(同 53.2%)となった。
また、親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度に比べ65億円減の68億円(同 50.9%)となった。
c. 新型コロナウイルス感染症による影響
新型コロナウイルス感染症による影響について一定の前提をおいて試算すると、販売電力量については、電灯で外出自粛などにより増加したが、電力で工場の操業が減少したことなどから8億キロワット時程度の減少、売上高については70億円程度の減収、経常利益については40億円程度の減益影響があったものと見ている。
(セグメントごとの経営成績[セグメント間の内部取引消去前])
a. 電気事業
当連結会計年度の総販売電力量については、325億54百万キロワット時となり、前連結会計年度と比較すると6.2%の増加となった。
このうち、小売販売電力量については、電灯においては、冬季の気温が前年より低かったことにより暖房需要が増加したこと、電力においては、工場の操業が減少した影響はあったものの販売拡大活動により契約電力が増加したことなどから、259億40百万キロワット時となり、前連結会計年度と比較すると3.5%の増加となった。また、卸販売電力量については、卸電力取引所等への販売増から、66億14百万キロワット時となり、前連結会計年度と比較すると17.9%の増加となった。
供給力については、志賀原子力発電所1・2号機が引き続き運転できなかったことから、厳しい状況となった。
しかしながら、水力・火力発電所の補修時期の調整や卸電力取引所からの調達など供給面での諸対策を講じた結果、供給を維持することができた。
収支については、売上高は、燃料費調整額の減少はあるが、総販売電力量の増加などにより、前連結会計年度に比べ132億円増の5,840億円(前期比 102.3%)となった。
また、経常利益は、新型コロナウイルス感染症の影響はあったものの総販売電力量が増加し、これによる増益影響があった一方で、購入電力量の増加や卸電力取引所価格高騰影響などにより前連結会計年度に比べ121億円減の39億円(同 24.5%)となった。
b. その他
売上高は、前連結会計年度に比べ4億円減の1,066億円(前期比 99.5%)、経常利益は、前連結会計年度に比べ12億円増の106億円(同 112.9%)となった。
また、変更後のセグメント情報の区分による当連結会計年度のセグメントごとの経営成績は次のとおりである。
a. 発電・販売事業
発電・販売事業は、国内における発電・小売電気事業等を展開している。
売上高は、販売収入や再エネ特措法交付金の計上などにより、5,745億円となり、経常損益は、燃料費や修繕費、購入電力料の計上などにより、82億円の損失となった。
b. 送配電事業
送配電事業は、北陸域内における一般送配電事業を展開している。
売上高は、託送収益の計上などにより、1,756億円となり、経常利益は、修繕費や減価償却費、購入電力料の計上などにより、122億円となった。
c. その他
売上高は、1,066億円となり、経常利益は、106億円となった。
(キャッシュ・フロー及び財政状態の分析)
a. キャッシュ・フロー
営業活動による現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の収入は、前連結会計年度に比べ448億円減の566億円(前期比 55.8%)となった。これは、税金等調整前当期純利益や未払事業税及び未払消費税等が減少したことなどによるものである。
投資活動による資金の支出は、前連結会計年度に比べ97億円増の849億円(同 113.0%)となった。これは、固定資産の取得による支出が増加したことなどによるものである。
財務活動による資金の支出は、前連結会計年度に比べ29億円減の33億円(同 52.5%)となった。これは、借入金の返済や配当金の支払による支出は増加したものの、社債の償還による支出が減少したことなどによるものである。
これらの活動の結果、当連結会計年度末の資金は、前連結会計年度末に比べ307億円減の1,323億円(前期末比 81.2%)となった。
b. 資産
資産合計は、前連結会計年度末に比べ26億円増の1兆5,956億円(前期末比 100.2%)となった。これは、建設仮勘定が増加したことなどによるものである。
c. 負債
負債合計は、前連結会計年度末に比べ165億円減の1兆2,398億円(前期末比 98.7%)となった。これは、借入金の返済や未払税金の減少などによるものである。
d. 純資産
純資産合計は、前連結会計年度末に比べ192億円増の3,557億円(前期末比 105.7%)となった。これは、親会社株主に帰属する当期純利益の計上などによるものである。
(資本の財源及び資金の流動性に係る情報)
a. 資金需要
主として電気事業固定資産に係る設備投資及び修繕費、社債の償還及び借入金の返済、火力燃料の購入等に資金を充当している。
b. 資金の源泉
主として営業活動によるキャッシュ・フロー、社債の発行、金融機関からの借入等により、必要とする資金を調達している。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローに係る情報については、「(キャッシュ・フロー及び財政状態の分析)」に記載している。
(有利子負債)
有利子負債に係る情報については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表」に記載している。
なお、当連結会計年度末現在、長期発行体格付は株式会社投資格付情報センター(R&I)にてA+となっている。
また、電気事業法の下、当社により発行される社債については一般担保が付されており、償還請求において社債権者は無担保債権者よりも優先される。
c. 流動性
当社グループは、営業活動により十分なキャッシュ・フローを得ていることに加え、国内普通社債発行登録、短期社債発行枠の設定及びコミットメントライン契約により、必要に応じて資本市場及び金融機関より資金調達することが可能である。
以上により必要な現預金残高を確保するとともに、原則として元利確定の銀行預金等で運用することを定めており、十分な流動性を確保している。
(目標とする経営指標の達成状況等)
当社グループは、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおり、「北陸電力グループ2030長期ビジョン」にて、「2030年度までに連結自己資本比率30%以上」「期間平均(2019~2030)連結経常利益350億円以上」「2030年度頃までに事業ポートフォリオを連結経常利益ベースで電気事業:電気事業以外=2:1」を財務目標として掲げている。
当連結会計年度における連結経常利益は123億円、当連結会計年度末における連結自己資本比率は21.2%となった。
今後も、「北陸を基盤とした『総合エネルギー事業』の拡大」や「新たな成長事業の開拓」に取り組み、財務目標の達成を図っていく。
また、当事業年度は、1株当たり年間15円の配当を実施することとした。今後も、安定配当を継続するという基本方針を踏まえ、安定的な事業運営や持続的な成長を遂げるために必要な投資、財務基盤の強化、株主還元にバランスよく配分していく。
(事業等のリスクに係る情報)
事業等のリスクに係る情報については、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載している。