四半期報告書-第34期第3四半期(平成30年10月1日-平成30年12月31日)
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において、当社グループ(当社および連結子会社等)が判断したものであります。
なお、「『税効果会計に係る会計基準』の一部改正」(企業会計基準第28号 平成30年2月16日)等を第1四半期連結会計期間の期首から適用しており、下記「(1) 財政状態の分析」については、当該会計基準等を遡って適用した後の数値で前連結会計年度との比較・分析を行っております。
(1) 財政状態の分析
当第3四半期連結会計期間末の総資産は、前連結会計年度末に比べて4,227百万円増加し、133,294百万円となりました。主な要因は関係会社株式の一部売却により「現金及び預金」が増加したことや、当該株式の一部売却に伴い残存保有株式を投資有価証券勘定に振替え、時価評価したことにより、「投資有価証券」が増加したことによるものであります。
負債の部につきましては、前連結会計年度末に比べて1,886百万円減少し、55,981百万円となりました。主な要因は、「長期借入金」の返済や「賞与引当金」が減少したことによるものであります。
純資産の部につきましては、6,114百万円増加し、77,313百万円となり、自己資本比率は55.5%となりました。
(2) 経営成績の分析
当第3四半期連結累計期間における我が国経済は、雇用情勢や企業収益の改善、設備投資の増加に加え、海外経済の景気回復・持ち直しなどの影響もあり緩やかな回復基調で推移しました。一方、先行きについては、米中貿易摩擦の激化、金融資本市場の変動に伴う世界経済への影響懸念などから不透明な状況が続いております。
当社グループが展開するサービスを取り巻く環境は、労働人口の減少、企業のグローバル化、IoT・AIをはじめとしたデジタル技術の進展などを背景に、業務の効率化やコスト競争力の強化、売上拡大などに繋がるアウトソーシングサービスの需要が拡大しています。このような状況の中、当社グループは、既存サービスに加え、将来の成長に向けて取り組んできた新サービスなどを、日本および中国・韓国を中心としたアジア市場で積極的に展開し受注の増加につなげました。また、引き続きデジタル技術を活用したサービスの開発と提供、海外展開の加速化などに向けた取り組みを強化しました。
デジタル技術の活用に向けた取り組みでは、コールセンター、チャットサポート、デジタルマーケティングサービスを提供するオペレーション拠点としてデジタル技術を積極的に導入した「マーケティングチェーンマネジメントセンター博多」を新設しました。同拠点では、次世代コンタクトセンターサービスの提供や従業員が働きやすい環境構築を目的として、ソフトフォンの導入による電話機レス、ワイヤレスヘッドフォン・タッチパネルPCや当社独自の音声認識ソリューション「transpeech(トランスピーチ)」、生体認証設備といったデジタル技術を活用しております。また、新サービスとして、アマゾンウェブサービスジャパン(以下、AWS)のクラウド型コンタクトセンター「AmazonConnect(アマゾンコネクト)」を活用し、音声認識IVRや会話ボットなどAWS のAI機能を統合したサービスを開発し提供を開始しました。さらに、インフルエンサーマーケティング世界No.1プラットフォーム「indaHash」を提供するポーランド発の企業IDH Media Limited.と戦略的業務提携を締結しました。「indaHash」を通じてお客様企業のInstagramを中心としたSNSプロモーションを支援していきます。
海外においては、台湾に初のコンタクトセンター拠点を開設しました。日本の品質管理・セキュリティ対策ノウハウを活かし、台湾市場向けにコンタクトセンターサービスを提供していきます。また、タイでインターネット広告事業を展開するHeroleads (Thailand) Co.,Ltd.と資本提携しました。これにより、ASEAN市場向けデジタルマーケティング事業を強化していきます。さらに、インドネシアにEC関連事業を支援するPT. transcosmos Commerce(トランスコスモスコマース)を設立しました。インドネシア政府は、国策としてEC産業を推進しており、急速に拡大し続けるインドネシアのEC市場において事業を展開していきます。
その他の取り組みとして、長崎県にバックオフィスサービスを中心としたオペレーション拠点「BPOセンター佐世保」を開設し2019年1月から業務を開始します。また、千葉県市川市と「市川市とトランスコスモス株式会社との連携等に関する協定」を締結しました。当社の強みである情報通信技術の利活用等に関して市川市と連携し、同市民生活の効率性・利便性向上、コミュニケーションの円滑化を目指していきます。また、新卒採用における新たな制度として「3years Return Pass」を導入しました。この制度は、新卒採用において一定水準をクリアした人材に対し、3年以内に入社可能な権利を付与するもので、多くの人材に幅広く就職できる機会を提供していきます。
以上の結果、当第3四半期連結累計期間の業績は、売上高208,646百万円となり前年同期比7.1%の増収となりました。利益につきましては、前期の大型スポット案件の反動減の影響や、前期より将来の成長に向けた先行投資の影響で販売費及び一般管理費が増加し、営業利益は2,892百万円となり前年同期比32.1%の減益となりました。経常利益につきましては、「投資事業組合運用益」の増加や「持分法による投資損失」の減少で営業外損益は改善したものの、営業利益の減益により3,176百万円となり前年同期比14.0%の減益となりました。また、特別利益において「関係会社株式売却益」を計上したことにより、親会社株主に帰属する四半期純利益は5,994百万円となり前年同期比321.3%の大幅な増益となりました。
セグメントの業績を示すと、次のとおりであります。
(単体サービス)
当社におけるアウトソーシングサービスの需要拡大などにより、売上高は155,652百万円と前年同期比2.8%の増収となりました。セグメント利益は、前期の大型スポット案件の反動減や、前期実施の先行投資などの影響もあり2,489百万円と前年同期比40.0%の減益となりました。
(国内関係会社)
国内関係会社につきましては、上場子会社をはじめ受注が好調に推移したことや新規連結子会社の影響で、売上高は15,047百万円と前年同期比9.3%の増収となり、セグメント利益につきましては、一部子会社の事業再構築により採算性が向上したため388百万円と前年同期比142.3%の増益となりました。
(海外関係会社)
海外関係会社につきましては、中国、韓国におけるサービスの受注が好調に推移し、売上高は43,928百万円と前年同期比22.9%の増収となり、セグメント利益は、韓国子会社の収益性改善や欧州子会社の事業再構築の影響により、13百万円(前年同期はセグメント損失61百万円)となりました。
なお、セグメント利益につきましては、四半期連結損益計算書における営業利益をベースにしております。
(3) 事業上および財務上の対処すべき課題
当第3四半期連結累計期間において、当社グループの事業上および財務上の対処すべき課題に重要な変更および新たに生じた課題はありません。
なお、当社は財務および事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針を定めており、その内容等(会社法施行規則第118条第3号に掲げる事項)は次のとおりです。
① 基本方針の内容の概要
当社は、当社の財務および事業の方針の決定を支配する者は、当社の企業価値の源泉を理解し、当社が企業価値ひいては株主共同の利益を継続的かつ持続的に確保、向上していくことを可能とする者である必要があると考えています。
当社は、当社の支配権の移転を伴う買収提案がなされた場合、その判断は最終的には株主全体の意思に基づき行われるべきものと考えております。また、当社株式について大量買付がなされた場合、これが当社の企業価値ひいては株主共同の利益の確保・向上に資するものであれば、これを否定するものではありません。しかしながら、株式の大量買付の中には、その目的等から見て企業価値・株主共同の利益に対する明白な侵害をもたらすもの、株主に株式の売却を事実上強要するおそれがあるもの、対象会社の取締役会や株主が株式の大量買付の内容等について検討し、あるいは対象会社の取締役会が代替案を提案するための十分な時間や情報を提供しないもの、対象会社が買収者の提示した条件よりも有利な条件をもたらすために買収者との交渉を必要とするもの等、大量買付の対象となる会社の企業価値・株主共同の利益に資さないものも少なくありません。
当社は、お客様の満足度の大きさに価値を置き、企業価値の維持・向上に努めております。当社の企業価値の源泉は、①情報処理アウトソーシングビジネスの先駆けとして創業以来蓄積してきた総合的な「IT活用力」、②環境変化に即応し最新技術を創意工夫で融合させてゆくことのできる「人」の存在、③独立系企業としての強みを生かして構築された様々な「顧客との間の安定的・長期的な信頼関係」、にあると考えております。当社株式の買付を行う者が当社の企業価値の源泉を理解し、これらを中長期的に確保し、向上させられるのでなければ、当社の企業価値ひいては株主共同の利益は毀損されることになります。当社は、このような濫用的な買収に対しては、必要かつ相当な対抗措置を講じることにより、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を確保する必要があると考えております。
② 基本方針実現のための取り組みの具体的な内容の概要
(a) 当社の財産の有効な活用、適切な企業集団の形成その他の基本方針の実現に資する特別な取り組み
(中期経営計画)
デジタル技術の進展に伴い、デジタルで俊敏な企業が従来の業界にイノベーションを起こしています。新たな競争環境に対応すべく、お客様企業においては「多様化・デジタル化する顧客接点への対応」や「企業内ビジネスプロセスのデジタル化の加速」といった変革を推進することが不可避な状況となっています。当社はこうした環境の変化がさらなる事業成長の機会と捉えています。お客様企業の変革を支援するため、デジタル技術を活用した新しいサービスを提供すること、すなわち、「Global Digital Transformation Partner(お客様企業のよきデジタル・トランスフォーメーション・パートナー)」を目指す姿として企業メッセージに掲げ、新たに平成29年度から3か年の中期経営計画を策定し、諸施策を実行しております。
(i) サービスのイノベーション
お客様企業におけるデジタル・トランスフォーメーションを支援する上で核になる、二つの新たなサービスのイノベーションを推進します。一つは、スマートフォンを軸とし、マーケティングからセールス、顧客サポートまで、一人ひとりのお客様に合わせリアル・デジタルの顧客接点を最適化し、シームレスな顧客体験を実現することにより、当社グループにしかできない“DEC(デジタルマーケティング・EC・コンタクトセンター)”サービスを積極的に提供していきます。もう一つは、市場や消費者のデジタル化に対応すべく、デジタル技術による自動化や、デジタル・プラットフォームの活用により、お客様企業内のビジネスプロセスのデジタル化の支援を推進していきます。これら二つをシームレスにつなぐことにより、お客様企業の変革を売上拡大・コスト削減の両面から支援します。
(ⅱ) サービスのグローバル展開
当社グループの海外事業は、平成元年の米国への事業所開設に始まり、その後中国、韓国で開発業務のオフショア事業やローカル市場向けのコールセンター事業を中心に拡大し、平成16年以降はASEAN市場でも、現地財閥とのパートナーシップ等を通じて事業を展開しております。これまでに培った海外事業基盤を足がかりとして、サービスのイノベーションの成果をグローバルにも展開し、日系企業を始めとしたお客様企業のグローバル展開を支援するとともに、各国ローカル企業からの受注獲得により成長機会を取り込んでまいります。中国、韓国、ASEANでの成長に加え、平成28年に子会社を設立した台湾、さらには欧州、南米への挑戦を行っていきます。
(ⅲ) お客様企業の戦略的パートナーへ
サービスのイノベーションやグローバル展開を加速させ、お客様企業の期待に応えるイノベーティブな提案を行うことで、お客様とともに成長し、お客様の成長戦略に欠かせない唯一無二のパートナーとなるべく切磋琢磨してまいります。お客様企業との間に長期的なパートナーシップを築くことにより、当社事業の更なる安定と成長拡大のための礎を築き、高収益・高成長、ひいては企業価値の向上を実現し、ステークホルダーの皆様からの期待に応えてまいります。
(コーポレート・ガバナンスの強化)
当社は、取締役会の監督機能を高めることによりコーポレート・ガバナンスの一層の強化を図り企業価値を向上させることを目的として、株主の皆様のご承認を得て平成28年6月に監査等委員会設置会社に移行いたしました。現在、18名の取締役のうち6名を独立性のある社外取締役とし、経営に対する監督機能を一層強化する体制となりました。
取締役会の運営面では、構成員である取締役が各々の判断で意見を述べ活発な議論が行われているほか、社外取締役の経営から独立した客観的・中立的な立場から、取締役会の意思決定の妥当性・適正性を確保するための助言等を得ております。監査等委員会につきましては、社外取締役3名により構成し、監査等委員は、取締役会等の重要な会議に出席するほか、内部統制部門を通じて、内部統制システムが適切に構築・運営されているか監視することで、当社および国内外子会社への監査を実施し、取締役の職務執行の監査を行っております。また、監査等委員会は、監査等委員でない取締役の指名・報酬について、その決定プロセスを監督しております。また、意思決定の迅速化による事業環境変化への対応力強化を図るため執行役員制を導入しております。
b) 基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務および事業の方針の決定が支配されることを防止するための取り組みの具体的な内容の概要
(i) 当社は、平成30年5月15日開催の取締役会決議および平成30年6月21日開催の第33回定時株主総会決議に基づき当社株式の大量取得行為に関する対応策(買収防衛策)(以下「本プラン」といいます。)を、更新いたしました。本プランの概要については、下記(ⅱ)のとおりです。
(ⅱ) 本プランの概要
当社取締役会は、基本方針に定めるとおり、当社の企業価値ひいては株主共同の利益に資さない大量買付を行う者は、当社の財務および事業の方針の決定を支配する者として不適切であると考えています。本プランは、こうした不適切な者によって当社の財務および事業の方針の決定が支配されることを防止し、当社の企業価値ひいては株主共同の利益に反する大量買付を抑止するとともに、当社株式に対する大量買付が行われる際に、当社取締役会が株主の皆様に代替案を提案したり、あるいは株主の皆様がかかる大量買付に応じるべきか否かを判断するために必要な情報や時間を確保すること、株主の皆様のために交渉を行うこと等を可能とすることを目的としております。
本プランは、当社株券等の20%以上を買収しようとする者が現れた際に、買収者に事前の情報提供を求める等、上記の目的を実現するために必要な手続を定めております。
買収者は、本プランに係る手続に従い、当社取締役会において本プランを発動しない旨が決定された場合に、当該決定時以降に限り当社株券等の大量買付を行うことができるものとされています。
買収者が本プランに定められた手続に従わない場合や当社株券等の大量買付が当社の企業価値ひいては株主共同の利益を毀損するおそれがある場合等で、本プラン所定の発動要件を満たす場合等には、当社は、買収者等による権利行使は原則として認められないとの行使条件および当社が買収者等以外の者から当社株式と引換えに新株予約権を取得できる旨の取得条項が付された新株予約権に係る新株予約権無償割当てその他の法令および当社定款の下でとりうる合理的な施策を実施します。本プランに従って新株予約権の無償割当てがなされ、その行使または当社による取得に伴って買収者以外の株主の皆様に当社株式が交付された場合には、買収者の有する当社の議決権割合は、最大約50%まで希釈化される可能性があります。
当社は、本プランに従った新株予約権の無償割当ての実施、不実施または取得等の判断については、取締役の恣意的判断を排するため、当社経営陣から独立した社外取締役等のみから構成される独立委員会を設置し、その客観的な判断を経るものとしております。また、当社取締役会は、これに加えて、本プラン所定の場合には、株主総会を開催し、株主の皆様の意思を確認することがあります。
こうした手続の過程については、適宜株主の皆様に対して情報開示を行い、その透明性を確保することとしております。
なお、本プランの有効期間は、平成30年6月21日開催の第33回定時株主総会終結後3年以内に終了する事業年度のうち最終のものに関する定時株主総会終結の時とされております。
(ⅲ) 具体的取り組みに対する当社取締役会の判断およびその理由
本プランは、当社株式に対する大量取得行為買付等が行われた際に、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を確保するための枠組みであり、当社の基本方針に沿うものです。
また、「企業価値・株主共同の利益の確保または向上のための買収防衛策に関する指針」の定める三原則を充足していること、更新にあたり株主の皆様の承認を得ていること、一定の場合には本プランの発動の是非について株主意思確認総会において株主の皆様の意思を確認する仕組みが設けられていること、有効期間を約3年間とするいわゆるサンセット条項が付されていること、および有効期間の満了前であっても、当社株主総会により本プランを廃止できるものとされていること等、株主意思を重視するものとなっております。また、本プランの発動に関する合理的な客観的要件が設定されていること、本プランの発動に際しての実質的な判断は、経営陣からの独立性を有する社外取締役等のみによって構成される独立委員会により行われること、独立委員会は当社の費用において独立した第三者専門家等の助言を受けることができるものとされていること、当社取締役(監査等委員を除く。)の任期は1年、監査等委員である取締役の任期は2年とされていること等により、その公正性・客観性も担保されております。
したがって、当社取締役会は、本プランについて、当社の企業価値ひいては株主共同の利益に資するものであり、当社の会社役員の地位の維持を目的とするものでないと判断しております。
(4) 研究開発活動
当第3四半期連結累計期間の研究開発費の総額は114百万円であります。
(5) 従業員の状況
① 連結会社の状況
平成30年12月31日現在
(注) 1.従業員数は就業人員であり、臨時雇用者数は[ ]内に当第3四半期連結累計期間の平均雇用人員を外数で記載しております。
2.前連結会計年度末と比較し、著しい増減のあったセグメントは以下のとおりであります。
・「単体サービス」・・・従業員数3,309名増加、臨時雇用者数944名減少
・「国内関係会社」・・・従業員数17名増加、臨時雇用者数227名増加
・「海外関係会社」・・・従業員数1,524名増加、臨時雇用者数565名増加
主な増減理由は、「単体サービス」における新卒採用および無期労働契約に伴う従業員の範囲を見直した結果、臨時雇用者から従業員へ区分変更を行ったためであります。また、「国内関係会社」および「海外関係会社」においては、新規受注案件等により従業員および臨時雇用者を採用したことによるものであります。
② 提出会社の状況
当社の従業員数は、単体サービスのセグメントと同一であります。
なお、「『税効果会計に係る会計基準』の一部改正」(企業会計基準第28号 平成30年2月16日)等を第1四半期連結会計期間の期首から適用しており、下記「(1) 財政状態の分析」については、当該会計基準等を遡って適用した後の数値で前連結会計年度との比較・分析を行っております。
(1) 財政状態の分析
当第3四半期連結会計期間末の総資産は、前連結会計年度末に比べて4,227百万円増加し、133,294百万円となりました。主な要因は関係会社株式の一部売却により「現金及び預金」が増加したことや、当該株式の一部売却に伴い残存保有株式を投資有価証券勘定に振替え、時価評価したことにより、「投資有価証券」が増加したことによるものであります。
負債の部につきましては、前連結会計年度末に比べて1,886百万円減少し、55,981百万円となりました。主な要因は、「長期借入金」の返済や「賞与引当金」が減少したことによるものであります。
純資産の部につきましては、6,114百万円増加し、77,313百万円となり、自己資本比率は55.5%となりました。
(2) 経営成績の分析
当第3四半期連結累計期間における我が国経済は、雇用情勢や企業収益の改善、設備投資の増加に加え、海外経済の景気回復・持ち直しなどの影響もあり緩やかな回復基調で推移しました。一方、先行きについては、米中貿易摩擦の激化、金融資本市場の変動に伴う世界経済への影響懸念などから不透明な状況が続いております。
当社グループが展開するサービスを取り巻く環境は、労働人口の減少、企業のグローバル化、IoT・AIをはじめとしたデジタル技術の進展などを背景に、業務の効率化やコスト競争力の強化、売上拡大などに繋がるアウトソーシングサービスの需要が拡大しています。このような状況の中、当社グループは、既存サービスに加え、将来の成長に向けて取り組んできた新サービスなどを、日本および中国・韓国を中心としたアジア市場で積極的に展開し受注の増加につなげました。また、引き続きデジタル技術を活用したサービスの開発と提供、海外展開の加速化などに向けた取り組みを強化しました。
デジタル技術の活用に向けた取り組みでは、コールセンター、チャットサポート、デジタルマーケティングサービスを提供するオペレーション拠点としてデジタル技術を積極的に導入した「マーケティングチェーンマネジメントセンター博多」を新設しました。同拠点では、次世代コンタクトセンターサービスの提供や従業員が働きやすい環境構築を目的として、ソフトフォンの導入による電話機レス、ワイヤレスヘッドフォン・タッチパネルPCや当社独自の音声認識ソリューション「transpeech(トランスピーチ)」、生体認証設備といったデジタル技術を活用しております。また、新サービスとして、アマゾンウェブサービスジャパン(以下、AWS)のクラウド型コンタクトセンター「AmazonConnect(アマゾンコネクト)」を活用し、音声認識IVRや会話ボットなどAWS のAI機能を統合したサービスを開発し提供を開始しました。さらに、インフルエンサーマーケティング世界No.1プラットフォーム「indaHash」を提供するポーランド発の企業IDH Media Limited.と戦略的業務提携を締結しました。「indaHash」を通じてお客様企業のInstagramを中心としたSNSプロモーションを支援していきます。
海外においては、台湾に初のコンタクトセンター拠点を開設しました。日本の品質管理・セキュリティ対策ノウハウを活かし、台湾市場向けにコンタクトセンターサービスを提供していきます。また、タイでインターネット広告事業を展開するHeroleads (Thailand) Co.,Ltd.と資本提携しました。これにより、ASEAN市場向けデジタルマーケティング事業を強化していきます。さらに、インドネシアにEC関連事業を支援するPT. transcosmos Commerce(トランスコスモスコマース)を設立しました。インドネシア政府は、国策としてEC産業を推進しており、急速に拡大し続けるインドネシアのEC市場において事業を展開していきます。
その他の取り組みとして、長崎県にバックオフィスサービスを中心としたオペレーション拠点「BPOセンター佐世保」を開設し2019年1月から業務を開始します。また、千葉県市川市と「市川市とトランスコスモス株式会社との連携等に関する協定」を締結しました。当社の強みである情報通信技術の利活用等に関して市川市と連携し、同市民生活の効率性・利便性向上、コミュニケーションの円滑化を目指していきます。また、新卒採用における新たな制度として「3years Return Pass」を導入しました。この制度は、新卒採用において一定水準をクリアした人材に対し、3年以内に入社可能な権利を付与するもので、多くの人材に幅広く就職できる機会を提供していきます。
以上の結果、当第3四半期連結累計期間の業績は、売上高208,646百万円となり前年同期比7.1%の増収となりました。利益につきましては、前期の大型スポット案件の反動減の影響や、前期より将来の成長に向けた先行投資の影響で販売費及び一般管理費が増加し、営業利益は2,892百万円となり前年同期比32.1%の減益となりました。経常利益につきましては、「投資事業組合運用益」の増加や「持分法による投資損失」の減少で営業外損益は改善したものの、営業利益の減益により3,176百万円となり前年同期比14.0%の減益となりました。また、特別利益において「関係会社株式売却益」を計上したことにより、親会社株主に帰属する四半期純利益は5,994百万円となり前年同期比321.3%の大幅な増益となりました。
セグメントの業績を示すと、次のとおりであります。
(単体サービス)
当社におけるアウトソーシングサービスの需要拡大などにより、売上高は155,652百万円と前年同期比2.8%の増収となりました。セグメント利益は、前期の大型スポット案件の反動減や、前期実施の先行投資などの影響もあり2,489百万円と前年同期比40.0%の減益となりました。
(国内関係会社)
国内関係会社につきましては、上場子会社をはじめ受注が好調に推移したことや新規連結子会社の影響で、売上高は15,047百万円と前年同期比9.3%の増収となり、セグメント利益につきましては、一部子会社の事業再構築により採算性が向上したため388百万円と前年同期比142.3%の増益となりました。
(海外関係会社)
海外関係会社につきましては、中国、韓国におけるサービスの受注が好調に推移し、売上高は43,928百万円と前年同期比22.9%の増収となり、セグメント利益は、韓国子会社の収益性改善や欧州子会社の事業再構築の影響により、13百万円(前年同期はセグメント損失61百万円)となりました。
なお、セグメント利益につきましては、四半期連結損益計算書における営業利益をベースにしております。
(3) 事業上および財務上の対処すべき課題
当第3四半期連結累計期間において、当社グループの事業上および財務上の対処すべき課題に重要な変更および新たに生じた課題はありません。
なお、当社は財務および事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針を定めており、その内容等(会社法施行規則第118条第3号に掲げる事項)は次のとおりです。
① 基本方針の内容の概要
当社は、当社の財務および事業の方針の決定を支配する者は、当社の企業価値の源泉を理解し、当社が企業価値ひいては株主共同の利益を継続的かつ持続的に確保、向上していくことを可能とする者である必要があると考えています。
当社は、当社の支配権の移転を伴う買収提案がなされた場合、その判断は最終的には株主全体の意思に基づき行われるべきものと考えております。また、当社株式について大量買付がなされた場合、これが当社の企業価値ひいては株主共同の利益の確保・向上に資するものであれば、これを否定するものではありません。しかしながら、株式の大量買付の中には、その目的等から見て企業価値・株主共同の利益に対する明白な侵害をもたらすもの、株主に株式の売却を事実上強要するおそれがあるもの、対象会社の取締役会や株主が株式の大量買付の内容等について検討し、あるいは対象会社の取締役会が代替案を提案するための十分な時間や情報を提供しないもの、対象会社が買収者の提示した条件よりも有利な条件をもたらすために買収者との交渉を必要とするもの等、大量買付の対象となる会社の企業価値・株主共同の利益に資さないものも少なくありません。
当社は、お客様の満足度の大きさに価値を置き、企業価値の維持・向上に努めております。当社の企業価値の源泉は、①情報処理アウトソーシングビジネスの先駆けとして創業以来蓄積してきた総合的な「IT活用力」、②環境変化に即応し最新技術を創意工夫で融合させてゆくことのできる「人」の存在、③独立系企業としての強みを生かして構築された様々な「顧客との間の安定的・長期的な信頼関係」、にあると考えております。当社株式の買付を行う者が当社の企業価値の源泉を理解し、これらを中長期的に確保し、向上させられるのでなければ、当社の企業価値ひいては株主共同の利益は毀損されることになります。当社は、このような濫用的な買収に対しては、必要かつ相当な対抗措置を講じることにより、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を確保する必要があると考えております。
② 基本方針実現のための取り組みの具体的な内容の概要
(a) 当社の財産の有効な活用、適切な企業集団の形成その他の基本方針の実現に資する特別な取り組み
(中期経営計画)
デジタル技術の進展に伴い、デジタルで俊敏な企業が従来の業界にイノベーションを起こしています。新たな競争環境に対応すべく、お客様企業においては「多様化・デジタル化する顧客接点への対応」や「企業内ビジネスプロセスのデジタル化の加速」といった変革を推進することが不可避な状況となっています。当社はこうした環境の変化がさらなる事業成長の機会と捉えています。お客様企業の変革を支援するため、デジタル技術を活用した新しいサービスを提供すること、すなわち、「Global Digital Transformation Partner(お客様企業のよきデジタル・トランスフォーメーション・パートナー)」を目指す姿として企業メッセージに掲げ、新たに平成29年度から3か年の中期経営計画を策定し、諸施策を実行しております。
(i) サービスのイノベーション
お客様企業におけるデジタル・トランスフォーメーションを支援する上で核になる、二つの新たなサービスのイノベーションを推進します。一つは、スマートフォンを軸とし、マーケティングからセールス、顧客サポートまで、一人ひとりのお客様に合わせリアル・デジタルの顧客接点を最適化し、シームレスな顧客体験を実現することにより、当社グループにしかできない“DEC(デジタルマーケティング・EC・コンタクトセンター)”サービスを積極的に提供していきます。もう一つは、市場や消費者のデジタル化に対応すべく、デジタル技術による自動化や、デジタル・プラットフォームの活用により、お客様企業内のビジネスプロセスのデジタル化の支援を推進していきます。これら二つをシームレスにつなぐことにより、お客様企業の変革を売上拡大・コスト削減の両面から支援します。
(ⅱ) サービスのグローバル展開
当社グループの海外事業は、平成元年の米国への事業所開設に始まり、その後中国、韓国で開発業務のオフショア事業やローカル市場向けのコールセンター事業を中心に拡大し、平成16年以降はASEAN市場でも、現地財閥とのパートナーシップ等を通じて事業を展開しております。これまでに培った海外事業基盤を足がかりとして、サービスのイノベーションの成果をグローバルにも展開し、日系企業を始めとしたお客様企業のグローバル展開を支援するとともに、各国ローカル企業からの受注獲得により成長機会を取り込んでまいります。中国、韓国、ASEANでの成長に加え、平成28年に子会社を設立した台湾、さらには欧州、南米への挑戦を行っていきます。
(ⅲ) お客様企業の戦略的パートナーへ
サービスのイノベーションやグローバル展開を加速させ、お客様企業の期待に応えるイノベーティブな提案を行うことで、お客様とともに成長し、お客様の成長戦略に欠かせない唯一無二のパートナーとなるべく切磋琢磨してまいります。お客様企業との間に長期的なパートナーシップを築くことにより、当社事業の更なる安定と成長拡大のための礎を築き、高収益・高成長、ひいては企業価値の向上を実現し、ステークホルダーの皆様からの期待に応えてまいります。
(コーポレート・ガバナンスの強化)
当社は、取締役会の監督機能を高めることによりコーポレート・ガバナンスの一層の強化を図り企業価値を向上させることを目的として、株主の皆様のご承認を得て平成28年6月に監査等委員会設置会社に移行いたしました。現在、18名の取締役のうち6名を独立性のある社外取締役とし、経営に対する監督機能を一層強化する体制となりました。
取締役会の運営面では、構成員である取締役が各々の判断で意見を述べ活発な議論が行われているほか、社外取締役の経営から独立した客観的・中立的な立場から、取締役会の意思決定の妥当性・適正性を確保するための助言等を得ております。監査等委員会につきましては、社外取締役3名により構成し、監査等委員は、取締役会等の重要な会議に出席するほか、内部統制部門を通じて、内部統制システムが適切に構築・運営されているか監視することで、当社および国内外子会社への監査を実施し、取締役の職務執行の監査を行っております。また、監査等委員会は、監査等委員でない取締役の指名・報酬について、その決定プロセスを監督しております。また、意思決定の迅速化による事業環境変化への対応力強化を図るため執行役員制を導入しております。
b) 基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務および事業の方針の決定が支配されることを防止するための取り組みの具体的な内容の概要
(i) 当社は、平成30年5月15日開催の取締役会決議および平成30年6月21日開催の第33回定時株主総会決議に基づき当社株式の大量取得行為に関する対応策(買収防衛策)(以下「本プラン」といいます。)を、更新いたしました。本プランの概要については、下記(ⅱ)のとおりです。
(ⅱ) 本プランの概要
当社取締役会は、基本方針に定めるとおり、当社の企業価値ひいては株主共同の利益に資さない大量買付を行う者は、当社の財務および事業の方針の決定を支配する者として不適切であると考えています。本プランは、こうした不適切な者によって当社の財務および事業の方針の決定が支配されることを防止し、当社の企業価値ひいては株主共同の利益に反する大量買付を抑止するとともに、当社株式に対する大量買付が行われる際に、当社取締役会が株主の皆様に代替案を提案したり、あるいは株主の皆様がかかる大量買付に応じるべきか否かを判断するために必要な情報や時間を確保すること、株主の皆様のために交渉を行うこと等を可能とすることを目的としております。
本プランは、当社株券等の20%以上を買収しようとする者が現れた際に、買収者に事前の情報提供を求める等、上記の目的を実現するために必要な手続を定めております。
買収者は、本プランに係る手続に従い、当社取締役会において本プランを発動しない旨が決定された場合に、当該決定時以降に限り当社株券等の大量買付を行うことができるものとされています。
買収者が本プランに定められた手続に従わない場合や当社株券等の大量買付が当社の企業価値ひいては株主共同の利益を毀損するおそれがある場合等で、本プラン所定の発動要件を満たす場合等には、当社は、買収者等による権利行使は原則として認められないとの行使条件および当社が買収者等以外の者から当社株式と引換えに新株予約権を取得できる旨の取得条項が付された新株予約権に係る新株予約権無償割当てその他の法令および当社定款の下でとりうる合理的な施策を実施します。本プランに従って新株予約権の無償割当てがなされ、その行使または当社による取得に伴って買収者以外の株主の皆様に当社株式が交付された場合には、買収者の有する当社の議決権割合は、最大約50%まで希釈化される可能性があります。
当社は、本プランに従った新株予約権の無償割当ての実施、不実施または取得等の判断については、取締役の恣意的判断を排するため、当社経営陣から独立した社外取締役等のみから構成される独立委員会を設置し、その客観的な判断を経るものとしております。また、当社取締役会は、これに加えて、本プラン所定の場合には、株主総会を開催し、株主の皆様の意思を確認することがあります。
こうした手続の過程については、適宜株主の皆様に対して情報開示を行い、その透明性を確保することとしております。
なお、本プランの有効期間は、平成30年6月21日開催の第33回定時株主総会終結後3年以内に終了する事業年度のうち最終のものに関する定時株主総会終結の時とされております。
(ⅲ) 具体的取り組みに対する当社取締役会の判断およびその理由
本プランは、当社株式に対する大量取得行為買付等が行われた際に、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を確保するための枠組みであり、当社の基本方針に沿うものです。
また、「企業価値・株主共同の利益の確保または向上のための買収防衛策に関する指針」の定める三原則を充足していること、更新にあたり株主の皆様の承認を得ていること、一定の場合には本プランの発動の是非について株主意思確認総会において株主の皆様の意思を確認する仕組みが設けられていること、有効期間を約3年間とするいわゆるサンセット条項が付されていること、および有効期間の満了前であっても、当社株主総会により本プランを廃止できるものとされていること等、株主意思を重視するものとなっております。また、本プランの発動に関する合理的な客観的要件が設定されていること、本プランの発動に際しての実質的な判断は、経営陣からの独立性を有する社外取締役等のみによって構成される独立委員会により行われること、独立委員会は当社の費用において独立した第三者専門家等の助言を受けることができるものとされていること、当社取締役(監査等委員を除く。)の任期は1年、監査等委員である取締役の任期は2年とされていること等により、その公正性・客観性も担保されております。
したがって、当社取締役会は、本プランについて、当社の企業価値ひいては株主共同の利益に資するものであり、当社の会社役員の地位の維持を目的とするものでないと判断しております。
(4) 研究開発活動
当第3四半期連結累計期間の研究開発費の総額は114百万円であります。
(5) 従業員の状況
① 連結会社の状況
平成30年12月31日現在
| セグメントの名称 | 従業員数(名) |
| 単体サービス | 13,918 [21,629] |
| 国内関係会社 | 1,110 [ 1,192] |
| 海外関係会社 | 14,697 [ 2,447] |
| 合計 | 29,725 [25,268] |
(注) 1.従業員数は就業人員であり、臨時雇用者数は[ ]内に当第3四半期連結累計期間の平均雇用人員を外数で記載しております。
2.前連結会計年度末と比較し、著しい増減のあったセグメントは以下のとおりであります。
・「単体サービス」・・・従業員数3,309名増加、臨時雇用者数944名減少
・「国内関係会社」・・・従業員数17名増加、臨時雇用者数227名増加
・「海外関係会社」・・・従業員数1,524名増加、臨時雇用者数565名増加
主な増減理由は、「単体サービス」における新卒採用および無期労働契約に伴う従業員の範囲を見直した結果、臨時雇用者から従業員へ区分変更を行ったためであります。また、「国内関係会社」および「海外関係会社」においては、新規受注案件等により従業員および臨時雇用者を採用したことによるものであります。
② 提出会社の状況
当社の従業員数は、単体サービスのセグメントと同一であります。