有価証券報告書-第51期(平成29年6月1日-平成30年5月31日)
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態の状況
当連結会計年度末の資産につきましては10,257百万円となり、前連結会計年度末に比べ574百万円増加しました。流動資産は5,676百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,003百万円減少となりました。 固定資産は4,580百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,577百万円増加しました。主な要因は、当連結会計年度において有価証券の償還が進む一方、新たな投資有価証券を購入すると共に、投資有価証券自体の時価が上昇した結果、流動資産が減少し固定資産が大幅に増加しました。
負債につきましては1,742百万円となり、前連結会計年度末に比べ368百万円増加しました。主な要因は、前連結会計年度末に比べ賞与引当金が増加したこと、また、投資有価証券の時価上昇に伴い繰延税金負債が増加したこと等により、負債全体が増加しました。
純資産につきましては、8,514百万円となり、前連結会計年度末に比べ205百万円増加しました。主な要因は、当連結会計年度において利益剰余金の配当が行われたものの、当期純利益が増加したことや、前連結会計年度末よりも投資有価証券の時価が上昇し、その他有価証券評価差額金が増加したこと等により、純資産が増加しました。
この結果、自己資本比率は83.0%(前連結会計年度末では85.8%)となりました。
②経営成績の状況
当連結会計年度(以下、当期)におけるわが国経済は、企業の設備投資や雇用・所得環境の改善傾向が見られるなど、緩やかな回復基調が継続しました。世界経済も緩やかに回復する一方で、中国を始め新興国などの経済の先行きや政策に関する不確実性による影響から、先行きが不透明な状態で推移しました。
情報サービス産業におきましては、自動運転、IoT、ビッグデータ、AIなどITの多様化と企業収益の改善を背景として、堅調に推移しました。
こうした環境の中、当社は、「社会インフラ分野の安全・安心、快適・便利に貢献する」を中期経営ビジョンとする中期経営計画(平成27年6月~平成30年5月)に基づき、IoT、自動車、環境・エネルギーをキーワードとし、次なる中核ビジネスに注力すること、継続的な発展のために人材へ重点投資することに取り組んでまいりました。注力分野としている自動車では、前年に自動車システム事業部を新設し、車載制御システムや車載情報システムの開発に加え、自動運転に向けた先進運転支援システム(ADAS)分野の拡大を推進しており、1月より中国大連にあるグループ会社でオフショア開発をスタートしました。
IoTでは、建設機械で計画的に体制を拡大するとともに、医療機器などで担当範囲を広げています。環境・エネルギーでは、これまで発電に関わるシステム開発が中心でしたが、電力自由化に伴う送配電やエネルギーマネージメントなどへと領域を拡大しています。
継続的な発展のための人材投資としては、採用方法を見直すなど新卒および中途採用を強化するとともに、中国大連にあるグループ会社での現地採用を強化しています。また、業務改善により生産性向上を図りながら、働き方改革にも着実に取り組んでいます。
一方、これまでも継続してきたソフトウェアの要件定義、開発から運用・保守までをトータルにサービスすることで顧客に最大のメリットを提供するという基本方針については、各ビジネスユニットごとに目標と評価方法を明確にし、計画に従ったPDCAサイクルを回す取り組みも継続して推進しています。
経営成績につきましては、需要が旺盛だった自動車システムと制御システムが好調に推移しました。さらに、特定情報システムと組込システムも堅調に推移したことで、売上、利益とも前年を上回りました。
また、当社は平成29年6月に創立50周年を迎え、社員のモチベーション向上を目的とし、創立記念行事や社員旅行などの50周年記念事業費を、特別損失として84百万円計上いたしました。
なお、当社グループは、コーポレートガバナンスの基本方針に基づきCSR(企業の社会的責任)の一環として寄付を毎年実施しており、2つの財団(公益財団法人SBI子ども希望財団、特定非営利活動法人日本紛争予防センター)に合計3百万円を寄付いたしました。今後も継続的に利益の一部を社会貢献に役立ててまいります。
この結果、売上高は6,289百万円(前年同期比13.0%増)、営業利益は512百万円(前年同期比25.8%増)、経常利益は579百万円(前年同期比24.7%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は314百万円(前年同期比2.5%増)となりました。
セグメントごとの業績は次のとおりであります。
(制御システム)
制御システムでは、エネルギー関連は火力発電所向け監視・制御システムが概ね横ばいで推移しました。また、電力広域作業を終了し配電自動化にシフトしました。交通関連では、新幹線の運行管理システムがリプレース案件により作業量が増加しました。一方、在来線の運行管理システムは前年下期に増加した作業量が当期も継続しました。これらにより、制御システム全体では、売上、利益とも前年を大きく上回りました。
この結果、売上高は1,188百万円(前年同期比23.0%増)、セグメント利益は272百万円(前年同期比18.4%増)となりました。
(自動車システム)
自動車システムでは、自動運転/先進運転支援システムの車載ネットワーク制御や基盤ソフトウェアなどが好調に推移し、車載制御システムについても堅調に推移しました。一方、車載情報システムは、通信ミドルウェアやスマートフォン連携などを受注したものの、その他の案件で作業量が減少したことで横ばいとなりましたが、自動車システム全体では、売上、利益とも前年を大きく上回りました。
この結果、売上高は1,650百万円(前年同期比26.1%増)、セグメント利益は359百万円(前年同期比44.3%増)となりました。
(特定情報システム)
特定情報システムでは、危機管理関連の方式設計や開発案件と、地理情報関連の衛星画像処理などが堅調に推移しました。また、先進運転支援システムの画像認識は、担当範囲が広がり体制が拡大したことなどで、特定情報システム全体として、売上、利益とも前年を上回りました。
この結果、売上高は561百万円(前年同期比17.2%増)、セグメント利益は124百万円(前年同期比48.0%増)となりました。
(組込システム)
組込システムでは、ストレージデバイス開発は企業向けで複数機種の開発が並行するなど好調に推移しました。IoT関連では、前年に開始した建設機械で体制を拡大し好調に推移しました。また、医療向けの薬剤分包機開発も、ファームウェアからミドルウェアやアプリケーション領域へと担当範囲を拡大するなど好調に推移しました。
この結果、売上高は798百万円(前年同期比28.2%増)、セグメント利益は195百万円(前年同期比34.2%増)となりました。
(産業・公共システム)
産業・公共システムでは、気候変動観測や衛星航法補強などの衛星システムと、通信指令システムが堅調に推移しました。また、新たに受注したAI基盤システム開発の案件も堅調に推移しました。鉄道事業者向け保守支援システムとICカード開発は、横ばいで推移しました。一方、駅務機器開発、鉄道子会社向けのエンジニアリングサービスなどは、作業量が減少しました。
この結果、売上高は1,284百万円(前年同期比1.3%減)、セグメント利益は308百万円(前年同期比5.9%減)となりました。
(ITサービス)
ITサービスでは、構築業務は新規顧客との取引を開始したことで堅調に推移しました。検証業務は、戦略的に構築業務に軸足をシフトしていることから減少しました。また、保守・運用業務は横ばいで推移しましたが、前年で会計システムが終了したことで、ITサービス全体として、売上、利益とも前年を下回りました。
この結果、売上高は807百万円(前年同期比9.4%減)、セグメント利益は100百万円(前年同期比20.0%減)となりました。
③キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前連結会計年度末に比べ325百万円減少し、1,788百万円(前年同期比15.4%減)となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果獲得した資金は、501百万円(前年同期は770百万円の獲得)となりました。当連結会計年度においては、前連結会計年度に比べ税金等調整前当期純利益は増加したものの、売上債権の増加、法人税等の支払い等が多かったことから資金獲得が減少しております。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は、525百万円(前年同期は266百万円の獲得)となりました。当連結会計年度においては、有価証券の償還が進んだものの、資金を有効活用するため、新たな投資有価証券を積極的に取得した結果、資金使用が増加しております。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は、301百万円(前年同期は184百万円の使用)となりました。当連結会計年度においては、50周年の記念配当に加え、自己株式の取得を行ったことから、資金使用が増加しております。
④生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1.金額は製造原価によっております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
b.受注実績
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
c.販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
3.当連結会計年度における株式会社東芝に対する販売実績は、総販売実績に対する割合が10%未満であるため記載を省略しております。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。なお、この連結財務諸表の作成に当たりましては、「第5 経理の状況」に記載のとおりです。
②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
イ)経営成績等の状況
売上高は、需要が旺盛だった自動車システムと制御システムが好調に推移しました。さらに、特定情報システムと組込システムも堅調に推移したことで、前連結会計年度に比べ721百万円増加し、6,289百万円(前年同期比13.0%増)となりました。
営業利益は、サービス価値向上などが顧客に評価され受注条件が改善されるとともに、案件が潤沢に推移したことで、前連結会計年度に比べ105百万円増加し、512百万円(前年同期比25.8%増)となりました。
経常利益は、営業利益が増加したことに加え、保険満期返戻金などにより、前連結会計年度に比べ114百万円増加し、579百万円(前年同期比24.7%増)となりました。
親会社株主に帰属する当期純利益は、平成29年6月に創立50周年を迎え、社員のモチベーション向上を目的とし、創立記念行事や社員旅行などの50周年記念事業費を、特別損失として84百万円計上したことや、法人税の増加により、314百万円(前年同期比2.5%増)となりました。
なお、セグメントごとの業績につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概況 ①財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりであります。
当期は、中期経営計画(平成27年6月~平成30年5月)の最終年として、IoT、自動車、環境・エネルギーをキーワードとし、次なる中核ビジネスに注力することに取り組んでまいりました。IoT関連では、建設機械で体制を大きく拡大するとともに、医療機器が堅調に推移しました。また、自動運転/先進運転支援システム関連は、リソース不足が課題となるものの、好調に推移しました。環境・エネルギー関連では、発電所監視制御から配電自動化などにシフトを開始しました。今後につきましては、自動運転やIoT分野を主力ビジネスとすべく一層の拡大を図っていきます。また、AI(人工知能)、ディープラーニング、セキュリティ、クラウド基盤などの技術習得に先行投資するなど、更なる注力分野の開拓を狙っていきます。一方、働きやすい環境、生産設備、教育などに積極的に投資するとともに、国内外での人材採用を強化するなど、持続的な成長の基盤作りを進めていきます。
ロ)資本の財源及び資金の流動性についての分析
(a)キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの状況につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者に
よる財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概況 ②キャッ
シュ・フローの状況」に記載の通りであります。
(b)資金需要
当社グループの営業活動において必要な資金は、主にソフトウェアの開発・運用・保守業務を行うための運転資金(主に人件費・外注費等)と事業活動を維持していくための管理費、継続的な発展を実現するための人材投資(採用・教育費等)が主になります。また投資活動においては、事業シナジーを意図した投資有価証券の取得や、余剰資金を有効活用するための債券投資が主になります。今後も持続的な成長を目指し、人材投資と事業シナジーを意図した投資を進めていく予定であります。
(c)財政政策
当社グループでは、営業活動及び投資活動ともに内部資金を充当しており、有利子負債による調達は行っておりません。尚、当社グループでは、資本効率の向上と持続的な企業価値創造を目指し、自己株式の取得・保有・消却の基本方針を以下のとおり定め、取り組んでおります。
i)自己株式の取得に係る基本方針
・当社は、株主に対する利益還元を経営の重要政策と位置付けており、安定的な配当の継続と配当性向
50%以上の目標に加え、自己株式取得による利益還元も弾力的に実施していきます。
・当社は、資本効率の向上を図るため、自己株式の取得を進めていきます。
ⅱ)自己株式の保有・消却に係る基本方針
・当社は、M&A戦略(M&Aや業務資本提携等)を実施するため、一定の自己株式を保有します。
・当社は、役職員と共に持続的な企業価値創造を実現していくため、その動機付けの原資として一定の
自己株式を保有します。
・当社は、株主の自己株式処分による希薄化の懸念を少しでも払拭できるよう、自己株式の保有につい
ては、発行済株式総数の10%程度を上限とし、それを超過する部分は、原則として毎期消却します。
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態の状況
当連結会計年度末の資産につきましては10,257百万円となり、前連結会計年度末に比べ574百万円増加しました。流動資産は5,676百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,003百万円減少となりました。 固定資産は4,580百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,577百万円増加しました。主な要因は、当連結会計年度において有価証券の償還が進む一方、新たな投資有価証券を購入すると共に、投資有価証券自体の時価が上昇した結果、流動資産が減少し固定資産が大幅に増加しました。
負債につきましては1,742百万円となり、前連結会計年度末に比べ368百万円増加しました。主な要因は、前連結会計年度末に比べ賞与引当金が増加したこと、また、投資有価証券の時価上昇に伴い繰延税金負債が増加したこと等により、負債全体が増加しました。
純資産につきましては、8,514百万円となり、前連結会計年度末に比べ205百万円増加しました。主な要因は、当連結会計年度において利益剰余金の配当が行われたものの、当期純利益が増加したことや、前連結会計年度末よりも投資有価証券の時価が上昇し、その他有価証券評価差額金が増加したこと等により、純資産が増加しました。
この結果、自己資本比率は83.0%(前連結会計年度末では85.8%)となりました。
②経営成績の状況
当連結会計年度(以下、当期)におけるわが国経済は、企業の設備投資や雇用・所得環境の改善傾向が見られるなど、緩やかな回復基調が継続しました。世界経済も緩やかに回復する一方で、中国を始め新興国などの経済の先行きや政策に関する不確実性による影響から、先行きが不透明な状態で推移しました。
情報サービス産業におきましては、自動運転、IoT、ビッグデータ、AIなどITの多様化と企業収益の改善を背景として、堅調に推移しました。
こうした環境の中、当社は、「社会インフラ分野の安全・安心、快適・便利に貢献する」を中期経営ビジョンとする中期経営計画(平成27年6月~平成30年5月)に基づき、IoT、自動車、環境・エネルギーをキーワードとし、次なる中核ビジネスに注力すること、継続的な発展のために人材へ重点投資することに取り組んでまいりました。注力分野としている自動車では、前年に自動車システム事業部を新設し、車載制御システムや車載情報システムの開発に加え、自動運転に向けた先進運転支援システム(ADAS)分野の拡大を推進しており、1月より中国大連にあるグループ会社でオフショア開発をスタートしました。
IoTでは、建設機械で計画的に体制を拡大するとともに、医療機器などで担当範囲を広げています。環境・エネルギーでは、これまで発電に関わるシステム開発が中心でしたが、電力自由化に伴う送配電やエネルギーマネージメントなどへと領域を拡大しています。
継続的な発展のための人材投資としては、採用方法を見直すなど新卒および中途採用を強化するとともに、中国大連にあるグループ会社での現地採用を強化しています。また、業務改善により生産性向上を図りながら、働き方改革にも着実に取り組んでいます。
一方、これまでも継続してきたソフトウェアの要件定義、開発から運用・保守までをトータルにサービスすることで顧客に最大のメリットを提供するという基本方針については、各ビジネスユニットごとに目標と評価方法を明確にし、計画に従ったPDCAサイクルを回す取り組みも継続して推進しています。
経営成績につきましては、需要が旺盛だった自動車システムと制御システムが好調に推移しました。さらに、特定情報システムと組込システムも堅調に推移したことで、売上、利益とも前年を上回りました。
また、当社は平成29年6月に創立50周年を迎え、社員のモチベーション向上を目的とし、創立記念行事や社員旅行などの50周年記念事業費を、特別損失として84百万円計上いたしました。
なお、当社グループは、コーポレートガバナンスの基本方針に基づきCSR(企業の社会的責任)の一環として寄付を毎年実施しており、2つの財団(公益財団法人SBI子ども希望財団、特定非営利活動法人日本紛争予防センター)に合計3百万円を寄付いたしました。今後も継続的に利益の一部を社会貢献に役立ててまいります。
この結果、売上高は6,289百万円(前年同期比13.0%増)、営業利益は512百万円(前年同期比25.8%増)、経常利益は579百万円(前年同期比24.7%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は314百万円(前年同期比2.5%増)となりました。
セグメントごとの業績は次のとおりであります。
(制御システム)
制御システムでは、エネルギー関連は火力発電所向け監視・制御システムが概ね横ばいで推移しました。また、電力広域作業を終了し配電自動化にシフトしました。交通関連では、新幹線の運行管理システムがリプレース案件により作業量が増加しました。一方、在来線の運行管理システムは前年下期に増加した作業量が当期も継続しました。これらにより、制御システム全体では、売上、利益とも前年を大きく上回りました。
この結果、売上高は1,188百万円(前年同期比23.0%増)、セグメント利益は272百万円(前年同期比18.4%増)となりました。
(自動車システム)
自動車システムでは、自動運転/先進運転支援システムの車載ネットワーク制御や基盤ソフトウェアなどが好調に推移し、車載制御システムについても堅調に推移しました。一方、車載情報システムは、通信ミドルウェアやスマートフォン連携などを受注したものの、その他の案件で作業量が減少したことで横ばいとなりましたが、自動車システム全体では、売上、利益とも前年を大きく上回りました。
この結果、売上高は1,650百万円(前年同期比26.1%増)、セグメント利益は359百万円(前年同期比44.3%増)となりました。
(特定情報システム)
特定情報システムでは、危機管理関連の方式設計や開発案件と、地理情報関連の衛星画像処理などが堅調に推移しました。また、先進運転支援システムの画像認識は、担当範囲が広がり体制が拡大したことなどで、特定情報システム全体として、売上、利益とも前年を上回りました。
この結果、売上高は561百万円(前年同期比17.2%増)、セグメント利益は124百万円(前年同期比48.0%増)となりました。
(組込システム)
組込システムでは、ストレージデバイス開発は企業向けで複数機種の開発が並行するなど好調に推移しました。IoT関連では、前年に開始した建設機械で体制を拡大し好調に推移しました。また、医療向けの薬剤分包機開発も、ファームウェアからミドルウェアやアプリケーション領域へと担当範囲を拡大するなど好調に推移しました。
この結果、売上高は798百万円(前年同期比28.2%増)、セグメント利益は195百万円(前年同期比34.2%増)となりました。
(産業・公共システム)
産業・公共システムでは、気候変動観測や衛星航法補強などの衛星システムと、通信指令システムが堅調に推移しました。また、新たに受注したAI基盤システム開発の案件も堅調に推移しました。鉄道事業者向け保守支援システムとICカード開発は、横ばいで推移しました。一方、駅務機器開発、鉄道子会社向けのエンジニアリングサービスなどは、作業量が減少しました。
この結果、売上高は1,284百万円(前年同期比1.3%減)、セグメント利益は308百万円(前年同期比5.9%減)となりました。
(ITサービス)
ITサービスでは、構築業務は新規顧客との取引を開始したことで堅調に推移しました。検証業務は、戦略的に構築業務に軸足をシフトしていることから減少しました。また、保守・運用業務は横ばいで推移しましたが、前年で会計システムが終了したことで、ITサービス全体として、売上、利益とも前年を下回りました。
この結果、売上高は807百万円(前年同期比9.4%減)、セグメント利益は100百万円(前年同期比20.0%減)となりました。
③キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前連結会計年度末に比べ325百万円減少し、1,788百万円(前年同期比15.4%減)となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果獲得した資金は、501百万円(前年同期は770百万円の獲得)となりました。当連結会計年度においては、前連結会計年度に比べ税金等調整前当期純利益は増加したものの、売上債権の増加、法人税等の支払い等が多かったことから資金獲得が減少しております。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は、525百万円(前年同期は266百万円の獲得)となりました。当連結会計年度においては、有価証券の償還が進んだものの、資金を有効活用するため、新たな投資有価証券を積極的に取得した結果、資金使用が増加しております。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は、301百万円(前年同期は184百万円の使用)となりました。当連結会計年度においては、50周年の記念配当に加え、自己株式の取得を行ったことから、資金使用が増加しております。
④生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 生産高(千円) | 前年同期比(%) |
| 制御システム | 915,998 | +24.5 |
| 自動車システム | 1,290,735 | +21.9 |
| 特定情報システム | 437,203 | +10.7 |
| 組込システム | 602,189 | +26.4 |
| 産業・公共システム | 975,526 | +0.2 |
| ITサービス | 706,304 | △7.6 |
| 合計 | 4,927,958 | +11.9 |
(注) 1.金額は製造原価によっております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
b.受注実績
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 受注高(千円) | 前年同期比(%) | 受注残高(千円) | 前年同期比(%) |
| 制御システム | 1,020,613 | △14.3 | 191,386 | △46.7 |
| 自動車システム | 1,670,983 | +16.4 | 256,513 | +8.8 |
| 特定情報システム | 511,339 | △5.9 | 85,234 | △36.9 |
| 組込システム | 807,063 | +25.5 | 84,299 | +11.9 |
| 産業・公共システム | 1,391,618 | +11.7 | 222,753 | +92.9 |
| ITサービス | 862,026 | +3.9 | 88,457 | +162.9 |
| 合計 | 6,263,645 | +6.4 | 928,645 | △2.7 |
(注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
c.販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 販売高(千円) | 前年同期比(%) |
| 制御システム | 1,188,278 | +23.0 |
| 自動車システム | 1,650,153 | +26.1 |
| 特定情報システム | 561,209 | +17.2 |
| 組込システム | 798,101 | +28.2 |
| 産業・公共システム | 1,284,324 | △1.3 |
| ITサービス | 807,212 | △9.4 |
| 合計 | 6,289,280 | +13.0 |
(注) 1.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合
| 相手先 | 前連結会計年度 | 当連結会計年度 | ||
| 販売高(千円) | 割合(%) | 販売高(千円) | 割合(%) | |
| 株式会社日立製作所 | 1,441,459 | 25.9 | 1,655,931 | 26.3 |
| 日立オートモティブ システムズ株式会社 | 975,851 | 17.5 | 1,135,607 | 18.1 |
| 株式会社東芝 | 808,006 | 14.5 | - | - |
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
3.当連結会計年度における株式会社東芝に対する販売実績は、総販売実績に対する割合が10%未満であるため記載を省略しております。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。なお、この連結財務諸表の作成に当たりましては、「第5 経理の状況」に記載のとおりです。
②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
イ)経営成績等の状況
売上高は、需要が旺盛だった自動車システムと制御システムが好調に推移しました。さらに、特定情報システムと組込システムも堅調に推移したことで、前連結会計年度に比べ721百万円増加し、6,289百万円(前年同期比13.0%増)となりました。
営業利益は、サービス価値向上などが顧客に評価され受注条件が改善されるとともに、案件が潤沢に推移したことで、前連結会計年度に比べ105百万円増加し、512百万円(前年同期比25.8%増)となりました。
経常利益は、営業利益が増加したことに加え、保険満期返戻金などにより、前連結会計年度に比べ114百万円増加し、579百万円(前年同期比24.7%増)となりました。
親会社株主に帰属する当期純利益は、平成29年6月に創立50周年を迎え、社員のモチベーション向上を目的とし、創立記念行事や社員旅行などの50周年記念事業費を、特別損失として84百万円計上したことや、法人税の増加により、314百万円(前年同期比2.5%増)となりました。
なお、セグメントごとの業績につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概況 ①財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりであります。
当期は、中期経営計画(平成27年6月~平成30年5月)の最終年として、IoT、自動車、環境・エネルギーをキーワードとし、次なる中核ビジネスに注力することに取り組んでまいりました。IoT関連では、建設機械で体制を大きく拡大するとともに、医療機器が堅調に推移しました。また、自動運転/先進運転支援システム関連は、リソース不足が課題となるものの、好調に推移しました。環境・エネルギー関連では、発電所監視制御から配電自動化などにシフトを開始しました。今後につきましては、自動運転やIoT分野を主力ビジネスとすべく一層の拡大を図っていきます。また、AI(人工知能)、ディープラーニング、セキュリティ、クラウド基盤などの技術習得に先行投資するなど、更なる注力分野の開拓を狙っていきます。一方、働きやすい環境、生産設備、教育などに積極的に投資するとともに、国内外での人材採用を強化するなど、持続的な成長の基盤作りを進めていきます。
ロ)資本の財源及び資金の流動性についての分析
(a)キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの状況につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者に
よる財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概況 ②キャッ
シュ・フローの状況」に記載の通りであります。
(b)資金需要
当社グループの営業活動において必要な資金は、主にソフトウェアの開発・運用・保守業務を行うための運転資金(主に人件費・外注費等)と事業活動を維持していくための管理費、継続的な発展を実現するための人材投資(採用・教育費等)が主になります。また投資活動においては、事業シナジーを意図した投資有価証券の取得や、余剰資金を有効活用するための債券投資が主になります。今後も持続的な成長を目指し、人材投資と事業シナジーを意図した投資を進めていく予定であります。
(c)財政政策
当社グループでは、営業活動及び投資活動ともに内部資金を充当しており、有利子負債による調達は行っておりません。尚、当社グループでは、資本効率の向上と持続的な企業価値創造を目指し、自己株式の取得・保有・消却の基本方針を以下のとおり定め、取り組んでおります。
i)自己株式の取得に係る基本方針
・当社は、株主に対する利益還元を経営の重要政策と位置付けており、安定的な配当の継続と配当性向
50%以上の目標に加え、自己株式取得による利益還元も弾力的に実施していきます。
・当社は、資本効率の向上を図るため、自己株式の取得を進めていきます。
ⅱ)自己株式の保有・消却に係る基本方針
・当社は、M&A戦略(M&Aや業務資本提携等)を実施するため、一定の自己株式を保有します。
・当社は、役職員と共に持続的な企業価値創造を実現していくため、その動機付けの原資として一定の
自己株式を保有します。
・当社は、株主の自己株式処分による希薄化の懸念を少しでも払拭できるよう、自己株式の保有につい
ては、発行済株式総数の10%程度を上限とし、それを超過する部分は、原則として毎期消却します。