有価証券報告書-第57期(2023/06/01-2024/05/31)

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2024/08/28 13:54
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(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態の状況
当連結会計年度末の資産につきましては12,803百万円となり、前連結会計年度末に比べ491百万円増加しました。流動資産は9,305百万円となり、前連結会計年度末に比べ304百万円増加となりました。固定資産は3,497百万円となり、前連結会計年度末に比べ187百万円増加しました。主な要因は、現金及び預金が増加したことによります。
負債につきましては2,346百万円となり、前連結会計年度末に比べ112百万円増加しました。主な要因は、前連結会計年度末に比べ賞与引当金が増加したことによります。
純資産につきましては、10,456百万円となり、前連結会計年度末に比べ378百万円増加しました。主な要因は、利益剰余金が配当金の支払いに伴い減少したものの、親会社株主に帰属する当期純利益が増加したことによります。
この結果、自己資本比率は81.7%となりました。
② 経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、下期に一部足踏みがみられるものの、雇用・所得環境が改善するなど緩やかな回復の動きが継続しました。しかしながら、資源・原材料価格の高騰、世界的な金融引締めや中国経済の先行き懸念などによる海外景気の下振れが、わが国の景気を下押しするリスクとなっております。
情報サービス産業におきましては、業務効率化・生産性向上を目的としたデジタルトランスフォーメーション(DX)など、情報通信技術(ICT)活用の意欲は依然として高く、IT投資は堅調に推移するものと見込まれます。
こうした環境の中、当社は、「ソフトウェアで社会インフラ分野の安全・安心、快適・便利に貢献する」を中期経営ビジョンとする中期経営計画(2021年6月~2024年5月)の最終年度として、人材育成のための大規模案件請負の推進、トータル・ソフトウェア・エンジニアリング・サービスのトータル度向上を基本方針として取組んでまいりました。
人材育成のための大規模案件請負の推進としては、大規模案件を計画的に請負受注し、開発を通じて新規設計能力やマネージメント力の向上などの人材育成を継続して進めており、大規模案件に参画した社員及び組織の成長が見られるとともに、顧客の信頼を得て次案件の獲得につなげております。
トータル・ソフトウェア・エンジニアリング・サービスのトータル度向上としては、これまでも顧客のご協力を得ながら長期的に継続している「ソフトウェアの要件定義、開発から運用・保守までをトータルにサービスすることで、顧客に最大のメリットを提供する」という取組みを、各セグメントの事業環境に応じて戦略的に目標を定めて実施し、さらなるトータル度向上により顧客への付加価値を向上させ、持続的な採算性の改善、競争力強化を図っております。
持続的成長への施策として、賃上げを実施して社員への還元と採用競争力の維持・強化を図り、優秀な人材の安定確保に取組むとともに、戦略に沿った技術教育や継続的なマネージメント教育を通じて社員の技術力の強化に努めております。
また、自動車システム事業のより一層の拡大を図るため川崎事業所を新設し、業務の効率化を図るため恵比寿事業所を京浜事業所に統合いたしました。
この結果、売上高は9,468百万円(前年同期比6.1%増)、営業利益は956百万円(前年同期比5.3%増)、経常利益は1,008百万円(前年同期比4.2%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は730百万円(前年同期比7.0%増)となりました。
セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。なお、当連結会計年度より「産業・ICTソリューション」に含まれていた航空宇宙関連を「特定情報システム」へ移管しております。以下の前年同期比較については、前年同期の数値を変更後のセグメント区分に組替えた数値で比較分析しております。
(制御システム)
制御システムでは、再生可能エネルギーを含めた電力系統制御システムは体制を維持したことにより横ばいで推移しました。在来線の運行管理システムは新たな更新案件の受注により売上利益とも好調に推移し、東京圏輸送管理システムは前期より開始した更新案件により体制を拡大しました。新幹線の運行管理システムは一部案件が完了するも横ばいで推移しました。
この結果、売上高は1,620百万円(前年同期比13.4%増)、セグメント利益は375百万円(前年同期比24.1%増)となりました。
(自動車システム)
自動車システムでは、自動運転/先進運転支援関連は新たな案件を受注するなど好調に推移しました。車載情報関連は売上が横ばいで推移し、電動化関連は開発規模縮小に伴い売上利益ともに減少しました。
この結果、売上高は2,268百万円(前年同期比5.6%増)、セグメント利益は585百万円(前年同期比6.1%減)となりました。
(特定情報システム)
特定情報システムでは、衛星画像関連は受注量の増加により好調に推移しました。危機管理関連は既存案件が収束したものの、来期から開始する次案件に向け体制を拡大したことから横ばいで推移しました。航空宇宙関連は一部案件がテストフェーズに入り体制を縮小しました。
この結果、売上高は1,341百万円(前年同期比7.8%増)、セグメント利益は267百万円(前年同期比18.8%増)となりました。
(組込システム)
組込システムでは、ストレージデバイス開発は半導体市場低迷の影響により体制を縮小しました。新ストレージ開発は上期好調に推移しましたが半導体市場低迷の影響を受け下期に体制を縮小しました。IoT建設機械関連は開発量が増加し体制を拡大したことで好調に推移しました。
この結果、売上高は1,363百万円(前年同期比2.2%増)、セグメント利益は302百万円(前年同期比0.5%増)となりました。
(産業・ICTソリューション)
産業・ICTソリューションでは、社会インフラ関連の官公庁向け開発は前期より開始した開発案件のほか新たな案件を受注するなど好調に推移し、道路設備関連は体制を拡大し堅調に推移しました。IoTクラウドは開発量が増加し体制を拡大したことで堅調に推移しました。駅務機器開発は新たな案件を受注するなど順調に推移し、システム構築関連は概ね横ばいで推移しました。
この結果、売上高は2,874百万円(前年同期比3.9%増)、セグメント利益は533百万円(前年同期比8.7%増)となりました。
③ キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前連結会計年度末に比べ424百万円増加し、4,582百万円(前年同期比10.2%増)となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果獲得した資金は、1,050百万円(前年同期は312百万円の獲得)となりました。当連結会計年度においては、主に税金等調整前当期純利益が増加したことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は、291百万円(前年同期は435百万円の獲得)となりました。当連結会計年度においては、主に投資有価証券の取得によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は、347百万円(前年同期は347百万円の使用)となりました。当連結会計年度においては、配当金の支払いを行ったことによるものであります。
④ 生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称生産高(千円)前年同期比(%)
制御システム1,245,746+10.5
自動車システム1,683,465+10.4
特定情報システム1,073,337+5.4
組込システム1,060,531+2.7
産業・ICTソリューション2,340,374+2.8
合計7,403,456+6.1

(注)金額は製造原価によっております。
b.受注実績
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称受注高(千円)前年同期比(%)受注残高(千円)前年同期比(%)
制御システム1,708,860+19.5176,878+98.9
自動車システム2,255,079+5.9405,621△3.3
特定情報システム1,356,327+1.9294,046+5.5
組込システム1,391,864△0.8201,988+16.3
産業・ICTソリューション2,695,129△5.7397,087△31.1
合計9,407,261+2.81,475,622△4.0

c.販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称販売高(千円)前年同期比(%)
制御システム1,620,902+13.4
自動車システム2,268,863+5.6
特定情報システム1,341,057+7.8
組込システム1,363,494+2.2
産業・ICTソリューション2,874,338+3.9
合計9,468,657+6.1

(注)1.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合
相手先前連結会計年度当連結会計年度
販売高(千円)割合(%)販売高(千円)割合(%)
株式会社日立製作所2,054,89123.02,461,61326.0
日立Astemo株式会社1,099,88612.31,208,13312.8
キオクシア株式会社901,59710.1--

2.当連結会計年度におけるキオクシア株式会社に対する販売実績は、総販売実績に対する割合が10%未満であるため記載を省略しております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。なお、この連結財務諸表の作成に当たりましては、「第5 経理の状況」に記載のとおりです。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
イ)経営成績等の状況
売上高は、産業・ICTソリューションで社会インフラ関連の官公庁向け開発が好調に推移し、道路設備関連は体制を拡大、自動車システムで自動運転/先進運転支援関連が好調に推移、特定情報システムで衛星画像関連の受注量が増加したことなどで、前連結会計年度に比べ544百万円増加し、9,468百万円(前年同期比6.1%増)となりました。
営業利益は、サービス価値向上による採算性の改善やプロジェクト管理の強化による不採算プロジェクトの最小化などにより、前連結会計年度に比べ48百万円増加し、956百万円(前年同期比5.3%増)となりました。
経常利益は、営業利益の増加などにより、前連結会計年度に比べ40百万円増加し、1,008百万円(前年同期比4.2%増)となりました。
親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度に計上した減損損失の剥落などにより、730百万円(前年同期比7.0%増)となりました。
なお、セグメントごとの業績につきましては、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ② 経営成績の状況」に記載のとおりであります。
当期は「ソフトウェアで社会インフラ分野の安全・安心、快適・便利に貢献する」を中期経営ビジョンとする中期経営計画(2021年6月~2024年5月)の最終年度として、人材育成のための大規模案件請負の推進、トータル・ソフトウェア・エンジニアリング・サービスのトータル度向上に取組んでまいりました。人材育成のための大規模案件請負の推進については、営業力の強化により大規模案件を計画的に請負受注し、開発を通じて新規設計能力やマネージメント力の向上などの人材育成を継続して進めた結果、大規模案件に参画した社員及び組織が成長するとともに、顧客の信頼を得ることで次案件の獲得につなげていると考えております。トータル・ソフトウェア・エンジニアリング・サービスのトータル度向上については、顧客への付加価値を向上させるため、各セグメントの事業環境に応じて戦略的に目標を定めて実施し、さらなるトータル度向上を図るとともに、持続的な採算性の改善、競争力強化を図っております。
ロ)資本の財源及び資金の流動性についての分析
(a)キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの状況につきましては、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概況 ③ キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
(b)資金需要
当社グループの営業活動において必要な資金は、主にソフトウェアの開発・運用・保守業務を行うための運転資金(主に人件費・外注費等)と事業活動を維持していくための管理費、継続的な発展を実現するための人材投資(採用・教育費等)が主になります。また投資活動においては、事業シナジーを意図した投資有価証券の取得や、余剰資金を有効活用するための債券投資が主になります。今後も持続的な成長を目指し、人材投資と事業シナジーを意図した投資を進めていく予定であります。
(c)財政政策
当社グループでは、営業活動及び投資活動ともに内部資金を充当しており、有利子負債による調達は行っておりません。なお、当社グループでは、資本効率の向上と持続的な企業価値創造を目指し、自己株式の取得・保有・消却の基本方針を以下のとおり定め、取り組んでおります。
i)自己株式の取得に係る基本方針
・当社は、株主に対する利益還元を経営の重要政策と位置付けており、安定的な配当の継続と連結配当性向概ね50%以上の目標に加え、自己株式取得による利益還元も弾力的に実施していきます。
・当社は、資本効率の向上を図るため、自己株式の取得を進めていきます。
ⅱ)自己株式の保有・消却に係る基本方針
・当社は、M&A戦略(M&Aや業務資本提携等)を実施するため、一定の自己株式を保有します。
・当社は、役職員と共に持続的な企業価値創造を実現していくため、その動機付けの原資として一定の自己株式を保有します。
・当社は、株主の自己株式処分による希薄化の懸念を少しでも払拭できるよう、自己株式の保有については、発行済株式総数の10%程度を上限とし、それを超過する部分は、原則として毎期消却します。
ハ)重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準にもとづき作成しております。なお、連結財務諸表の作成に当たり採用している重要な会計方針は「第5 経理の状況 1連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載のとおりであります。
連結財務諸表を作成するにあたっては、重要な会計方針に関する見積り及び判断を行っており、これらの見積りは、過去の実績等を慎重に検討した上で継続的に評価を行い、必要に応じて見直しを行っておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性によって異なる場合があります。

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