四半期報告書-第47期第3四半期(令和1年9月1日-令和1年11月30日)
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループ(当社及び当社の連結子会社)が判断したものであります。
(1)経営成績の分析
① 経営成績に関する説明
当第3四半期連結累計期間(2019年3月1日~11月30日)の業績は、売上高2,326億43百万円(対前年同期比102.6%)、営業利益121億4百万円(同135.8%)、経常利益121億89百万円(同131.0%)、親会社株主に帰属する四半期純利益73億69百万円(同189.3%)となりました。
(ご参考)連結子会社 株式会社カジタクの業績を除いたグループの損益計算書
(百万円)
※株式会社カジタクの不正会計処理問題につきましては、2019年7月22日付「当社連結子会社 株式会社カジタクの不正会計処理問題に対する再発防止策について」をご参照ください。
[当第3四半期連結累計期間の主な取り組み]
当社は、更なる持続的成長を目的に2018年10月に、イオンディライト ビジョン2025(以下、「ビジョン2025」)を策定し、アジアにおいて「安全・安心」、「人手不足」、「環境」の3つを成長戦略の柱に社会課題を解決する環境価値創造企業を目指すことを決めました。その後、ビジョン2025の実現に向けて、2019年3月1日付で機構改革を実施し、専門家集団としての企業ブランドを確立するとともに、事業を展開する各エリアで地域経済圏の形成に向けた取り組みをスタートさせ、「安全・安心」、「人手不足」、「環境」の3つの社会課題の解決に向けた取り組みを推進してまいりました。
一方、期初から上期に判明した当社連結子会社㈱カジタク(以下、「カジタク」)の同社店頭支援事業における不正会計処理問題に関しては、2019年7月22日付「当社連結子会社 株式会社カジタクの不正会計処理問題に対する再発防止策について」の通り、当社と利害関係を有しない外部の専門家によって構成される特別調査委員会からの提言を踏まえ、再発防止策を策定し、実行に着手しております。加えて、2019年9月30日付「再発防止委員会の設置について」の通り、再発防止策の実効性を高めるために10月1日付で外部の専門家を含めた再発防止委員会を立ち上げ、当社グループ全体でグループガバナンスの強化ならびに再発防止の徹底に向けた取り組みを進めております。
また、カジタクの今後の方向性につきましては、2019年11月29日付「連結子会社の会社分割(新設分割)に関するお知らせ」の通り、今後も市場の拡大が見込まれる家事支援事業は継続し、店頭支援事業については新たな機器の販売、設置を停止し、既存契約の履行に注力していくことを決定しました。家事支援事業の成長ならびに店頭支援事業の再編手続きを円滑に進めるといった観点から、家事支援事業を会社分割(新設分割)し、新設会社に承継させることを決定しました。新設会社においては、経営リソースを集中させることでコア・コンピタンスの確立を図り、家事支援事業会社として次なる成長ステージへの移行を目指してまいります。
当期間、連結子会社において不正会計処理問題が生じ、グループガバナンス上の課題が発覚した一方、ファシリティマネジメント(以下、「FM」)事業においては、期初より「安全・安心」、「人手不足」、「環境」の3つの社会課題の解決に向けた取り組みを推進し、堅調に事業を拡大してまいりました。
<安全・安心>・頻発する自然災害への備えと対応
当社は、施設とその周辺環境に「安全・安心」な環境を提供することを使命とするFM企業として、平時より防災関連設備の保守・点検や防災訓練の実施支援など、お客さまの防災・減災体制の強化に資するサービスの提供に努めています。また、9月に発生した台風15号、10月に発生した台風19号に際しては、発災直後より、イオングループ各社と連携し、被災地の早期復旧に向けた支援活動に取り組んでまいりました。
・ラグビーワールドカップ2019日本大会(大分、静岡)の交通輸送警備業務の受託
当社の連結子会社であるイオンディライトセキュリティ株式会社は、2019年9月から11月にかけて開催されたラグビーワールドカップ2019日本大会において、大分県の会場で行われた計5試合の交通輸送警備業務ならびに静岡県の会場で行われた計4試合の交通輸送警備業務の一部を受託しました。これまでにも数多くのイベント警備を経験してきたノウハウを活かし、世界各国から多くの人々が集まった国際的なスポーツ大会において、来場者に「安全・安心」を提供しました。
・第1回イオンディライト技術コンテストの開催
当社は「技術力」と「人間力」を兼ね備えた施設管理の専門家集団となるための取り組みの一環として、2019年11月から12月にかけて事業別(設備管理・警備・清掃)の技術コンテスト「第1回イオンディライト技術コンテスト」を開催しました。
第一弾として、2019年11月7日に東京ビッグサイトにて、清掃事業における「第5回 働きやすさ追求活動 取り組み発表会」(以下、「本発表会」)を開催しました。「働きやすさ追求活動」とは、クリーンクルー(当社清掃スタッフの呼称)が日々の気づきや改善案を自発的に発信し、業務に反映できる風土の醸成を目的に2014年度から取り組みを開始した現場単位の小集団活動です。5回目を迎えた本発表会では、日本・中国・アセアン各地から代表チームが集まり、クリーンクルーの働きやすさに繋がる様々な活動成果が披露され、共有されました。
第二弾となった設備管理事業では、2019年11月11日に研究・研修施設「イオンディライトアカデミーながはま」において、「第1回 技術・安全向上コンテスト」を開催しました。昨年の平成30年7月豪雨や今年の台風15号、19号により実際に発生した水害に伴う施設の冠水と停電をモデルに、全国8支社から選抜された設備管理員3人一組、計8チームが、被災を想定したテスト用分電盤上で、いかに迅速かつ正確に不良回路を特定し復電できるのか、を競い合いました。
また、2019年12月9日には、第三弾として、警備事業における「喜び・働きがい向上プロジェクト ~“ありがとう”を成長へ!~」を開催しております。全国8支社の代表として、当社連結子会社であるイオンディライトセキュリティ株式会社と協力会社7社の警備会社計8社が東京ビッグサイトに参集し、各地域における好事例を披露し合いました。
当社はこうした取り組みを通じて、引き続き、施設管理における専門性を高め、お客さまが保有する施設とその周辺環境の「安全・安心」に貢献してまいります。
<人手不足>・お客さまが抱える課題への最適ソリューション提供に向けた取り組み
当社が事業を展開する日本や中国では人手不足が深刻化しています。こうした中、当社では、自社はもとより、顧客企業における「人手不足の解消」も視野にイオンディライトプラットフォーム(以下、ADプラットフォーム)の構築を進めています。ADプラットフォームでは、施設内外から得られたデータを収集・蓄積、AIにより分析することで、それぞれのお客さまが抱える課題に最適なソリューションを提供していきます。
当期間、当社は、ADプラットフォームの基礎となるオープンネットワークシステムを活用した統合型施設管理サービスの提供を2019年9月14日に開業したイオン藤井寺ショッピングセンター(以下、「イオン藤井寺SC」)にて開始しました。オープンネットワークシステムとは、各種設備をネットワークで繋ぐことで統合的な制御を可能とするシステムです。イオン藤井寺SCでは、モバイル端末やウェアラブルカメラを活用した遠隔オペレーションとの併用により従来の施設管理業務を大幅に効率化しました。加えて、館内9か所のゴミ箱にはセンサーを内蔵し、ゴミの堆積量と内部温度の遠隔監視により回収業務の効率化と安全性を向上しています。また、夜間清掃においては、自動走行型床清掃ロボットを使用することで、清掃業務を省力化・効率化しました。
今後、このオープネットワークシステムによる統合型施設管理サービスの導入を拡大していくとともに、AIによる取得データの機械学習(※)により、各種設備の自動制御化を進め、FM業務におけるデファクトスタンダード(事実上の標準)化を図ってまいります。
※ 機械学習
データから反復的に学習を行い、パターンや特徴を見つけ出して将来に対して予測を行うこと
・中小型物件のお客さまへのサービス提供に向けた非常駐型管理の強化
2018年4月より協業を開始したセコム㈱とは新たなプロジェクトをスタートしました。警備、設備管理といった両社の強みを活かした非常駐型管理サービスの強化により、中小型オフィスへのサービス提供拡大を図ってまいります。当期間は、関東エリアにおいて、セコム社が契約する非常駐物件を対象に本プロジェクトを推進しました。
<環境>当社は、事業の新たな柱として、地域社会に必要なエネルギー供給から施設管理の省エネオペレーションまでを含めたエネルギーマネジメントサービスの確立を目指しています。その一環として、現在、他社との協業により環境省が主催する実証事業(※)に参加し、埼玉県浦和美園地区において、ブロックチェーン技術を用いた再生可能エネルギーの電力融通の実証に取り組んでいます。当期間は、イオンモール浦和美園に太陽光発電を設置するとともに、再生可能エネルギーを識別する端末を同モール、ミニストップ複数店舗や浦和美園地区内の一般家庭に設置、地域コミュニティの中で電力を融通する仕組みを構築し、10月より実証を開始しました。
※「CO2 排出削減対策強化誘導型技術開発・実証事業」期間:2017年4月~2020年3月
[グローバル展開の加速]
中国では、中核事業会社である永旺永楽(江蘇)物業服務有限公司と武漢小竹物業管理有限公司2社において、重点ターゲットとする中高級ショッピングセンターや病院・養老院、インフラ、再開発エリアといった施設の受託拡大に注力しました。
アセアンでは、2018年12月に連結子会社化したインドネシアの清掃事業会社Sinar Jernih Sarana(以下、「SJS社」)の業績が連結寄与しました。当期間は、現地のイオンモールで総合施設管理を受託してきたイオンディライトベトナムのノウハウを活用し、SJS社にてインドネシアで営業するイオンモール1、2号店における総合施設管理の切替受託に向けた準備を進め、2019年10月より同2号店において設備管理業務と警備業務を含めた総合施設管理サービスの提供を開始しました。今後、イオンモールへの総合施設管理サービスの提供を通じて、同社をアセアン事業を牽引するFM企業へと成長させてまいります。
これらの結果、海外事業は売上ベースで前年同期比約1.3倍、営業利益ベースで前年同期比1.6倍超と大きく成長を果たすことができました。
② 当第3四半期連結累計期間における主要事業の概況
[セグメント別業績]
<売上高>
<セグメント利益>
<設備管理事業>設備管理事業は、売上高442億59百万円(対前年同期比104.0%)、セグメント利益40億39百万円(同95.0%)となりました。同事業では、新規の顧客開拓に加え、施設利用者の安全性向上を目的に、経年劣化の進む昇降機のリニューアルや修繕提案を積極化し受託を拡大しました。しかしながら、仕入原価の上昇が影響し、減益となりました。こうした中、省力化や収益性の改善に向けた業務プロセスの抜本的な改革を目指し、オープンネットワークシステムによる統合型施設管理サービスを開発し、イオン藤井寺SCに初導入しました。
<警備事業>警備事業は、売上高333億4百万円(対前年同期比100.1%)、セグメント利益22億7百万円(同104.2%)となりました。労働需給の逼迫感が強まる中、同事業では、価格交渉を通じた単価の適正化と収益性の改善に取り組むとともに、入退店管理や閉店業務のシステム化を進めました。
<清掃事業>清掃事業は、売上高465億27百万円(対前年同期比108.0%)、セグメント利益52億91百万円(同105.8%)となりました。同事業では、新規の顧客開拓に加え、2018年12月に連結子会社化したインドネシアの清掃事業会社SJS社の業績が寄与しました。また、省力化を目的に前期に開発した自動走行型床清掃ロボットの導入、販売を促進しました。
<建設施工事業>建設施工事業は、売上高320億24百万円(対前年同期比103.4%)、セグメント利益28億43百万円(同98.7%)となりました。各エリアにおける需要に対して、地域密着でサービスを提供できる体制を整備したことにより改装工事の受託を拡大することができました。しかしながら、連結子会社による工事需要の取り込みが十分でなかったことや昨年、国内で発生した自然災害に伴う復旧工事の影響により減益となりました。
<資材関連事業>資材関連事業は、売上高385億54百万円(対前年同期比99.4%)、セグメント利益19億46百万円(同91.1%)となりました。同事業では、イオングループが扱う資材を包括的に提供できるサプライヤーを目指しています。こうした中、イオンのプライベートブランド「トップバリュ」の包装包材の受託拡大に注力しました。また、課題とする収益性の改善に向けて、物流コストの削減に取り組みました。
<自動販売機事業>自動販売機事業は、売上高237億60百万円(対前年同期比99.0%)、セグメント利益9億48百万円(同124.0%)となりました。同事業では、一台当たりの収益力を高めるために、各飲料メーカーの商品を取り揃えた自社混合機の設置拡大を進めるとともに、自動販売機の立地環境の見直しに取り組みました。加えて、自社混合機の入替期間実績および物理的寿命などを総合的に勘案し、その耐用年数を見直した結果、減価償却費が減少し、業績に寄与しました。
<サポート事業>サポート事業は、売上高142億11百万円(対前年同期比101.2%)、セグメント利益4億41百万円(前年同期はセグメント損失23億35百万円)となりました(※1)。カジタクでは、新商品の開発など、家事支援事業の拡大に向けた取り組みに注力しました。その他、同事業では、BTMやMICE(※2)など、連結子会社による事業に加え、お客さまの施設とその周辺環境の管理運営に関するアウトソーシングニーズに応える様々なサービスの提供拡大に取り組みました。
※1 (ご参考)カジタクの業績を除いたサポート事業の業績は、売上高105億11百万円(対前年同期比100.1%)、セグメント利益13億81百万円(同93.4%)となりました。
※2 BTM(Business Travel Management)
出張手配、及びその周辺業務を包括的に代行することで経費の削減 や業務効率化をサポートするアウトソーシングサービス
MICE(Meeting, Incentive, Convention/Conference, Exhibition)
国際会議や学会、展示会など、多くの集客交流が見込まれるビジネスイベントの総称
(2)事業上及び財務上の対処すべき課題
当第3四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。
(3)研究開発活動
特記事項はありません。
(1)経営成績の分析
① 経営成績に関する説明
当第3四半期連結累計期間(2019年3月1日~11月30日)の業績は、売上高2,326億43百万円(対前年同期比102.6%)、営業利益121億4百万円(同135.8%)、経常利益121億89百万円(同131.0%)、親会社株主に帰属する四半期純利益73億69百万円(同189.3%)となりました。
(ご参考)連結子会社 株式会社カジタクの業績を除いたグループの損益計算書
(百万円)
| 2019年2月期 第3四半期 | 2020年2月期 第3四半期 | 対前年同期比 | |
| 売上高 | 223,197 | 228,943 | 102.6% |
| 売上総利益 | 28,883 | 29,352 | 101.6% |
| 営業利益 | 12,728 | 13,044 | 102.5% |
※株式会社カジタクの不正会計処理問題につきましては、2019年7月22日付「当社連結子会社 株式会社カジタクの不正会計処理問題に対する再発防止策について」をご参照ください。
[当第3四半期連結累計期間の主な取り組み]
当社は、更なる持続的成長を目的に2018年10月に、イオンディライト ビジョン2025(以下、「ビジョン2025」)を策定し、アジアにおいて「安全・安心」、「人手不足」、「環境」の3つを成長戦略の柱に社会課題を解決する環境価値創造企業を目指すことを決めました。その後、ビジョン2025の実現に向けて、2019年3月1日付で機構改革を実施し、専門家集団としての企業ブランドを確立するとともに、事業を展開する各エリアで地域経済圏の形成に向けた取り組みをスタートさせ、「安全・安心」、「人手不足」、「環境」の3つの社会課題の解決に向けた取り組みを推進してまいりました。
一方、期初から上期に判明した当社連結子会社㈱カジタク(以下、「カジタク」)の同社店頭支援事業における不正会計処理問題に関しては、2019年7月22日付「当社連結子会社 株式会社カジタクの不正会計処理問題に対する再発防止策について」の通り、当社と利害関係を有しない外部の専門家によって構成される特別調査委員会からの提言を踏まえ、再発防止策を策定し、実行に着手しております。加えて、2019年9月30日付「再発防止委員会の設置について」の通り、再発防止策の実効性を高めるために10月1日付で外部の専門家を含めた再発防止委員会を立ち上げ、当社グループ全体でグループガバナンスの強化ならびに再発防止の徹底に向けた取り組みを進めております。
また、カジタクの今後の方向性につきましては、2019年11月29日付「連結子会社の会社分割(新設分割)に関するお知らせ」の通り、今後も市場の拡大が見込まれる家事支援事業は継続し、店頭支援事業については新たな機器の販売、設置を停止し、既存契約の履行に注力していくことを決定しました。家事支援事業の成長ならびに店頭支援事業の再編手続きを円滑に進めるといった観点から、家事支援事業を会社分割(新設分割)し、新設会社に承継させることを決定しました。新設会社においては、経営リソースを集中させることでコア・コンピタンスの確立を図り、家事支援事業会社として次なる成長ステージへの移行を目指してまいります。
当期間、連結子会社において不正会計処理問題が生じ、グループガバナンス上の課題が発覚した一方、ファシリティマネジメント(以下、「FM」)事業においては、期初より「安全・安心」、「人手不足」、「環境」の3つの社会課題の解決に向けた取り組みを推進し、堅調に事業を拡大してまいりました。
<安全・安心>・頻発する自然災害への備えと対応
当社は、施設とその周辺環境に「安全・安心」な環境を提供することを使命とするFM企業として、平時より防災関連設備の保守・点検や防災訓練の実施支援など、お客さまの防災・減災体制の強化に資するサービスの提供に努めています。また、9月に発生した台風15号、10月に発生した台風19号に際しては、発災直後より、イオングループ各社と連携し、被災地の早期復旧に向けた支援活動に取り組んでまいりました。
・ラグビーワールドカップ2019日本大会(大分、静岡)の交通輸送警備業務の受託
当社の連結子会社であるイオンディライトセキュリティ株式会社は、2019年9月から11月にかけて開催されたラグビーワールドカップ2019日本大会において、大分県の会場で行われた計5試合の交通輸送警備業務ならびに静岡県の会場で行われた計4試合の交通輸送警備業務の一部を受託しました。これまでにも数多くのイベント警備を経験してきたノウハウを活かし、世界各国から多くの人々が集まった国際的なスポーツ大会において、来場者に「安全・安心」を提供しました。
・第1回イオンディライト技術コンテストの開催
当社は「技術力」と「人間力」を兼ね備えた施設管理の専門家集団となるための取り組みの一環として、2019年11月から12月にかけて事業別(設備管理・警備・清掃)の技術コンテスト「第1回イオンディライト技術コンテスト」を開催しました。
第一弾として、2019年11月7日に東京ビッグサイトにて、清掃事業における「第5回 働きやすさ追求活動 取り組み発表会」(以下、「本発表会」)を開催しました。「働きやすさ追求活動」とは、クリーンクルー(当社清掃スタッフの呼称)が日々の気づきや改善案を自発的に発信し、業務に反映できる風土の醸成を目的に2014年度から取り組みを開始した現場単位の小集団活動です。5回目を迎えた本発表会では、日本・中国・アセアン各地から代表チームが集まり、クリーンクルーの働きやすさに繋がる様々な活動成果が披露され、共有されました。
第二弾となった設備管理事業では、2019年11月11日に研究・研修施設「イオンディライトアカデミーながはま」において、「第1回 技術・安全向上コンテスト」を開催しました。昨年の平成30年7月豪雨や今年の台風15号、19号により実際に発生した水害に伴う施設の冠水と停電をモデルに、全国8支社から選抜された設備管理員3人一組、計8チームが、被災を想定したテスト用分電盤上で、いかに迅速かつ正確に不良回路を特定し復電できるのか、を競い合いました。
また、2019年12月9日には、第三弾として、警備事業における「喜び・働きがい向上プロジェクト ~“ありがとう”を成長へ!~」を開催しております。全国8支社の代表として、当社連結子会社であるイオンディライトセキュリティ株式会社と協力会社7社の警備会社計8社が東京ビッグサイトに参集し、各地域における好事例を披露し合いました。
当社はこうした取り組みを通じて、引き続き、施設管理における専門性を高め、お客さまが保有する施設とその周辺環境の「安全・安心」に貢献してまいります。
<人手不足>・お客さまが抱える課題への最適ソリューション提供に向けた取り組み
当社が事業を展開する日本や中国では人手不足が深刻化しています。こうした中、当社では、自社はもとより、顧客企業における「人手不足の解消」も視野にイオンディライトプラットフォーム(以下、ADプラットフォーム)の構築を進めています。ADプラットフォームでは、施設内外から得られたデータを収集・蓄積、AIにより分析することで、それぞれのお客さまが抱える課題に最適なソリューションを提供していきます。
当期間、当社は、ADプラットフォームの基礎となるオープンネットワークシステムを活用した統合型施設管理サービスの提供を2019年9月14日に開業したイオン藤井寺ショッピングセンター(以下、「イオン藤井寺SC」)にて開始しました。オープンネットワークシステムとは、各種設備をネットワークで繋ぐことで統合的な制御を可能とするシステムです。イオン藤井寺SCでは、モバイル端末やウェアラブルカメラを活用した遠隔オペレーションとの併用により従来の施設管理業務を大幅に効率化しました。加えて、館内9か所のゴミ箱にはセンサーを内蔵し、ゴミの堆積量と内部温度の遠隔監視により回収業務の効率化と安全性を向上しています。また、夜間清掃においては、自動走行型床清掃ロボットを使用することで、清掃業務を省力化・効率化しました。
今後、このオープネットワークシステムによる統合型施設管理サービスの導入を拡大していくとともに、AIによる取得データの機械学習(※)により、各種設備の自動制御化を進め、FM業務におけるデファクトスタンダード(事実上の標準)化を図ってまいります。
※ 機械学習
データから反復的に学習を行い、パターンや特徴を見つけ出して将来に対して予測を行うこと
・中小型物件のお客さまへのサービス提供に向けた非常駐型管理の強化
2018年4月より協業を開始したセコム㈱とは新たなプロジェクトをスタートしました。警備、設備管理といった両社の強みを活かした非常駐型管理サービスの強化により、中小型オフィスへのサービス提供拡大を図ってまいります。当期間は、関東エリアにおいて、セコム社が契約する非常駐物件を対象に本プロジェクトを推進しました。
<環境>当社は、事業の新たな柱として、地域社会に必要なエネルギー供給から施設管理の省エネオペレーションまでを含めたエネルギーマネジメントサービスの確立を目指しています。その一環として、現在、他社との協業により環境省が主催する実証事業(※)に参加し、埼玉県浦和美園地区において、ブロックチェーン技術を用いた再生可能エネルギーの電力融通の実証に取り組んでいます。当期間は、イオンモール浦和美園に太陽光発電を設置するとともに、再生可能エネルギーを識別する端末を同モール、ミニストップ複数店舗や浦和美園地区内の一般家庭に設置、地域コミュニティの中で電力を融通する仕組みを構築し、10月より実証を開始しました。
※「CO2 排出削減対策強化誘導型技術開発・実証事業」期間:2017年4月~2020年3月
[グローバル展開の加速]
中国では、中核事業会社である永旺永楽(江蘇)物業服務有限公司と武漢小竹物業管理有限公司2社において、重点ターゲットとする中高級ショッピングセンターや病院・養老院、インフラ、再開発エリアといった施設の受託拡大に注力しました。
アセアンでは、2018年12月に連結子会社化したインドネシアの清掃事業会社Sinar Jernih Sarana(以下、「SJS社」)の業績が連結寄与しました。当期間は、現地のイオンモールで総合施設管理を受託してきたイオンディライトベトナムのノウハウを活用し、SJS社にてインドネシアで営業するイオンモール1、2号店における総合施設管理の切替受託に向けた準備を進め、2019年10月より同2号店において設備管理業務と警備業務を含めた総合施設管理サービスの提供を開始しました。今後、イオンモールへの総合施設管理サービスの提供を通じて、同社をアセアン事業を牽引するFM企業へと成長させてまいります。
これらの結果、海外事業は売上ベースで前年同期比約1.3倍、営業利益ベースで前年同期比1.6倍超と大きく成長を果たすことができました。
② 当第3四半期連結累計期間における主要事業の概況
[セグメント別業績]
<売上高>
| セグメントの名称 | 売上高(百万円) | 構成比(%) | 前年同期比(%) |
| 設備管理事業 | 44,259 | 19.0 | 104.0 |
| 警備事業 | 33,304 | 14.3 | 100.1 |
| 清掃事業 | 46,527 | 20.0 | 108.0 |
| 建設施工事業 | 32,024 | 13.8 | 103.4 |
| 資材関連事業 | 38,554 | 16.6 | 99.4 |
| 自動販売機事業 | 23,760 | 10.2 | 99.0 |
| サポート事業 | 14,211 | 6.1 | 101.2 |
| (ご参考) カジタクの業績を除く サポート事業 | 10,511 | - | 100.1 |
| 合 計 | 232,643 | 100.0 | 102.6 |
| (ご参考) カジタクの業績を除く合計 | 228,943 | - | 102.6 |
<セグメント利益>
| セグメントの名称 | セグメント利益(百万円) | 構成比(%) | 前年同期比(%) |
| 設備管理事業 | 4,039 | 22.8 | 95.0 |
| 警備事業 | 2,207 | 12.5 | 104.2 |
| 清掃事業 | 5,291 | 29.9 | 105.8 |
| 建設施工事業 | 2,843 | 16.1 | 98.7 |
| 資材関連事業 | 1,946 | 11.0 | 91.1 |
| 自動販売機事業 | 948 | 5.3 | 124.0 |
| サポート事業 | 441 | 2.4 | - |
| (ご参考) カジタクの業績を除く サポート事業 | 1,381 | - | 93.4 |
| 合 計 | 17,718 | 100.0 | 119.6 |
| (ご参考) カジタクの業績を除く合計 | 18,657 | - | 100.1 |
<設備管理事業>設備管理事業は、売上高442億59百万円(対前年同期比104.0%)、セグメント利益40億39百万円(同95.0%)となりました。同事業では、新規の顧客開拓に加え、施設利用者の安全性向上を目的に、経年劣化の進む昇降機のリニューアルや修繕提案を積極化し受託を拡大しました。しかしながら、仕入原価の上昇が影響し、減益となりました。こうした中、省力化や収益性の改善に向けた業務プロセスの抜本的な改革を目指し、オープンネットワークシステムによる統合型施設管理サービスを開発し、イオン藤井寺SCに初導入しました。
<警備事業>警備事業は、売上高333億4百万円(対前年同期比100.1%)、セグメント利益22億7百万円(同104.2%)となりました。労働需給の逼迫感が強まる中、同事業では、価格交渉を通じた単価の適正化と収益性の改善に取り組むとともに、入退店管理や閉店業務のシステム化を進めました。
<清掃事業>清掃事業は、売上高465億27百万円(対前年同期比108.0%)、セグメント利益52億91百万円(同105.8%)となりました。同事業では、新規の顧客開拓に加え、2018年12月に連結子会社化したインドネシアの清掃事業会社SJS社の業績が寄与しました。また、省力化を目的に前期に開発した自動走行型床清掃ロボットの導入、販売を促進しました。
<建設施工事業>建設施工事業は、売上高320億24百万円(対前年同期比103.4%)、セグメント利益28億43百万円(同98.7%)となりました。各エリアにおける需要に対して、地域密着でサービスを提供できる体制を整備したことにより改装工事の受託を拡大することができました。しかしながら、連結子会社による工事需要の取り込みが十分でなかったことや昨年、国内で発生した自然災害に伴う復旧工事の影響により減益となりました。
<資材関連事業>資材関連事業は、売上高385億54百万円(対前年同期比99.4%)、セグメント利益19億46百万円(同91.1%)となりました。同事業では、イオングループが扱う資材を包括的に提供できるサプライヤーを目指しています。こうした中、イオンのプライベートブランド「トップバリュ」の包装包材の受託拡大に注力しました。また、課題とする収益性の改善に向けて、物流コストの削減に取り組みました。
<自動販売機事業>自動販売機事業は、売上高237億60百万円(対前年同期比99.0%)、セグメント利益9億48百万円(同124.0%)となりました。同事業では、一台当たりの収益力を高めるために、各飲料メーカーの商品を取り揃えた自社混合機の設置拡大を進めるとともに、自動販売機の立地環境の見直しに取り組みました。加えて、自社混合機の入替期間実績および物理的寿命などを総合的に勘案し、その耐用年数を見直した結果、減価償却費が減少し、業績に寄与しました。
<サポート事業>サポート事業は、売上高142億11百万円(対前年同期比101.2%)、セグメント利益4億41百万円(前年同期はセグメント損失23億35百万円)となりました(※1)。カジタクでは、新商品の開発など、家事支援事業の拡大に向けた取り組みに注力しました。その他、同事業では、BTMやMICE(※2)など、連結子会社による事業に加え、お客さまの施設とその周辺環境の管理運営に関するアウトソーシングニーズに応える様々なサービスの提供拡大に取り組みました。
※1 (ご参考)カジタクの業績を除いたサポート事業の業績は、売上高105億11百万円(対前年同期比100.1%)、セグメント利益13億81百万円(同93.4%)となりました。
※2 BTM(Business Travel Management)
出張手配、及びその周辺業務を包括的に代行することで経費の削減 や業務効率化をサポートするアウトソーシングサービス
MICE(Meeting, Incentive, Convention/Conference, Exhibition)
国際会議や学会、展示会など、多くの集客交流が見込まれるビジネスイベントの総称
(2)事業上及び財務上の対処すべき課題
当第3四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。
(3)研究開発活動
特記事項はありません。