有価証券報告書-第48期(令和2年3月1日-令和3年2月28日)
1.経営成績等の状況
(1) 経営成績に関する説明
当連結会計年度(2020年3月1日~2021年2月28日)の業績は、売上高が3,000億85百万円(対前年比97.2%)、営業利益152億30百万円(同95.2%)、経常利益152億68百万円(同95.7%)、親会社株主に帰属する当期純利益116億80百万円(同125.0%)となりました。
当期は、主に第1四半期連結会計期間中に、事業を展開する各国で実施された新型コロナウイルス感染拡大防止のための施設の一部閉鎖や臨時休業、イベントや外出の自粛要請などが業績に大きく影響し、上期は減収減益となりました。
こうした中、当社では下期を迎えるにあたり、新型コロナウイルスによる影響を踏まえた経営環境を分析したうえで、業績拡大に向けて対策の練り直しを実施しました。売上高拡大に向けては、防疫対策を組み入れた「ファシリティマネジメント(以下、「FM」)のニュースタンダード」の導入拡大や防疫関連資材の受注拡大に向けた取り組みを強化しました。また、収益性改善に向けては、設備管理、警備、清掃、建設施工の各事業で上期より取り組む施策に加え、巡回型施設管理を基本としたエリア管理への移行や低収益物件の改善、各種工事における仕様や工程の最適化などによる原価低減に注力しました。併せて、テレワークやリモート会議といった新しい働き方の全社的な促進を通じて、販売管理費の抑制に努めました。これらの対策に注力した結果、下期は売上高が対前年比99.5%の1,503億51百万円、営業利益は同104.4%の77億29百万円と増益となりました。
(ご参考)
連結子会社 旧㈱カジタクの業績を除いた損益は、売上高が2,969億62百万円(対前年比97.7%)、売上総利益375億40百万円(同96.2%)、営業利益162億49百万円(同94.4%)となりました。
※ 旧㈱カジタクの不正会計処理問題、および当該事案に伴う同社の今後の方向性につきましては、2019年7月22日付「当社連結子会社 株式会社カジタクの不正会計処理問題に対する再発防止策について」、ならびに2019年11月29日付「連結子会社の会社分割(新設分割)に関するお知らせ」をご参照ください。
[当連結会計年度の主な取り組み]
当社では、更なる成長に向けて、FMの専門家集団としての企業ブランドを確立するとともに、事業を展開する各エリアで地域経済圏の形成に取り組んでいます。当連結会計年度は、地域経済圏形成に向けたグループ各社の役割と機能を明確化するとともにグループとしての資本生産性の向上、ならびにガバナンス体制の強化を目的に、グループ内の組織再編を進めました。同時にFMの提供を通じて「安全・安心」、「人手不足」、「環境」の3つの社会課題解決に向けた取り組みを推進しました。
<グループ内組織再編>グループ内組織再編の一環として、KJS㈱(旧㈱カジタク、以下「KJS」)の証明写真機事業を、2020年6月に㈱DNPフォトイメージングジャパンへと譲渡しました。また、KJSの他の事業につきましては、撤退を進めるとともに、一部お客さまとの契約期間が残る事業につきましては、当社グループとして契約を確実に履行することでお客さまへの責任を果たすべく、2021年2月28日付で同社を吸収合併し、当社が事業を承継いたしました。
加えて、2020年8月に、FM市場における中・小型施設への競争力強化を目的に、連結子会社であるエイ・ジー・サービス㈱と㈱ドゥサービスを合併することを決議し、2021年3月1日付でイオンディライトコネクト㈱(以下、「ADコネクト」)が誕生しました。当社では、ADコネクトを中・小型施設管理の中核会社としたグループ経営体制を敷くことで、従来、十分に参入できていなかった市場領域を含めた、より多くのお客さまへのサービス提供拡大を図ってまいります。
その他、大型顧客に対する営業ノウハウを当社に注入し、コンサルティング会社として一定の役割を果たした㈱ジェネラル・サービシーズの解散および清算を決議しました。また、当社との重複業務の排除、ならびに経営資源の集約を通じた建設施工事業の強化を目的に、商業施設の設計・内装工事業を展開する㈱ユーコムの吸収合併を決議し、2021年3月1日付で同社を当社建設施工事業部門に統合しました。
<3つの社会課題解決に向けた取り組み>(安全・安心)
・新型コロナウイルス感染拡大への対応 -FMのニュースタンダード構築-
新型コロナウイルスの感染が拡大する中、当社では、2020年2月初旬より日本、中国、アセアンを跨いだ対策本部を立ち上げ、様々な防疫対策を講じることによって、事業を展開する各国でウィズコロナ時代に対応した施設づくりに貢献してまいりました。商業施設では、感染拡大初期より店内、バックヤードに向けて、業務用マスク、手袋、アルコール、アクリルパーテーションといった衛生資材を継続的に提供しております。加えて、防疫対策を組み入れたFMの新基準づくりの一環として、科学的根拠に基づき衛生的な環境を実現する新たな清掃手法「ニュースタンダードクリーニング」を確立し、2020年9月よりサービスの提供を開始しました。ニュースタンダードクリーニングの提供にあたっては、その担い手となる防疫対策の専門家を育成するため、これまで病院向けに提供してきた独自の衛生清掃サービス※ により培ってきた知見や感染制御学における最新の研究動向を踏まえた独自の教育プログラムを作成し、当社グループの従業員のみならず、共にサービスを提供するパートナー企業の従業員を含め、同プログラムの履修を促進し、約1,200名の防疫対策清掃の専門家を育成しました。
その他、当社が管理する自動販売機全台を対象とした抗菌・抗ウイルスフィルム貼付の実施、快適性を維持した換気の改善や施設利用者の防疫意識向上に向けた啓発活動など、コロナ下においても「安全・安心」に過ごせる施設づくりに取り組んでまいりました。
※ 衛生清掃サービス
2014年度より提供を開始した病院向けの感染制御を組み入れた清掃サービス
・第2回イオンディライト技術コンテストの開催
当社は「技術力」と「人間力」を兼ね備えたFMの専門家集団となるための取り組みの一環として、昨年度より、事業別(設備管理・警備・清掃)の技術コンテストを開催しております。コロナ下においても、専門性向上に向けた灯を絶やさないために、防疫対策を徹底したうえで、昨年度に引き続き、2020年11月に「第2回イオンディライト技術コンテスト」を開催しました。各事業において、専門知識や技術、チームワークを競う競技や、グループ各社やパートナー企業を含めた好事例の発表、共有を実施しました。
当社はこうした取り組みを通じて、引き続き、「技術力」と「人間力」に磨きをかけ、施設管理における専門性を高めることで、お客さまが保有する施設とその周辺環境の「安全・安心」に貢献してまいります。
(人手不足)
当社では、FM業界において、かねてからの課題である人手不足を解消し、持続可能な事業モデルを構築していくため、事業構造の変革に向けたデジタルトランスフォーメーション(以下、「DX」)を進めています。
DXの一環として、「人の技術」と「テクノロジー」の融合により、人手不足に対応しながら、お客さまが求められるコストや品質に応じたサービスを提供していくことを目的に、お客さまが当社設備管理員をエリアでシェアする「エリア管理」への変革を進めています。当連結会計年度は、北海道支社を検証地に、施設管理を遠隔サポートするとともに、お客さまの情報やご要望を集約し、ニーズに即した価値ある提案へと繋げるカスタマーサポートセンター(以下、「CSC」)を新設しました。同時にモデル店舗において、各種システムやセンサーの導入により常駐する設備管理員の無人化に向けた実証実験に取り組みました。この結果、お客さまと当社の間で有効性が確認され、同店舗は2020年11月より、常駐設備管理員を無人化するに至り、以降、北海道全域での省人化・無人化に向けた横展開を推進しています。その後、「エリア管理」を国内全域へと展開すべく2021年2月中に国内その他7支社(全8支社)にCSCを設置するとともに2021年3月より、稼働を開始しました。
同時に、設備管理のみならず、警備においても、入退店管理や閉店業務のシステム化を展開し、人手不足に対応した施設管理モデル構築に向けたDXを推進しました。
(環境)
当社は、事業の新たな柱として、地域社会に必要なエネルギー供給から施設管理の省エネオペレーションまでを含めたエネルギーマネジメントサービスの確立を目指しています。
この一環として、当連結会計年度は競争力の高い価格で電力を調達できるルートを確保し、複数の施設で電力供給サービスの提供を開始しました。
<新規受託物件の拡大>大型施設を保有されるお客さまを主たる対象に積極的な営業活動を推進した結果、商業施設に加え、IFM(Integrated Facility Management, 統合型施設管理)契約による製造業の本社を含めた複数施設や工場、ホテル、医療関連施設、スポーツスタジアムなど、様々な用途の施設で新たにサービスの提供を開始しました。
<アジアでの事業展開>(中国)
永旺永楽(江蘇)物業服務有限公司では重点ターゲットとする中高級ショッピングセンターや病院・養老院、再開発エリアといった施設の受託拡大に注力することで事業を拡大しました。
2019年末に新型コロナウイルスによる感染が初めて確認された湖北省武漢市を本拠とする武漢小竹物業管理有限公司では、2020年1月下旬から2020年4月上旬にかけての事実上の都市封鎖が業績に大きく影響したものの、その後は企業活動の段階的な再開や都市機能の回復に伴い、複数施設で新たにサービスの提供を開始するなど、回復基調で推移しました。
(アセアン)
イオンディライトベトナムやインドネシアのPT Sinar Jernih Saranaにおける、現地イオングループ店舗を中心とした着実な受託拡大により、アセアン事業全体としてシェアを拡大しました。
当期は、アジア各国で新型コロナウイルスによるマイナス影響を受けたものの、感染拡大防止に向けた対応や新規受託物件の拡大などにより、海外事業全体では売上ベースで前年比101.0%、営業利益ベースで前年比98.3%と前年並みの着地となりました。
(2) 当連結会計年度における主要事業の概況
[セグメント別業績]
<売上高>
<セグメント損益>
<設備管理事業>設備管理事業は、売上高582億23百万円(対前年比99.9%)、セグメント利益51億75百万円(同97.8%)となりました。ウィズコロナ時代に対応した施設環境の実現に向けて換気改善提案を積極化するほか、環境に配慮したノンフロンケースの拡販などに取り組みました。また、収益性の低下が課題となる中、業務プロセスの抜本的な改革に向けたエリア管理化に注力しました。同時に低収益物件の改善に加え、仕入先の集約化と仕入単価の適正化を通じた原価低減に取り組みました。
<警備事業>警備事業は、売上高443億93百万円(対前年比99.4%)、セグメント利益33億7百万円(同108.9%)となりました。労働需給の逼迫が数年来の課題となる中、同事業では事業の持続可能性を確保するといった観点から、収益性の向上に主眼を置き、入退店管理や閉店業務のシステム化を通じた業務効率化に加え、価格交渉を通じた単価の適正化に取り組みました。
<清掃事業>清掃事業は、売上高624億59百万円(対前年比100.2%)、セグメント利益73億24百万円(同105.1%)となりました。ウィズコロナ時代の清掃新基準「ニュースタンダードクリーニング」の導入拡大に向けて提案活動を積極化するとともに、その担い手となる防疫対策清掃の専門家育成に注力しました。また、低収益物件の改善や現場単位の改善好事例の水平展開などによる生産性の向上に取り組み、収益性を改善しました。
<建設施工事業>建設施工事業は、売上高406億57百万円(対前年比97.2%)、セグメント利益38億80百万円(同101.7%)となりました。売上高は、各種改装工事の受託を拡大する一方、新型コロナウイルス感染拡大の影響により、一部工事の着工に遅れが発生し減収となりました。利益面では原価低減により収益性を改善しました。
<資材関連事業>資材関連事業は、売上高530億60百万円(対前年比103.8%)、セグメント利益24億67百万円(同99.1%)となりました。新型コロナウイルス感染拡大に伴い、業務用マスク・手袋・アルコールや飛沫防止用のアクリルパーテーションなど、防疫関連資材とともに、イオンのプライベートブランド「トップバリュ」の包装包材の受注を拡大しました。一方、課題とする収益性の改善に向けて、スケールメリットを活かした仕入原価の低減と物流効率の向上に取り組むものの、2020年7月より施行されたレジ袋有料化の影響などにより、減益となりました。
<自動販売機事業>自動販売機事業は、売上高254億53百万円(対前年比80.7%)、セグメント利益6億53百万円(同46.8%)となりました。同事業では、新型コロナウイルス感染拡大に伴う外出自粛などの影響により、飲料による売上高が大幅に減少しました。こうした中、一台当たりの収益力を高めるために、各飲料メーカーの商品を取り揃えた自社混合機の設置拡大を進めました。また、お客さまの利便性や安全性の向上を目的に、自動販売機の多様なキャッシュレス決済手段への対応を開始するとともに、防疫対策として押しボタンや取り出し口など接触可能性のある部位への抗ウイルスフィルム貼付を実施しました。
<サポート事業>サポート事業は、売上高158億37百万円(対前年比84.4%)、セグメント損失75百万円(前期はセグメント利益4億16百万円)となりました。旅行関連事業を展開するイオンコンパス㈱では、新型コロナウイルス感染拡大に伴う旅行や各種イベントの中止が影響し、業績が前期を大幅に下回りました。
その他、同事業では、お客さまの施設とその周辺の管理運営に関するアウトソーシングニーズに応える様々なサービスの提供拡大に取り組みました。
(ご参考)旧㈱カジタクの業績を除いたサポート事業の業績は、売上高127億14百万円(対前年比89.0%)、セグメント利益9億43百万円(同57.9%)となりました。
(3)キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前連結会計年度末に比べ22億14百万円(△3.6%)減少し、589億37百万円となりました。
なお、当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの主な要因は、次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、主に税金等調整前当期純利益の計上106億51百万円、減価償却、減損損失及びのれん償却48億88百万円、法人税等の支払48億38百万円により、104億3百万円の資金の増加(前連結会計年度は73億71百万円の資金の増加)となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、主に有形及び無形固定資産の取得による支出24億69百万円、事業譲渡による支出45億2百万円により、73億25百万円の資金の減少(前連結会計年度は138億38百万円の資金の増加)となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、主に配当金の支払33億97百万円、連結の範囲の変更を伴わない子会社株式の取得による支出18億53百万円により、53億円24百万円の資金の減少(前連結会計年度は33億92百万円の資金の減少)となりました。
(4)生産、受注及び販売の実績
①生産実績及び受注実績
当社の業務内容は、ファシリティマネジメント事業の役務提供を主体としており、生産実績及び受注状況を画一的に表示することは困難なため、記載しておりません。
②販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと次のとおりであります。
(注)1 セグメント間取引については、相殺消去しております。
2 主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合
前連結会計年度及び当連結会計年度におけるイオングループ全体での販売実績及び総販売実績に対する割合はそれぞれ、194,054百万円、62.9%、192,925百万円、64.3%であります。
3 上記金額には、消費税等は含まれておりません。
2.経営者の視点による経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
(1)当連結会計年度の経営成績の分析
① 売上高
当連結会計年度の売上高は、前連結会計年度に比べ84億96百万円(△2.8%)減少し、3,000億85百万円となりました。セグメントの外部顧客に対する売上高の連結売上高に占める割合は、設備管理事業19.4%、警備事業14.8%、清掃事業20.8%、建設施工事業13.5%、資材関連事業17.7%、自動販売機事業8.5%、サポート事業5.3%となりました。
② 売上原価、販売費及び一般管理費
当連結会計年度の売上原価は、前連結会計年度に比べ71億1百万円(△2.6%)減少し2,629億10百万円、販売費及び一般管理費は6億23百万円(△2.8%)減少し、219億45百万円となりました。
これらの結果、当連結会計年度の営業利益は、前連結会計年度に比べ7億71百万円(△4.8%)減益の152億30百万円となりました。
③ 経常利益及び当期純利益
当連結会計年度の経常利益は、助成金収入1億64百万円を計上したものの、前述の営業利益の減益等により、前連結会計年度に比べ6億81百万円(△4.3%)減益の152億68百万円となりました。
当連結会計年度の税金等調整前当期純利益は、雇用調整助成金4億35百万円を計上したものの、減損損失16億59百万円や事業譲渡損12億53百万円など特別損失を50億86百万円計上したことにより、前連結会計年度に比べ48億96百万円(△31.5%)減益の106億51百万円となりました。
当連結会計年度の法人税、住民税及び事業税並びに法人税等調整額の合計は、前連結会計年度に比べ68億73百万円減少し、△9億19百万円となりました。
これらの結果、当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度に比べ23億32百万円(25.0%)増益の116億80百万円となりました。また、1株当たり当期純利益については、前連結会計年度より46.48円増加し、233.69円となりました。
(2)当連結会計年度の財政状態の分析
① 資産
総資産は、前連結会計年度末に比べ3億51百万円(△0.3%)減少して1,365億65百万円となりました。
これは主に現金及び預金の減少25億82百万円、のれんの減少20億37百万円、投資有価証券の増加3億37百万円、繰延税金資産の増加30億76百万円、投資その他の資産その他の増加4億19百万円によるものであります。
② 負債
負債は、前連結会計年度末に比べ73億47百万円(△13.2%)減少して482億83百万円となりました。
これは主に支払手形及び買掛金、電子記録債務を合わせた仕入債務の減少18億44百万円、未払法人税等の減少16億48百万円、流動負債のその他の減少17億28百万円、固定負債の売上値引引当金の減少13億84百万円によるものであります。
③ 純資産
純資産は、前連結会計年度末に比べ69億95百万円(8.6%)増加して882億81百万円となりました。
これは主に親会社株主に帰属する当期純利益の計上116億80百万円と配当の実施33億98百万円により利益剰余金が82億81百万円増加したことによるものであります。
(3)当連結会計年度のキャッシュ・フローの分析
キャッシュ・フローの状況につきましては、「1.経営成績等の状況」(3)キャッシュ・フローの状況をご参照ください。
(4)資本の財源及び資金の流動性
① 資金需要
当社グループが営むファシリティマネジメント事業は人的サービスを主としていることから、資金需要の主なものは人件費及び委託先へ支払う外注費用であります。
また、設備投資にかかる資金需要の主なものは、自動販売機及び清掃資機材等の器具備品並びにシステムソフトウェア費用であります。
② 財務政策
当社グループの事業活動に必要な資金については、自己資金にて賄うことを基本としております。
(5)目標とする経営指標の状況
当社は、積極的な投資を通じて持続的な成長を実現し、中長期的に株主価値を高め、会社の成長に合わせて株主への利益還元を拡大できるように努めます。
また、資本効率に関する目安として自己資本利益率(ROE)を重視し、当面は12%水準を意識してまいります。
なお、2021年2月期の自己資本利益率(ROE)は14.1%であります。
(6)重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたり見積りが必要となる事項については、合理的な基準に基づき会計上の見積りを行っております。
重要な会計方針及び見積りについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 4 会計方針に関する事項」に記載のとおりであります。
なお、会計上の見積りを行う上での新型コロナウイルス感染症の影響に関する仮定については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (追加情報)」に記載のとおりであります。
(1) 経営成績に関する説明
当連結会計年度(2020年3月1日~2021年2月28日)の業績は、売上高が3,000億85百万円(対前年比97.2%)、営業利益152億30百万円(同95.2%)、経常利益152億68百万円(同95.7%)、親会社株主に帰属する当期純利益116億80百万円(同125.0%)となりました。
当期は、主に第1四半期連結会計期間中に、事業を展開する各国で実施された新型コロナウイルス感染拡大防止のための施設の一部閉鎖や臨時休業、イベントや外出の自粛要請などが業績に大きく影響し、上期は減収減益となりました。
こうした中、当社では下期を迎えるにあたり、新型コロナウイルスによる影響を踏まえた経営環境を分析したうえで、業績拡大に向けて対策の練り直しを実施しました。売上高拡大に向けては、防疫対策を組み入れた「ファシリティマネジメント(以下、「FM」)のニュースタンダード」の導入拡大や防疫関連資材の受注拡大に向けた取り組みを強化しました。また、収益性改善に向けては、設備管理、警備、清掃、建設施工の各事業で上期より取り組む施策に加え、巡回型施設管理を基本としたエリア管理への移行や低収益物件の改善、各種工事における仕様や工程の最適化などによる原価低減に注力しました。併せて、テレワークやリモート会議といった新しい働き方の全社的な促進を通じて、販売管理費の抑制に努めました。これらの対策に注力した結果、下期は売上高が対前年比99.5%の1,503億51百万円、営業利益は同104.4%の77億29百万円と増益となりました。
(ご参考)
連結子会社 旧㈱カジタクの業績を除いた損益は、売上高が2,969億62百万円(対前年比97.7%)、売上総利益375億40百万円(同96.2%)、営業利益162億49百万円(同94.4%)となりました。
※ 旧㈱カジタクの不正会計処理問題、および当該事案に伴う同社の今後の方向性につきましては、2019年7月22日付「当社連結子会社 株式会社カジタクの不正会計処理問題に対する再発防止策について」、ならびに2019年11月29日付「連結子会社の会社分割(新設分割)に関するお知らせ」をご参照ください。
[当連結会計年度の主な取り組み]
当社では、更なる成長に向けて、FMの専門家集団としての企業ブランドを確立するとともに、事業を展開する各エリアで地域経済圏の形成に取り組んでいます。当連結会計年度は、地域経済圏形成に向けたグループ各社の役割と機能を明確化するとともにグループとしての資本生産性の向上、ならびにガバナンス体制の強化を目的に、グループ内の組織再編を進めました。同時にFMの提供を通じて「安全・安心」、「人手不足」、「環境」の3つの社会課題解決に向けた取り組みを推進しました。
<グループ内組織再編>グループ内組織再編の一環として、KJS㈱(旧㈱カジタク、以下「KJS」)の証明写真機事業を、2020年6月に㈱DNPフォトイメージングジャパンへと譲渡しました。また、KJSの他の事業につきましては、撤退を進めるとともに、一部お客さまとの契約期間が残る事業につきましては、当社グループとして契約を確実に履行することでお客さまへの責任を果たすべく、2021年2月28日付で同社を吸収合併し、当社が事業を承継いたしました。
加えて、2020年8月に、FM市場における中・小型施設への競争力強化を目的に、連結子会社であるエイ・ジー・サービス㈱と㈱ドゥサービスを合併することを決議し、2021年3月1日付でイオンディライトコネクト㈱(以下、「ADコネクト」)が誕生しました。当社では、ADコネクトを中・小型施設管理の中核会社としたグループ経営体制を敷くことで、従来、十分に参入できていなかった市場領域を含めた、より多くのお客さまへのサービス提供拡大を図ってまいります。
その他、大型顧客に対する営業ノウハウを当社に注入し、コンサルティング会社として一定の役割を果たした㈱ジェネラル・サービシーズの解散および清算を決議しました。また、当社との重複業務の排除、ならびに経営資源の集約を通じた建設施工事業の強化を目的に、商業施設の設計・内装工事業を展開する㈱ユーコムの吸収合併を決議し、2021年3月1日付で同社を当社建設施工事業部門に統合しました。
<3つの社会課題解決に向けた取り組み>(安全・安心)
・新型コロナウイルス感染拡大への対応 -FMのニュースタンダード構築-
新型コロナウイルスの感染が拡大する中、当社では、2020年2月初旬より日本、中国、アセアンを跨いだ対策本部を立ち上げ、様々な防疫対策を講じることによって、事業を展開する各国でウィズコロナ時代に対応した施設づくりに貢献してまいりました。商業施設では、感染拡大初期より店内、バックヤードに向けて、業務用マスク、手袋、アルコール、アクリルパーテーションといった衛生資材を継続的に提供しております。加えて、防疫対策を組み入れたFMの新基準づくりの一環として、科学的根拠に基づき衛生的な環境を実現する新たな清掃手法「ニュースタンダードクリーニング」を確立し、2020年9月よりサービスの提供を開始しました。ニュースタンダードクリーニングの提供にあたっては、その担い手となる防疫対策の専門家を育成するため、これまで病院向けに提供してきた独自の衛生清掃サービス※ により培ってきた知見や感染制御学における最新の研究動向を踏まえた独自の教育プログラムを作成し、当社グループの従業員のみならず、共にサービスを提供するパートナー企業の従業員を含め、同プログラムの履修を促進し、約1,200名の防疫対策清掃の専門家を育成しました。
その他、当社が管理する自動販売機全台を対象とした抗菌・抗ウイルスフィルム貼付の実施、快適性を維持した換気の改善や施設利用者の防疫意識向上に向けた啓発活動など、コロナ下においても「安全・安心」に過ごせる施設づくりに取り組んでまいりました。
※ 衛生清掃サービス
2014年度より提供を開始した病院向けの感染制御を組み入れた清掃サービス
・第2回イオンディライト技術コンテストの開催
当社は「技術力」と「人間力」を兼ね備えたFMの専門家集団となるための取り組みの一環として、昨年度より、事業別(設備管理・警備・清掃)の技術コンテストを開催しております。コロナ下においても、専門性向上に向けた灯を絶やさないために、防疫対策を徹底したうえで、昨年度に引き続き、2020年11月に「第2回イオンディライト技術コンテスト」を開催しました。各事業において、専門知識や技術、チームワークを競う競技や、グループ各社やパートナー企業を含めた好事例の発表、共有を実施しました。
当社はこうした取り組みを通じて、引き続き、「技術力」と「人間力」に磨きをかけ、施設管理における専門性を高めることで、お客さまが保有する施設とその周辺環境の「安全・安心」に貢献してまいります。
(人手不足)
当社では、FM業界において、かねてからの課題である人手不足を解消し、持続可能な事業モデルを構築していくため、事業構造の変革に向けたデジタルトランスフォーメーション(以下、「DX」)を進めています。
DXの一環として、「人の技術」と「テクノロジー」の融合により、人手不足に対応しながら、お客さまが求められるコストや品質に応じたサービスを提供していくことを目的に、お客さまが当社設備管理員をエリアでシェアする「エリア管理」への変革を進めています。当連結会計年度は、北海道支社を検証地に、施設管理を遠隔サポートするとともに、お客さまの情報やご要望を集約し、ニーズに即した価値ある提案へと繋げるカスタマーサポートセンター(以下、「CSC」)を新設しました。同時にモデル店舗において、各種システムやセンサーの導入により常駐する設備管理員の無人化に向けた実証実験に取り組みました。この結果、お客さまと当社の間で有効性が確認され、同店舗は2020年11月より、常駐設備管理員を無人化するに至り、以降、北海道全域での省人化・無人化に向けた横展開を推進しています。その後、「エリア管理」を国内全域へと展開すべく2021年2月中に国内その他7支社(全8支社)にCSCを設置するとともに2021年3月より、稼働を開始しました。
同時に、設備管理のみならず、警備においても、入退店管理や閉店業務のシステム化を展開し、人手不足に対応した施設管理モデル構築に向けたDXを推進しました。
(環境)
当社は、事業の新たな柱として、地域社会に必要なエネルギー供給から施設管理の省エネオペレーションまでを含めたエネルギーマネジメントサービスの確立を目指しています。
この一環として、当連結会計年度は競争力の高い価格で電力を調達できるルートを確保し、複数の施設で電力供給サービスの提供を開始しました。
<新規受託物件の拡大>大型施設を保有されるお客さまを主たる対象に積極的な営業活動を推進した結果、商業施設に加え、IFM(Integrated Facility Management, 統合型施設管理)契約による製造業の本社を含めた複数施設や工場、ホテル、医療関連施設、スポーツスタジアムなど、様々な用途の施設で新たにサービスの提供を開始しました。
<アジアでの事業展開>(中国)
永旺永楽(江蘇)物業服務有限公司では重点ターゲットとする中高級ショッピングセンターや病院・養老院、再開発エリアといった施設の受託拡大に注力することで事業を拡大しました。
2019年末に新型コロナウイルスによる感染が初めて確認された湖北省武漢市を本拠とする武漢小竹物業管理有限公司では、2020年1月下旬から2020年4月上旬にかけての事実上の都市封鎖が業績に大きく影響したものの、その後は企業活動の段階的な再開や都市機能の回復に伴い、複数施設で新たにサービスの提供を開始するなど、回復基調で推移しました。
(アセアン)
イオンディライトベトナムやインドネシアのPT Sinar Jernih Saranaにおける、現地イオングループ店舗を中心とした着実な受託拡大により、アセアン事業全体としてシェアを拡大しました。
当期は、アジア各国で新型コロナウイルスによるマイナス影響を受けたものの、感染拡大防止に向けた対応や新規受託物件の拡大などにより、海外事業全体では売上ベースで前年比101.0%、営業利益ベースで前年比98.3%と前年並みの着地となりました。
(2) 当連結会計年度における主要事業の概況
[セグメント別業績]
<売上高>
| セグメントの名称 | 売上高(百万円) | 構成比(%) | 対前年比(%) |
| 設備管理事業 | 58,223 | 19.4 | 99.9 |
| 警備事業 | 44,393 | 14.8 | 99.4 |
| 清掃事業 | 62,459 | 20.8 | 100.2 |
| 建設施工事業 | 40,657 | 13.5 | 97.2 |
| 資材関連事業 | 53,060 | 17.7 | 103.8 |
| 自動販売機事業 | 25,453 | 8.5 | 80.7 |
| サポート事業 | 15,837 | 5.3 | 84.4 |
| (ご参考) 旧㈱カジタクの業績を除くサポート事業 | 12,714 | - | 89.0 |
| 合 計 | 300,085 | 100.0 | 97.2 |
| (ご参考) 旧㈱カジタクの業績を除く合計 | 296,962 | - | 97.7 |
<セグメント損益>
| セグメントの名称 | セグメント損益(百万円) | 構成比(%) | 対前年比(%) |
| 設備管理事業 | 5,175 | 22.8 | 97.8 |
| 警備事業 | 3,307 | 14.5 | 108.9 |
| 清掃事業 | 7,324 | 32.1 | 105.1 |
| 建設施工事業 | 3,880 | 17.1 | 101.7 |
| 資材関連事業 | 2,467 | 10.9 | 99.1 |
| 自動販売機事業 | 653 | 2.9 | 46.8 |
| サポート事業 | △75 | △0.3 | - |
| (ご参考) 旧㈱カジタクの業績を除くサポート事業 | 943 | - | 57.9 |
| 合 計 | 22,733 | 100.0 | 97.1 |
| (ご参考) 旧㈱カジタクの業績を除く合計 | 23,752 | - | 96.4 |
<設備管理事業>設備管理事業は、売上高582億23百万円(対前年比99.9%)、セグメント利益51億75百万円(同97.8%)となりました。ウィズコロナ時代に対応した施設環境の実現に向けて換気改善提案を積極化するほか、環境に配慮したノンフロンケースの拡販などに取り組みました。また、収益性の低下が課題となる中、業務プロセスの抜本的な改革に向けたエリア管理化に注力しました。同時に低収益物件の改善に加え、仕入先の集約化と仕入単価の適正化を通じた原価低減に取り組みました。
<警備事業>警備事業は、売上高443億93百万円(対前年比99.4%)、セグメント利益33億7百万円(同108.9%)となりました。労働需給の逼迫が数年来の課題となる中、同事業では事業の持続可能性を確保するといった観点から、収益性の向上に主眼を置き、入退店管理や閉店業務のシステム化を通じた業務効率化に加え、価格交渉を通じた単価の適正化に取り組みました。
<清掃事業>清掃事業は、売上高624億59百万円(対前年比100.2%)、セグメント利益73億24百万円(同105.1%)となりました。ウィズコロナ時代の清掃新基準「ニュースタンダードクリーニング」の導入拡大に向けて提案活動を積極化するとともに、その担い手となる防疫対策清掃の専門家育成に注力しました。また、低収益物件の改善や現場単位の改善好事例の水平展開などによる生産性の向上に取り組み、収益性を改善しました。
<建設施工事業>建設施工事業は、売上高406億57百万円(対前年比97.2%)、セグメント利益38億80百万円(同101.7%)となりました。売上高は、各種改装工事の受託を拡大する一方、新型コロナウイルス感染拡大の影響により、一部工事の着工に遅れが発生し減収となりました。利益面では原価低減により収益性を改善しました。
<資材関連事業>資材関連事業は、売上高530億60百万円(対前年比103.8%)、セグメント利益24億67百万円(同99.1%)となりました。新型コロナウイルス感染拡大に伴い、業務用マスク・手袋・アルコールや飛沫防止用のアクリルパーテーションなど、防疫関連資材とともに、イオンのプライベートブランド「トップバリュ」の包装包材の受注を拡大しました。一方、課題とする収益性の改善に向けて、スケールメリットを活かした仕入原価の低減と物流効率の向上に取り組むものの、2020年7月より施行されたレジ袋有料化の影響などにより、減益となりました。
<自動販売機事業>自動販売機事業は、売上高254億53百万円(対前年比80.7%)、セグメント利益6億53百万円(同46.8%)となりました。同事業では、新型コロナウイルス感染拡大に伴う外出自粛などの影響により、飲料による売上高が大幅に減少しました。こうした中、一台当たりの収益力を高めるために、各飲料メーカーの商品を取り揃えた自社混合機の設置拡大を進めました。また、お客さまの利便性や安全性の向上を目的に、自動販売機の多様なキャッシュレス決済手段への対応を開始するとともに、防疫対策として押しボタンや取り出し口など接触可能性のある部位への抗ウイルスフィルム貼付を実施しました。
<サポート事業>サポート事業は、売上高158億37百万円(対前年比84.4%)、セグメント損失75百万円(前期はセグメント利益4億16百万円)となりました。旅行関連事業を展開するイオンコンパス㈱では、新型コロナウイルス感染拡大に伴う旅行や各種イベントの中止が影響し、業績が前期を大幅に下回りました。
その他、同事業では、お客さまの施設とその周辺の管理運営に関するアウトソーシングニーズに応える様々なサービスの提供拡大に取り組みました。
(ご参考)旧㈱カジタクの業績を除いたサポート事業の業績は、売上高127億14百万円(対前年比89.0%)、セグメント利益9億43百万円(同57.9%)となりました。
(3)キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前連結会計年度末に比べ22億14百万円(△3.6%)減少し、589億37百万円となりました。
なお、当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの主な要因は、次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、主に税金等調整前当期純利益の計上106億51百万円、減価償却、減損損失及びのれん償却48億88百万円、法人税等の支払48億38百万円により、104億3百万円の資金の増加(前連結会計年度は73億71百万円の資金の増加)となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、主に有形及び無形固定資産の取得による支出24億69百万円、事業譲渡による支出45億2百万円により、73億25百万円の資金の減少(前連結会計年度は138億38百万円の資金の増加)となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、主に配当金の支払33億97百万円、連結の範囲の変更を伴わない子会社株式の取得による支出18億53百万円により、53億円24百万円の資金の減少(前連結会計年度は33億92百万円の資金の減少)となりました。
(4)生産、受注及び販売の実績
①生産実績及び受注実績
当社の業務内容は、ファシリティマネジメント事業の役務提供を主体としており、生産実績及び受注状況を画一的に表示することは困難なため、記載しておりません。
②販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 金額(百万円) | 対前年比(%) |
| 設備管理事業 | 58,223 | 99.9 |
| 警備事業 | 44,393 | 99.4 |
| 清掃事業 | 62,459 | 100.2 |
| 建設施工事業 | 40,657 | 97.2 |
| 資材関連事業 | 53,060 | 103.8 |
| 自動販売機事業 | 25,453 | 80.7 |
| サポート事業 | 15,837 | 84.4 |
| 合 計 | 300,085 | 97.2 |
(注)1 セグメント間取引については、相殺消去しております。
2 主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合
| 相手先 | 前連結会計年度 (自 2019年3月1日 至 2020年2月29日) | 当連結会計年度 (自 2020年3月1日 至 2021年2月28日) | ||
| 金額(百万円) | 割合(%) | 金額(百万円) | 割合(%) | |
| イオンリテール㈱ | 73,582 | 23.8 | 67,445 | 22.5 |
前連結会計年度及び当連結会計年度におけるイオングループ全体での販売実績及び総販売実績に対する割合はそれぞれ、194,054百万円、62.9%、192,925百万円、64.3%であります。
3 上記金額には、消費税等は含まれておりません。
2.経営者の視点による経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
(1)当連結会計年度の経営成績の分析
① 売上高
当連結会計年度の売上高は、前連結会計年度に比べ84億96百万円(△2.8%)減少し、3,000億85百万円となりました。セグメントの外部顧客に対する売上高の連結売上高に占める割合は、設備管理事業19.4%、警備事業14.8%、清掃事業20.8%、建設施工事業13.5%、資材関連事業17.7%、自動販売機事業8.5%、サポート事業5.3%となりました。
② 売上原価、販売費及び一般管理費
当連結会計年度の売上原価は、前連結会計年度に比べ71億1百万円(△2.6%)減少し2,629億10百万円、販売費及び一般管理費は6億23百万円(△2.8%)減少し、219億45百万円となりました。
これらの結果、当連結会計年度の営業利益は、前連結会計年度に比べ7億71百万円(△4.8%)減益の152億30百万円となりました。
③ 経常利益及び当期純利益
当連結会計年度の経常利益は、助成金収入1億64百万円を計上したものの、前述の営業利益の減益等により、前連結会計年度に比べ6億81百万円(△4.3%)減益の152億68百万円となりました。
当連結会計年度の税金等調整前当期純利益は、雇用調整助成金4億35百万円を計上したものの、減損損失16億59百万円や事業譲渡損12億53百万円など特別損失を50億86百万円計上したことにより、前連結会計年度に比べ48億96百万円(△31.5%)減益の106億51百万円となりました。
当連結会計年度の法人税、住民税及び事業税並びに法人税等調整額の合計は、前連結会計年度に比べ68億73百万円減少し、△9億19百万円となりました。
これらの結果、当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度に比べ23億32百万円(25.0%)増益の116億80百万円となりました。また、1株当たり当期純利益については、前連結会計年度より46.48円増加し、233.69円となりました。
(2)当連結会計年度の財政状態の分析
① 資産
総資産は、前連結会計年度末に比べ3億51百万円(△0.3%)減少して1,365億65百万円となりました。
これは主に現金及び預金の減少25億82百万円、のれんの減少20億37百万円、投資有価証券の増加3億37百万円、繰延税金資産の増加30億76百万円、投資その他の資産その他の増加4億19百万円によるものであります。
② 負債
負債は、前連結会計年度末に比べ73億47百万円(△13.2%)減少して482億83百万円となりました。
これは主に支払手形及び買掛金、電子記録債務を合わせた仕入債務の減少18億44百万円、未払法人税等の減少16億48百万円、流動負債のその他の減少17億28百万円、固定負債の売上値引引当金の減少13億84百万円によるものであります。
③ 純資産
純資産は、前連結会計年度末に比べ69億95百万円(8.6%)増加して882億81百万円となりました。
これは主に親会社株主に帰属する当期純利益の計上116億80百万円と配当の実施33億98百万円により利益剰余金が82億81百万円増加したことによるものであります。
(3)当連結会計年度のキャッシュ・フローの分析
キャッシュ・フローの状況につきましては、「1.経営成績等の状況」(3)キャッシュ・フローの状況をご参照ください。
(4)資本の財源及び資金の流動性
① 資金需要
当社グループが営むファシリティマネジメント事業は人的サービスを主としていることから、資金需要の主なものは人件費及び委託先へ支払う外注費用であります。
また、設備投資にかかる資金需要の主なものは、自動販売機及び清掃資機材等の器具備品並びにシステムソフトウェア費用であります。
② 財務政策
当社グループの事業活動に必要な資金については、自己資金にて賄うことを基本としております。
(5)目標とする経営指標の状況
当社は、積極的な投資を通じて持続的な成長を実現し、中長期的に株主価値を高め、会社の成長に合わせて株主への利益還元を拡大できるように努めます。
また、資本効率に関する目安として自己資本利益率(ROE)を重視し、当面は12%水準を意識してまいります。
なお、2021年2月期の自己資本利益率(ROE)は14.1%であります。
(6)重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたり見積りが必要となる事項については、合理的な基準に基づき会計上の見積りを行っております。
重要な会計方針及び見積りについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 4 会計方針に関する事項」に記載のとおりであります。
なお、会計上の見積りを行う上での新型コロナウイルス感染症の影響に関する仮定については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (追加情報)」に記載のとおりであります。