有価証券報告書-第55期(令和2年1月1日-令和2年12月31日)

【提出】
2021/03/25 11:15
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【項目】
151項目
当連結会計年度における当社グループの経営成績、財政状態及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりです。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものです。
(1) 経営成績等の状況の概要
① 経営成績
当連結会計年度(2020年1月1日~2020年12月31日)の売上高は、前第4四半期に連結子会社化したインドネシア子会社の新規連結寄与があったものの、インド子会社における前年度に計上した大型案件の反動減及び新型コロナウイルス感染症(以下、新型コロナ)拡大に伴う業績不振や、CRO事業の減収等により、前年度比4.2%減少の485億39百万円となりました。利益については、減収の影響があったものの、新規連結寄与や国内IT事業の堅調な推移により、営業利益は同48.2%増加の19億48百万円、経常利益は同51.8%増加の19億9百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は同11.3%増加の16億69百万円となりました。
セグメントごとの業績は次のとおりです。売上高につきましては、外部顧客への売上高を表示しています。
当連結会計年度から、報告セグメント別の経営成績をより適切に反映させるため、国内ITセグメントと海外ITセグメント間におけるオフショア事業に係るセグメント利益又は損失の測定方法を変更しています。また、前連結会計年度の数値についても変更した測定方法により作成したものを表示しています。
<国内IT>売上高は、前年度並みに推移し、318億52百万円(前年度比0.6%増)となりました。セグメント利益については、金融機関向け大型開発案件をはじめとするシステム開発案件が堅調に推移したこと等から、18億56百万円(同23.0%増)となりました。
<海外IT>売上高は、インドネシア子会社の新規連結寄与があったものの、インド子会社における新型コロナ拡大に伴う経済活動の制限や前年度計上した大型案件の反動減等により、98億65百万円(前年度比5.7%減)となりました。セグメント利益については、減収の影響があったものの新規連結寄与等により、4億45百万円(同427.0%増)となりました。
売上高は、新型コロナ拡大による一部案件の延期や中止、主要顧客からの受注減少等により、68億20百万円(前年度比20.4%減)となりました。セグメント利益については、事業構造改革を推進しコスト削減に努めたものの減収が大きく影響し、3億53百万円のセグメント損失(前年度は2億78百万円のセグメント損失)となりました。
当社グループでは、中期経営戦略(2018年度~2021年度)の重点施策として、高収益モデルの確立、投資財務戦略の強化、DX対応の強力推進に取り組んでいます。
高収益モデル確立に向けて収益力向上を図っていた海外IT事業については、当連結会計年度上期からの新型コロナの世界的大流行により、中核のインド子会社をはじめとしてロックダウン等の影響を受け大幅な減収となり、収益改善には至りませんでした。投資財務戦略の強化については、グループ資産の最大活用を目指して専門部署での施策検討を開始していましたが、新型コロナによる事業環境の大きな変化を踏まえ、足元の財務対策を優先して推進しました。DX対応については国内IT事業を中心に積極的に取り組み、グループ売上高に占めるデジタル比率を増加させることができました。
生産、受注及び販売の実績は、次のとおりです。
a. 生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2020年1月1日
至 2020年12月31日)
前年度比(%)
国内IT(百万円)24,780△0.9
海外IT(百万円)7,469△13.6
CRO(百万円)5,540△14.5
合計(百万円)37,790△5.8

(注) 1.金額は売上原価で表示しております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
b. 受注実績
当連結会計年度の受注状況をセグメントごとに示すと、次のとおりです。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2020年1月1日
至 2020年12月31日)
受注高前年度比(%)受注残高前年度比(%)
国内IT(百万円)32,090△0.77,6223.2
海外IT(百万円)9,312△7.42,994△15.6
CRO(百万円)6,793△19.25,879△0.5
合計(百万円)48,195△5.116,496△2.0

(注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
c. 販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2020年1月1日
至 2020年12月31日)
前年度比(%)
国内IT(百万円)31,8520.6
海外IT(百万円)9,865△5.7
CRO(百万円)6,820△20.4
合計(百万円)48,539△4.2

(注) 1.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
2.主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合については、外部顧客への販売実績のうち、総販売実績の10%以上を占める相手先がないため、記載を省略しております。
② 財政状態
(資産)
当連結会計年度末における資産合計は、前連結会計年度末に比べて10億61百万円減少して、445億65百万円となりました。
流動資産は4億43百万円増加して、229億15百万円となりました。主な変動要因は、現金及び預金が8億11百万円増加、受取手形及び売掛金が1億88百万円増加、仕掛品が2億72百万円増加した一方、有価証券が8億円減少したこと等によるものです。
固定資産は15億4百万円減少して、216億50百万円となりました。主な変動要因は、新ビジネスの事業開始に伴い機械装置及び運搬具が7億50百万円増加した一方、建設仮勘定が10億17百万円減少、無形固定資産の償却が進んだことによりのれんが1億10百万円減少、顧客関連資産が1億21百万円減少、保有資産の売却に伴い投資有価証券が6億35百万円減少したこと等によるものです。
セグメント別の資産の状況は次のとおりです。
<国内IT>セグメント資産は、事業収益に伴う現金及び預金の増加並びに金融機関向け大型開発案件による売掛金の増加の影響等により、149億54百万円(前年度比10億8百万円増加)となりました。
<海外IT>セグメント資産は、前年度のインドネシア子会社の連結子会社化に伴い計上した無形固定資産の償却の影響等により、89億86百万円(前年度比70百万円減少)となりました。
セグメント資産は、減収に伴う売掛金の減少の影響等により、42億50百万円(前年度比4億27百万円減少)となりました。
<全社資産>各報告セグメントに配分していない全社資産は、主に当社が有する資産であります。全社資産は、保有資産の売却等に伴う有価証券及び投資有価証券の減少の影響等により、163億73百万円(前年度比15億72百万円減少)となりました。
(負債)
当連結会計年度末における負債合計は、前連結会計年度末に比べて14億99百万円減少して、183億29百万円となりました。
流動負債は24億55百万円減少して、100億98百万円となりました。主な変動要因は、返済期限が到来したことにより、短期借入金が4億70百万円減少、1年内返済予定の長期借入金が20億20百万円減少したこと等によるものです。
固定負債は9億55百万円増加して、82億30百万円となりました。主な変動要因は、新たに資金調達を実施したこと等により長期借入金が19億82百万円増加した一方、関係会社事業損失引当金が1億83百万円減少、退職給付に係る負債が4億46百万円減少、繰延税金負債が2億8百万円減少したこと等によるものです。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産合計は、前連結会計年度末に比べて4億38百万円増加して、262億36百万円となりました。主な変動要因は、利益剰余金が、親会社株主に帰属する当期純利益により16億69百万円増加、剰余金の配当により9億9百万円減少したことにより、7億59百万円増加、第三者割当による処分等により自己株式が4億21百万円減少した一方、保有資産の売却等に伴いその他有価証券評価差額金が6億79百万円減少したこと等によるものです。
③ キャッシュ・フロー
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況は次のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、11億10百万円の収入となりました(前連結会計年度比10億6百万円の収入増)。これは主に、税金等調整前当期純利益が26億99百万円、減価償却費が6億86百万円、賞与引当金の増加額が3億47百万円あった一方、投資有価証券売却損益が10億66百万円、法人税等の支払額が14億31百万円あったこと等によるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、13億38百万円の収入となりました(前連結会計年度比21億85百万円の収入減)。これは主に、有価証券の減少額が8億円、投資有価証券の売却による収入が10億57百万円あった一方、有形固定資産の取得による支出が1億66百万円、無形固定資産の取得による支出が3億36百万円あったこと等によるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、17億4百万円の支出となりました(前連結会計年度比46億19百万円の支出減)。これは主に、短期借入金の減少額が3億84百万円、配当金の支払額が9億7百万円、連結の範囲の変更を伴わない子会社株式等の取得による支出が5億94百万円あったこと等によるものです。
以上の結果、当連結会計年度末においては、現金及び現金同等物は前連結会計年度末比7億27百万円増加し、97億5百万円となりました。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に基づいて作成しております。その作成にあたっては、決算日における財政状態及び経営成績に影響を与える見積り、判断が必要になります。当社グループは、過去の実績又は現在の状況下で合理的と考えられる前提等に基づいて一貫した見積り及び判断を行っておりますが、見積り特有の不確実性が含まれるため、実際の結果が異なる場合があります。
なお、見積りに用いた仮定について、現時点では新型コロナの感染拡大による影響の重要性は乏しいと考えております。
当社グループが連結財務諸表の作成において採用している重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載のとおりでありますが、会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものは以下のとおりであります。
a. 繰延税金資産
繰延税金資産については、各社において将来の回収可能性を十分に検討し、回収可能な金額を限度として計上しております。繰延税金資産の回収可能性の前提となる課税所得を見積もるにあたって、前提とした条件や仮定に変更が生じ、課税所得が減少した場合には、繰延税金資産が減額され、税金費用が計上される可能性があります。
b. 有価証券の減損処理
当社グループは、中長期的な取引関係の維持・拡大のために、特定の非公開企業の株式を所有しております。当社グループは当該株式の実質価額が著しく低下した場合、投資有価証券の評価損を計上しております。また、投資先企業の急激な業績変動等により、評価損の計上が必要となる可能性があります。
c. 退職給付費用
退職給付費用及び債務は、年金数理計算において設定される前提条件に基づいて算出されております。前提条件には、割引率や年金資産の期待運用収益率等が含まれます。これらの前提条件の変動によって退職給付費用及び債務が変動する可能性があります。
d. のれん及び顧客関連資産
当社グループは、のれん及び顧客関連資産について、その効果の発現する期間を見積り、その期間で均等償却しております。また、その資産性について子会社の業績や事業計画等を基に検討しており、将来において当初想定した収益が見込めなくなり、減損の必要性を認識した場合には、当該連結会計年度においてのれん及び顧客関連資産の減損処理を行う可能性があります。
② 経営成績の分析
経営成績の分析については、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ① 経営成績」に記載のとおりであります。
③ 財政状態の分析
財政状態の分析については、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ② 財政状態」に記載のとおりであります。
④ キャッシュ・フローの分析
キャッシュ・フローの分析については、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ③ キャッシュ・フロー」に記載のとおりであります。
⑤ 資本の財源及び資金の流動性
当社グループは「世界をフィールドに先進のICTをもって新しい価値を創造する」ことで、持続的に成長し続ける企業グループとなることを目指しています。現在推進している、2018年度から2021年度を期間とした中期経営戦略においては、新たな事業やサービスの創出、最先端のデジタルテクノロジーを保有する企業との資本・業務提携やM&A等を継続的に検討しています。
これらに必要な資金につきましては、基本的には営業活動によるキャッシュ・フローを源泉とする自己資金にて対応することを考えていますが、必要に応じ、資金調達(金融機関からの借入や各種社債の発行等)することも含めて対応してまいります。
⑥ 経営方針・経営戦略等又は経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標
経営方針・経営戦略等又は経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標については、新型コロナによる環境の大きな変化を踏まえ、中期経営戦略の最終年度である2021年度に目指す重要な指標を、営業利益26億円、ROE7%に変更しております。

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