有価証券報告書-第29期(2023/10/01-2024/09/30)

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2024/12/23 14:15
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154項目
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績およびキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という)の状況の概要は次のとおりです。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。
① 経営成績の状況
当社グループは、中長期的な企業価値の向上を図るべく、今後の業績拡大が期待できるヘルスケア事業および学校DX事業に積極的に取り組んでいます。
連結業績における売上高は前期に連結子会社の株式会社ビデオマーケットにおいてスポット計上した動画販売の反動がありましたが、ヘルスケア事業や法人向けDX支援事業における売上伸長があり、27,669百万円(前年同期比3.2%増)となりました。
売上総利益については、前期に同社においてスポット計上した動画仕入の反動があるとともに、法人向けDX支援事業の赤字案件が収束したことにより売上原価が大幅に減少した結果、20,404百万円(同11.1%増)と大幅に増益となりました。
営業利益については、売上総利益の増益に加えて、広告宣伝費が増加する一方で人件費や外注費の減少を主因とする販売費及び一般管理費の抑制により、2,394百万円(同702.3%増)と大幅に増益となりました。
経常利益については、営業利益の増益に加えて、持分法適用関連会社の株式会社昭文社ホールディングスにおいて特別利益を計上したことを主因に持分法による投資利益534百万円(前年同期は102百万円)を計上したことにより、2,827百万円(同516.7%増)と大幅に増益となりました。
親会社株主に帰属する当期純利益については、法人税等の増加を経常利益の増益によりカバーし、2,363百万円(同213.8%増)となりました。
セグメント別の経営成績は、以下のとおりです。
(コンテンツ事業)
コンテンツ事業には、BtoC型の月額課金サービス(女性向けヘルスケアサービス『ルナルナ』と医師相談サービス『カラダメディカ』は除く)のほか、BtoB型のコミック配信事業者向けにオリジナルコミック作品を提供するオリジナルコミック事業等が属しています。
同事業の有料会員数は307万人(2023年9月末比6万人減)となりました。セキュリティ関連アプリ『AdGuard』の有料会員数拡大が続いているため、有料会員数はほぼ横ばいで推移しています。
売上高については、前期に連結子会社の株式会社ビデオマーケットにおいてスポット計上した動画販売の反動があり、16,934百万円(前年同期比6.5%減)となりました。
営業利益については、『AdGuard』の入会促進に伴う広告宣伝費が増加したことにより、4,320百万円(同17.3%減)となりました。
(ヘルスケア事業)
ヘルスケア事業には、『ルナルナ』および『カラダメディカ』のBtoC型の月額課金サービスのほか、各医療機関や自治体向けに展開しているBtoB型およびBtoBtoC型のヘルスケアサービス(クラウド薬歴、母子手帳アプリ、子育てDX等)が属しています。
同事業の月額有料会員数は51万人(2023年9月末比4万人減)となりました。また、調剤薬局での導入意欲が引き続き高いクラウド薬歴の導入店舗数の拡大に注力し、第3四半期および第4四半期の導入店舗数が四半期ベースで過去最高を更新した結果、2024年9月末の同店舗数は2,528(2023年9月末比735増)と大きく拡大しました。
売上高は、クラウド薬歴および子育てDX等の売上高が伸長したことにより5,481百万円(前年同期比18.7%増)となりました。営業利益については増収効果により352百万円(前年同期は224百万円の損失)と黒字転換し、大幅増益となりました。
(学校DX事業)
学校DX事業には、連結子会社のモチベーションワークス株式会社が学校法人向けに展開する学校DX事業が属しています。
売上高は、2024年4月からのクラウド型校務支援システム『BLEND』の導入学校数は775校(2023年4月比234校増)となり、月額利用料収入が増加したことにより1,233百万円(前年同期比44.8%増)となりました。営業損失については、売上高の大幅増加とともに開発費の抑制効果による外注費の削減により第3四半期以降黒字基調となった結果、90百万円の損失(前年同期は668百万円の損失)と赤字額が大幅に縮小しました。
(その他事業)
その他事業には、BtoB型の連結子会社のAutomagi株式会社で展開するAI事業、当社における法人向けDX支援事業やソリューション事業等が属しています。
売上高は、法人向けDX支援事業の受注が大幅に拡大したことにより5,813百万円(前年同期比20.5%増)となりました。営業利益については、法人向けDX支援事業の赤字案件が収束したことによる売上原価の減少等により、327百万円(前年同期は1,398百万円の損失)と黒字転換し、大幅増益となりました。
② 財政状態の状況
当連結会計年度末の資産合計は29,686百万円となり、2023年9月末対比531百万円増加しました。
資産の部については、流動資産では主に現金及び預金の増加により1,212百万円増加し、固定資産では主にのれん、顧客関連資産および繰延税金資産の減少により681百万円減少しました。
負債の部については、流動負債では主に未払法人税等が減少したことにより379百万円減少し、固定負債では主に長期借入金が減少したことにより650百万円減少しました。
純資産の部については、配当金の支払いがありましたが、親会社株主に帰属する当期純利益として2,363百万円を計上したことにより1,560百万円増加しました。
以上の結果、当連結会計年度末における自己資本比率は52.0%(前年同期比4.1ポイント増)、ROE(自己資本当期純利益率は16.1%(同10.7ポイント増)となりました。
③ キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末の現金及び現金同等物は14,828百万円となり、2023年9月末対比1,107百万円の増加となりました。当期における各キャッシュ・フローの状況および要因は次のとおりです。
営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益の計上および減価償却費等により4,131百万円の資金流入(前年同期は4,764百万円の資金流入)となりました。
投資活動によるキャッシュ・フローは、無形固定資産(主にソフトウエア)の取得による支出等により1,368百万円の資金流出(前年同期は1,349百万円の資金流出)となりました。
財務活動によるキャッシュ・フローは、主に長期借入金の返済および配当金の支払いにより1,637百万円の資金流出(前年同期は1,784百万円の資金流出)となりました。
④ 生産、受注および販売の状況
a) 生産実績
該当事項はありません。
b) 受注実績
該当事項はありません。
c) 販売実績
当連結会計年度における販売実績は次のとおりです。
セグメントの名称販売高(千円)前年同期比(%)
コンテンツ事業16,781,874△6.5
ヘルスケア事業5,473,42318.8
学校DX事業1,213,47642.4
その他事業4,200,38723.7
合計27,669,1613.2

(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しています。
2 上記の金額には、消費税等は含まれていません。
3 最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績および当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりです。
相手先前連結会計年度相手先当連結会計年度
金額(千円)割合(%)金額(千円)割合(%)
株式会社
NTTドコモ
10,174,46138.0株式会社
NTTドコモ
10,003,00332.2
KDDI株式会社4,250,48515.9KDDI株式会社3,906,81512.6

(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容は次のとおりです。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。
① 重要な会計方針および見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されています。この連結財務諸表の作成にあたり採用している重要な会計方針等は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)4 会計方針に関する事項」に記載のとおりです。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容
当連結会計年度の経営成績等は、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ①経営成績の状況、および②財政状態の状況」に記載のとおりです。
なお、当社グループの2024年9月期計画の達成状況については、以下のとおりです。
売上高、営業利益および経常利益は、ヘルスケア事業におけるクラウド薬歴事業、その他事業における法人向けDX支援事業が好調に推移したことを主因に、計画を上回る着地となりました。
親会社株主に帰属する当期純利益は、特別損失に減損損失を計上したことにより、計画通りの着地となりました。
2024年9月期の連結業績(計画)との比較
(単位:百万円)
2023年9月期
(実績)
2024年9月期(実績)2024年9月期
(計画)
前年同期比計画比
売上高26,79827,66927,500+870+3.2%+169+0.6%
営業利益2982,3942,200+2,095+702.3%+194+8.8%
経常利益4582,8272,750+2,368+516.7%+77+2.8%
親会社株主に帰属する
当期純利益
7532,3632,400+1,610+213.8%△36△1.5%

※2024年9月期の計画については、2024年8月6日に修正した計画値を記載しています。
③ 経営成績に重要な影響を与える要因について
経営成績に重要な影響を与える要因については、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおりです。
④ 経営戦略の現状と見通し
経営戦略の現状と今後の見通しについては、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりです。
当社グループが重要な経営指標として位置付けている「売上高の成長率」については、前年同期比で3.2%の増加となりました。コンテンツ事業における有料会員数が前年同期比で減少したことにより同事業の売上高は減収となりましたが、ヘルスケア事業、学校DX事業およびその他事業における法人向けDX支援事業の売上高拡大によりカバーしたことによるものです。
「営業利益率の改善度」については、前年同期比で7.6ポイント改善の8.7%となりました。売上高拡大とともに法人向けDX支援事業における赤字案件収束により売上原価が大幅に減少したことによるものです。
また、資本政策については、中長期的な売上高・利益の持続的成長と株主への利益還元の調和を図ることを基本方針とし、「総還元性向」を中期的に35%の水準を目安に株主還元を行っています。2024年9月期の利益が前年同期比で大幅増益となったこと、および上記の株主還元を行う方針であることを勘案し、1株当たり年間配当金を17円(前年同期比1円増)としたことにより、総還元性向は39.7%となりました。
なお、当社グループの2025年9月期の計画は以下のとおりです。
今後の業績拡大の牽引役となるヘルスケア事業および学校DX事業の売上拡大および収益拡大に注力するとともに、コンテンツ事業においてセキュリティ関連アプリ『AdGuard』の有料会員数拡大やオリジナルコミック事業の拡大に取り組むことにより収益維持を図っていきます。なお、2025年9月期 連結業績予想には、2019年12月1日付にて譲り受けた音楽配信事業ののれん、顧客関連資産の償却が終了することから、その償却負担が軽減されることを織り込んでいます。
中長期的に取り組んでいるヘルスケア事業は、将来の成長ポテンシャルが大きく、BtoC型に比べてお客様と長期間にわたり取引関係を構築することにより安定的なストック型ビジネスになり得るため、売上成長を実現できるよう様々な展開を実施していきます。クラウド薬歴については、調剤薬局からの導入意欲が引き続き高く、同事業の持続的な売上・利益成長に寄与できることから、協業先である株式会社メディパルホールディングスとの連携強化を行うことを通じて、導入店舗数をさらに拡大させていきます。薬剤師の業務効率化に寄与できることから引き合いの強い、ChatGPTを活用したAI薬歴入力作成支援サービスの拡販も同時に行うことにより、導入店舗数の拡大とともに、さらなる収益向上に繋げていきます。
子育てDXについては、政府による母子保健情報のデジタル化推進が行われる中、母子手帳アプリ『母子モ』の自治体導入先をさらに拡大させるとともに、その導入先を中心に子育てDXサービスの拡販を強力に営業展開していくこと、そして自治体、病院、住民のデジタル連携の実現を通じた『母子モ』プラットフォーム戦略の推進を行うことを通じて、同事業の中で中長期的に利益貢献できる中核事業の1つに発展させるように取り組んでいきます。
学校DX事業については、政府による都道府県域での校務DX推進が行われる中、これを成長機会として捉え積極展開していくことにより持続的成長の実現を目指していきます。クラウド型校務支援システム『BLEND』に対する受注の引き合いが強い状態が続いています。従来は私立学校を中心に受注活動を展開していましたが、2024年8月に山梨県教育委員会と県立高等学校へのシステム導入契約を締結したことを契機に公立学校の受注活動にも注力し、さらなる売上・利益成長を図っていきます。
2024年9月期連結業績(実績)との比較
(単位:百万円)
2025年9月期
(計画)
2024年9月期
(実績)
前年同期比
売上高28,50027,669+830+3.0%
営業利益2,800~3,2002,394+405~+805+16.9~+33.7%
経常利益2,900~3,3002,827+72~+472+2.6~+16.7%
親会社株主に帰属する
当期純利益
1,460~1,7402,363△903~△623△38.2~26.4%

⑤ 資本の財源および資金の流動性についての分析
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、コンテンツの調達のほか、販売費及び一般管理費等の営業費用によるものです。投資を目的にした資金需要は主にM&Aによるものです。これらの資金需要については、手元現金で賄うことを基本としていますが、必要に応じて銀行からの借入金調達により対応する予定です。
当連結会計年度末の現金及び現金同等物の期末残高は13,720百万円となりました。当社グループでは、この資金を有効活用することにより、新たな事業展開に備えるための新規投資や出資等による支出案件に対して、機動的に対応していきます。

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