有価証券報告書-第30期(2024/10/01-2025/09/30)

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2025/12/19 14:00
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171項目
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績およびキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という)の状況の概要は次のとおりです。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。
① 経営成績の状況
当社グループは、中長期的な企業価値の向上を図るべく、今後の業績拡大が期待できるヘルスケア事業および学校DX事業に積極的に取り組んでいます。
連結業績における売上高については、ヘルスケア事業および学校DX事業の売上伸張を主因に29,910百万円(前期比8.1%増)となり、売上総利益については、売上高の増収により22,223百万円(同8.9%増)と増益で着地しました。
営業利益については、売上総利益の増益により、広告宣伝費の増加に伴う販売費及び一般管理費の増加を吸収した結果、2,946百万円(同23.1%増)と増益で着地しました。
経常利益については、前期には持分法適用関連会社の株式会社昭文社ホールディングスが特別利益を計上したことを主因に持分法による投資利益として534百万円を計上しましたが、当期の持分法による投資利益は107百万円の計上となったため、3,027百万円(前期比7.1%増)の増益に止まりました。
親会社株主に帰属する当期純利益については、還付消費税等を主因に特別利益が前年比で大幅増となったこと、連結子会社における繰延税金資産の計上に伴い法人税等調整額が減少したことを主因に3,404百万円(同44.0%増)と大幅増益で着地しました。
セグメント別の経営成績は、以下のとおりです。
(コンテンツ事業)
コンテンツ事業には、BtoC型の月額課金サービス(女性向けヘルスケアサービス『ルナルナ』と医師相談サービス『カラダメディカ』は除く)のほか、BtoB型のコミック配信事業者向けにオリジナルコミック作品を提供するオリジナルコミック事業等が属しています。
同事業の有料会員数は、音楽配信等を行う事業会社の買収効果およびキャリアショップ経由での入会好調により、324万人(2024年9月末比17万人増)と拡大しました。買収効果を除いても、セキュリティ関連アプリ『AdGuard』等の有料会員数拡大が続いているため、有料会員数は微増しました。
売上高については、17,314百万円(前期比2.2%増)となりました。
営業利益については、『AdGuard』等の入会促進に伴う広告宣伝費が増加したことにより、4,270百万円(同1.2%減)となりました。
(ヘルスケア事業)
ヘルスケア事業には、『ルナルナ』および『カラダメディカ』のBtoC型の月額課金サービスのほか、各医療機関や自治体向けに展開しているBtoB型およびBtoBtoC型のヘルスケアサービス(クラウド薬歴、母子手帳アプリ、子育てDX等)が属しています。
同事業の月額有料会員数は47万人(2024年9月末比4万人減)となりました。また、クラウド薬歴の導入店舗数は、中規模以上の調剤薬局への導入拡大に注力した結果、2025年9月末の同店舗数は3,811(2024年9月末比1,283増)と大きく拡大しました。
売上高は、クラウド薬歴の売上高が拡大したことを主因に6,676百万円(前期比21.8%増)と大幅増収となりました。
営業損失については、クラウド薬歴の収益が拡大する一方、薬局DXや子育てDX向けの開発費増加等により、80百万円の損失(前期は352百万円の利益)となりました。
(学校DX事業)
学校DX事業には、連結子会社のモチベーションワークス株式会社が学校法人向けに展開する学校DX事業が属しています。
売上高は、2025年4月からのクラウド型校務支援システム『BLEND』の導入学校数が累計1,067校(2024年4月比292校増)となり、その月額利用料収入が増加したこと、また、公立学校向け初期開発売上の計上もあり、1,890百万円(前期比53.3%増)の大幅増収となりました。
営業利益については、売上高の大幅な増加に伴い、550百万円(前期は66百万円の損失)の大幅増益となりました。
(その他事業)
その他事業には、BtoB型の連結子会社のAutomagi株式会社で展開するAI事業、当社における法人向けDX支援事業やソリューション事業等が属しています。
売上高は、法人向けDX支援事業の受注が堅調に推移したことにより、5,539百万円(前期比3.5%増)となりました。
営業利益については、売上高の増加とともに不採算事業の縮小を行ったことに伴う販管費削減により、949百万円(同216.3%増)と大幅増益となりました。
② 財政状態の状況
当連結会計年度末の資産合計は33,347百万円となり、2024年9月末対比3,661百万円増加しました。
資産の部については、流動資産では主に現金及び預金の増加により3,060百万円増加し固定資産では主に投資有価証券およびソフトウエアの増加により601百万円増加しました。
負債の部については、流動負債では主に未払法人税等、未払金が増加したことを主因に1,122百万円増加し、固定負債では主に長期借入金が減少したことにより762百万円減少しました。
純資産の部については、配当金の支払いがありましたが、親会社株主に帰属する当期純利益として3,404百万円を計上したこと、連結子会社における増資等により3,301百万円増加しました。
以上の結果、当連結会計年度末における自己資本比率は55.2%(前年同期比3.2ポイント増)、ROE(自己資本当期純利益率は20.1%(同4.0ポイント増)となりました。
③ キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末の現金及び現金同等物は17,816百万円となり、2024年9月末対比2,987百万円の増加となりました。当期における各キャッシュ・フローの状況および要因は次のとおりです。
営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益の計上および減価償却費等により5,661百万円の資金流入(前期は4,131百万円の資金流入)となりました。
投資活動によるキャッシュ・フローは、無形固定資産(主にソフトウエア)の取得による支出等により1,706百万円の資金流出(前期は1,368百万円の資金流出)となりました。
財務活動によるキャッシュ・フローは、連結子会社における増資や株式発行による収入がありましたが、主に長期借入金の返済および配当金の支払いにより943百万円の資金流出(前期は1,637百万円の資金流出)となりました。
④ 生産、受注および販売の状況
a) 生産実績
該当事項はありません。
b) 受注実績
該当事項はありません。
c) 販売実績
当連結会計年度における販売実績は次のとおりです。
セグメントの名称販売高(千円)前年同期比(%)
コンテンツ事業17,077,3821.8
ヘルスケア事業6,666,05521.8
学校DX事業1,890,35255.8
その他事業4,277,1501.8
合計29,910,9408.1

(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しています。
2 上記の金額には、消費税等は含まれていません。
3 最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績および当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりです。
相手先前連結会計年度相手先当連結会計年度
金額(千円)割合(%)金額(千円)割合(%)
株式会社
NTTドコモ
10,003,00336.2株式会社
NTTドコモ
10,061,50133.6
KDDI株式会社3,906,81514.1KDDI株式会社3,809,14412.7

(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容は次のとおりです。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。
① 重要な会計方針および見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されています。この連結財務諸表の作成にあたり採用している重要な会計方針等は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)4 会計方針に関する事項」に記載のとおりです。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容
当連結会計年度の経営成績等は、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ①経営成績の状況、および②財政状態の状況」に記載のとおりです。
なお、当社グループの2025年9月期計画の達成状況については、以下のとおりです。
売上高、営業利益および経常利益については、ヘルスケア事業および学校DX事業が好調に推移し、計画通りの着地となりました。
親会社株主に帰属する当期純利益について、2019年9月期および2020年9月期における消費税の還付がそれぞれ確定したことに伴い、特別利益として「還付消費税等」を計上したことから、2025年5月13日および8月8日にそれぞれ上方修正を行った結果、直近予想である8月8日予想の範囲内での着地となりました。
2025年9月期の連結業績(計画)との比較
(単位:百万円)
2024年9月期
(実績)
2025年9月期(実績)2025年9月期
(計画)
前年同期比計画比
売上高27,66929,91029,400+2,241+8.1%+510+1.7%
営業利益2,3942,9462,800
〜3,200
+551+23.1%+146
〜△253
+5.2%
〜△7.9%
経常利益2,8273,0272,900
〜3,300
+199+7.1%+127
〜△272
+4.4%
〜△8.3%
親会社株主に帰属する
当期純利益
2,3633,4042,660
〜2,940
+1,040+44.0%+744
〜+464
+28.0%
〜+15.8%

※2025年9月期の計画については、2025年8月8日に修正した計画値を記載しています。
③ 経営成績に重要な影響を与える要因について
経営成績に重要な影響を与える要因については、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおりです。
④ 経営戦略の現状と見通し
経営戦略の現状と今後の見通しについては、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりです。
当社グループが重要な経営指標として位置付けている「売上高の成長率」については、前年同期比で8.1%の増加となりました。全てのセグメントにおいて増収とすることが出来ました。
「営業利益率の改善度」については、前年同期比で1.2ポイント改善の9.8%となりました。売上高拡大とともにヘルスケア事業の薬局DXおよび子育てDXの先行投資が続く中、学校DX事業およびその他事業における法人向けDX支援事業の増収がカバーしました。
また、資本政策については、中長期的な売上高・利益の持続的成長と株主への利益還元の調和を図ることを基本方針とし、「総還元性向」を中期的に35%の水準を目安に株主還元を行っています。2025年9月期の利益が前年同期比で大幅増益となったこと、および上記の株主還元を行う方針であることを勘案し、1株当たり年間配当金を19円(前年同期比2円増)とし、総還元性向は31.0%となります。
なお、当社グループの2026年9月期の計画は以下のとおりです。
今後の業績拡大の牽引役となるヘルスケア事業および学校DX事業の売上拡大および収益拡大に注力するとともに、コンテンツ事業においてセキュリティ関連アプリ『AdGuard』の有料会員数拡大に取り組むことにより収益維持を図っていきます。
中長期的に取り組んでいるヘルスケア事業は、将来の成長ポテンシャルが大きく、BtoC型に比べてお客様と長期間にわたり取引関係を構築することにより安定的なストック型ビジネスになり得るため、売上成長を実現できるよう様々な展開を実施していきます。
クラウド薬歴については、調剤薬局からの導入意欲が引き続き高く、同事業の持続的な売上・利益成長に寄与できることから、協業先である株式会社メディパルホールディングスとの連携強化を行うことを通じて、導入店舗数をさらに拡大させていきます。また、調剤薬局全体の業務効率化を総合的に推進するために、グループで展開する薬局DXの商材も含めた調剤薬局のクラウド化支援を積極展開することにより、さらなる収益向上に繋げていきます。
子育てDXについては、政府による母子保健情報のデジタル化推進が行われる中、母子手帳アプリ『母子モ』の自治体導入先をさらに拡大させるとともに、その導入先を中心に子育てDXサービスの拡販を強力に営業展開していくこと、そして自治体、病院、住民のデジタル連携の実現を通じた『母子モ』プラットフォーム戦略の推進を行うことを通じて、ヘルスケア事業の中で中長期的に利益貢献できる中核事業の1つに発展させるように取り組んでいきます。
学校DX事業については、政府による都道府県域での校務DX推進が行われる中、これを成長機会として捉え積極展開していくことにより持続的成長の実現を目指していきます。クラウド型校務支援システム『BLEND』に対する受注の引き合いが強く、2025年4月からの導入学校数は1,067校(2024年4月比292校増)となりました。従来は私立学校を中心に受注活動を展開していましたが、公立学校の受注活動にも注力し、さらなる売上・利益成長を図っていきます。
2025年9月期連結業績(実績)との比較
(単位:百万円)
2026年9月期
(計画)
2025年9月期
(実績)
前年同期比
売上高31,00029,910+1,089+3.6%
営業利益3,100
~3,500
2,946+153
~+553
+5.2
~+18.8%
経常利益3,100
~3,500
3,027+72
~+472
+2.4
~+15.6%
親会社株主に帰属する
当期純利益
1,770
~2,050
3,404△1,634
~△1,354
△48.0
~△39.8%

⑤ 資本の財源および資金の流動性についての分析
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、コンテンツの調達のほか、販売費及び一般管理費等の営業費用によるものです。投資を目的にした資金需要は主にM&Aによるものです。これらの資金需要については、手元現金で賄うことを基本としていますが、必要に応じて銀行からの借入金調達により対応する予定です。
当連結会計年度末の現金及び現金同等物の期末残高は17,816百万円となりました。当社グループでは、この資金を有効活用することにより、新たな事業展開に備えるための新規投資や出資等による支出案件に対して、機動的に対応していきます。

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