有価証券報告書-第29期(平成30年10月1日-令和1年9月30日)
「『税効果会計に係る会計基準』の一部改正」(企業会計基準第28号 平成30年2月16日)等を当連結会計年度の期首から適用しており、財政状態の状況については、当該会計基準等を遡って適用した後の数値で前連結会計年度との比較・分析を行っています。
(1) 経営成績及び財政状態の状況
当社グループの連結業績に影響を与える医薬品・医療機器業界は、人口減少による国内市場の縮小、社会保障費抑制策であるジェネリック医薬品の利用促進、薬価改定などによって、収益性が低下するなど厳しい事業環境の変化が起きています。こうした環境の中、買収や業務提携、協業など業界再編による規模の拡大による収益性の確保や、最新技術を使った研究開発の効率化や開発期間短縮など、様々なコスト削減策の実施などが試みられています。また再生医療、特定の創薬技術、疾患領域に特化したバイオベンチャーや特徴ある中小メーカーの存在感が増しています。
医薬品・医療機器開発から市販後調査にいたるアウトソース市場は、顧客である製薬企業・医療機器企業の競争力強化に向けた開発期間短縮と開発コスト抑制や、がん・中枢神経や難病・希少疾患の新薬開発推進などの課題に応えるべくニーズが高まっている一方、医薬品の開発拠点のグローバル化や国際共同治験の進展に伴いグローバルCRO(医薬品開発受託機関)との競争が激しくなってきています。
このような環境のもと、当社グループの当連結会計年度の経営成績及び財政状態は以下の通りとなりました。
① 経営成績
当社グループが展開するCRO、SMO(治験施設支援機関)、CSO(医薬品販売業務受託機関)の国内3セグメントでは、顧客のニーズや規制の変化及び革新の方向性を敏感に捉え、高い業務効率維持と高品質サービス提供の両立を図るべく、組織及びプロジェクトマネジメントの強化を進めてきました。また、海外セグメントである、Global Research事業においては、グローバル製薬企業に対する営業強化や管理機能の集約化によるコスト削減を行いました。中国事業を展開する益新事業においては、ヘルスケア産業の専門商社として継続的な既存市場深耕と新規市場開拓に取り組み、特に医薬品の製造販売事業が伸長しました。
当連結会計年度における当社グループ全体の連結売上高は、CRO事業、Global Research事業においてグローバルCROとの競争激化により新規案件の獲得が伸び悩んだことや、試験規模が小規模化しているなか、大型案件の失注や稼働中試験の中止などの影響を受けましたが、ACメディカル㈱を買収し、他のセグメントも順調に売上高を増加させたことにより、69,009百万円(前年同期比4.9%増)となりました。
また、連結営業利益については、当連結会計年度においてSMO事業、CSO事業、益新事業が好調でした。一方、CRO事業、Global Research事業においては、大型案件の失注や稼働中試験の中止などの影響を受け、稼働率が低下したこと、前連結会計年度はCRO事業において好採算案件の効果により利益率が高かったことにより当連結会計年度は6,279百万円(同12.7%減)と減益となりました。
② 財政状態
当連結会計年度における前連結会計年度末からの財政状態の変動は、以下の通りとなりました。
当連結会計年度における流動資産は、受取手形及び売掛金が379百万円、有価証券が501百万円増加した一方で、現金及び預金が574百万円減少したことなどにより、507百万円増加して40,834百万円となりました。固定資産では、土地が710百万円、のれんが133百万円、敷金及び保証金が200百万円、投資その他の資産「その他」が320百万円増加した一方で、投資有価証券が1,213百万円減少したことなどにより、653百万円増加して25,732百万円となりました。その結果、当連結会計年度末における総資産は、66,566百万円と前連結会計年度と比較して1,161百万円増加しました。
負債の部においては、短期借入金が1,200百万円、未払金が638百万円、退職給付に係る負債が718百万円増加した一方で、その他の流動負債が845百万円、長期借入金が493百万円減少したことなどにより、当連結会計年度末における負債合計は20,229百万円と前連結会計年度と比較して1,567百万円増加しました。
純資産の部では、利益剰余金が2,280百万円増加した一方で、為替換算調整勘定が317百万円、退職給付に係る調整累計額が461百万円減少したこと、自己株式が1,598百万円増加したことなどにより、当連結会計年度末における純資産の部は46,337百万円と前連結会計年度と比較して406百万円減少しました。
(2) キャッシュ・フローの状況
営業活動によるキャッシュ・フローでは、5,725百万円の増加となり、前連結会計年度より、2,260百万円増加しました。
この収入は、主に当連結会計年度における税金等調整前当期純利益が6,859百万円となり、のれん償却額が1,207百万円、賞与引当金の増加が196百万円、退職給付に係る負債の増加が242百万円、投資有価証券評価損が228百万円、仕入債務の増加が194百万円あった一方で、投資有価証券売却益が661百万円、段階取得に係る差益が198百万円、法人税等の支払額が2,741百万円あったことなどによるものです。
投資活動によるキャッシュ・フローでは、主に、有形及び無形固定資産の取得による支出を1,615百万円、投資有価証券の取得による支出が460百万円、関係会社株式の取得による支出が497百万円、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出が663百万円あった一方で、定期預金の払戻による収入が528百万円、投資有価証券の売却による収入が2,066百万円あったことなどにより、956百万円の支出となり、前連結会計年度より2,533百万円減少しました。
財務活動によるキャッシュ・フローでは、短期及び長期借入金の返済による支出が2,131百万円、自己株式の取得による支出が2,790百万円、配当金の支払額が1,352百万円あった一方で、短期借入による収入が2,100百万円あったことなどにより、4,324百万円の支出となり、前連結会計年度より65百万円増加しました。
(資本の財源及び資金の流動性について)
当社グループの事業活動に必要な資金を安定的に確保するため、内部資金の活用、金融機関からの借入により資金調達を行っています。また、資金調達コストの低減に努めるため、グループ内余剰資金を活用する手段としてキャッシュ・マネジメント・システムを導入し、資金効率の向上に努めています。
なお、投資に対応する借入金の大部分については、金利変動リスクを低減するため、金利スワップなどの手段を活用しています。
(3) 生産、受注及び販売の状況
① 生産実績
(注) 1 金額は販売価格で記載しています。
2 上記金額には消費税等は含まれていません。
② 受注実績
(注) 1 金額は販売価格で記載しています。
2 上記金額には消費税等は含まれていません。
③ 販売実績
(注) 上記金額には消費税等は含まれていません。
(4) 経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは2016年11月に2021年9月期を最終年度とする、新中期経営計画「VISION 30」を策定しました。
また、2019年11月に当新中期経営計画における2021年9月期の当社グループの数値目標を修正し、売上高800億円、営業利益率10.0%としました。
(5) セグメントごとの経営成績等の状況
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものです。
当社グループは主として以下の5セグメント(国内3、海外2)にて事業を展開しています。
① CRO事業
CRO事業は主に以下の体制にて展開しています。
(ア) 治験・PMS(製造販売後調査)等業務受託:イーピーエス㈱※1、㈱EPSアソシエイト、ACメディカル㈱※1
(イ) 臨床研究業務:EPクルーズ㈱
(ウ) 医薬・医療系IT関連業務:EPテクノ㈱※2
CRO事業を業務別でみると、治験業務は新規案件の獲得が伸びなかったことに加え、モニタリングの大型案件の失注、試験の中止や遅れ等に対し、リソースマネジメントが計画通り進まなかったことから、売上高、営業利益ともに計画を下回りました。PMS業務等については、実施中の案件が順調に推移し、売上高、営業利益ともに計画を超過しました。
臨床研究業務につきましては、新規案件の受注が想定を下回ったため、売上高は計画に比して若干の未達でしたが、医師主導治験の積極的な受注により稼働率を向上させ、営業利益は計画を上回りました。
医薬・医療系IT関連業務につきましては、新規案件の開始遅れにより売上高、営業利益ともに計画を若干下回りました。
この結果、売上高は試験規模の小型化やモニタリングの稼働率低下による影響があったものの、ACメディカル㈱の買収効果もあり、前年同期と比較して1,358百万円増の32,362百万円(4.4%増)となりました。また、営業利益はモニタリングの稼働率低下が大きく影響し1,192百万円減の5,459百万円(17.9%減)となりました。
② SMO事業
SMO事業は、㈱EP綜合にて展開しています。
同事業では、提案型営業の全面展開等、営業体制の強化、治験事務局支援などのサービスの拡大により過去最高の受注を獲得するとともに、症例集積性のよい優良施設に対するリソース集中、プロジェクト管理体制の強化により治験に参加する被験者数を増加させました。
また、社内体制の整備と人員の適正配置などの合理化による経費削減、がんや皮膚科領域をはじめとした疾患特化教育、新しいサービスの開発に取り組みました。
この結果、売上高は前年同期と比較して42百万円増の14,339百万円(0.3%増)となりました。営業利益は前年同期と比較して410百万円増の1,679百万円(32.4%増)の増益となりました。
③ CSO事業
CSO事業は㈱EPファーマライン、ACメディカル㈱※1 及び㈱ESリンクにて展開しています。
医薬向けコントラクトMR(契約MR医薬情報担当者)は、近年続いた製薬業界のMR削減に起因するコントラクトMRへの需要低減が一巡し、引合いも回復傾向にあるため、概ね計画通りとなりました。また、メディカルコンタクトセンター事業、学術資材等作成事業が伸長し、BPO事業においては概ね計画通りとなりました。
㈱スズケンとの合弁会社である㈱ESリンクは、MS(医薬品卸担当者)とコールセンター及びBPOとの融合による新たなサービスの営業強化に努め、主要サービスである「ESナビ」の認知拡大を図るとともに、受託拡大に向けた体制整備を行っています。
また、3月よりACメディカル㈱の医薬向けコントラクトMR(アプシェ事業)をCSO事業に組み入れたことにより、同社の豊富な人的リソースを活かした高品質なサービスを提供しています。
この結果、売上高は既存事業の売上拡大に加え、ACメディカル㈱を買収したことも寄与し、前年同期と比較して1,585百万円増の9,399百万円(20.3%増)、営業利益は前年同期と比較して105百万円増の489百万円(27.3%増)となりました。
④ Global Research 事業
Global Research事業は、EPSインターナショナル㈱とその海外グループ会社で構成されており、中国国内のCRO事業を含め、アジア・パシフィック地域を中心に事業を展開しています。
アジア・パシフィック地域での事業基盤を整備しつつ、新規案件獲得に注力しているものの、グローバルCROとの競争激化により新規案件の獲得が伸び悩んだこともあり、売上高、営業利益とも計画を下回りました。豪州CROであるGeorge Clinical Pty Ltd.と提携し、アジア・パシフィック地域での営業基盤の強化を図るとともに、品質管理体制の強化、中国CRO事業の安定した業績を目指し体制整備を進めています。
この結果、売上高は前年同期と比較して951百万円減の3,990百万円(19.3%減)、営業損益は前期益新事業にあり再建途上の中国国内のCRO事業を組み入れたことも影響し、3百万円の営業損失(前年同期13百万円の利益計上)となりました。
⑤ 益新事業
益新事業は、EPS益新㈱と益新(中国)有限公司の2つの統括会社と中国のグループ会社で展開しています。
同事業は、㈱スズケンとの緊密な資本業務提携のもと、医薬品や医療機器を中心とした製品関連事業、専門サービス事業、国際貿易事業及び周辺サポート関連事業の4つの事業を展開し、「日中をつなぐヘルスケア産業の専門商社」として一層の収益拡大を図っています。
製品関連事業においては、継続的な既存市場深耕と新規市場開拓が順調に推移し、特に中国国内の医薬品製造販売事業が収益拡大に寄与しました。また、製品ポートフォリオを整備し高採算製品に経営資源を集中しました。
その結果、売上高は前年同期と比較して450百万円増の11,543百万円(4.1%増)、営業利益は前年同期と比較して259百万円増の381百万円(213.6%増)となりました。
※1.2019年2月28日にACメディカル㈱の発行済み全株式を取得し、それぞれの事業をCROセグメント及びCSOセグメントに組み入れています。また、2019年4月1日にイーピーエス㈱は㈱イーピーメイトを吸収合併しました。
※2.2019年4月1日にイートライアル㈱は往来技術㈱を吸収合併し、EPテクノ㈱に社名変更しました。
(1) 経営成績及び財政状態の状況
当社グループの連結業績に影響を与える医薬品・医療機器業界は、人口減少による国内市場の縮小、社会保障費抑制策であるジェネリック医薬品の利用促進、薬価改定などによって、収益性が低下するなど厳しい事業環境の変化が起きています。こうした環境の中、買収や業務提携、協業など業界再編による規模の拡大による収益性の確保や、最新技術を使った研究開発の効率化や開発期間短縮など、様々なコスト削減策の実施などが試みられています。また再生医療、特定の創薬技術、疾患領域に特化したバイオベンチャーや特徴ある中小メーカーの存在感が増しています。
医薬品・医療機器開発から市販後調査にいたるアウトソース市場は、顧客である製薬企業・医療機器企業の競争力強化に向けた開発期間短縮と開発コスト抑制や、がん・中枢神経や難病・希少疾患の新薬開発推進などの課題に応えるべくニーズが高まっている一方、医薬品の開発拠点のグローバル化や国際共同治験の進展に伴いグローバルCRO(医薬品開発受託機関)との競争が激しくなってきています。
このような環境のもと、当社グループの当連結会計年度の経営成績及び財政状態は以下の通りとなりました。
① 経営成績
当社グループが展開するCRO、SMO(治験施設支援機関)、CSO(医薬品販売業務受託機関)の国内3セグメントでは、顧客のニーズや規制の変化及び革新の方向性を敏感に捉え、高い業務効率維持と高品質サービス提供の両立を図るべく、組織及びプロジェクトマネジメントの強化を進めてきました。また、海外セグメントである、Global Research事業においては、グローバル製薬企業に対する営業強化や管理機能の集約化によるコスト削減を行いました。中国事業を展開する益新事業においては、ヘルスケア産業の専門商社として継続的な既存市場深耕と新規市場開拓に取り組み、特に医薬品の製造販売事業が伸長しました。
当連結会計年度における当社グループ全体の連結売上高は、CRO事業、Global Research事業においてグローバルCROとの競争激化により新規案件の獲得が伸び悩んだことや、試験規模が小規模化しているなか、大型案件の失注や稼働中試験の中止などの影響を受けましたが、ACメディカル㈱を買収し、他のセグメントも順調に売上高を増加させたことにより、69,009百万円(前年同期比4.9%増)となりました。
また、連結営業利益については、当連結会計年度においてSMO事業、CSO事業、益新事業が好調でした。一方、CRO事業、Global Research事業においては、大型案件の失注や稼働中試験の中止などの影響を受け、稼働率が低下したこと、前連結会計年度はCRO事業において好採算案件の効果により利益率が高かったことにより当連結会計年度は6,279百万円(同12.7%減)と減益となりました。
| 前連結会計年度 (2018年9月) | 当連結会計年度 (2019年9月) | 増減 | ||||
| 金額 (百万円) | 構成比 (%) | 金額 (百万円) | 構成比 (%) | 金額 (百万円) | 増減率 (%) | |
| 売上高 | 65,769 | 100.0 | 69,009 | 100.0 | 3,239 | 4.9 |
| 営業利益 | 7,193 | 10.9 | 6,279 | 9.1 | △913 | △12.7 |
| 経常利益 | 7,436 | 11.3 | 6,271 | 9.1 | △1,164 | △15.7 |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 4,388 | 6.7 | 3,633 | 5.3 | △754 | △17.2 |
| 1株当たり 当期純利益(円) | 95.66 | ― | 81.02 | ― | ― | ― |
② 財政状態
当連結会計年度における前連結会計年度末からの財政状態の変動は、以下の通りとなりました。
当連結会計年度における流動資産は、受取手形及び売掛金が379百万円、有価証券が501百万円増加した一方で、現金及び預金が574百万円減少したことなどにより、507百万円増加して40,834百万円となりました。固定資産では、土地が710百万円、のれんが133百万円、敷金及び保証金が200百万円、投資その他の資産「その他」が320百万円増加した一方で、投資有価証券が1,213百万円減少したことなどにより、653百万円増加して25,732百万円となりました。その結果、当連結会計年度末における総資産は、66,566百万円と前連結会計年度と比較して1,161百万円増加しました。
負債の部においては、短期借入金が1,200百万円、未払金が638百万円、退職給付に係る負債が718百万円増加した一方で、その他の流動負債が845百万円、長期借入金が493百万円減少したことなどにより、当連結会計年度末における負債合計は20,229百万円と前連結会計年度と比較して1,567百万円増加しました。
純資産の部では、利益剰余金が2,280百万円増加した一方で、為替換算調整勘定が317百万円、退職給付に係る調整累計額が461百万円減少したこと、自己株式が1,598百万円増加したことなどにより、当連結会計年度末における純資産の部は46,337百万円と前連結会計年度と比較して406百万円減少しました。
(2) キャッシュ・フローの状況
営業活動によるキャッシュ・フローでは、5,725百万円の増加となり、前連結会計年度より、2,260百万円増加しました。
この収入は、主に当連結会計年度における税金等調整前当期純利益が6,859百万円となり、のれん償却額が1,207百万円、賞与引当金の増加が196百万円、退職給付に係る負債の増加が242百万円、投資有価証券評価損が228百万円、仕入債務の増加が194百万円あった一方で、投資有価証券売却益が661百万円、段階取得に係る差益が198百万円、法人税等の支払額が2,741百万円あったことなどによるものです。
投資活動によるキャッシュ・フローでは、主に、有形及び無形固定資産の取得による支出を1,615百万円、投資有価証券の取得による支出が460百万円、関係会社株式の取得による支出が497百万円、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出が663百万円あった一方で、定期預金の払戻による収入が528百万円、投資有価証券の売却による収入が2,066百万円あったことなどにより、956百万円の支出となり、前連結会計年度より2,533百万円減少しました。
財務活動によるキャッシュ・フローでは、短期及び長期借入金の返済による支出が2,131百万円、自己株式の取得による支出が2,790百万円、配当金の支払額が1,352百万円あった一方で、短期借入による収入が2,100百万円あったことなどにより、4,324百万円の支出となり、前連結会計年度より65百万円増加しました。
(資本の財源及び資金の流動性について)
当社グループの事業活動に必要な資金を安定的に確保するため、内部資金の活用、金融機関からの借入により資金調達を行っています。また、資金調達コストの低減に努めるため、グループ内余剰資金を活用する手段としてキャッシュ・マネジメント・システムを導入し、資金効率の向上に努めています。
なお、投資に対応する借入金の大部分については、金利変動リスクを低減するため、金利スワップなどの手段を活用しています。
(3) 生産、受注及び販売の状況
① 生産実績
| 区分 | 当連結会計年度 (自 2018年10月1日 至 2019年9月30日) (百万円) | 前年同期比(%) |
| CRO事業 | 29,857 | 107.1 |
| SMO事業 | 14,127 | 104.1 |
| CSO事業 | 9,341 | 121.0 |
| Global Research 事業 | 3,911 | 79.4 |
| 益新事業 | 11,468 | 100.4 |
| その他 | 229 | 104.0 |
| 合計 | 68,935 | 104.9 |
(注) 1 金額は販売価格で記載しています。
2 上記金額には消費税等は含まれていません。
② 受注実績
| 区分 | 当連結会計年度 (自 2018年10月1日 至 2019年9月30日) (百万円) | |||
| 受注高(百万円) | 前年同期比(%) | 受注残高(百万円) | 前年同期比(%) | |
| CRO事業 | 30,834 | 116.7 | 43,461 | 111.8 |
| SMO事業 | 16,095 | 102.5 | 21,220 | 109.3 |
| CSO事業 | 9,720 | 134.4 | 10,085 | 127.4 |
| Global Research 事業 | 4,186 | 99.4 | 8,294 | 104.8 |
| 益新事業 | 11,890 | 113.0 | 440 | 252.9 |
| その他 | 228 | 105.2 | 6 | 82.7 |
| 合計 | 72,957 | 113.5 | 83,509 | 112.4 |
(注) 1 金額は販売価格で記載しています。
2 上記金額には消費税等は含まれていません。
③ 販売実績
| 区分 | 当連結会計年度 (自 2018年10月1日 至 2019年9月30日) (百万円) | 前年同期比(%) |
| CRO事業 | 29,789 | 107.4 |
| SMO事業 | 14,292 | 100.4 |
| CSO事業 | 9,264 | 120.0 |
| Global Research 事業 | 3,928 | 79.7 |
| 益新事業 | 11,504 | 105.3 |
| その他 | 229 | 104.0 |
| 合計 | 69,009 | 104.9 |
(注) 上記金額には消費税等は含まれていません。
(4) 経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは2016年11月に2021年9月期を最終年度とする、新中期経営計画「VISION 30」を策定しました。
また、2019年11月に当新中期経営計画における2021年9月期の当社グループの数値目標を修正し、売上高800億円、営業利益率10.0%としました。
(5) セグメントごとの経営成績等の状況
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものです。
当社グループは主として以下の5セグメント(国内3、海外2)にて事業を展開しています。
| 前連結会計年度 (2018年9月) | 当連結会計年度 (2019年9月) | 増減 | |||
| 百万円 | 百万円 | 百万円 | |||
| 国内事業 | CRO | 売上高 | 31,004 | 32,362 | 1,358 |
| 営業利益 | 6,651 | 5,459 | △1,192 | ||
| SMO | 売上高 | 14,297 | 14,339 | 42 | |
| 営業利益 | 1,269 | 1,679 | 410 | ||
| CSO | 売上高 | 7,813 | 9,399 | 1,585 | |
| 営業利益 | 384 | 489 | 105 | ||
| 海外事業 | Global Research | 売上高 | 4,942 | 3,990 | △951 |
| 営業利益又は 営業損失(△) | 13 | △3 | △16 | ||
| 益新 | 売上高 | 11,093 | 11,543 | 450 | |
| 営業利益 | 121 | 381 | 259 | ||
① CRO事業
CRO事業は主に以下の体制にて展開しています。
(ア) 治験・PMS(製造販売後調査)等業務受託:イーピーエス㈱※1、㈱EPSアソシエイト、ACメディカル㈱※1
(イ) 臨床研究業務:EPクルーズ㈱
(ウ) 医薬・医療系IT関連業務:EPテクノ㈱※2
CRO事業を業務別でみると、治験業務は新規案件の獲得が伸びなかったことに加え、モニタリングの大型案件の失注、試験の中止や遅れ等に対し、リソースマネジメントが計画通り進まなかったことから、売上高、営業利益ともに計画を下回りました。PMS業務等については、実施中の案件が順調に推移し、売上高、営業利益ともに計画を超過しました。
臨床研究業務につきましては、新規案件の受注が想定を下回ったため、売上高は計画に比して若干の未達でしたが、医師主導治験の積極的な受注により稼働率を向上させ、営業利益は計画を上回りました。
医薬・医療系IT関連業務につきましては、新規案件の開始遅れにより売上高、営業利益ともに計画を若干下回りました。
この結果、売上高は試験規模の小型化やモニタリングの稼働率低下による影響があったものの、ACメディカル㈱の買収効果もあり、前年同期と比較して1,358百万円増の32,362百万円(4.4%増)となりました。また、営業利益はモニタリングの稼働率低下が大きく影響し1,192百万円減の5,459百万円(17.9%減)となりました。
② SMO事業
SMO事業は、㈱EP綜合にて展開しています。
同事業では、提案型営業の全面展開等、営業体制の強化、治験事務局支援などのサービスの拡大により過去最高の受注を獲得するとともに、症例集積性のよい優良施設に対するリソース集中、プロジェクト管理体制の強化により治験に参加する被験者数を増加させました。
また、社内体制の整備と人員の適正配置などの合理化による経費削減、がんや皮膚科領域をはじめとした疾患特化教育、新しいサービスの開発に取り組みました。
この結果、売上高は前年同期と比較して42百万円増の14,339百万円(0.3%増)となりました。営業利益は前年同期と比較して410百万円増の1,679百万円(32.4%増)の増益となりました。
③ CSO事業
CSO事業は㈱EPファーマライン、ACメディカル㈱※1 及び㈱ESリンクにて展開しています。
医薬向けコントラクトMR(契約MR医薬情報担当者)は、近年続いた製薬業界のMR削減に起因するコントラクトMRへの需要低減が一巡し、引合いも回復傾向にあるため、概ね計画通りとなりました。また、メディカルコンタクトセンター事業、学術資材等作成事業が伸長し、BPO事業においては概ね計画通りとなりました。
㈱スズケンとの合弁会社である㈱ESリンクは、MS(医薬品卸担当者)とコールセンター及びBPOとの融合による新たなサービスの営業強化に努め、主要サービスである「ESナビ」の認知拡大を図るとともに、受託拡大に向けた体制整備を行っています。
また、3月よりACメディカル㈱の医薬向けコントラクトMR(アプシェ事業)をCSO事業に組み入れたことにより、同社の豊富な人的リソースを活かした高品質なサービスを提供しています。
この結果、売上高は既存事業の売上拡大に加え、ACメディカル㈱を買収したことも寄与し、前年同期と比較して1,585百万円増の9,399百万円(20.3%増)、営業利益は前年同期と比較して105百万円増の489百万円(27.3%増)となりました。
④ Global Research 事業
Global Research事業は、EPSインターナショナル㈱とその海外グループ会社で構成されており、中国国内のCRO事業を含め、アジア・パシフィック地域を中心に事業を展開しています。
アジア・パシフィック地域での事業基盤を整備しつつ、新規案件獲得に注力しているものの、グローバルCROとの競争激化により新規案件の獲得が伸び悩んだこともあり、売上高、営業利益とも計画を下回りました。豪州CROであるGeorge Clinical Pty Ltd.と提携し、アジア・パシフィック地域での営業基盤の強化を図るとともに、品質管理体制の強化、中国CRO事業の安定した業績を目指し体制整備を進めています。
この結果、売上高は前年同期と比較して951百万円減の3,990百万円(19.3%減)、営業損益は前期益新事業にあり再建途上の中国国内のCRO事業を組み入れたことも影響し、3百万円の営業損失(前年同期13百万円の利益計上)となりました。
⑤ 益新事業
益新事業は、EPS益新㈱と益新(中国)有限公司の2つの統括会社と中国のグループ会社で展開しています。
同事業は、㈱スズケンとの緊密な資本業務提携のもと、医薬品や医療機器を中心とした製品関連事業、専門サービス事業、国際貿易事業及び周辺サポート関連事業の4つの事業を展開し、「日中をつなぐヘルスケア産業の専門商社」として一層の収益拡大を図っています。
製品関連事業においては、継続的な既存市場深耕と新規市場開拓が順調に推移し、特に中国国内の医薬品製造販売事業が収益拡大に寄与しました。また、製品ポートフォリオを整備し高採算製品に経営資源を集中しました。
その結果、売上高は前年同期と比較して450百万円増の11,543百万円(4.1%増)、営業利益は前年同期と比較して259百万円増の381百万円(213.6%増)となりました。
※1.2019年2月28日にACメディカル㈱の発行済み全株式を取得し、それぞれの事業をCROセグメント及びCSOセグメントに組み入れています。また、2019年4月1日にイーピーエス㈱は㈱イーピーメイトを吸収合併しました。
※2.2019年4月1日にイートライアル㈱は往来技術㈱を吸収合併し、EPテクノ㈱に社名変更しました。