有価証券報告書-第38期(平成30年3月1日-平成31年2月28日)
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①経営成績
当連結会計年度におけるわが国経済は、輸出や生産の一部に弱さがみられるものの、雇用・所得環境の改善が続き緩やかな回復基調が続いていますが、米国の保護主義政策に端を発した貿易摩擦の激化懸念や金融資本市場の変動等不安材料も多く、景気の先行き不透明感が拭い切れない状況が継続しております。
当社グループの主要な市場である広告業界におきましては、2018年の国内総広告費は、6兆5,300億円、前年比102.2%(株式会社電通発表による)となり、戦後最長といわれる景気拡大に伴って増加し、7年連続で前年実績を上回る状況となっております。
このような経済、市場環境のもと、当連結会計年度の当社グループの業績の売上高は、広告ソリューション事業において、受注が伸び悩んだこと等により、11,471百万円(前年同期比4.1%減)となりました。一方、全社的に取り組んだ適正利益の確保、コスト管理の徹底、経費削減等の施策の効果や、テクニカルソリューション事業の業績が好調だったこと等により、営業利益は896百万円(同55.5%増)、経常利益は882百万円(同65.4%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は609百万円(同62.8%増)となりました。
セグメントごとの経営成績を示すと、次のとおりであります。
(広告ソリューション事業)
SP(セールスプロモーション)・イベント部門につきましては、大型案件が減少したことや全体的に受注が伸び悩んだこと等により、業績は売上、利益ともに低調な結果となりました。また、TVCM(テレビコマーシャル)部門につきましては、前連結会計年度の様な特需的な受注案件がなく、売上、利益ともに前年実績には至らないものの、業績は期初見込を上回り、堅調に推移いたしました。
この結果、広告ソリューション事業の売上高は、5,464百万円(前年同期比13.5%減)、営業利益は444百万円(同11.6%減)となりました。
(テクニカルソリューション事業)
映像機器レンタル部門は、第3四半期連結累計期間(3~11月)までの業績は低調に推移しておりましたが、第4四半期連結会計期間(12~2月)に収益性の高いコンサート・舞台案件等の売上が計上されたこと等により、前連結会計年度の業績を上回る結果を残せました。また、ポストプロダクション部門におきましても、TVCM編集スタジオは堅調に稼動しており、番組編集やDVD制作の業務も堅調だったこと等により業績は通期に亘って好調に推移いたしました。
この結果、テクニカルソリューション事業の売上高は、6,007百万円(同6.5%増)、営業利益は1,054百万円(同56.1%増)となりました。
②財政状態
当連結会計年度末の総資産につきましては、前連結会計年度末に比べて76百万円増加し、8,878百万円となりました。
流動資産は前連結会計年度に比べて2百万円増加し5,513百万円となりました。主な要因は、現預金の増加526百万円、電子記録債権の減少443百万円、売掛金の減少77百万円、たな卸資産の増加54百万円によるものであります。
固定資産は前連結会計年度に比べて73百万円増加して3,365百万円となりました。主な要因は、有形固定資産の増加102百万円、投資有価証券の減少53百万円によるものであります。
負債につきましては、前連結会計年度末に比べて417百万円減少し、3,897百万円となりました。
流動負債は前連結会計年度に比べて205百万円減少して3,299百万円となりました。主な要因は、買掛金の減少84百万円、短期借入金の減少220百万円、1年内返済予定の長期借入金の減少110百万円、未払法人税等の増加141百万円によるものであります。
固定負債は前連結会計年度に比べて212百万円減少して598百万円となりました。主な要因は、長期借入金の減少302百万円、リース債務の増加104百万円によるものであります。
純資産につきましては、前連結会計年度末に比べて493百万円増加し、4,981百万円となりました。主な要因は、利益剰余金の増加523百万円によるものであります。この結果、自己資本比率は56.1%となりました。
③キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ526百万円増加し、当連結会計年度末には1,675百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動による資金の増加は2,001百万円(前年同期比258.5%増)となりました。
主な増加要因は、税金等調整前当期純利益の計上890百万円、減価償却費の計上580百万円、売上債権の減少472百万円であり、主な減少要因は、たな卸資産の増加54百万円、仕入債務の減少84百万円、法人税等の支払額154百万円によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動による資金の減少は301百万円(同25.6%増)となりました。
主な増加要因は、投資有価証券の売却による収入66百万円であり、主な減少要因は、有形固定資産の取得による支出278百万円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動による資金の減少は1,173百万円(同229.4%増)となりました。
主な要因は、長短借入金の返済額(純額)632百万円、リース債務の返済による支出453百万円、配当金の支払額85百万円によるものであります。
④制作、受注及び販売の実績
a.制作実績
当連結会計年度における制作実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 制作高(千円) | 前年同期比(%) |
| 広告ソリューション事業 | 3,253,923 | △23.4 |
| テクニカルソリューション事業 | 4,396,233 | 1.6 |
| 合計 | 7,650,156 | △10.8 |
(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しております。
2 金額は、総製造費用によっております。
3 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
b.受注実績
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 受注高(千円) | 前年同期比(%) | 受注残高(千円) | 前年同期比(%) |
| 広告ソリューション事業 | 5,764,138 | △2.2 | 1,837,528 | 19.5 |
| テクニカルソリューション事業 | 6,136,941 | 19.4 | 725,092 | 21.8 |
| 合計 | 11,901,080 | 7.9 | 2,562,621 | 20.2 |
(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しております。
2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
c.販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 販売高(千円) | 前年同期比(%) |
| 広告ソリューション事業 | 5,464,157 | △13.5 |
| テクニカルソリューション事業 | 6,007,064 | 6.5 |
| 合計 | 11,471,222 | △4.1 |
(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しております。
2 最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績に対する割合は次のとおりであります。
| 相手先 | 前連結会計年度 (自 平成29年3月1日 至 平成30年2月28日) | 当連結会計年度 (自 平成30年3月1日 至 平成31年2月28日) | ||
| 販売高(千円) | 割合(%) | 販売高(千円) | 割合(%) | |
| 株式会社博報堂 | 1,342,792 | 11.2 | 1,099,006 | 9.6 |
3 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。また、連結財務諸表の作成にあたり、資産・負債及び収益・費用の一部について合理的な見積り等により計上しており、実際の結果は、これらの見積り等と異なる結果となる場合があります。
なお、当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針につきましては、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しております。
②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
(売上高)
当連結会計年度における売上高は11,471百万円(前年同期比4.1%減)となりました。これは主に広告ソリューション事業において、受注が伸び悩んだこと等によるものであります。
(売上総利益)
当連結会計年度の売上総利益は3,711百万円(同9.8%増)となりました。これは適正利益の確保やコスト管理の徹底等により、売上総利益率が前連結会計年度の28.3%から当連結会計年度は32.4%に上昇したことによるものであります。
(販売費及び一般管理費)
当連結会計年度における販売費及び一般管理費は、2,814百万円(同0.4%増)となりました。これは主に人件費の増加等によるものであります。
(営業利益)
当連結会計年度における営業利益は896百万円(同55.5%増)となりました。これは主に前述の売上総利益の増加によるものであります。
(経常利益)
当連結会計年度における経常利益は882百万円(同65.4%増)となりました。営業外収益として14百万円を計上しております。これは主に持分法による投資利益3百万円等によるものであります。営業外費用として27百万円計上しております。これは主に持分法による投資損失10百万円等によるものであります。
(特別損益)
当連結会計年度において特別利益として20百万円計上しております。これは投資有価証券売却益20百万円によるものであります。特別損失として13百万円計上しております。これは主に減損損失12百万円等によるものであります。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
税金等調整前当期純利益は890百万円(同69.2%増)となり、税効果会計適用後の法人税等負担額は280百万円(同85.2%増)となりました。その結果、当連結会計年度における親会社株主に帰属する当期純利益は609百万円(同62.8%増)となりました。
(経営成績に重要な影響を与える要因について)
経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
(資本の財源及び資金の流動性についての分析)
キャッシュ・フローにつきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ③キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
当社グループの主要な資金需要は、設備投資資金と運転資金であります。設備投資資金は、営業上の競争優位のため最新鋭の機材への設備投資は欠かすことが出来ないものであります。運転資金は、制作費並びに販売費及び一般管理費等の営業費用の支払いに要するものであります。
現状、これらの資金需要につきましては自己資金、短期借入金で賄っておりますが、必要に応じて長期借入金により資金調達を行う等、柔軟に対応することとしております。