有価証券報告書-第57期(令和2年4月1日-令和3年3月31日)

【提出】
2021/06/24 11:20
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当事業年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりです。
なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において判断したものです。
(1) 経営成績
当事業年度(2020年4月1日~2021年3月31日)におけるわが国経済は、年度当初より新型コロナウイルスの感染拡大の影響を受け、全世界的な経済活動の落ち込みに連動して、非常に不安定な環境に置かれました。人やモノが世界を移動することを前提としたグローバルな経済活動が長期間停止したことに加え、米中の貿易摩擦問題や半導体の需給バランス問題により、自動車業界を中心に大きな影響が継続しています。
このような経済環境の中、ITサービス市場はDX加速を背景に顧客企業の生産性向上や、AI・RPAを活用した省力化、自動化への投資、人材不足や働き方改革に対応するIT投資により、想定以上の需要増の状況で推移しました。経済産業省の「特定サービス産業動態統計調査2021年2月分確報」の情報サービス業の項の中から、当社が主に属する「受注ソフトウェア」と「システム等管理運営受託」を合算した業務種類別売上は、2020年4月~2021年2月(累計)で前年同期比6.1%の増加となっています。
当社は、コロナ禍の環境下において、一部の顧客企業で開発・保守計画の計画遅延、中止が発生し、事業領域によっては、リソースを他の事業領域に振り分けざるを得ないケースもありました。顧客とのコミュニケーションやインバウンドセールスの増加効果のほか、リソースの有効活用により効率的なオペレーションの継続を実現しました。その結果、当事業年度においては、新型コロナウイルス感染症の損益に与える影響は限定的なものとなりました。
今年度から取り組んだQuest Vision2030作成のプロセスで、産業ポートフォリオを見直し、新強化領域をデータ分析、ヘルスケア領域と定義し、準備を開始しました。
事業体質の強化については技術情報向上のためのクエスト高度ITプロフェッショナル認定制度"QCAP"、社内風土改革に加え、いつでも参加できるよう従来のISシンポジウムをWeb参加型へ変更、オフィス改革プロジェクトへの取り組みを開始しました。
新技術の仕込みについては事業基盤の強化や教育投資、新ビジネスに向けた仕込みやDX構想関連費用などで売上の2.1%の投資を実施しました。
このような取り組みの中で、当事業年度における当社の経営成績は以下のとおりです。
売上高は、前期比8.4%増の111億81百万円となりました。利益については、増収効果及び業務改善活動等により営業利益は前期比19.3%増の8億79百万円、経常利益は前期比19.3%増の9億17百万円、当期純利益は前期比85.8%増の6億36百万円となりました。
セグメント別の経営成績は以下のとおりです。
システム開発事業については、エレクトロニクス分野顧客、金融分野顧客からの開発案件の増加及びRPA、デジタルワークプレイス等のソリューションが拡大し、売上高は前期比7.7%増の60億67百万円となりました。セグメント利益は増収効果及び業務改善活動等により前期比15.1%増の10億70百万円となりました。
インフラサービス事業については、エレクトロニクス分野顧客、金融分野顧客、公共分野顧客へのクラウドサービスやセキュリティサービス等が拡大し、売上高は前期比9.4%増の50億79百万円となりました。セグメント利益は増収効果及び業務改善活動等により前期比20.8%増の8億54百万円となりました。
(注) 1.セグメント間取引については、相殺消去しています。
2.セグメント利益については、全社費用等の配分前で記載しています。
(2) 生産、受注及び販売の実績
① 生産実績
当社は、プロジェクトごとに作業完了した業務につき、顧客の検収書あるいは当社の完了報告書に基づき売上計上しています。このため、販売実績のほとんどが生産実績であることから、生産実績の記載を省略しています。
② 受注実績
当事業年度の受注状況をセグメント別に示すと、次のとおりです。
セグメントの名称受注高(千円)前期比(%)受注残高(千円)前期比(%)
システム開発6,231,042+6.81,724,592+10.4

(注) 1.上記の金額に消費税等は含まれていません。
2.システム開発セグメント以外のセグメントについては、受注に該当する取引形態に相当しないため、記載していません。
3.受注残高は契約金額を記載しています。
③ 販売実績
当事業年度の販売実績をセグメント別に示すと、次のとおりです。
セグメントの名称販売高(千円)前期比(%)
システム開発6,067,998+7.7
インフラサービス5,079,305+9.4
その他33,957△3.8
合計11,181,261+8.4

(注) 1.上記の金額に消費税等は含まれていません。
2.セグメント間取引については、相殺消去しています。
3.「その他」の区分は、報告セグメントに含まれない事業セグメントであり、受託計算サービス事業及び商品販売事業を含んでいます。
④ 主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合
相手先前事業年度当事業年度
金額(千円)割合(%)金額(千円)割合(%)
キオクシア株式会社1,792,76217.42,051,81718.4

(注) 上記の金額に消費税等は含まれていません。
(3) 財政状態
<資産>当事業年度末における資産の残高は72億33百万円となり、前事業年度末に比べ9億10百万円増加しました。これは主に投資有価証券が3億91百万円増加したこと、売掛金が2億32百万円増加したこと、金銭の信託が2億円増加したこと等によるものです。
<負債>当事業年度末における負債の残高は20億35百万円となり、前事業年度末に比べ2億41百万円増加しました。これは主に未払法人税等が1億26百万円増加したこと、買掛金が57百万円増加したこと等によるものです。
<純資産>当事業年度末における純資産の残高は51億98百万円となり、前事業年度末に比べ6億69百万円増加しました。これは主に繰越利益剰余金が4億55百万円増加したこと及びその他有価証券評価差額金が2億5百万円増加したことによるものです。
(4) キャッシュ・フローの状況
当事業年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の期末残高は30億53百万円となり、前事業年度末と比較し、3億60百万円増加しました。
当事業年度における各キャッシュ・フローの状況と要因は以下のとおりです。
<営業活動によるキャッシュ・フロー>営業活動の結果、6億53百万円の収入となりました。これは主に税引前当期純利益9億17百万円、売上債権の増加による資金の減少2億34百万円等によるものです。
<投資活動によるキャッシュ・フロー>投資活動の結果、1億8百万円の支出となりました。これは主に投資有価証券の取得による支出1億円等によるものです。
<財務活動によるキャッシュ・フロー>財務活動の結果、1億84百万円の支出となりました。これは主に配当金の支払等によるものです。
当社は財務の安全性を重視するとともに、銀行借入に依存しない経営を継続しております。資金の運用は短期的な預金等に限定するとともに、運転資金については内部資金により調達することを原則としています。当社の資本の財源及び資金の流動性について当社の運転資金の需要は、人件費や外注費等の営業費用によるものがその多くを占めていますが、これらの運転資金の需要は、主に営業活動によるキャッシュ・フロー等によりまかなっています。また、設備投資資金等についても、現金及び預金を使用することとしており、安全性を重視しつつも効率的な資金運用を目指しています。当事業年度末における資金は、資産合計の42.2%を占めており、また流動比率は317.6%であることから、十分な流動性を確保しています。
(5) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しています。この財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いていますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。
財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1) 財務諸表 注記事項 重要な会計上の見積り」に記載しています。
(6) 経営戦略の現状と見通し
新年度においては、日本国内でもワクチン接種が開始されましたが、ワクチン供給や接種運用上の課題が指摘されており、接種完了までは当初見込みに対し大幅な遅延が見込まれる中、感染力の強い変異株感染が増大しており、新型コロナウイルス感染症の長期化が予想されます。
このような状況から、経済活動は厳しい状況が継続することが見込まれ、顧客企業のIT投資動向を高い精度で見込むことは難しい状況であると考えています。具体的には、IT投資計画の中止、延期、規模縮小の可能性があることから、お客様と一層の連携強化を進めながら適切な対応を実行していきます。
この状況下、当社は長年の目標であった売上高100億円を2019年度(2020年3月期)に達成し、今後の持続的な成長・発展のため、Quest Vision2030(Road to 2030:2021~2030)を新たに策定しました。
Quest Vision2030では、企業理念体系をPhilosophy, Purpose, Vision, Valuesという形で再定義し、2030年度(2031年3月期)売上高200億円、営業利益率8%、ROE12%等の「財務目標」、「強化成長領域の明確化」とともに「持続的な成長の実現と高収益体質の維持」に加え、新たに"QCSV"(Quest Creating Shared Value:クエストの共通価値の創造)へのストーリーを作成し、積極的に社会問題の解決を推進していきます。
その初年度となる2021年度(2022年3月期)として、持続的な成長の実現と高収益体質の維持のため、「新規ソリューション開発」「成長強化領域」への過去最大の投資を行います。その結果、通期業績予想としては、売上高116億30百万円(前期比4.0%増)、営業利益7億円(前期比20.4%減)、経常利益7億35百万円(前期比19.9%減)、当期純利益5億3百万円(前期比20.9%減)を予想しています。
(注) 業績予想につきましては、本資料作成日時点で入手可能な情報に基づいて当社で判断したものであり、実際の業績がこれらの予想数値と異なる場合があります。
新型コロナウイルス感染症に伴う不確実性は残るものの、当事業年度の実績と足元の受注環境を踏まえ算出しています。新型コロナウイルス感染症の収束状況によっては、業績予想を変更する可能性があります。

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