四半期報告書-第17期第3四半期(平成28年6月1日-平成28年8月31日)

【提出】
2016/10/12 9:58
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26項目

財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析

(1)経営成績の分析
当第3四半期連結累計期間のわが国経済は、個人消費が低迷し、また、中国の成長率鈍化を始めとする世界経済の減速により、国内景気については足踏み状態が続いております。一方で、雇用情勢については昨年来の人材不足感が継続しており、厚生労働省が発表した平成28年8月の全国の有効求人倍率は1.37倍と、25年ぶりの高水準となっております。幅広い業種で求人が増加し、特に最近では教育・学習支援業、訪日外国人客の増加で宿泊・飲食サービス業で求人が増えており、雇用の改善傾向が続いております。
当社グループにおいても、当第3四半期連結累計期間は企業の人材ニーズが強く、採用人員の定着率向上に寄与するグループ型派遣を展開する人材派遣サービスが大きく拡大しました。また、収益改善が喫緊の課題となっているスマートメーター設置業務についても、業務の徹底的な見直し及び改善等により、黒字転換を達成しております。当連結会計年度においては、収益基盤を強化するために、引き続き、①ストックビジネスの強化、②低収益事業の改善、③新たな収益の柱の構築の3点を基本方針として事業を推進していく所存であります。
以上の結果、当第3四半期連結累計期間の売上高は6,621,747千円(前年同四半期比26.4%増)、営業利益は350,549千円(前年同四半期は59,109千円の営業損失)、経常利益は341,627千円(前年同四半期は66,063千円の経常損失)、親会社株主に帰属する四半期純利益は277,347千円(前年同四半期は124,100千円の親会社株主に帰属する四半期純損失)と大幅な増収と、損益改善を達成しました。
なお、第1四半期連結累計期間より、「企業結合に関する会計基準」(企業会計基準第21号 平成25年9月13日)等を適用し、「四半期純利益」を「親会社株主に帰属する四半期純利益」としております。
当第3四半期連結累計期間のセグメント業績(セグメント間内部取引消去前)は以下のとおりであります。
①ビジネスソリューション事業
株式会社エスプールロジスティクスにてロジスティクスアウトソーシングのサービスを、株式会社エスプールプラスにて障がい者雇用支援サービス及び付随する農園運営事業を、株式会社エスプールエンジニアリングにてスマートメーター設置業務等のフィールドマーケティングサービスを、株式会社エスプールセールスサポートにてマーチャンダイジング及び販売促進等のサービスを提供しています。
当第3四半期連結累計期間においては、低採算案件の見直しを行い、物流センター運営業務を大幅に縮小した主力のロジスティクスアウトソーシングサービスで売上が減少しておりますが、スマートメーター設置業務、セールスサポート業務及び障がい者雇用支援サービスが拡大し、前述のロジスティクスアウトソーシングサービスの売上減少を補いました。また、損益面では、障がい者雇用支援サービスにおいて、前年同四半期比で倍の新規参画があったほか、前述の通りスマートメーター設置業務においても、業務改善や家庭向け電力小売り自由化に伴う臨時的な業務の受託により黒字化を達成し、営業利益が大きく増加しております。その結果、当第3四半期連結累計期間の売上高は2,458,384千円(前年同四半期比15.0%増)、営業利益は379,141千円(前年同四半期比1,911.5%増)となりました。
②人材ソリューション事業
株式会社エスプールヒューマンソリューションズにおいて、人材派遣、人材紹介等、人材に係わるサービスを提供しています。
当第3四半期連結累計期間においては、前述の通り企業の人材不足感が継続しており、主力のコールセンター業務、特に北海道等の地方のコールセンターにおいて需要が好調に推移しました。損益面においては、社会保険料及び雇用保険料負担の増加により、売上総利益率がやや低下しましたが、拠点の効率的な運営に努めた結果、販売費及び一般管理費の増加を抑えることができました。その結果、当第3四半期連結累計期間の売上高は4,193,429千円(前年同四半期比34.0%増)、営業利益は399,734千円(前年同四半期比56.6%増)となりました。
(2)財政状態の分析
①資産
当第3四半期連結会計期間末の流動資産は、前連結会計年度末から191,383千円増加し、2,102,983千円となりました。好調な業績に伴う営業キャッシュ・フローの増加により、現金及び預金が100,826千円増加しております。また、人材派遣サービスを中心とする売上拡大により、売上債権が97,223千円増加しております。
当第3四半期連結会計期間末の固定資産は、前連結会計年度末から181,001千円増加し、933,863千円となりました。障がい者雇用支援サービス拡大のため、株式会社エスプールプラスにて千葉若葉ファームや茂原第二ファーム等の新農園を建設しており、有形固定資産が184,192千円増加しました。
②負債
当第3四半期連結会計期間末の流動負債は、前連結会計年度末から204,083千円増加し、1,720,076千円となりました。前述の株式会社エスプールプラスの新農園建設資金や運転資金確保等のために、短期借入金を130,000千円借り増ししたほか、業績拡大に伴い未払給与を中心とする未払費用が45,322千円増加しております。
当第3四半期連結会計期間末の固定負債は、前連結会計年度末から78,530千円減少し、406,044千円となりました。約定弁済により、長期借入金が121,632千円減少し、一方で、株式会社エスプールプラスの新農園建設に伴い資産除去債務が34,783千円増加しております。
③純資産
当第3四半期連結会計期間末の純資産は、配当の支払により30,033千円減少し、一方で、親会社株主に帰属する四半期純利益により277,347千円増加し、910,725千円となりました。
(3)事業上及び財務上の対処すべき課題
当第3四半期連結累計期間において、事業上及び財務上の対処すべき課題に重要な変更及び新たに生じた課題はありません。
(4)研究開発活動
該当事項はありません。
(5)従業員数
当第3四半期連結累計期間において、事業の拡大に伴い、正社員と契約社員を合わせた常用雇用の従業員数が、人材ソリューション事業で73名増加しております。
(6)生産、受注及び販売の実績
当第3四半期連結累計期間において、生産、受注及び販売実績の著しい変動はありません。
(7)主要な設備
当第3四半期連結累計期間において、主要な設備の著しい変動はありません。