四半期報告書-第18期第3四半期(平成29年6月1日-平成29年8月31日)

【提出】
2017/10/11 11:00
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25項目

財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析

(1)経営成績の分析
当第3四半期連結累計期間のわが国経済は、4~6月期の実質国内総生産が6期連続のプラス成長になる等、個人消費や設備投資をけん引役として国内景気については緩やかな回復状態が続いております。一方で、雇用情勢については企業の人手不足感が一段と強まっており、厚生労働省が発表した平成29年8月の全国の有効求人倍率は1.52倍と、1974年以来の高い水準で推移しております。従来から人手不足感の強いサービス業に加え、自動車等の製造業、運送業でも求人が増加してきております。
当社グループにおいても、上記のような雇用情勢を背景に人材派遣サービスが大きく拡大したほか、稼働農園数が増加した障がい者雇用支援サービスの売上が伸長しております。一方、損益面においては、コーポレート部門強化のために人件費を中心に販売費及び一般管理費が増加したものの、前述の人材派遣サービスの増収効果により、営業利益が増加しております。なお、当連結会計年度においては、持続的成長の実現に向けた経営基盤構築のために、①短期的な収益の確保と中長期的な成長の両立、②新たな収益機会の獲得、③組織力の強化の3点を基本方針として事業を推進していく所存であります。
以上の結果、当第3四半期連結累計期間の売上高は8,308,360千円(前年同四半期比25.5%増)、営業利益は391,259千円(前年同四半期比11.6%増)、経常利益は393,482千円(前年同四半期比15.2%増)となり、大幅な増収を達成いたしました。また、受注キャンセルに伴う違約金収入27,300千円を特別利益に、請負契約に基づく損害賠償金14,649千円を特別損失に計上しており、親会社株主に帰属する四半期純利益は239,286千円(前年同四半期比13.7%減)となりました。
当第3四半期連結累計期間のセグメント業績(セグメント間内部取引消去前)は以下のとおりであります。
①ビジネスソリューション事業
株式会社エスプールロジスティクスにてロジスティクスアウトソーシングのサービスを、株式会社エスプールプラスにて障がい者雇用支援サービス及び付随する農園運営事業を、株式会社エスプールエンジニアリングにてスマートメーター設置業務等のフィールドマーケティングサービスを、株式会社エスプールセールスサポートにてマーチャンダイジング及び販売促進等のサービスを提供しています。また、株式会社エスプールにて行っているシニア層を活用したプロフェッショナル人材バンクサービスや採用募集に対する応募者対応を代行する採用支援サービスも当事業セグメントに含まれております。
当第3四半期連結累計期間においては、契約更新により計画工事数が縮小したスマートメーター設置業務において売上が減少しておりますが、運営する農園事業において稼働数がほぼ倍増した障がい者雇用支援サービスの売上増加により、この減少分を補っております。損益面においても、事業が拡大している障がい者雇用支援サービス部門の販売費及び一般管理費が増加し、また、採用支援サービスや販売促進サービス部門での積極的な人員採用によって人件費が大幅に増加したものの、前述の増収効果により増益を確保しました。その結果、当第3四半期連結累計期間の売上高は2,728,337千円(前年同四半期比11.0%増)、営業利益は413,372千円(前年同四半期比9.0%増)となりました。
②人材ソリューション事業
株式会社エスプールヒューマンソリューションズにおいて、人材派遣、人材紹介等、人材に係わるサービスを提供しています。
当第3四半期連結累計期間においては、前述の通り企業の人材不足感が継続しており、主力のコールセンター業務、特に首都圏のヘルプデスクやサービスセンター業務のコールセンターにおいて定着率向上を支援するグループ型派遣の需要が好調に推移しております。損益面においては、昨年10月の社会保険対象者の適用拡大により社会保険料負担が増加し売上総利益率が低下したほか、業容拡大に対応した組織面の強化により人件費が増加しておりますが、新規登録者の確保が順調に進み募集費の増加をある程度抑えることができました。その結果、当第3四半期連結累計期間の売上高は5,596,500千円(前年同四半期比33.5%増)、営業利益は511,008千円(前年同四半期比27.8%増)となりました。
(2)財政状態の分析
①資産
当第3四半期連結会計期間末の流動資産は、前連結会計年度末から14,390千円減少し、2,528,046千円となりました。事業の拡大に伴って受取手形及び売掛金が83,783千円増加しておりますが、繰延税金資産の取り崩し等により流動資産のその他が82,414千円減少しております。また、障がい者雇用支援事業の農園建設を中心とした投資活動による支出や、法人税等及び消費税等の支払、長期借入金の約定弁済等により、現金及び預金が14,386千円減少しております。
当第3四半期連結会計期間末の固定資産は、前連結会計年度末から240,456千円増加し、1,415,294千円となりました。障がい者雇用支援サービス拡大のため、株式会社エスプールプラスにて船橋ファームやあいち豊明ファーム、柏ファーム等の農園を建設しており、有形固定資産が215,287千円増加しております。
②負債
当第3四半期連結会計期間末の流動負債は、前連結会計年度末から26,693千円増加し、2,304,167千円となりました。納税資金のために短期借入金を100,000千円借り増ししておりますが、各種支払のため、買掛金が41,446千円、流動負債のその他に含まれる未払金が118,605千円、未払法人税等が29,356千円、それぞれ減少しております。一方で、事業の拡大に伴う人件費の増加等により未払給与を中心とする未払費用が147,715千円増加しております。
当第3四半期連結会計期間末の固定負債は、前連結会計年度末から49,478千円減少し、348,721千円となりました。約定弁済により、長期借入金が106,152千円減少し、一方農園の新規建設により資産除去債務が48,366千円増加しております。
③純資産
当第3四半期連結会計期間末の純資産は、親会社株主に帰属する四半期純利益により239,286千円、新株予約権の行使に伴う増資及び新株予約権の発行により39,406千円増加し、一方、第17期期末配当により30,033千円減少し、1,290,452千円となりました。
(3)事業上及び財務上の対処すべき課題
当第3四半期連結累計期間において、事業上及び財務上の対処すべき課題に重要な変更及び新たに生じた課題はありません。
(4)研究開発活動
該当事項はありません。
(5)従業員数
当第3四半期連結累計期間において、事業の拡大に伴い、正社員と契約社員を合わせた常用雇用の従業員数が、ビジネスソリューション事業で44名、人材ソリューション事業で48名、全社(共通)で6名、それぞれ増加しております。
(6)生産、受注及び販売の実績
当第3四半期連結累計期間において、生産、受注及び販売実績の著しい変動はありません。
(7)主要な設備
当第3四半期連結累計期間において、主要な設備の著しい変動はありません。