有価証券報告書-第29期(2024/10/01-2025/09/30)

【提出】
2025/12/19 15:10
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149項目
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」)という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、高水準の企業収益による設備投資の増加や、雇用・所得環境の改善を背景に底堅く推移する個人消費等により、緩やかに回復しております。また、先行きに対しましては、米国の関税政策に起因した、世界経済の減速懸念や国際金融市場の動向、企業の賃金・価格設定行動等、不確実性が高い状況が続くものと予想されております。
葬儀業界におきましては、葬儀に関する潜在的需要は人口動態を背景に年々増加するものと推計されておりますが、核家族化や葬祭規模の縮小等により、葬儀単価の減少傾向が続いております。また、直近の葬儀業界といたしましては、前年同期と比較して葬儀件数、売上高共に増加しております。
かかる環境下、当社グループは顧客満足度の向上を図るべく「明瞭な価格体系による葬儀費用の明確化」「徹底した人財教育によるサービスの向上」「ドミナント出店による利便性の向上」を戦略の基本方針とし、直営・フランチャイズ出店による徹底した差別化戦略を展開しております。また、M&Aによるグループ化を重要な戦略と位置づけており、2023年11月20日付で葬儀会館を運営する「株式会社八光殿」「株式会社東海典礼」、2025年7月1日付で北海道札幌市を中心に葬儀会館を3店舗運営する「株式会社メモリアジャパン」及び関係会社(現在、2社を合併し株式会社ティア北海道に社名変更)をそれぞれ子会社化いたしました。
当連結会計年度におきましては、「新生ティアグループ」のスローガンのもと、中期経営計画を策定し4項目のテーマを設け8つの戦略を推進しております。新規出店の状況につきましては、直営は愛知県下に4店舗、埼玉県下に1店舗を開設し、八光殿が大阪府下に3店舗、東海典礼が静岡県下に2店舗を開設いたしました。フランチャイズでは、富山県下・神奈川県下にそれぞれ3店舗、愛知県下に1店舗を開設する一方、「葬儀相談サロン堺東」「ティア一宮東」「ティア土浦北」を閉鎖いたしました。これにより当社グループによる会館数は合計219店舗(直営96店舗、フランチャイズ74店舗、八光殿21店舗、東海典礼25店舗、ティア北海道3店舗)となりました。
売上高におきましては、八光殿及び東海典礼の通年寄与による増収効果に加え、新たに開設した会館の稼働により葬儀売上高は増収となりました。さらに不動産関連・アフターサポート・霊園事業等のサービスを担うトータル・ライフ・デザイン領域も順調に拡大いたしました。
売上原価におきましては、商品原価率・労務費率・固定費率がそれぞれ上昇し、経費面では、前期に計上したM&Aにかかる一時的な費用等が減額となったものの、営業促進実施に伴う広告宣伝費、のれん償却費の通年計上、八光殿及び東海典礼の通年寄与に伴う経費等が増加いたしました。
この結果、当連結会計年度における売上高は215億63百万円(前期比14.5%増)となり、売上原価率は前期と比べ1.7ポイント上昇し、販売費及び一般管理費は前期比8.5%増となりました。これにより、営業利益は16億43百万円(同14.3%増)、経常利益は15億76百万円(同26.8%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は、減損損失1億79百万円を計上したこともあり8億91百万円(同18.5%増)となりました。
セグメントの業績は次のとおりであります。
(a)葬祭事業
当連結会計年度におきましては、直営では「ティアの会」会員数の拡大を図るべく、各種会館イベントや提携団体・企業向けの営業等に取り組んでまいりました。直営の葬儀件数におきましては、既存店は前期実績と同水準となったものの、新たに開設した会館の稼働により、前期比3.0%増の15,889件となりました。葬儀単価におきましては、祭壇売上の単価は低下したものの、葬儀付帯品・供花売上の単価がそれぞれ上昇し、前期比0.6%増となりました。また、八光殿及び関連ブランドの葬儀件数は2,285件となり、東海典礼及び関連ブランドの葬儀件数は1,599件となりました。
この結果、葬祭事業の葬儀件数は前期比8.0%増の19,773件、葬儀単価は3.3%増となり、売上高は198億65百万円(同12.0%増)、営業利益は売上高の増収効果はあったものの売上原価率が上昇し、32億91百万円(同0.1%減)となりました。
(b)フランチャイズ事業
当連結会計年度におきましては、FC会館が前期と比べ4店舗増加したことによりロイヤリティ売上等が増加したものの、前期に開設したFC会館への物品販売の反動減により、売上高は前期並みの5億60百万円、営業利益は商品原価率の負担割合が低下し、94百万円(同19.3%増)となりました。
(c)その他事業
その他事業は、不動産事業、リユース事業等で構成されております。不動産事業につきましては、葬儀社として事業活動をしていくなか、ご遺族から不動産の相続、売却等の相談を多数受けてまいりました。このようなニーズに対応するため、不動産の買取、販売を行っております。
リユース事業におきましては、中古品の宝石・貴金属、時計、バック等の買取・仕入・販売を手掛ける「リサイクルマートアリオ八尾店」「リサイクルマート松原店」「かんてい局 じゃんぼスクエア香芝店」を運営しております。
この結果、その他事業の売上高は11億36百万円、営業利益は1億28百万円となりました。
② 財政状態の状況
(資産)
当連結会計年度末における流動資産は60億47百万円となり、前連結会計年度末に比べ3億6百万円増加いたしました。これは主に現金及び預金が2億47百万円増加したことによるものであります。固定資産は218億21百万円となり、前連結会計年度末に比べ2億35百万円増加いたしました。これは主に、有形固定資産が5億70百万円増加したものの、無形固定資産が3億54百万円減少したことによるものであります。
この結果、総資産は、278億68百万円となり、前連結会計年度末に比べ5億42百万円増加いたしました。
(負債)
当連結会計年度末における流動負債は61億6百万円となり、前連結会計年度末に比べ2億26百万円増加いたしました。これは主に短期借入金が1億52百万円増加したことによるものであります。固定負債は131億58百万円となり、前連結会計年度末に比べ1億1百万円減少いたしました。これは主に社債が1億29百万円増加したものの、長期借入金が2億61百万円減少したことによるものであります。
この結果、負債合計は、192億65百万円となり、前連結会計年度末に比べ1億25百万円増加いたしました。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産合計は86億3百万円となり、前連結会計年度末に比べ4億17百万円増加いたしました。これは主に親会社株主に帰属する当期純利益が8億91百万円及び剰余金の配当4億50百万円によるものであります。
この結果、自己資本比率は30.9%(前連結会計年度末は30.0%)となりました。
③ キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)の残高は、45億2百万円(前期比5.0%増)となりました。
なお、当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は23億77百万円(同18.6%増)となりました。これは主に、法人税等の支払額7億48百万円がありましたが、税金等調整前当期純利益が13億99百万円、減価償却費が10億89百万円によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は17億81百万円(同81.1%減)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出12億88百万円、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出3億80百万円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は3億83百万円(前期は87億57百万円の獲得)となりました。これは主に、短期借入れによる収入17億73百万円、長期借入れによる収入8億48百万円がありましたが、短期借入金の返済による支出16億20百万円、長期借入金の返済による支出10億37百万円によるものであります。
④ 生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
該当事項はありません。
b.受注実績
該当事項はありません。
c.販売実績
当連結会計年度における販売実績を事業のセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2024年10月1日
至 2025年9月30日)
前期比(%)
金額(百万円)
葬祭事業19,86512.0
フランチャイズ事業5600.0
その他1,136113.1
合計21,56314.5

(注) 金額は販売価格によっております。
d.葬儀請負の実績
最近2連結会計年度の地域別葬儀請負施行件数の実績は、次のとおりであります。
地域前連結会計年度
(自 2023年10月1日
至 2024年9月30日)
当連結会計年度
(自 2024年10月1日
至 2025年9月30日)
店舗数施行件数(件)店舗数施行件数(件)
名古屋市内388,048418,402
愛知県内(名古屋市内を含まず)536,007546,418
愛知県外484,259474,953
合計13918,31414219,773

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
当連結会計年度の財政状態及び経営成績の分析は、以下のとおりであります。
なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成に当たりまして、期末日における資産・負債の報告金額及び偶発債務の開示、並びに報告期間における収益・費用の報告金額に影響を与えるような見積り・予測を必要としておりますが、結果として、このような見積りと実績が異なる場合があります。
当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しております。
② 経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当連結会計年度の売上高・営業利益・経常利益につきましては、前期比で5期連続の増収増益となりました。親会社株主に帰属する当期純利益は2期ぶりの増益となっております。
(売上高)
売上高における増減要因分析といたしましては、葬祭事業では直営の増収効果とグループ会社の通年寄与により前期比12.0%増収の198億65百万円となりました。フランチャイズ事業ではロイヤリティ売上が増加したものの、FC会館向け物品販売の反動減により前期並みの5億60百万円となり、その他の事業は11億36百万円となりました。
これにより、売上高は前期比14.5%増収の215億63百万円となりました。
(売上原価)
売上原価率におきましては、商品原価率・労務費率・固定費率がそれぞれ上昇し、前期と比べ1.7ポイント増加の62.2%となりました。
(販売費及び一般管理費)
販売費及び一般管理費におきましては、前期に計上したM&Aにかかる一時的な費用等が減額となったものの、営業促進実施に伴う広告宣伝費、のれん償却費の通年計上、グループ会社の通年寄与に伴う経費等が増加し、前期比8.5%増の65億11百万円となりました。
(営業利益・経常利益・親会社株主に帰属する当期純利益)
経費は増加したものの売上高の増収により、営業利益は前期比14.3%増益の16億43百万円、経常利益では前期比26.8%増益の15億76百万円となりました。親会社株主に帰属する当期純利益は、減損損失1億79百万円を計上したこともあり前期比18.5%増益の8億91百万円となりました。
(経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等)
2025年11月7日付で「業績予想修正に関するお知らせ」を公表し、通期連結業績予想を修正いたしましたが以下、業績予想比較分析につきましては、2025年5月9日に公表しました連結業績予想と比較分析を行っております。
通期連結業績予想の売上高につきましては、2024年11月14日に公表しました業績予想(以下 期初予想)に上半期の増収分を見込む一方、下半期に既存会館2店舗の改修工事を予定し、220億円(前期比16.8%増)を予想しておりました。利益におきましては、期初予想に上半期の増益分を見込む一方、下半期に補正予算対応(営業促進の追加施策、人員計画の見直し、既存会館の修繕等)に伴う経費の増加を見込み、営業利益は17億70百万円(同23.1%増)、経常利益では17億20百万円(同38.3%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は10億80百万円(同43.5%増)を予想しておりました。
これに対し、下半期の葬儀件数が想定を下回り(業績予想比8.0%減)、通期連結業績予想に対し売上高で4億36百万円の減収、営業利益で1億26百万円、経常利益では1億43百万円のそれぞれ減益となりました。また、親会社株主に帰属する当期純利益では既存会館のリロケーション等により減損損失1億79百万円を計上したことにより、1億88百万円の減益となっております。
③ 財政状態の分析
当社グループの当連結会計年度の財政状態は、「(1)経営成績等の状況の概要 ②財政状態の状況」に記載のとおりであります。
④ キャッシュ・フローの状況分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社グループの当連結会計年度のキャッシュ・フローは、「(1)経営成績等の状況の概要 ③キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
資本の財源及び資金の流動性につきましては、事業の運営上、必要な資金の流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、売上原価の主な構成要素であります葬儀施行に伴う外注費、労務費、経費のほか販売費及び一般管理費、有利子負債の返済及び利息の支払等があります。投資を目的とした資金需要は葬儀会館の建設等の設備投資によるものであります。また今後、当社グループの企業価値向上への寄与が見込まれる場合には、M&A等を含めた投資の検討を行ってまいります。
運転資金は原則として営業活動によるキャッシュ・フローによって賄われておりますが、状況に応じて銀行借入を利用していく方針であります。
当社グループは健全な財務体質、継続的な営業活動によるキャッシュ・フローの創出により、今後も事業成長を確保する目的で手元流動性を高める資金調達は可能であると考えております。

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