有価証券報告書-第30期(2025/07/01-2026/06/30)
(経営成績等の状況の概要)
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
(1) 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度(2025年7月1日から2026年6月30日まで)におけるわが国経済は、雇用・所得環境の改善を背景に個人消費が底堅く推移し、企業の設備投資にも持ち直しの動きが見られるなど、内需を中心に緩やかな回復基調で推移しました。一方で、中東情勢を背景としたエネルギー価格の高騰や円安による輸入物価の上昇に加え、金融政策の正常化を巡る不確実性などから、物価動向や企業収益への影響が懸念されるなど、先行きは依然として不透明な状況が続いております。
花き業界においては、冠婚葬祭分野を中心に需要回復の動きが見られた一方で、国内生産者の減少や物流費の上昇、資材価格の高止まりなど、供給面での制約が続きました。また、為替変動の影響による輸入花材の仕入価格上昇が業界全体の収益を圧迫したほか、少人数化や高付加価値化など顧客ニーズの変化も進展しており、当社グループにおいても市場環境の変化を踏まえた事業運営を進めてまいりました。
このような事業環境のもと、当社グループは、中期経営計画に掲げる「グループ収益力の強化とサステナビリティ経営の推進による企業価値向上」を基本方針として、経営基盤の強化、各事業の収益性向上および持続的な成長に向けた体制整備に取り組んでまいりました。
この結果、当連結会計年度における当社グループの売上高は、新たに肥料製造販売事業の売上が加わったものの、2025年6月30日付でシステム開発事業を譲渡したことによる売上減少の影響等により、7,302,607千円(前年同期比3.9%減)となりました。利益面では、営業損失は166,821千円(前年同期は、5,956千円の損失)、経常損失は181,363千円(前年同期は4,633千円の利益)、親会社株主に帰属する当期純損失は174,427千円(前年同期は42,990千円の利益)となりました。
なお、当連結会計年度末の現金及び預金の残高は760,120千円であり、当面の間の運転資金が十分に賄える状況にあると考えております。また、当連結会計年度末の自己資本残高は417,112千円であるため、自己資本が著しく脆弱であるという状況にはありません。
セグメントごとの業績は、以下のとおりであります。
(生花祭壇事業)
生花祭壇事業の売上高は、4,015,577千円(前年同期比1.5%減)となりました。当社の取扱実績によりますと、施行件数は前期を下回って推移した一方、祭壇単価は地域や時期により差異が見られました。なお、葬儀業に関する公的統計は公表が終了しており、現時点では新たな統計データが存在しないため、当社では自社実績をもとに業界動向を把握しております。葬儀業界では、小規模葬儀の定着や葬儀形式の多様化が進む一方で、演出性や花装飾に一定の需要が見られるものの、葬儀単価は全国的に緩やかな下落傾向にあります。
このような環境のもと、当社では葬儀の小型化・多様化に対応したサービス提供を進めるとともに、地域特性に応じた事業運営やコスト管理に取り組んでまいりました。
その結果、花材価格や人件費の上昇等の影響に加え、施行件数の減少等により、営業利益は98,498千円(前年同期比54.9%減)となりました。
(生花卸売事業)
生花卸売事業は、100%子会社であるマイ・サクセス株式会社において、業務効率化の推進に加え、当社グループとしての競争力強化に取り組んでおります。当期は、冠婚葬祭分野を中心とした需要回復の動きが継続し、新規顧客の獲得や既存顧客への販売強化により販売数量は堅調に推移しました。一方で、円安の影響による仕入価格や物流費の高止まりに加え、商品構成や販売構成の変化などから、収益環境は厳しい状況が続きました。
東京都中央卸売市場「市場統計情報」(2026年6月分)によると、2025年7月から2026年6月までの切花累計の取扱金額は58,124百万円(前年同期比5.2%減)、数量では704百万本(前年同期比3.0%減)となりました。市場全体では数量・金額とも前年を下回る状況となる一方、単価は概ね前年並みで推移いたしました。
このような状況の中で、当事業では引き続き生花卸売事業(国内流通)と生花祭壇事業とのシナジー追求を図るとともに、販売価格への適正な転嫁、取扱品目の見直しなどにより収益力の向上に取り組んでまいりました。これらの施策を進めたものの、厳しい市場環境の影響を受け、売上高は2,516,924千円(前年同期比1.5%減)、営業損失は213千円(前年同期は58,414千円の利益)となりました。
(ブライダル装花事業)
ブライダル装花事業の売上高は317,787千円(前年同期比5.4%減)、営業利益は6,397千円(前年同期は21,407千円の損失)となりました。
少子化による婚姻件数の減少を背景に、ブライダル市場全体の規模は概ね横ばいで推移しております。一方で、少人数・低価格志向の広がりと、高付加価値・パーソナライズ志向の高まりによる二極化が進んでおり、オリジナリティを重視した挙式や演出への需要を背景に、一定の需要は維持されております。
ブライダル部門では、上半期の一部で前年の高水準からの反動や、一部主要会場における受注減等の影響が見られました。一方で、新規式場の稼働に加え、関西・福岡エリアを中心とした既存会場でのシェア拡大や受注増により、施行件数は通期で前年を上回りました。1件当たりの売上水準は、小規模婚礼やフォト婚の増加等により前年を下回ったものの、施行件数の増加により増収となりました。
リテール部門では、EC販売や一部店舗の売上が前年を下回ったことに加え、前年に高水準であった母の日商戦の反動等により減収となりました。一方で、販売価格の見直しや仕入原価の抑制、広告費及び人員配置の適正化など、収益性の改善に取り組んだことにより増益となりました。
この結果、ブライダル部門は増収増益となったものの、リテール部門の減収が影響し、ブライダル装花事業全体では減収となりました。利益面では、両部門における原価・経費管理の徹底や業務効率化の取組により、営業利益は前年同期を上回りました。
(その他)
その他の事業は、冠婚葬祭に関する企画並びにコンサルタント業務、就労継続支援事業、農業、レストラン事業、肥料製造販売を行っております。当連結会計年度においては、2025年6月30日付でシステム開発事業を譲渡したことにより当該事業分の売上が減少した一方、前期に売上計上のなかった肥料製造販売の売上が新たに加わりました。これらの結果、売上高は452,317千円(前年同期比28.7%減)となりました。利益面では、システム開発事業の譲渡により同事業に係る赤字が解消されたものの、農業部門においては連作障害の影響が継続したこと等により、営業損失は53,585千円(前年同期は29,949千円の損失)となりました。
また、当連結会計年度における財政状態の概況は次のとおりであります。
当連結会計年度末における総資産は、前連結会計年度末に比べ485,260千円減少し、2,412,303千円となりました。これは主に、現金及び預金の減少によるものであります。
当連結会計年度末における負債は、前連結会計年度末に比べ292,073千円減少し、1,995,190千円となりました。これは主に、未払金及び借入金の減少によるものであります。
当連結会計年度末における純資産は、前連結会計年度末に比べ193,186千円減少し、417,112千円となりました。これは主に、利益剰余金の減少によるものであります。
以上の結果、当連結会計年度末における自己資本比率は、前連結会計年度末の21.1%から17.3%となりました。
(2) キャッシュ・フロー
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度に比べ459,749千円減少し、760,120千円となりました。各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度末において、営業活動の結果使用した資金は198,197千円(前年同期は32,589千円の使用)となりました。これは主に、税金等調整前当期純損失182,293千円、及び法人税等の支払額45,384千円によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度末において、投資活動の結果使用した資金は40,580千円(前年同期は69,790千円の獲得)となりました。これは主に、有形及び無形固定資産の取得による支払額41,661千円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度末において、財務活動の結果使用した資金は220,972千円(前年同期は111,293千円の獲得)となりました。これは主に、長期借入金の返済205,193千円によるものであります。
(3) 生産、受注及び販売の状況
(生産実績)
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1.金額は、当連結会計年度総製品売上原価によっております。なお、セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.生花卸売事業は、国内外から生花を仕入れ、国内に販売することを主要な業務としており、生産活動は行っていないため、生産実績はありません。
(商品仕入実績)
当連結会計年度の商品仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1.金額は、仕入価格によっております。なお、生花祭壇事業及びブライダル装花事業からの発注に基づく生花の仕入分については除外しております。また、セグメント間の取引については相殺消去しております。
(受注実績)
生花祭壇事業、生花卸売事業、ブライダル装花事業及びその他事業は、受注から納品までのリードタイムが短いために受注と販売実績は、現状では乖離が見られない状況なので、記載を省略しております。
(販売実績)
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1.金額は、販売価格によっております。なお、セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容)
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
(1) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたって、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額ならびに開示に影響を与える見積りを必要としております。これらの見積りについては過去の実績や現状等を勘案し、合理的に判断しておりますが、実際の結果は見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる可能性があります。
当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載されているとおりであります。
なお、当社グループの連結財務諸表に影響を及ぼす可能性がある主な見積りとして、以下の会計処理があります。
a.貸倒引当金
当社グループは、債権の貸倒損失に備えるため、一般債権については過年度実績率を基礎とした将来の貸倒予測率により、貸倒懸念債権等特定の債権については個別に回収可能性を勘案し、回収不能見込額を計上しています。将来、顧客の財政状態が悪化し支払能力が低下した場合には、引当金の追加計上または貸倒損失が発生する可能性があります。
b.固定資産の減損
当社グループでは固定資産の減損について、主として事業の拠点別に資産をグルーピングし、減損の兆候の有無の判定を行なっております。減損の兆候があった場合、将来キャッシュ・フロー等を見積り、減損の要否を判定いたします。判定の結果、減損が必要と判断された資産については、帳簿価額を回収可能価額まで減損処理いたします。
(2) 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
(経営成績の分析)
・売上高
連結売上高は、新たに肥料製造販売事業の売上が加わったものの、2025年6月30日付でシステム開発事業を譲渡したことによる売上減少の影響等により、前年同期比で減少し、7,302,607千円(前年同期比3.9%減)となりました。
・営業利益
連結営業損失は、ブライダル装花事業において前年同期比で増加しましたが、生花祭壇事業、生花卸売事業及びその他事業において減益となり、△166,821千円(前年同期は5,956千円の損失)となりました。
・経常利益
補助金収入等により、当連結会計年度の営業外収益は22,691千円(前年同期比31.5%減)となっております。また、支払利息等により、当連結会計年度の営業外費用は37,233千円(前年同期比65.2%増)となっております。これらの結果、経常損失△181,363千円(前年同期は4,633千円の利益)となりました。
・親会社株主に帰属する当期純利益
法人税、住民税及び事業税と法人税等調整額の計上により△174,427千円(前年同期は42,990千円の利益)となりました。
(資本の財源及び資金の流動性について)
当社の運転資金需要のうち主なものは、商品の仕入のほか、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は、設備投資であります。 短期運転資金は自己資金及び金融機関からの借入金を基本としており、設備投資や長期運転資金の調達につきましては、金融機関からの借入金を基本としております。なお、当連結会計年度のキャッシュ・フローの詳細につきましては、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (経営成績等の状況の概要) (2)キャッシュ・フロー」に記載されているとおりであります。
(3) 経営方針・経営戦略等又は経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは、2026年6月期の計画を売上高7,700百万円、営業利益120百万円、親会社株主に帰属する当期純利益40百万円、ROE15.9%としておりました。
計画に対し実績は、生花祭壇事業における施行件数の減少や、生花卸売事業における厳しい市場環境に加え、システム開発事業の譲渡による売上減少等の影響により、売上高は計画を下回りました。利益面につきましては、花材価格や人件費、物流費等の上昇に加え、生花祭壇事業における施行件数の減少、生花卸売事業における仕入価格の上昇等の影響を受け、営業損失及び親会社株主に帰属する当期純損失を計上いたしました。この結果、ROEは△34.0%となり、計画を大幅に下回る結果となりました。
2027年6月期につきましては、2025年6月期から2027年6月期までの中期経営計画に掲げる重点戦略である、経営基盤の強化、各事業の売上拡大、サステナビリティ経営の推進と企業価値向上への取り組みを継続してまいります。足元の事業環境及び当連結会計年度の業績を踏まえ、2027年6月期の連結業績につきましては、売上高7,400百万円、営業利益10百万円、親会社株主に帰属する当期純利益5百万円を見込んでおります。
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
(1) 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度(2025年7月1日から2026年6月30日まで)におけるわが国経済は、雇用・所得環境の改善を背景に個人消費が底堅く推移し、企業の設備投資にも持ち直しの動きが見られるなど、内需を中心に緩やかな回復基調で推移しました。一方で、中東情勢を背景としたエネルギー価格の高騰や円安による輸入物価の上昇に加え、金融政策の正常化を巡る不確実性などから、物価動向や企業収益への影響が懸念されるなど、先行きは依然として不透明な状況が続いております。
花き業界においては、冠婚葬祭分野を中心に需要回復の動きが見られた一方で、国内生産者の減少や物流費の上昇、資材価格の高止まりなど、供給面での制約が続きました。また、為替変動の影響による輸入花材の仕入価格上昇が業界全体の収益を圧迫したほか、少人数化や高付加価値化など顧客ニーズの変化も進展しており、当社グループにおいても市場環境の変化を踏まえた事業運営を進めてまいりました。
このような事業環境のもと、当社グループは、中期経営計画に掲げる「グループ収益力の強化とサステナビリティ経営の推進による企業価値向上」を基本方針として、経営基盤の強化、各事業の収益性向上および持続的な成長に向けた体制整備に取り組んでまいりました。
この結果、当連結会計年度における当社グループの売上高は、新たに肥料製造販売事業の売上が加わったものの、2025年6月30日付でシステム開発事業を譲渡したことによる売上減少の影響等により、7,302,607千円(前年同期比3.9%減)となりました。利益面では、営業損失は166,821千円(前年同期は、5,956千円の損失)、経常損失は181,363千円(前年同期は4,633千円の利益)、親会社株主に帰属する当期純損失は174,427千円(前年同期は42,990千円の利益)となりました。
なお、当連結会計年度末の現金及び預金の残高は760,120千円であり、当面の間の運転資金が十分に賄える状況にあると考えております。また、当連結会計年度末の自己資本残高は417,112千円であるため、自己資本が著しく脆弱であるという状況にはありません。
セグメントごとの業績は、以下のとおりであります。
(生花祭壇事業)
生花祭壇事業の売上高は、4,015,577千円(前年同期比1.5%減)となりました。当社の取扱実績によりますと、施行件数は前期を下回って推移した一方、祭壇単価は地域や時期により差異が見られました。なお、葬儀業に関する公的統計は公表が終了しており、現時点では新たな統計データが存在しないため、当社では自社実績をもとに業界動向を把握しております。葬儀業界では、小規模葬儀の定着や葬儀形式の多様化が進む一方で、演出性や花装飾に一定の需要が見られるものの、葬儀単価は全国的に緩やかな下落傾向にあります。
このような環境のもと、当社では葬儀の小型化・多様化に対応したサービス提供を進めるとともに、地域特性に応じた事業運営やコスト管理に取り組んでまいりました。
その結果、花材価格や人件費の上昇等の影響に加え、施行件数の減少等により、営業利益は98,498千円(前年同期比54.9%減)となりました。
(生花卸売事業)
生花卸売事業は、100%子会社であるマイ・サクセス株式会社において、業務効率化の推進に加え、当社グループとしての競争力強化に取り組んでおります。当期は、冠婚葬祭分野を中心とした需要回復の動きが継続し、新規顧客の獲得や既存顧客への販売強化により販売数量は堅調に推移しました。一方で、円安の影響による仕入価格や物流費の高止まりに加え、商品構成や販売構成の変化などから、収益環境は厳しい状況が続きました。
東京都中央卸売市場「市場統計情報」(2026年6月分)によると、2025年7月から2026年6月までの切花累計の取扱金額は58,124百万円(前年同期比5.2%減)、数量では704百万本(前年同期比3.0%減)となりました。市場全体では数量・金額とも前年を下回る状況となる一方、単価は概ね前年並みで推移いたしました。
このような状況の中で、当事業では引き続き生花卸売事業(国内流通)と生花祭壇事業とのシナジー追求を図るとともに、販売価格への適正な転嫁、取扱品目の見直しなどにより収益力の向上に取り組んでまいりました。これらの施策を進めたものの、厳しい市場環境の影響を受け、売上高は2,516,924千円(前年同期比1.5%減)、営業損失は213千円(前年同期は58,414千円の利益)となりました。
(ブライダル装花事業)
ブライダル装花事業の売上高は317,787千円(前年同期比5.4%減)、営業利益は6,397千円(前年同期は21,407千円の損失)となりました。
少子化による婚姻件数の減少を背景に、ブライダル市場全体の規模は概ね横ばいで推移しております。一方で、少人数・低価格志向の広がりと、高付加価値・パーソナライズ志向の高まりによる二極化が進んでおり、オリジナリティを重視した挙式や演出への需要を背景に、一定の需要は維持されております。
ブライダル部門では、上半期の一部で前年の高水準からの反動や、一部主要会場における受注減等の影響が見られました。一方で、新規式場の稼働に加え、関西・福岡エリアを中心とした既存会場でのシェア拡大や受注増により、施行件数は通期で前年を上回りました。1件当たりの売上水準は、小規模婚礼やフォト婚の増加等により前年を下回ったものの、施行件数の増加により増収となりました。
リテール部門では、EC販売や一部店舗の売上が前年を下回ったことに加え、前年に高水準であった母の日商戦の反動等により減収となりました。一方で、販売価格の見直しや仕入原価の抑制、広告費及び人員配置の適正化など、収益性の改善に取り組んだことにより増益となりました。
この結果、ブライダル部門は増収増益となったものの、リテール部門の減収が影響し、ブライダル装花事業全体では減収となりました。利益面では、両部門における原価・経費管理の徹底や業務効率化の取組により、営業利益は前年同期を上回りました。
(その他)
その他の事業は、冠婚葬祭に関する企画並びにコンサルタント業務、就労継続支援事業、農業、レストラン事業、肥料製造販売を行っております。当連結会計年度においては、2025年6月30日付でシステム開発事業を譲渡したことにより当該事業分の売上が減少した一方、前期に売上計上のなかった肥料製造販売の売上が新たに加わりました。これらの結果、売上高は452,317千円(前年同期比28.7%減)となりました。利益面では、システム開発事業の譲渡により同事業に係る赤字が解消されたものの、農業部門においては連作障害の影響が継続したこと等により、営業損失は53,585千円(前年同期は29,949千円の損失)となりました。
また、当連結会計年度における財政状態の概況は次のとおりであります。
当連結会計年度末における総資産は、前連結会計年度末に比べ485,260千円減少し、2,412,303千円となりました。これは主に、現金及び預金の減少によるものであります。
当連結会計年度末における負債は、前連結会計年度末に比べ292,073千円減少し、1,995,190千円となりました。これは主に、未払金及び借入金の減少によるものであります。
当連結会計年度末における純資産は、前連結会計年度末に比べ193,186千円減少し、417,112千円となりました。これは主に、利益剰余金の減少によるものであります。
以上の結果、当連結会計年度末における自己資本比率は、前連結会計年度末の21.1%から17.3%となりました。
(2) キャッシュ・フロー
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度に比べ459,749千円減少し、760,120千円となりました。各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度末において、営業活動の結果使用した資金は198,197千円(前年同期は32,589千円の使用)となりました。これは主に、税金等調整前当期純損失182,293千円、及び法人税等の支払額45,384千円によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度末において、投資活動の結果使用した資金は40,580千円(前年同期は69,790千円の獲得)となりました。これは主に、有形及び無形固定資産の取得による支払額41,661千円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度末において、財務活動の結果使用した資金は220,972千円(前年同期は111,293千円の獲得)となりました。これは主に、長期借入金の返済205,193千円によるものであります。
(3) 生産、受注及び販売の状況
(生産実績)
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 2025年7月1日 至 2026年6月30日) | 前年同期比(%) |
| 生花祭壇事業(千円) | 2,616,430 | 106.2 |
| ブライダル装花事業(千円) | 303,552 | 87.7 |
| その他事業(千円) | 323,271 | 124.2 |
| 合計(千円) | 3,243,253 | 105.6 |
(注) 1.金額は、当連結会計年度総製品売上原価によっております。なお、セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.生花卸売事業は、国内外から生花を仕入れ、国内に販売することを主要な業務としており、生産活動は行っていないため、生産実績はありません。
(商品仕入実績)
当連結会計年度の商品仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 2025年7月1日 至 2026年6月30日) | 前年同期比(%) |
| 生花卸売事業(千円) | 3,261,620 | 95.5 |
| その他事業(千円) | - | - |
| 合計(千円) | 3,261,620 | 91.6 |
(注) 1.金額は、仕入価格によっております。なお、生花祭壇事業及びブライダル装花事業からの発注に基づく生花の仕入分については除外しております。また、セグメント間の取引については相殺消去しております。
(受注実績)
生花祭壇事業、生花卸売事業、ブライダル装花事業及びその他事業は、受注から納品までのリードタイムが短いために受注と販売実績は、現状では乖離が見られない状況なので、記載を省略しております。
(販売実績)
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 2025年7月1日 至 2026年6月30日) | 前年同期比(%) |
| 生花祭壇事業(千円) | 4,015,577 | 98.5 |
| 生花卸売事業(千円) | 2,516,924 | 98.5 |
| ブライダル装花事業(千円) | 317,787 | 94.6 |
| その他事業(千円) | 452,317 | 71.3 |
| 合計(千円) | 7,302,607 | 96.1 |
(注) 1.金額は、販売価格によっております。なお、セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容)
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
(1) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたって、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額ならびに開示に影響を与える見積りを必要としております。これらの見積りについては過去の実績や現状等を勘案し、合理的に判断しておりますが、実際の結果は見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる可能性があります。
当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載されているとおりであります。
なお、当社グループの連結財務諸表に影響を及ぼす可能性がある主な見積りとして、以下の会計処理があります。
a.貸倒引当金
当社グループは、債権の貸倒損失に備えるため、一般債権については過年度実績率を基礎とした将来の貸倒予測率により、貸倒懸念債権等特定の債権については個別に回収可能性を勘案し、回収不能見込額を計上しています。将来、顧客の財政状態が悪化し支払能力が低下した場合には、引当金の追加計上または貸倒損失が発生する可能性があります。
b.固定資産の減損
当社グループでは固定資産の減損について、主として事業の拠点別に資産をグルーピングし、減損の兆候の有無の判定を行なっております。減損の兆候があった場合、将来キャッシュ・フロー等を見積り、減損の要否を判定いたします。判定の結果、減損が必要と判断された資産については、帳簿価額を回収可能価額まで減損処理いたします。
(2) 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
(経営成績の分析)
・売上高
連結売上高は、新たに肥料製造販売事業の売上が加わったものの、2025年6月30日付でシステム開発事業を譲渡したことによる売上減少の影響等により、前年同期比で減少し、7,302,607千円(前年同期比3.9%減)となりました。
・営業利益
連結営業損失は、ブライダル装花事業において前年同期比で増加しましたが、生花祭壇事業、生花卸売事業及びその他事業において減益となり、△166,821千円(前年同期は5,956千円の損失)となりました。
・経常利益
補助金収入等により、当連結会計年度の営業外収益は22,691千円(前年同期比31.5%減)となっております。また、支払利息等により、当連結会計年度の営業外費用は37,233千円(前年同期比65.2%増)となっております。これらの結果、経常損失△181,363千円(前年同期は4,633千円の利益)となりました。
・親会社株主に帰属する当期純利益
法人税、住民税及び事業税と法人税等調整額の計上により△174,427千円(前年同期は42,990千円の利益)となりました。
(資本の財源及び資金の流動性について)
当社の運転資金需要のうち主なものは、商品の仕入のほか、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は、設備投資であります。 短期運転資金は自己資金及び金融機関からの借入金を基本としており、設備投資や長期運転資金の調達につきましては、金融機関からの借入金を基本としております。なお、当連結会計年度のキャッシュ・フローの詳細につきましては、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (経営成績等の状況の概要) (2)キャッシュ・フロー」に記載されているとおりであります。
(3) 経営方針・経営戦略等又は経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは、2026年6月期の計画を売上高7,700百万円、営業利益120百万円、親会社株主に帰属する当期純利益40百万円、ROE15.9%としておりました。
計画に対し実績は、生花祭壇事業における施行件数の減少や、生花卸売事業における厳しい市場環境に加え、システム開発事業の譲渡による売上減少等の影響により、売上高は計画を下回りました。利益面につきましては、花材価格や人件費、物流費等の上昇に加え、生花祭壇事業における施行件数の減少、生花卸売事業における仕入価格の上昇等の影響を受け、営業損失及び親会社株主に帰属する当期純損失を計上いたしました。この結果、ROEは△34.0%となり、計画を大幅に下回る結果となりました。
2027年6月期につきましては、2025年6月期から2027年6月期までの中期経営計画に掲げる重点戦略である、経営基盤の強化、各事業の売上拡大、サステナビリティ経営の推進と企業価値向上への取り組みを継続してまいります。足元の事業環境及び当連結会計年度の業績を踏まえ、2027年6月期の連結業績につきましては、売上高7,400百万円、営業利益10百万円、親会社株主に帰属する当期純利益5百万円を見込んでおります。