四半期報告書-第31期第3四半期(令和2年7月1日-令和2年9月30日)

【提出】
2020/11/06 13:27
【資料】
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【項目】
32項目
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1)財政状態及び経営成績の状況
(a)経営成績の状況
当第3四半期連結累計期間におけるわが国経済は、一部に持ち直しの動きもみられたものの、新型コロナウイルス感染症の影響により、依然として厳しい状況が続いております。
当社グループが属するコンピュータ販売業界におきましては、新型コロナウイルス感染症の影響により、在宅勤務等のテレワークが拡大したことで、一部ノートパソコンの需要は刺激されたものの、国内法人向け市場におけるパソコン出荷台数は、パソコンの買い替え需要の反動減の影響があり減少いたしました。
このような環境のもと、当社グループにおきましては、昨年の需要期には及ばないものの一昨年の実績を上回るべく、顧客ニーズが高まるセキュリティ関連事業への継続的な取り組みやテレワーク需要に対応した製品・サービスの販売に注力してまいりました。また、当社独自の在庫販売戦略を継続しつつ、ソリューション営業の強化、各メーカーとのアライアンス強化等を図ることなどにより、粗利の確保に努めてまいりました。
以上の結果、当第3四半期連結累計期間の売上高は16,225,642千円(前年同四半期比15.1%減)、経常利益は306,787千円(前年同四半期比26.4%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益は205,241千円(前年同四半期比20.5%減)となりました。
各セグメント別の営業の概要は次のとおりであります。
① ITサービス事業
法人向けコンピュータ市場においては、Windows7のサポート終了に伴うWindows10搭載機への入れ替え需要の反動減により当初の予測通り販売台数が減少、加えて、新型コロナウイルス感染症の影響などから企業の設備投資も縮小傾向で推移しております。テレワーク関連やGIGAスクール構想などによってIT需要の底上げが見られたものの、全般的には、企業活動の抑制などから、市場における投資需要は先送り傾向で、法人市場は厳しい状況が続いております。また、CPU不足を起因としたパソコンの供給不足は解消傾向にあるものの、新型コロナウイルス感染症による影響によりサプライチェーンの生産休止・縮小などの不安定要素も一部あり、市場におけるパソコンの調達が難しい状況は続いております。
当社グループにおきましては、可能な限り状況に応じた在庫の調達を行いつつ、エンドユーザーへの販売を強化、テレワーク需要に対応した製品やサービスの販売に注力するなど、感染拡大予防策を講じながら営業活動を行ってまいりました。
その結果、売上高は9,673,581千円(前年同四半期比22.1%減)、営業利益は263,418千円(前年同四半期比17.5%減)となりました。
② アスクルエージェント事業
新型コロナウイルス感染症の影響により、既存取引先の稼働促進や新規取引先の拡大などの営業活動を、訪問主体からITを活用したWeb商談等に置き換えることにより生産性の向上に努めるとともに、継続して先行投資を行ってまいりました。
企業の在宅勤務の増加などにより消耗品等のオフィス需要は一部で影響を受けたものの、緩やかな持ち直しの動きがみられました。
その結果、売上高は6,475,649千円(前年同四半期比2.6%減)、営業利益は35,537千円(前年同四半期比62.7%減)となりました。
③ その他
当社グループは、就労移行支援事業及び放課後等デイサービス事業を3施設運営しており、職業訓練・就労支援に関するサービス及び児童・生徒の発達支援に関するサービスの提供を行っております。
新型コロナウイルス感染症の影響で臨時休校をしていた学校の再開もあり、利用者数は通常月と同レベルに回復し、期中の利用者数は順調に推移しました。
その結果、売上高は76,411千円(前年同四半期比29.3%増)、営業利益は13,600千円(前年同四半期比
1413.6%増)となりました。
(b)財政状態の分析
(総資産)
当第3四半期連結会計期間末における総資産合計は、前連結会計年度末と比べて272,271千円増加し、6,916,685千円となりました。
流動資産の残高は6,433,259千円となり、前連結会計年度末と比べ368,500千円の増加となりました。これは主に「売掛金」が減少したものの「現金及び預金」及び「商品」が増加したことによるものです。
固定資産の残高は483,426千円となり、前連結会計年度末と比べ96,229千円の減少となりました。これは主に「無形固定資産」が減少したことによるものです。
(負債)
当第3四半期連結会計期間末における負債合計は、前連結会計年度末と比べて42,719千円増加し、3,746,826千円となりました。
流動負債の残高は3,085,021千円となり、前連結会計年度末と比べ510,475千円の減少となりました。これは主に「買掛金」及び「未払法人税等」の減少によるものです。
固定負債の残高は661,805千円となり、前連結会計年度末と比べ553,195千円の増加となりました。これは主に「長期借入金」の増加によるものです。
(純資産)
当第3四半期連結会計期間末における純資産合計は第三者割当増資による「資本金」「資本準備金」の増加及び「利益剰余金」の増加等により、前連結会計年度末と比べ229,551千円増加し、3,169,859千円となりました。この結果、自己資本比率は44.7%となりました。
(2)経営方針・経営戦略等
当第3四半期連結累計期間において、当社が定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(3)経営成績に重要な影響を与える要因
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因については、「第2 事業の状況 1 事業等のリスク」をご参照ください。
(4)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当第3四半期連結累計期間において、当社が定めている経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等について重要な変更はありません。
(5)事業上及び財務上の対処すべき課題
当第3四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。
(6)研究開発活動
該当事項はありません。
(7)生産、受注及び販売の実績
当社グループは、法人向けコンピュータ及び周辺機器の販売を中心に事業を営んでおり、生産実績及び受注実績は記載しておりません。
① 商品仕入実績
セグメントの名称当第3四半期連結累計期間
(自 2020年1月1日
至 2020年9月30日)
前年同四半期比(%)
ITサービス事業(千円)8,327,19076.9
アスクルエージェント事業(千円)5,787,66997.7
その他(千円)58,003107.6
合計(千円)14,172,86384.3

(注)上記の金額には消費税等は含まれておりません。
② 販売実績
セグメントの名称当第3四半期連結累計期間
(自 2020年1月1日
至 2020年9月30日)
前年同四半期比(%)
ITサービス事業(千円)9,673,58177.9
アスクルエージェント事業(千円)6,475,64997.4
その他(千円)76,411129.3
合計(千円)16,225,64284.9

(注)上記の金額には消費税等は含まれておりません。
(8)資本の財源及び資金の流動性に係る情報
① 資金需要
当社グループの運転資金のうち主なものは、販売及び在庫のための商品購入並びに販売費及び一般管理費によるものであります。
② 資本の財源
当社グループにおける運転資金につきましては、内部資金及び金融機関からの借入等によって調達しております。なお、借入金の返済に関しましては、資金の状況を勘案しつつ、計画的に返済する方針であります。
(9)経営者の問題認識と今後の方針について
現在の営業環境は、新型コロナウイルス感染症の影響により依然として厳しい状況にありますが、感染拡大の防止策を講じつつ、社会経済活動のレベルを引き上げていくなかで、各種政策の効果もあり、緩やかに持ち直しに向かうことが見込まれております。また、国内外の感染症の動向や金融資本市場の変動等の影響を注視する必要があるものと認識しております。
当社グループの経営陣は、これまで事業に従事してきた経験や、現在入手可能な情報に基づき、最善の経営判断をおこなっており、引き続き積極的な営業活動を展開すると共に、業務の効率化を推し進めてまいります。