四半期報告書-第32期第1四半期(令和3年1月1日-令和3年3月31日)

【提出】
2021/05/14 13:03
【資料】
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【項目】
32項目
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1)財政状態及び経営成績の状況
(a)経営成績の状況
当第1四半期連結累計期間におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の影響により、企業収益が落ち込むなど、依然として厳しい状況が続いております。また、感染症が内外経済をさらに下振れさせる懸念や金融資本市場の変動等の影響など、先行き不透明な要素が見られました。
当社グループが属するコンピュータ販売業界におきましては、パソコンの買い替え需要の低迷や企業の設備投資縮小の影響を受けておりますが、新型コロナウイルス感染症の影響による在宅勤務等のテレワーク需要の拡大に加え、GIGAスクール構想によるパソコンの整備が本格化したことで、ノートパソコンの需要を大幅に押し上げ、市場全体の下支えをしました。
このような環境のもと、顧客ニーズが高まるセキュリティ関連事業への継続的な取り組みやテレワーク需要に対応した製品・サービスの販売に注力してまいりました。また、当社独自の在庫販売戦略を継続しつつ、ソリューション営業、ストックビジネスの強化や各メーカーとのアライアンス強化等を図ることにより、事業の収益力の継続的な向上に取り組んでまいりました。
以上の結果、当第1四半期連結累計期間の売上高は5,763,242千円(前年同四半期比9.8%減)、経常利益は159,188千円(前年同四半期比23.0%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益は98,491千円(前年同四半期比27.7%減)となりました。
各セグメント別の営業の概況は次のとおりであります。
① ITサービス事業
法人向けコンピュータ市場においては、2020年1月まで顕著化したWindows7のサポート終了に伴う買い替え需要の揺り返しによる低迷に加え、新型コロナウイルス感染症の影響から企業の設備投資は先送り傾向で推移しております。テレワーク関連やGIGAスクール構想などによってパソコン市場のニーズは高まったものの、企業活動の抑制などから市場における投資需要は先送り傾向が続き、GIGAスクール需要分を除いた法人市場は大変厳しい状況が続いております。また、世界規模の半導体供給不足や感染抑制のために物流が制限されていることなどもあり、市場におけるパソコンの調達が難しい状況は続いております。
当社グループにおきましては、新型コロナウイルス感染症による急激な需要の変化に適応した在庫の調達を行いつつ、エンドユーザーへの販売を強化、テレワーク需要に対応した製品やサービスの販売に注力するなど、感染拡大予防策を講じながら営業活動を行ってまいりました。また、世界的なサイバーセキュリティ対策が急務な中、企業の情報漏えい事件が相次いだことにより、国内でもセキュリティ対策への投資意欲は高まりを見せており、当社グループにおいてもこのジャンルには引き続き注力してまいりました。
その結果、売上高は3,349,840千円(前年同四半期比17.1%減)、営業利益は118,654千円(前年同四半期比36.3%減)となりました。
② アスクルエージェント事業
新型コロナウイルス感染症の影響により、既存取引先の稼働促進や新規取引先の拡大などの営業活動を、訪問主体からITを活用したWeb商談等に置き換えることにより生産性の向上に努めてまいりました。
働き方の変化や働く場所の多様化に加え、緊急事態宣言の再発出により改めて在宅勤務が増加するなど、消耗品等のオフィス需要は一部で影響を受けたものの、売上高、営業利益は堅調に推移いたしました。その結果、売上高は2,391,596千円(前年同四半期比2.9%増)、営業利益は38,989千円(前年同四半期比56.6%増)となりました。
③ その他
当社グループは、就労移行支援事業及び放課後等デイサービス事業を3施設運営しており、職業訓練・就労支援に関するサービス及び児童・生徒の発達支援に関するサービスの提供を行っております。緊急事態宣言の再発出を受け利用自粛や予約キャンセル等が増加するなどの影響があったものの、感染予防策を徹底し、細心の注意を払いながら通常通りの営業日・時間でサービスを提供いたしました。その結果、売上高は21,805千円(前年同四半期比8.7%減)、営業利益は807千円(前年同四半期比74.1%減)となりました。
(b)財政状態の分析
(総資産)
当第1四半期連結会計期間末における総資産は「受取手形及び売掛金」及び「現金及び預金」の増加等により、前連結会計年度末と比べて798,462千円増加し、7,673,870千円となりました。
(負債)
当第1四半期連結会計期間末における負債は「買掛金」の増加等により、前連結会計年度末と比べて740,324千円増加し、4,423,316千円となりました。
(純資産)
当第1四半期連結会計期間末における純資産は「利益剰余金」の増加等により、前連結会計年度末と比べて58,138千円増加し、3,250,554千円となりました。この結果、自己資本比率は41.4%となりました。
(2)経営方針・経営戦略等
当第1四半期連結累計期間において、当社が定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(3)経営成績に重要な影響を与える要因
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因については「第2 事業の状況 1 事業等のリスク」をご参照ください。
(4)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当第1四半期連結累計期間において、当社が定めている経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等について重要な変更はありません。
(5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第1四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。
(6)研究開発活動
該当事項はありません。
(7)生産、受注及び販売の実績
当社グループは、法人向けコンピュータ及び周辺機器の販売を中心に事業を営んでおり、生産実績及び受注実績は記載しておりません。
① 商品仕入実績
セグメントの名称当第1四半期連結累計期間
(自 2021年1月1日
至 2021年3月31日)
前年同四半期比(%)
ITサービス事業(千円)2,669,40673.2
アスクルエージェント事業(千円)2,138,685103.0
その他(千円)19,650103.5
合計(千円)4,827,74284.1

(注) 上記の金額には消費税等は含まれておりません。
② 販売実績
セグメントの名称当第1四半期連結累計期間
(自 2021年1月1日
至 2021年3月31日)
前年同四半期比(%)
ITサービス事業(千円)3,349,84082.9
アスクルエージェント事業(千円)2,391,596102.9
その他(千円)21,80591.3
合計(千円)5,763,24290.2

(注) 上記の金額には消費税等は含まれておりません。
(8)資本の財源及び資金の流動性についての情報
① 資金需要
当社グループの運転資金のうち主なものは、販売及び在庫のための商品購入並びに販売費及び一般管理費によるものであります。
② 資本の財源
当社グループにおける運転資金につきましては、内部資金及び金融機関からの借入等によって調達しております。なお、借入金の返済に関しましては、資金の状況を勘案しつつ、計画的に返済する方針であります。
(9)経営者の問題認識と今後の方針について
現在の営業環境は、新型コロナウイルス感染症の影響により依然として厳しい状況にありますが、感染拡大の防止策を講じつつ、社会経済活動のレベルを引き上げていくなかで、各種政策の効果や海外の経済の改善もあって、持ち直していくことが期待されております。また、国内外の感染症の動向や金融資本市場の変動等の影響を注視する必要があるものと認識しております。
当社グループの経営陣は、これまで事業に従事してきた経験や、現在入手可能な情報に基づき、最善の経営判断を行っており、引き続き積極的な営業活動を展開すると共に、業務の効率化を推し進めてまいります。