有価証券報告書-第25期(平成31年3月1日-令和2年2月29日)
(1)経営成績等の状況の概要
当事業年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の概要は以下のとおりであります。
①財政状態
当事業年度における資産、負債及び純資産の状況は次のとおりです。
当事業年度末の総資産は、前事業年度末に比べ、522,071千円増加し、3,288,513千円となりました。
流動資産は、前事業年度末に比べ495,535千円増加し2,589,734千円となりました。これは主として、現金及び預金の減少22,763千円、売掛金の増加384,524千円、仕掛品の増加85,266千円、未収還付法人税等の減少14,948千円、前渡金の増加57,671千円などによるものであります。
固定資産は、前事業年度末に比べ26,535千円増加し698,779千円となりました。これは主として、建物の増加9,959千円、ソフトウェア(ソフトウェア仮勘定を含む)の増加105,186千円、繰延税金資産の減少89,746千円などによるものであります。
負債は、前事業年度末に比べ289,288千円増加し1,024,091千円となりました。これは主として、買掛金の増加81,281千円、未払金の増加23,505千円、未払法人税等の増加141,099千円、前受金の増加13,786千円、賞与引当金の増加25,636千円、業績連動報酬引当金の増加11,136千円によるものであります。
純資産は、前事業年度末に比べ232,782千円増加し2,264,422千円となりました。これは主に当期純利益の計上458,560千円、配当金の支払177,250千円、自己株式の取得49,484千円などによるものであります。
なお、「『税効果会計に係る会計基準』の一部改正」(企業会計基準第28号 平成30年2月16日)等を当事業年度の期首から適用しており、財政状態については遡及処理後の前事業年度末の数値で比較を行っております。
②経営成績
当事業年度の業績は、売上高4,554,211千円(前期比12.0%増)、売上総利益1,755,649千円(前期比15.7%増)、営業利益661,225千円(前期比21.5%増)、経常利益664,678千円(前期比19.2%増)、当期純利益458,560千円(前期比20.8%減)となり、売上、経常利益ともに過去最高となりました。
各セグメント別の業績は、次のとおりであります。なお、当事業年度より報告セグメントの名称を変更しており、従来の「EC・オムニチャネル事業」を「E-Commerce事業」、「ERP事業」を「ERP・AI事業」にそれぞれ変更しております。
また、当事業年度より報告セグメントの変更を行っており、当事業年度の比較・分析は、変更後のセグメント区分に基づいています。詳細は、「第5 経理の状況 1 財務諸表等(1)財務諸表 注記事項(セグメント情報等)」に記載のとおりであります。
Object Browser事業の売上高は767,495千円(前期比3.6%増)、営業利益は326,913千円(前期比3.6%減)となりました。
E-Commerce事業の売上高は829,781千円(前期比14.4%増)、営業利益は205,845千円(前期比50.5%増)となりました。
ERP・AI事業の売上高は2,914,530千円(前期比12.6%増)、営業利益は183,006千円(前期比11.7%増)となりました。
その他は、報告セグメントに該当しない新規事業を含んでおり、売上高42,404千円(前期比255.7%増)、営業損失54,539千円(前期は95,871千円の損失)となりました。
③キャッシュ・フローの状況
当事業年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の残高は、1,296,511千円となりました。主な要因は以下のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度における営業活動によるキャッシュ・フローは450,890千円のプラス(前事業年度は717,280千円のプラス)となりました。これは主に税引前当期純利益の計上664,678千円、減価償却費の計上126,827千円、仕入債務の増加81,281千円などの資金増加要因が、売上債権の増加384,524千円、たな卸資産の増加85,272千円などの資金減少要因を上回ったことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは246,551千円のマイナス(前事業年度は211,162千円のマイナス)となりました。これは主に無形固定資産の取得による支出226,566千円などによるものであります。無形固定資産の取得による主な支出は、自社パッケージ開発に伴うソフトウェアの増加によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは227,102千円のマイナス(前事業年度は104,621千円のマイナス)となりました。これは主に配当金の支払額177,617千円、自己株式の取得による支出49,484千円によるものです。
④生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当事業年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)1 金額は、当期総制作費用であります。
2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
b.受注実績
当事業年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
c.販売実績
当事業年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)1 主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合については、いずれの販売先についても当該販売実績の総販売実績に対する割合が100分の10未満であるため、記載を省略しております。
2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次の通りであります。
なお、文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日(2020年6月19日)現在において判断したものであります。
①重要な会計方針及び見積り
当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。その作成には、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要としております。経営者は、これらの見積りについて、過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積りによる不確実性のため、これらの見積りと異なる可能性があります。重要な会計方針及び見積の内容は「注記事項」に記載しておりますが、当社の財務諸表に与える影響が大きいと考えられるものは以下のとおりです。
a.受注損失引当金
請負契約等に係る開発案件のうち、事業年度末時点で将来の損失が見込まれ、かつ、当該損失額を合理的に見積ることが可能なものについては、将来の損失に備えるため、翌期以降に発生が見込まれる損失額を計上しております。将来の損失の見積もりは、見積時点での原価の発生状況、開発プロジェクトの進捗状況、開発体制の状況等を勘案し、可能な限り慎重に算定しておりますが、将来における不確実性を含むため、見積金額との差異が発生した場合には、財務諸表に重大な影響を与える可能性があります。
b.繰延税金資産の評価
当社は、2015年2月期に発生したシステムインテグレーション分野における不採算案件について、2015年2月期に受注損失引当金976,126千円を計上し、相手方と調停により協議してまいりましたが、2019年2月期において、和解が成立いたしました。これにより、2015年2月期に計上した受注損失引当金976,126千円が、税務上の損金になることが確定し、2019年2月期において重要な繰越欠損金が生じております。当事業年度末においても未回収の繰越欠損金の残額が存在しております。この回収可能性の判断については、中期経営計画にもとづく今後の利益計画とその達成可能性、今後のタックスプランニング等から十分な回収可能性があるものと判断し、繰延税金資産の評価を行いました。しかしながら、今後事業活動に大きな変化が生じた場合には、繰延税金資産の評価を見直すこととなり、当期純利益が減少する可能性があります。
②事業年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討の内容
a.経営成績等
1)財政状態
当事業年度末の総資産は、前事業年度末に比べ、522,071千円増加し、3,288,513千円となっています。これは主に売掛金の増加384,524千円、仕掛品の増加85,266千円、ソフトウェア(ソフトウェア仮勘定含む)の増加105,186千円などによるものです。自己資本比率は前事業年度末の73.4%から当事業年度末は68.9%と若干減少しておりますが、財務健全性は高い水準を維持しております。また、総資産経常利益率は前事業年度は18.7%でしたが、当事業年度は22.0%と3.3ポイント上昇し、資本効率が向上しています。
2)経営成績
当期は、中期経営計画「Break 2018」の2年目で、ここで掲げた①「既存事業のシェア拡大」、②「海外拠点の確立」、③「AI事業の確立」、④「社員のスキル向上」、⑤「国内TOPの合理化企業」という5つの目標に向かって取り組みました。堅調な市場環境を背景に既存事業を拡充しながら、その収益をAI事業や新製品開発、社員教育、合理化推進といった将来を見据えた展開に投資いたしました。
(売上高)
Object Browser事業、E-Commerce事業、ERP・AI事業の既存3事業ともに好調であったことから、売上高は、前事業年度に比べ12.0%増加の4,554,211千円となり、過去最高となりました。新規事業の「TOPSIC」も42,404千円の売上高計上となり、順調に成長しています。
(売上総利益)
売上総利益は、前事業年度に比べ238,792千円増加の1,755,649千円となりました。当期は5年前から取り組んできたリスク管理が効果的に機能するとともに、開発手法の見直しや業務改善の取り組みが奏功し、既存3事業ともに高い利益利率を確保することができました。売上総利益率は、前事業年度に比べ1.3ポイント上昇し、38.6%となっています。
(販売費及び一般管理費)
販売費及び一般管理費は、前事業年度に比べ121,647千円増加の1,094,423千円となりました。当事業年度は、中期経営計画に掲げた、AI事業への投資、社員のスキル向上、社内の合理化推進に取り組みました。これにより、主な増加要因は、給与及び手当の増加40,604千円、社員教育費やシステム費用、広告宣伝費等のその他費用の増加88,955千円となりました。
(営業利益・経常利益)
営業利益は、E-Commerce事業、ERP・AI事業が好調で前事業年度を大きく上回りました。Object Browser事業は、クラウドサービスの売上高比率が急激に増加したことから、営業利益は前事業年度に比べ若干減少しました。この結果、全社営業利益は、前事業年度に比べ117,145千円増加の661,225千円となりました。
経常利益は、地方企業向け教育研修による講演料等収入が前事業年度に比べ5,691千円減少し、1,705千円となりましたが、営業利益の増加により前事業年度に比べ107,021千円増加の664,678千円となりました。
(当期純利益)
当事業年度の当期純利益は、前事業年度に比べ120,419千円減少の458,560千円となりました。
これは、2015年2月期に発生したシステムインテグレーション分野における不採算案件が前事業年度において和解により解決し、2015年2月期に計上した受注損失引当金976,126千円が税務上の損金になることが確定しました。この税効果の影響により前期の当期純利益が大幅増益となっているためです。
3)キャッシュフローの状況
なお、当事業年度のキャッシュフローの状況につきましては「(1)経営成績等の状況の概要・③キャッシュフローの状況」に記載のとおりであります。
b.経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
「a.経営成績等 2)経営成績」に記載のとおりであります。
c.資本の財源及び資金の流動性
資金需要
資金については、現金及び預金が当事業年度末は1,296,511千円と前事業年度末に比べ22,763千円減少しております。これらの資金は、第一には新型コロナウイルスの感染拡大を防止するため、社員の安全、健康維持と生活の安定を確保するための投資に活用し、次に今後の事業拡大のため、既存製品の機能拡充のための製品開発投資、人工知能ビジネス拡大のための研究開発投資、社員教育及び人材採用等の人材開発投資、及び中期経営計画「Break2018」に掲げておりますベトナム拠点設置等の海外投資資金として活用していく予定としております。
財務政策
当社は、財務の基本方針として設備投資等の資金需要については、まずは自己資金を充当することとしており、一時的に多額の資金が必要となる場合には、必要に応じ金融機関からの借入れを行うこととしております。当事業年度末における手元資金は1,296,511千円と資産合計の39.4%を占めており、現時点では借入れを要する多額の投資等の予定はありません。
d.経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社の経営方針は、「風通しの良い相互尊重の精神あふれる職場環境をみんなで作る。その働きやすい雰囲気の中で創造力・技術力を常に高め、品質の高いソリューションをお客様に提供し続ける。」というものです。
ソフトウェア企業にとって人材こそが最も価値ある資産であり、ソフトウェア開発には、創造力や技術力が必要です。良い発想やアイデアは良い労働環境なくしては生まれてきません。そして、その環境は会社が一方的に与えるものではなく、社員全員で創り出していくものだと考えています。
当社では、風通しの良さ、相互尊重の精神を実現するため、部下が管理職を評価する行動指針アンケート、働きやすい職場環境を実現するための社員満足度アンケートを毎年実施しています。これらの取組みにより比較的離職率が高いといわれるIT業界において、当社の離職率は5%未満(当事業年度は4%)となっています。
また当社は働き方改革にも積極的に取り組んでいます。社員が心身ともに健康であることが良い仕事をするために重要であり、ワークライフバランスを保つことが必要です。そのためには生産性の向上が不可欠です。当社は中期経営計画「Break2018」の重点施策として国内トップの合理化企業を目指し、IT活用による業務の効率化、自動化に取り組んでいます。フレックスタイム制度や在宅勤務など多様な働き方の整備にも取り組んできたことにより、今般の新型コロナウイルスの感染拡大による緊急事態宣言の発令では、全社一斉の在宅勤務に素早く切り替えることができました。
当社の経営戦略は、「Catch and Grow」です。時代のニーズをいち早くキャッチして新製品を企画・開発し、これをデファクトスタンダード製品に育てていきます。特定製品や特定分野に依存しないことで事業リスクを分散し、着実な成長を図っていくことができます。また、当社は「社員全員が一流の技術者」であることを社是に掲げ、技術力で勝負をする会社でありたいと考えています。特定製品や特定分野に依存しない「Catch and Grow」戦略は、世の先端をいく新しい技術を事業に取り入れていく戦略でもあります。当社は時代ニーズに合わせ常に進化を続ける会社であり、社員もまた同様に日々研鑽を重ねて成長していくことができます。この「Catch and Grow」戦略で現在までに、ECサイト構築パッケージ「SI Web Shopping」、データベース開発支援ツール「SI Object Browser」、Web-ERPパッケージ「GRANDIT」、プロジェクト管理パッケージ「SI Object Browser PM」の4製品を収益の柱に育て、次の新たな柱に育てる新製品としてプログラミングスキル判定サービス「TOPSIC」、AI(人工知能)を使った「AISI∀」シリーズ製品を次々と生み出しています。中期経営計画「Break2018」では、新製品の研究開発や機能拡張、プロモーション活動などを行いながらも2021年2月期には経常利益率14.4~15.1%を目標としています。
e.セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
当事業年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の概要は以下のとおりであります。
①財政状態
当事業年度における資産、負債及び純資産の状況は次のとおりです。
当事業年度末の総資産は、前事業年度末に比べ、522,071千円増加し、3,288,513千円となりました。
流動資産は、前事業年度末に比べ495,535千円増加し2,589,734千円となりました。これは主として、現金及び預金の減少22,763千円、売掛金の増加384,524千円、仕掛品の増加85,266千円、未収還付法人税等の減少14,948千円、前渡金の増加57,671千円などによるものであります。
固定資産は、前事業年度末に比べ26,535千円増加し698,779千円となりました。これは主として、建物の増加9,959千円、ソフトウェア(ソフトウェア仮勘定を含む)の増加105,186千円、繰延税金資産の減少89,746千円などによるものであります。
負債は、前事業年度末に比べ289,288千円増加し1,024,091千円となりました。これは主として、買掛金の増加81,281千円、未払金の増加23,505千円、未払法人税等の増加141,099千円、前受金の増加13,786千円、賞与引当金の増加25,636千円、業績連動報酬引当金の増加11,136千円によるものであります。
純資産は、前事業年度末に比べ232,782千円増加し2,264,422千円となりました。これは主に当期純利益の計上458,560千円、配当金の支払177,250千円、自己株式の取得49,484千円などによるものであります。
なお、「『税効果会計に係る会計基準』の一部改正」(企業会計基準第28号 平成30年2月16日)等を当事業年度の期首から適用しており、財政状態については遡及処理後の前事業年度末の数値で比較を行っております。
②経営成績
当事業年度の業績は、売上高4,554,211千円(前期比12.0%増)、売上総利益1,755,649千円(前期比15.7%増)、営業利益661,225千円(前期比21.5%増)、経常利益664,678千円(前期比19.2%増)、当期純利益458,560千円(前期比20.8%減)となり、売上、経常利益ともに過去最高となりました。
各セグメント別の業績は、次のとおりであります。なお、当事業年度より報告セグメントの名称を変更しており、従来の「EC・オムニチャネル事業」を「E-Commerce事業」、「ERP事業」を「ERP・AI事業」にそれぞれ変更しております。
また、当事業年度より報告セグメントの変更を行っており、当事業年度の比較・分析は、変更後のセグメント区分に基づいています。詳細は、「第5 経理の状況 1 財務諸表等(1)財務諸表 注記事項(セグメント情報等)」に記載のとおりであります。
Object Browser事業の売上高は767,495千円(前期比3.6%増)、営業利益は326,913千円(前期比3.6%減)となりました。
E-Commerce事業の売上高は829,781千円(前期比14.4%増)、営業利益は205,845千円(前期比50.5%増)となりました。
ERP・AI事業の売上高は2,914,530千円(前期比12.6%増)、営業利益は183,006千円(前期比11.7%増)となりました。
その他は、報告セグメントに該当しない新規事業を含んでおり、売上高42,404千円(前期比255.7%増)、営業損失54,539千円(前期は95,871千円の損失)となりました。
③キャッシュ・フローの状況
当事業年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の残高は、1,296,511千円となりました。主な要因は以下のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度における営業活動によるキャッシュ・フローは450,890千円のプラス(前事業年度は717,280千円のプラス)となりました。これは主に税引前当期純利益の計上664,678千円、減価償却費の計上126,827千円、仕入債務の増加81,281千円などの資金増加要因が、売上債権の増加384,524千円、たな卸資産の増加85,272千円などの資金減少要因を上回ったことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは246,551千円のマイナス(前事業年度は211,162千円のマイナス)となりました。これは主に無形固定資産の取得による支出226,566千円などによるものであります。無形固定資産の取得による主な支出は、自社パッケージ開発に伴うソフトウェアの増加によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは227,102千円のマイナス(前事業年度は104,621千円のマイナス)となりました。これは主に配当金の支払額177,617千円、自己株式の取得による支出49,484千円によるものです。
④生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当事業年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 生産高(千円) | 前期比(%) | |
| Object Browser事業 | 252,714 | 133.0 | |
| E-Commerce事業 | 418,489 | 105.4 | |
| ERP・AI事業 | 1,885,723 | 120.8 | |
| 報告セグメント計 | 2,556,927 | 119.0 | |
| その他 | 35,301 | 134.6 | |
| 合計 | 2,592,229 | 119.2 | |
(注)1 金額は、当期総制作費用であります。
2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
b.受注実績
当事業年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 受注高(千円) | 前期比(%) | 受注残高(千円) | 前期比(%) | |
| Object Browser 事業 | 749,358 | 101.5 | 12,567 | 40.9 | |
| E-Commerce事業 | 776,763 | 119.2 | 48,246 | 47.6 | |
| ERP・AI事業 | 3,543,604 | 142.9 | 1,213,239 | 207.7 | |
| 報告セグメント計 | 5,069,726 | 131.0 | 1,274,053 | 177.9 | |
| その他 | 42,404 | 355.7 | ― | ― | |
| 合計 | 5,112,130 | 131.7 | 1,274,053 | 177.9 | |
(注)上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
c.販売実績
当事業年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 販売高(千円) | 前期比(%) | |
| Object Browser 事業 | 767,495 | 103.6 | |
| E-Commerce事業 | 829,781 | 114.4 | |
| ERP・AI事業 | 2,914,530 | 112.6 | |
| 報告セグメント計 | 4,511,806 | 111.3 | |
| その他 | 42,404 | 355.7 | |
| 合計 | 4,554,211 | 112.0 | |
(注)1 主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合については、いずれの販売先についても当該販売実績の総販売実績に対する割合が100分の10未満であるため、記載を省略しております。
2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次の通りであります。
なお、文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日(2020年6月19日)現在において判断したものであります。
①重要な会計方針及び見積り
当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。その作成には、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要としております。経営者は、これらの見積りについて、過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積りによる不確実性のため、これらの見積りと異なる可能性があります。重要な会計方針及び見積の内容は「注記事項」に記載しておりますが、当社の財務諸表に与える影響が大きいと考えられるものは以下のとおりです。
a.受注損失引当金
請負契約等に係る開発案件のうち、事業年度末時点で将来の損失が見込まれ、かつ、当該損失額を合理的に見積ることが可能なものについては、将来の損失に備えるため、翌期以降に発生が見込まれる損失額を計上しております。将来の損失の見積もりは、見積時点での原価の発生状況、開発プロジェクトの進捗状況、開発体制の状況等を勘案し、可能な限り慎重に算定しておりますが、将来における不確実性を含むため、見積金額との差異が発生した場合には、財務諸表に重大な影響を与える可能性があります。
b.繰延税金資産の評価
当社は、2015年2月期に発生したシステムインテグレーション分野における不採算案件について、2015年2月期に受注損失引当金976,126千円を計上し、相手方と調停により協議してまいりましたが、2019年2月期において、和解が成立いたしました。これにより、2015年2月期に計上した受注損失引当金976,126千円が、税務上の損金になることが確定し、2019年2月期において重要な繰越欠損金が生じております。当事業年度末においても未回収の繰越欠損金の残額が存在しております。この回収可能性の判断については、中期経営計画にもとづく今後の利益計画とその達成可能性、今後のタックスプランニング等から十分な回収可能性があるものと判断し、繰延税金資産の評価を行いました。しかしながら、今後事業活動に大きな変化が生じた場合には、繰延税金資産の評価を見直すこととなり、当期純利益が減少する可能性があります。
②事業年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討の内容
a.経営成績等
1)財政状態
当事業年度末の総資産は、前事業年度末に比べ、522,071千円増加し、3,288,513千円となっています。これは主に売掛金の増加384,524千円、仕掛品の増加85,266千円、ソフトウェア(ソフトウェア仮勘定含む)の増加105,186千円などによるものです。自己資本比率は前事業年度末の73.4%から当事業年度末は68.9%と若干減少しておりますが、財務健全性は高い水準を維持しております。また、総資産経常利益率は前事業年度は18.7%でしたが、当事業年度は22.0%と3.3ポイント上昇し、資本効率が向上しています。
2)経営成績
当期は、中期経営計画「Break 2018」の2年目で、ここで掲げた①「既存事業のシェア拡大」、②「海外拠点の確立」、③「AI事業の確立」、④「社員のスキル向上」、⑤「国内TOPの合理化企業」という5つの目標に向かって取り組みました。堅調な市場環境を背景に既存事業を拡充しながら、その収益をAI事業や新製品開発、社員教育、合理化推進といった将来を見据えた展開に投資いたしました。
(売上高)
Object Browser事業、E-Commerce事業、ERP・AI事業の既存3事業ともに好調であったことから、売上高は、前事業年度に比べ12.0%増加の4,554,211千円となり、過去最高となりました。新規事業の「TOPSIC」も42,404千円の売上高計上となり、順調に成長しています。
(売上総利益)
売上総利益は、前事業年度に比べ238,792千円増加の1,755,649千円となりました。当期は5年前から取り組んできたリスク管理が効果的に機能するとともに、開発手法の見直しや業務改善の取り組みが奏功し、既存3事業ともに高い利益利率を確保することができました。売上総利益率は、前事業年度に比べ1.3ポイント上昇し、38.6%となっています。
(販売費及び一般管理費)
販売費及び一般管理費は、前事業年度に比べ121,647千円増加の1,094,423千円となりました。当事業年度は、中期経営計画に掲げた、AI事業への投資、社員のスキル向上、社内の合理化推進に取り組みました。これにより、主な増加要因は、給与及び手当の増加40,604千円、社員教育費やシステム費用、広告宣伝費等のその他費用の増加88,955千円となりました。
(営業利益・経常利益)
営業利益は、E-Commerce事業、ERP・AI事業が好調で前事業年度を大きく上回りました。Object Browser事業は、クラウドサービスの売上高比率が急激に増加したことから、営業利益は前事業年度に比べ若干減少しました。この結果、全社営業利益は、前事業年度に比べ117,145千円増加の661,225千円となりました。
経常利益は、地方企業向け教育研修による講演料等収入が前事業年度に比べ5,691千円減少し、1,705千円となりましたが、営業利益の増加により前事業年度に比べ107,021千円増加の664,678千円となりました。
(当期純利益)
当事業年度の当期純利益は、前事業年度に比べ120,419千円減少の458,560千円となりました。
これは、2015年2月期に発生したシステムインテグレーション分野における不採算案件が前事業年度において和解により解決し、2015年2月期に計上した受注損失引当金976,126千円が税務上の損金になることが確定しました。この税効果の影響により前期の当期純利益が大幅増益となっているためです。
3)キャッシュフローの状況
なお、当事業年度のキャッシュフローの状況につきましては「(1)経営成績等の状況の概要・③キャッシュフローの状況」に記載のとおりであります。
b.経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
「a.経営成績等 2)経営成績」に記載のとおりであります。
c.資本の財源及び資金の流動性
資金需要
資金については、現金及び預金が当事業年度末は1,296,511千円と前事業年度末に比べ22,763千円減少しております。これらの資金は、第一には新型コロナウイルスの感染拡大を防止するため、社員の安全、健康維持と生活の安定を確保するための投資に活用し、次に今後の事業拡大のため、既存製品の機能拡充のための製品開発投資、人工知能ビジネス拡大のための研究開発投資、社員教育及び人材採用等の人材開発投資、及び中期経営計画「Break2018」に掲げておりますベトナム拠点設置等の海外投資資金として活用していく予定としております。
財務政策
当社は、財務の基本方針として設備投資等の資金需要については、まずは自己資金を充当することとしており、一時的に多額の資金が必要となる場合には、必要に応じ金融機関からの借入れを行うこととしております。当事業年度末における手元資金は1,296,511千円と資産合計の39.4%を占めており、現時点では借入れを要する多額の投資等の予定はありません。
d.経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社の経営方針は、「風通しの良い相互尊重の精神あふれる職場環境をみんなで作る。その働きやすい雰囲気の中で創造力・技術力を常に高め、品質の高いソリューションをお客様に提供し続ける。」というものです。
ソフトウェア企業にとって人材こそが最も価値ある資産であり、ソフトウェア開発には、創造力や技術力が必要です。良い発想やアイデアは良い労働環境なくしては生まれてきません。そして、その環境は会社が一方的に与えるものではなく、社員全員で創り出していくものだと考えています。
当社では、風通しの良さ、相互尊重の精神を実現するため、部下が管理職を評価する行動指針アンケート、働きやすい職場環境を実現するための社員満足度アンケートを毎年実施しています。これらの取組みにより比較的離職率が高いといわれるIT業界において、当社の離職率は5%未満(当事業年度は4%)となっています。
また当社は働き方改革にも積極的に取り組んでいます。社員が心身ともに健康であることが良い仕事をするために重要であり、ワークライフバランスを保つことが必要です。そのためには生産性の向上が不可欠です。当社は中期経営計画「Break2018」の重点施策として国内トップの合理化企業を目指し、IT活用による業務の効率化、自動化に取り組んでいます。フレックスタイム制度や在宅勤務など多様な働き方の整備にも取り組んできたことにより、今般の新型コロナウイルスの感染拡大による緊急事態宣言の発令では、全社一斉の在宅勤務に素早く切り替えることができました。
当社の経営戦略は、「Catch and Grow」です。時代のニーズをいち早くキャッチして新製品を企画・開発し、これをデファクトスタンダード製品に育てていきます。特定製品や特定分野に依存しないことで事業リスクを分散し、着実な成長を図っていくことができます。また、当社は「社員全員が一流の技術者」であることを社是に掲げ、技術力で勝負をする会社でありたいと考えています。特定製品や特定分野に依存しない「Catch and Grow」戦略は、世の先端をいく新しい技術を事業に取り入れていく戦略でもあります。当社は時代ニーズに合わせ常に進化を続ける会社であり、社員もまた同様に日々研鑽を重ねて成長していくことができます。この「Catch and Grow」戦略で現在までに、ECサイト構築パッケージ「SI Web Shopping」、データベース開発支援ツール「SI Object Browser」、Web-ERPパッケージ「GRANDIT」、プロジェクト管理パッケージ「SI Object Browser PM」の4製品を収益の柱に育て、次の新たな柱に育てる新製品としてプログラミングスキル判定サービス「TOPSIC」、AI(人工知能)を使った「AISI∀」シリーズ製品を次々と生み出しています。中期経営計画「Break2018」では、新製品の研究開発や機能拡張、プロモーション活動などを行いながらも2021年2月期には経常利益率14.4~15.1%を目標としています。
e.セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容