有価証券報告書-第30期(2024/03/01-2025/02/28)

【提出】
2025/05/29 11:15
【資料】
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【項目】
137項目
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の概要は以下のとおりです。なお、当連結会計年度より連結財務諸表を作成しているため、前連結会計年度及び前連結会計年度末との比較分析は行っておりません。
①財政状態
(資産)
当連結会計年度末における流動資産は、4,462,962千円となりました。その主な内訳は、現金及び預金2,968,589千円、契約資産774,518千円、売掛金491,382千円などであります。
当連結会計年度末における固定資産は、519,028千円となりました。その主な内訳は、投資その他の資産243,759千円、ソフトウエア135,418千円などであります。
この結果、当連結会計年度末における総資産は、4,981,991千円となりました。
(負債)
当連結会計年度末における流動負債は、855,510千円となりました。その主な内訳は、契約負債320,493千円、賞与引当金162,049千円、買掛金151,707千円などであります。
当連結会計年度末における固定負債は、9,820千円となりました。その内訳は、業績連動報酬引当金9,820千円であります。
この結果、当連結会計年度末における負債は、865,331千円となりました。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産は、4,116,659千円となりました。その主な内訳は、利益剰余金3,475,704千円、資本金367,712千円、資本剰余金357,712千円などであります。
②経営成績
当連結会計年度の業績は、売上高4,768,979千円、売上総利益1,549,119千円、営業利益271,544千円、経常利益302,357千円、親会社株主に帰属する当期純利益583,408千円となりました。
セグメント別の業績は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(セグメント情報等)」に記載のとおりです。
③キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の残高は、2,459,289千円となりました。主な要因は以下のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは360,375千円のマイナスとなりました。これは主に、税金等調整前当期純利益の計上835,522千円、減価償却費の計上149,656千円などの資金増加要因が、関係会社株式売却益547,508千円、法人税等の支払額477,867千円、売上債権及び契約資産の増加287,739千円などの資金減少要因を下回ったことによるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは69,814千円のマイナスとなりました。これは主に、関係会社株式の売却による収入666,664千円などの資金増加要因が、定期預金の預入による支出509,300千円、無形固定資産の取得による支出113,752千円、有形固定資産の取得による支出96,514千円などの資金減少要因を下回ったことによるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは131,012千円のマイナスとなりました。これは配当金の支払額131,012千円によるものです。
④生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称生産高(千円)前期比(%)
Object Browser事業291,575-
ERP事業2,406,806-
AI事業39,406-
報告セグメント計2,737,788-
その他14,662-
合計2,752,450-

(注)1 金額は、当期総制作費用であります。
2 当連結会計年度より連結財務諸表を作成しているため、前期比については記載しておりません。
b.受注実績
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称受注高(千円)前期比(%)受注残高(千円)前期比(%)
Object Browser 事業778,410-12,446-
ERP事業3,446,899-968,865-
AI事業76,777---
報告セグメント計4,302,086-981,311-
その他35,065---
合計4,337,152-981,311-

(注)当連結会計年度より連結財務諸表を作成しているため、前期比については記載しておりません。
c.販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称販売高(千円)前期比(%)
Object Browser 事業790,775-
ERP事業3,850,976-
AI事業92,162-
報告セグメント計4,733,913-
その他35,065-
合計4,768,979-

(注)1 主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合については、いずれの販売先についても当該販売実績の
総販売実績に対する割合が100分の10未満であるため、記載を省略しております。
2 当連結会計年度より連結財務諸表を作成しているため、前期比については記載しておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりです。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。また、当連結会計年度より連結財務諸表を作成しているため、前連結会計年度及び前連結会計年度末との比較分析は行っておりません。
①重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。その作成には、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要としております。経営者は、これらの見積りについて、過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積りによる不確実性のため、これらの見積りと異なる可能性があります。なお、連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載のとおりです。
②経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討の内容
当連結会計年度は、2年経営計画(2025年2月期~2026年2月期)の1年目にあたり、次の3つを重点施策として取り組み、持続的な成長及び株主価値の最大化を目指してまいりました。
・事業ドメインの集中 :3つのドメイン(業務システム、AI、開発ツール)にリソースを集中し、当社の強みを最大限に活かしたお客さまの課題解決モデルを確立してまいりました。
・新規事業の創出 :上述3つのドメインで既存の製品・サービスに続く新たな事業の柱を築くべく、新規事業開発や企業間提携に積極投資してまいりました。
・持続的な収益基盤の確立:最小のコストで最大のパフォーマンスを生み出すため、単純なコスト削減にとどまらない継続的な「1%改善」を全社的に掲げております。利益率を1%改善するために何ができるかを社員一人一人が常に考え、無駄の削減及び効率的な投資を行い、収益性の改善を目指してまいりました。
また、当連結会計年度は様々な投資を実施いたしました。2024年4月には、専門の組織を立ち上げてクラウド型ERPの「SAP S/4HANA Cloud Public Edition」(以下「SAP」という)の提供を開始いたしました。人員増加に対応しプロジェクト単位で機動的に働きやすいオフィス環境作りを目的として、同年5月に福岡支社の移転・増床、同年7月に大阪支社の増床を実施いたしました。特に九州地区及び関西地区では、当社のミッションやビジネスモデル(自社製品を持ち、客先常駐を行わないプライムベンダービジネス)に共感いただき、UターンやIターンを希望する優秀な人材の確保が順調に進んでおります。
このような投資は、一時的に大きな費用を計上して減益要因となりますが、当社が今後成長していくための重要なファクターと捉えており、収支のバランスも鑑みながら今後も積極的に投資してまいります。
さらに、国内のIT人材不足を補うことを目的に、海外子会社であるKEYSTONE SOLUTIONS COMPANY LIMITEDを2022年10月に設立しましたが、当連結会計年度より同社を連結の範囲に含めております。同社は、当初想定していた当社案件の開発受託だけでなく、他社の案件も受注しております。
2025年1月には、株式会社システム開発研究所(以下、「対象会社」という。)の株式の全てを取得することを決議し、同年3月に当社の子会社となりました。業務システム分野のIT人材育成には長い時間を要し、採用の難易度も高いため、本株式取得によりIT及び生産管理の両方のスキルや知識を有する人材を包括的に確保できたことは、当社にとって大きな戦力強化になります。また、当社がプライムベンダーとしてビジネスを行う協業パートナーとして、対象会社に高い付加価値を提供できるようになり、両社間のシナジー効果が発現することを確信しています。
以上の結果、当連結会計年度の業績は、売上高4,768,979千円、売上総利益1,549,119千円、営業利益271,544千円、経常利益302,357千円、親会社株主に帰属する当期純利益583,408千円となりました。
セグメント別の業績の状況は次のとおりです。
(Object Browser事業)
Object Browser事業は、データベース開発支援ツール「SI Object Browser」、データベース設計支援ツール「SI Object Browser ER」及び統合型プロジェクト管理ツール「OBPM Neo」の3製品で構成しています。
「SI Object Browser」と「SI Object Browser ER」はソフトウエア開発の生産性向上ツールとして、「OBPM Neo」はプロジェクト管理の合理化ツールとしてIT業界を中心に多くのお客さまに利用いただいております。Oracleだけでなく「Microsoft SQL Server」、「Postgre SQL」などの主要なデータベースへの対応や、買取型からクラウドサービスへの移行など、お客さまの要望を取り入れながら利便性の向上を続けています。
当連結会計年度では、プロジェクト管理ツールの「OBPM Neo」が、既存大手IT企業の追加案件と新規契約の増加により、MRR(Monthly Recurring Revenue:月次計上収益)が前事業年度と比較して3,230千円増加しました。また、データベース開発・設計支援ツールの「Object Browser」も、継続的なバージョンアップにより、安定した需要を維持しています。
以上の結果、売上高は790,775千円、セグメント利益は333,550千円となりました。
(ERP事業)
ERP事業は、Web-ERPパッケージ「GRANDIT」をベースに、主に製造業、建設業、IT業及び卸売業等のお客さまを対象として、業界特化型の基幹業務システムを開発・販売しています。加えて、「GRANDIT」の商社・卸売業・IT・情報サービス業に特化したクラウド型ERPである「miraimil」の販売にも注力しています。さらに、2024年4月からはクラウド型ERPの「SAP S/4HANA Cloud Public Edition」の提供を開始し、旺盛な需要にも支えられ同製品の販売、導入では、SAP AWARD OF EXCELLENCE 2025において「Emerging Partner Award」を受賞しました。「GRANDIT」は独自の業務要件に対応するためのカスタマイズやアドオン開発を重視する企業向けに最適です。一方「SAP」は、グローバルや業界標準のERPを活用し、AIや業界ベストプラクティスを取り入れたグループ経営管理や企業変革を目指す企業に提案しています。
従来よりERP事業では製造業を主要ターゲットとしてきましたが、同業界におけるより広い業務領域での課題解決を行えるよう2024年9月1日付で「スマート製造ソリューション部」を新設しました。当部門では、お客様の製造現場におけるデータ活用技術の向上を通じた生産効率の向上、コスト削減及び品質管理の強化等に貢献することを目指しております。2016年から取扱って来た生産スケジューラ「Asprova」に加え、生産管理(SCM)システム、実績管理システムなどのソリューション展開を行ってまいります。
当連結会計年度では、新規のお客さまからの引き合いは堅調で、受注状況も当連結会計年度期初に策定した受注計画に基づき推移しております。また「SAP」については初受注を獲得し、現在順調に開発業務が進行しております。連結子会社のKEYSTONE SOLUTIONS COMPANY LIMITEDにおいては、当社グループ外の日系製造業向けのERP案件業務の受注も増加傾向にあります。
以上の結果、売上高は3,850,976千円、セグメント利益は701,920千円となりました。
(AI事業)
AI事業は、ディープラーニング異常検知システム「AISIA Anomaly Detection(アイシアAD)」をベースに、AIの画像認識技術を使って外観検査作業を自動化、高精度化するビジネスです。
「AISIA Anomaly Detection(アイシアAD)」の導入では、検査工程の設備見直しや運用提案まで要求されるケースが多く、新しい技術であるAIの実用化レベルを慎重に見極めるお客様が多いため、その検討や調査に時間がかかります。お客様にAIの技術やそれによる効果をわかりやすく提示し、日本の製造業が求める高品質基準に対応できるようになることが重要だと考えています。
当連結会計年度においては、生成AI技術の進化に伴い外観検査以外のユーザーニーズを取込み積極的に新規分野の開発案件にも取り組んでまいりました。外観検査に対する引き合いは引き続き堅調ではあるものの、当社としては収益性改善を目指した取組みも進行しております。
以上の結果、売上高は92,162千円、セグメント損失は22,128千円となりました。
(その他の事業)
その他の事業は、主にプログラミングスキル判定サービス「TOPSIC」の販売を行っております。「TOPSIC」は、オンライン・リアルタイムで受験者のプログラミングスキルを判定できるクラウドサービスとして2018年1月にリリースしましたが、2025年2月末日付でAtCoder株式会社へ事業譲渡いたしました。同社は、プログラミングコンテストの世界ランカーが多数在籍しているプログラミングコンテスト企画・運営企業であり、高品質な問題を提供するプログラミングプラットフォームをグローバル展開しています。「TOPSIC」の出題コンテンツの一部は同社から提供を受けておりました。本事業が同社に引き継がれることにより、今後より一層お客様のお役に立つサービスへと成長するものと考えております。なお、業績に与える影響は軽微となります。
以上の結果、売上高は35,065千円、セグメント損失は11,942千円となりました。
(3)キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性
当連結会計年度における現金及び現金同等物の残高は、2,459,289千円となりました。
税金等調整前当期純利益の計上や関係会社株式の売却による収入があった一方、事業拡大の人員増強に備える支社の移転・増床に伴う支出や、法人税等や配当金の支払いによる支出が発生しました。
当社は、今後の事業拡大のための新規の製品・サービスの研究開発、既存製品の機能拡充、AIビジネス拡大の研究開発、社員教育及び人材採用等の人材開発などの投資を行って参ります。投資資金の財源としては、まずは自己資金を充当し、一時的に多額の資金が必要となる場合には、必要に応じ金融機関からの借入れを行う考えです。当連結会計年度末における手元資金は2,968,589千円と資産合計の59.6%を占めており、現時点では借入れを要する多額の投資等の予定はありません。
(4)経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (3)目標とする経営指標」に記載のとおりです。

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