有価証券報告書-第31期(2025/03/01-2026/02/28)

【提出】
2026/05/29 14:49
【資料】
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【項目】
147項目
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の概要は以下のとおりです。
①財政状態
(資産)
当連結会計年度末における流動資産は、前連結会計年度末に比べ382,106千円増加し4,845,069千円となりました。これは主に、現金及び預金の増加257,098千円、契約資産の増加90,209千円などによるものです。
当連結会計年度末における固定資産は、前連結会計年度末に比べ317,405千円増加し836,434千円となりました。これは主に、株式会社システム開発研究所を取得したことに伴うのれんの増加122,556千円、投資有価証券の増加113,335千円などによるものです。
この結果、総資産は、前連結会計年度末に比べ699,512千円増加し、5,681,503千円となりました。
(負債)
当連結会計年度末における流動負債は、前連結会計年度末に比べ310,582千円増加し1,166,093千円となりました。これは主に、未払消費税等の増加95,158千円、賞与引当金の増加63,114千円、未払費用の増加40,497千円などによるものです。
当連結会計年度末における固定負債は、前連結会計年度末に比べ40,586千円増加し50,407千円となりました。これは主に、株式会社システム開発研究所を取得したことに伴う退職給付に係る負債の計上29,727千円、業績連動報酬引当金の減少9,820千円などによるものです。
この結果、負債は、前連結会計年度末に比べ351,168千円増加し、1,216,500千円となりました。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産は、前連結会計年度末に比べ348,343千円増加し4,465,003千円となりました。これは主に、利益剰余金の増加349,270千円などによるものです。
②経営成績
当連結会計年度の業績は、売上高5,558,183千円(前年同期比16.5%増)、売上総利益1,922,997千円(同24.1%増)、営業利益595,411千円(同119.3%増)、経常利益569,088千円(同88.2%増)、親会社株主に帰属する当期純利益458,447千円(同21.4%減)となりました。
セグメント別の業績は、次のとおりです。
Object Browser事業の売上高は831,722千円(前年同期比5.2%増)、セグメント利益は327,492千円(同1.8%減)となりました。
ERP事業の売上高は4,649,893千円(前年同期比20.7%増)、セグメント利益は987,379千円(同40.7%増)となりました。
AI事業の売上高は76,568千円(前年同期比16.9%減)、セグメント損失は3,242千円(前年同期は22,128千円のセグメント損失)となりました。
③キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の残高は、2,351,453千円となりました。主な要因は以下のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、693,432千円のプラス(前連結会計年度は360,375千円のマイナス)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益の計上648,388千円、減価償却費の計上115,273千円などの資金増加要因が、法人税等の支払額189,703千円、売上債権及び契約資産の増加82,545千円、持分変動利益の計上79,300千円などの資金減少要因を上回ったことによるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、688,894千円のマイナス(前連結会計年度は69,814千円のマイナス)となりました。これは主に、定期預金の預入による支出801,340千円、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出172,910千円、無形固定資産の取得による支出138,049千円などの資金減少要因が、定期預金の払戻による収入500,000千円などの資金増加要因を上回ったことによるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、111,517千円のマイナス(前連結会計年度は131,012千円のマイナス)となりました。これは主に、配当金の支払額109,177千円などによるものです。
④生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称生産高(千円)前期比(%)
Object Browser事業333,045114.2
ERP事業2,640,694109.7
AI事業88,999225.8
報告セグメント計3,062,739111.9
その他5,05434.5
合計3,067,793111.5

(注)金額は、当期総制作費用であります。
b.受注実績
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称受注高(千円)前期比(%)受注残高(千円)前期比(%)
Object Browser 事業829,533106.610,25882.4
ERP事業4,883,516141.71,202,488124.1
AI事業76,56899.7--
報告セグメント計5,789,618134.61,212,746123.6
その他----
合計5,789,618133.51,212,746123.6

c.販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称販売高(千円)前期比(%)
Object Browser 事業831,722105.2
ERP事業4,649,893120.7
AI事業76,56883.1
報告セグメント計5,558,183117.4
その他--
合計5,558,183116.5

(注)主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合については、いずれの販売先についても当該販売実績の
総販売実績に対する割合が100分の10未満であるため、記載を省略しております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりです。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。
①重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。その作成には、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要としております。経営者は、これらの見積りについて、過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積りによる不確実性のため、これらの見積りと異なる可能性があります。なお、連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載のとおりです。
②経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討の内容
当社は「時間を与えるソフトウエアを創り続ける」というミッションのもと、社会や産業の変化に即した自社開発プロダクトを通じて、お客様の生産性と創造性を最大化することを目指しています。
2026年2月期からの2年間は、既存事業の安定基盤を一層強化するとともに、AIを活用した新しい価値創造に本格的に踏み出す「進化と挑戦のフェーズ」と位置づけております。主力ERP「GRANDIT」をはじめとする業務系システム事業、開発ツール事業の深化に加え、AI事業の拡大によって、当社はお客様の業務高度化と日本の製造業の競争力強化に貢献してまいります。
また、事業ポートフォリオの拡充に向けて、2025年3月には製造業向け生産管理システムの開発に強みを持つ株式会社システム開発研究所を完全子会社化しております。さらに、2025年5月には株式会社BizSaaSを設立し、同年6月に富士ソフト株式会社等から出資を受け、共同で事業を推進しております。これらの取り組みは直近業績に与える影響は限定的ですが、今後の中長期的な成長基盤を支える重要な布石と考えております。
当社は引き続き、「業務系システム」「開発ツール」「AI」の3つの事業ドメインに経営資源を集中させ、次の成長ステージに向けて確実に歩みを進めてまいります。
当連結会計年度の業績は、売上高5,558,183千円(前年同期比16.5%増)、売上総利益1,922,997千円(同24.1%増)、営業利益595,411千円(同119.3%増)、経常利益569,088千円(同88.2%増)、親会社株主に帰属する当期純利益458,447千円(同21.4%減)となりました。当連結会計年度は、主要事業であるERP事業がDX推進や自動化の強いニーズを受けて好調な業績が続いており、本業の業績は前連結会計年度と比べて増収増益となっております。一方、前連結会計年度は関係会社株式売却益547,508千円があったところ、当連結会計年度は持分変動利益79,300千円を計上し、特別利益が差し引き470,981千円減少したことから、親会社株主に帰属する当期純利益は減少しております。
セグメント別の業績の状況は次のとおりです。
(Object Browser事業)
Object Browser事業は、データベース開発支援ツール「SI Object Browser」、データベース設計支援ツール「SI Object Browser ER」及び統合型プロジェクト管理ツール「OBPM Neo」の3製品で構成されています。
「SI Object Browser」と「SI Object Browser ER」はソフトウエア開発の生産性向上ツールとして、「OBPM Neo」はプロジェクト管理の合理化ツールとしてIT業界を中心に多くのお客様にご利用いただいております。Object Browser事業は、Oracleだけでなく「Microsoft SQL Server」、「Postgre SQL」などの主要なデータベースへの対応や、買取型からクラウドサービスへの移行など、お客様の要望を取り入れながら利便性の向上を続けています。
当連結会計年度では、「OBPM Neo」の新規顧客開拓及び既存顧客へのアップセルが順調に進捗した結果、MRR(Monthly Recurring Revenue:月次経常収益)は、前連結会計年度末の36,887千円から10.7%増の40,820千円となり、ストック収益の基盤を着実に拡大させております。また、新規クラウド契約数の伸長に伴い、導入支援や研修サービスといった関連収益も堅調に推移いたしました。今後は「AIエージェント機能」の実装をはじめとするプロダクト力強化により、新規獲得の加速を図ります。併せて、プロフェッショナルサービスやカスタマーサクセスの体制を拡充することで、既存顧客のLTV(顧客生涯価値)最大化と解約率の低減に努め、持続的な成長を実現してまいります。
「SI Object Browser」については、お客様からのニーズに応えるべく「SI Object Browser」シリーズの製品がすべて利用できる「コンプリートサブスクリプションライセンス」をリリースいたしました。さらに、2025年10月には、生成AI機能を組み込んでデータベース開発作業の生産性を大幅に向上させる自動化機能(特許第7763432号)を多数実装し、2026年2月に機能強化のバージョンアップも実施しました。
当連結会計年度の売上高は831,722千円(前年同期比5.2%増)、セグメント利益は327,492千円(同1.8%減)となりました。「OBPM Neo」のMRRが増加したことで増収となったものの、オープンソースデータベースMySQLに対応した「SI Object Browser」製品の開発投資に伴い減益となりました。
「OBPM Neo」は、今回のメジャーバージョンアップを通じてプロダクト競争力を一層向上させてまいります。並行して、2026年3月には新たに受講コースを追加してカリキュラムを充実させる予定の「プロジェクト管理研修サービス」との連携を深め、その相乗効果を新規顧客の獲得と既存顧客へのアップセル拡大につなげてまいります。また、「SI Object Browser」は、マルチデータベースに対応した幅広いエンジニア向けの開発支援ツールとして、AI機能の強化なども行い開発生産性を更に高める製品として販売数を伸ばしてまいります。
(ERP事業)
ERP事業は、Web-ERP「GRANDIT」を中核に、製造・建設・IT・卸売など主要産業向けに業種特化型の基幹業務システムを提供しています。2024年4月にはクラウド型「SAP Cloud ERP」の提供を開始し、2025年1月には国内で多くの導入実績を持つSCMパッケージ「mcframe」の取り扱いを開始しました。独自要件への適合やアドオン開発を重視する企業には「GRANDIT」、グローバル標準や業界ベストプラクティスを活用したグループ経営・業務変革を志向する企業には「SAP Cloud ERP」、プロセス系や見込生産など生産や物流に競争優位性を持つ企業には「mcframe」をそれぞれ提案します。これにより、お客様は自社・業界の要件に適したソリューションを選択しやすくなるとともに、当社は短期によりコストパフォーマンスのよいシステム導入を提供することができます。
これら3つのソリューション展開により新規顧客からの引き合いは堅調に推移し、受注は期初計画を上回りました。導入案件の順調な進捗に加え、周辺インフラの同時導入も伸長した結果、当連結会計年度の売上高は4,649,893千円(前年同期比20.7%増)、セグメント利益は987,379千円(同40.7%増)となり、増収増益を確保しました。
今後も各製品の戦略的棲み分けを明確にしつつ、販売面では提案書作成や要件整理等へのAI活用を進め、開発・導入面では設計、プログラム開発、テスト等における生産性向上を図るとともに、当社グループ連携による開発力強化を進めてまいります。
(AI事業)
AI事業は、ディープラーニング異常検知システム「AISIA Anomaly Detection(アイシアAD)」をベースに、AIの画像認識技術を使って外観検査作業を自動化するビジネスを行ってまいりましたが、第1四半期連結会計期間から生成AIを用いたサービス提供に事業リソースを段階的にシフトしております。2025年4月にはAIエージェント事業を開始し、同年5月には検図AI「KENZ」のリリースを発表しました。両サービスとも製造業のエンジニアリング領域を起点に自動化や属人知の継承を実現するサービスとして多くの引き合いをいただいており、第3四半期連結会計期間から本格的な営業活動を開始し、引き続き開発体制の強化も進めてまいります。なお、本件による当連結会計年度の業績への影響は軽微ですが、翌連結会計年度からの本格的な収益貢献を見込んでおります。
当連結会計年度の売上高は76,568千円(前年同期比16.9%減)、セグメント損失は3,242千円(前年同期は22,128千円のセグメント損失)となりました。
(3)キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性
当連結会計年度における現金及び現金同等物の残高は、2,351,453千円となりました。
税金等調整前当期純利益の計上などがあった一方、株式会社システム開発研究所の株式取得による支出、定期預金の預入による支出、無形固定資産の取得による支出、法人税等及び配当金の支払いによる支出などが発生しました。
当社は、今後の事業拡大のための新規の製品・サービスの研究開発、既存製品の機能拡充、AIビジネス拡大の研究開発、社員教育及び人材採用等の人材開発などの投資を行ってまいります。投資資金の財源としては、まずは自己資金を充当し、一時的に多額の資金が必要となる場合には、必要に応じ金融機関からの借入れを行う考えです。当連結会計年度末における手元資金は3,225,688千円と資産合計の56.8%を占めており、現時点では借入れを要する多額の投資等の予定はありません。
(4)経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (3)目標とする経営指標」に記載のとおりです。

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