有価証券報告書-第29期(2024/03/01-2025/02/28)
(1) 経営成績等の状況の概要
① 財政状態及び経営成績の状況
イ.連結会計年度の全社経営成績
当連結会計年度(2024年3月1日~2025年2月28日)におけるわが国経済は、雇用・所得環境の改善が進み、設備投資が堅調に推移するなど景気は緩やかな回復基調で推移しましたが、実質賃金の伸び悩みもあり、個人消費は力強さを欠きました。
当社グループにおきましては、外食・娯楽及び宿泊需要の回復等やコロナ禍で取組んできた経営合理化策等の効果もあり、各事業セグメントで業績の回復が見込まれるものの、物価上昇によりお客様の生活防衛意識が高まり、節約志向や低価格志向が強まる中で、原材料費や光熱費の高止まりに加え、人件費や物流費、資材コスト等の上昇要因もあり、経営課題への迅速な対応が求められる状況となっております。
このような状況のもと、当社グループは、前期業績を踏まえ2026年2月期を最終年度として2023年4月に公表しておりました「新連結中期経営計画(2024年2月期~2026年2月期)」(以下、新連結中期経営計画という。)の計数目標を、「連結売上高400億円」「連結営業利益40億円」「ROE20%以上」と2024年4月に補正いたしました。
激動する経営環境の中、当社グループは経営理念である「お客様歓喜」のもと、新たな成長ステージへと挑戦してまいります。新連結中期経営計画の目標達成に向け、DX推進を加速し、お客様に「熱狂的な歓喜」を提供する事業ポートフォリオを構築します。グーグル・クラウド・ジャパン合同会社との連携により、デジタル変革を加速させ、お客様の期待を超える価値を提供することで、持続的な成長と企業価値向上を実現します。
以上の結果、当社グループの当連結会計年度の経営成績は、売上高38,578百万円(前年同期比4.0%増)、営業利益3,738百万円(前年同期比15.3%増)、経常利益3,581百万円(前年同期比14.4%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は2,397百万円(前年同期比29.8%減)となりました。
ロ.連結会計年度のセグメント業績
『飲食・アミューズメント事業』
従来の飲食店とは一味違った「非日常性」と「食への熱狂的なこだわり」を基本コンセプトとしたレストラン及び居酒屋等を自社グループで業態開発し、国内では都心部及び主要都市を中心に飲食店を展開しております。
また、高級感のあるビリヤード、ダーツ、カラオケ、シミュレーションゴルフ、複合カフェ等の店舗展開を「BAGUS」ブランドにて運営し、その他カプセルホテル「GLANSIT」等を都内中心にアミューズメント店舗を直営にて展開しております。
当連結会計年度における飲食・アミューズメント事業は、社会経済活動の正常化により都心部を中心に急激に人流が回復し、需要が堅調に続いております。しかしながら、台風や酷暑等の天候不順に加えて、資源価格の高騰と円安による食材価格やエネルギー価格の上昇といった外部環境の悪化の影響を受け、依然として予断を許さない状況が続いております。
このような状況下において、飲食・アミューズメント事業は、原価高騰対策や継続的なコスト削減等の各種施策による収益の確保、さらには不採算店舗の整理を進めることで、収益の改善に努めてまいりました。
また、IPコンテンツを活用した新たな取組みとして、株式会社ダイヤモンドダイニングは、株式会社パルコが運営する名古屋PARCO、渋谷PARCO及び心斎橋PARCO内に期間限定でオープンする「ちいかわラーメン豚」の運営を受託いたしました。さらに、好調ブランドである「かに地獄」への業態変更を行いました。また、株式会社エスエルディーでは、なんばパークスミュージアムと連動した新しいミュージアムカフェスペースを「#702cafe&dinerなんばパークス店」の一部スペースにおいて開設いたしました。
ビリヤード・ダーツ・カラオケ業態の各店舗においては、企業対抗戦や子供向けレッスン、B.LEAGUEのパブリックビューイングを開催するなど、顧客満足度の向上に努めました。インターネットカフェ業態においては、ビリヤードやダーツ、カラオケ個室を新設・増設し、サービスの拡充に努めました。
主な出店状況については、「水色」を東京都港区東新橋のカレッタ汐留に、「BAGUS梅田店」を大阪府大阪市北区に、「酒膳穂のほまれ西新宿店」を東京都新宿区西新宿に、「chano-ma天王寺」を大阪府大阪市天王寺区に新規出店し、カプセルホテル「GLANSIT」ブランド(2施設)を2024年2月22日より再稼働いたしました。
以上の結果、当連結会計年度における売上高は36,471百万円(前年同期比5.0%増)、セグメント利益は5,000百万円(前年同期比19.2%増)となりました。
また、当連結会計年度の店舗展開状況につきましては、以下のとおりであります。
『直営店舗出退店等の状況』
『ホテル・不動産事業』
「湘南を世界のSHONANへ」というスローガンのもと、湘南の感度の高いビーチカルチャーをベースとした、人々の暮らしにかかわる事業に注力しており、神奈川県におけるホテル運営事業の他、飲食事業、貸コンテナ事業、賃貸事業、戸建て不動産販売事業、シェアハウス事業等、複数の事業を展開しております。
当連結会計年度におけるホテル・不動産事業は、地震及び台風・酷暑等の天候不順の影響があったものの、国内旅行の需要の回復に伴い、堅調に推移しております。しかしながら、地政学リスクなどの外部環境の悪化により、依然として厳しい経営環境が続いております。
このような状況を踏まえ、国内旅行需要の回復に対応するため、運営するホテルの所在市内に在住、在勤、在学の方を対象に日帰り利用が特別割引になる「市民割」の実施や運営ホテルを巡回するスタンプラリー等の新たな取組みを実施することで認知度や顧客満足度の向上に努めてまいりました。
さらに、2023年5月末まで神奈川県からの要請を受け、新型コロナウイルス感染症の軽症者の受け入れ施設として提供(一棟有償借上げ)しておりました「PARKINHOTELATSUGI」及び隣接する「TRAVELINN」を改装し、「3SHOTELATSUGI」として2024年3月15日にリブランドオープンいたしました。全263室と神奈川県県央エリアでは最大級となり、日帰り利用も可能な男女別本格フィンランド式サウナ&大浴場を新しく設置したホテルです。
コンテナ運営では、各種施策を継続的に実施したことに加え、需要が増加しているバイクコンテナ等が高い稼働率を保っていることから順調に推移しております。また、湘南エリア以外にもルームマートコンテナをオープンさせております。
以上の結果、当連結会計年度における売上高は2,106百万円(前年同期比10.3%減)、セグメント利益は174百万円(前年同期比48.8%減)となりました。
ハ.連結貸借対照表の状況
当連結会計年度末における総資産の残高は、前連結会計年度末に比べ2,985百万円減少し、31,307百万円となりました。主な要因といたしましては、現金及び預金が2,918百万円減少したこと等によるものであります。
負債につきましては、前連結会計年度末に比べ1,991百万円減少し、22,562百万円となりました。主な要因といたしましては、長期借入金(1年内返済予定の長期借入金を含む)が908百万円増加したものの、短期借入金が3,227百万円減少したこと等によるものであります。
純資産は、前連結会計年度末に比べ993百万円減少し、8,744百万円となりました。主な要因といたしましては、利益剰余金が2,196百万円増加したものの、A種優先株式の一部消却等により資本剰余金が3,046百万円減少したこと等によるものであります。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における当社グループの現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末と比べ2,921百万円減少し、7,679百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において営業活動の結果獲得した資金は3,551百万円(前年同期は3,396百万円の獲得)となりました。主な要因といたしましては、税金等調整前当期純利益、減価償却費がそれぞれ3,450百万円、692百万円あったこと等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において投資活動の結果使用した資金は803百万円(前年同期は981百万円の使用)となりました。主な要因といたしましては、有形固定資産の取得による支出が849百万円あったこと等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において財務活動の結果使用した資金は5,669百万円(前年同期は4,118百万円の使用)となりました。主な要因といたしましては、短期借入金の純増減額、自己株式の取得による支出がそれぞれ△3,227百万円、△3,122百万円あったこと等によるものであります。
(参考)キャッシュ・フロー関連指標の推移
自己資本比率:自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:キャッシュ・フロー/利払い
(注1) いずれも連結ベースの財務数値により計算しております。
(注2) 株式時価総額は、自己株式を除く発行済株式数をベースに計算しております。
(注3) キャッシュ・フローは、営業キャッシュ・フローを使用しております。
(注4) 有利子負債は連結貸借対照表に計上されている負債のうち、利子を支払っているすべての負債を対象としております。また、利払いは連結キャッシュ・フロー計算書の利息の支払額を使用しております。
(注5) 2022年2月期の「キャッシュ・フロー対有利子負債比率」及び「インタレスト・カバレッジ・レシオ」については、営業キャッシュ・フローがマイナスであるため記載しておりません。
③ 仕入及び販売の実績
イ.仕入実績
当連結会計年度における仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(単位:百万円、%)
(注) 金額は、仕入価格によっております。
ロ.販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(単位:百万円、%)
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 重要な会計上の見積り及び見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。
連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」及び「第5 経理の状況 2 財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。
② 経営成績等の状況に関する分析・検討内容
(経営成績)
当連結会計年度における経営成績の状況につきましては、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ① 財政状態及び経営成績の状況 イ.連結会計年度の全社経営成績」に記載のとおりであります。
(財政状態)
財政状態の分析につきましては、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ① 財政状態及び経営成績の状況 ハ.連結貸借対照表の状況」に記載のとおりであります。
③ 経営成績に重要な影響を与える要因について
経営成績に重要な影響を与える要因については、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
④ キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性についての分析
当社グループの主な資金需要は、運転資金需要と設備資金需要であります。運転資金需要としては、中核2事業における仕入、販売費及び一般管理費等の営業費用によるものであります。また、設備資金需要としては、飲食・アミューズメント事業における店舗の開店、改装やホテル・不動産事業におけるホテルの改修等によるものであります。
資本財源についての分析は、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
継続的なコスト削減や状況に応じた追加施策を実施してまいりますが、資金が不足する場合には、主に、金融機関からの借入金で対応していく方針であります。
⑤ 経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
「経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等」につきましては、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
イ.連結会計年度の全社経営成績
(単位:百万円、%) | ||||
前連結会計年度 | 当連結会計年度 | 増減額 | 増減率 | |
売上高 | 37,079 | 38,578 | 1,499 | 4.0 |
営業利益 | 3,243 | 3,738 | 495 | 15.3 |
経常利益 | 3,131 | 3,581 | 450 | 14.4 |
親会社株主に帰属する 当期純利益 | 3,415 | 2,397 | △1,017 | △29.8 |
営業利益率 | 8.7 | 9.7 | 1.0 |
当連結会計年度(2024年3月1日~2025年2月28日)におけるわが国経済は、雇用・所得環境の改善が進み、設備投資が堅調に推移するなど景気は緩やかな回復基調で推移しましたが、実質賃金の伸び悩みもあり、個人消費は力強さを欠きました。
当社グループにおきましては、外食・娯楽及び宿泊需要の回復等やコロナ禍で取組んできた経営合理化策等の効果もあり、各事業セグメントで業績の回復が見込まれるものの、物価上昇によりお客様の生活防衛意識が高まり、節約志向や低価格志向が強まる中で、原材料費や光熱費の高止まりに加え、人件費や物流費、資材コスト等の上昇要因もあり、経営課題への迅速な対応が求められる状況となっております。
このような状況のもと、当社グループは、前期業績を踏まえ2026年2月期を最終年度として2023年4月に公表しておりました「新連結中期経営計画(2024年2月期~2026年2月期)」(以下、新連結中期経営計画という。)の計数目標を、「連結売上高400億円」「連結営業利益40億円」「ROE20%以上」と2024年4月に補正いたしました。
激動する経営環境の中、当社グループは経営理念である「お客様歓喜」のもと、新たな成長ステージへと挑戦してまいります。新連結中期経営計画の目標達成に向け、DX推進を加速し、お客様に「熱狂的な歓喜」を提供する事業ポートフォリオを構築します。グーグル・クラウド・ジャパン合同会社との連携により、デジタル変革を加速させ、お客様の期待を超える価値を提供することで、持続的な成長と企業価値向上を実現します。
以上の結果、当社グループの当連結会計年度の経営成績は、売上高38,578百万円(前年同期比4.0%増)、営業利益3,738百万円(前年同期比15.3%増)、経常利益3,581百万円(前年同期比14.4%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は2,397百万円(前年同期比29.8%減)となりました。
ロ.連結会計年度のセグメント業績
『飲食・アミューズメント事業』
従来の飲食店とは一味違った「非日常性」と「食への熱狂的なこだわり」を基本コンセプトとしたレストラン及び居酒屋等を自社グループで業態開発し、国内では都心部及び主要都市を中心に飲食店を展開しております。
また、高級感のあるビリヤード、ダーツ、カラオケ、シミュレーションゴルフ、複合カフェ等の店舗展開を「BAGUS」ブランドにて運営し、その他カプセルホテル「GLANSIT」等を都内中心にアミューズメント店舗を直営にて展開しております。
(単位:百万円、%) | ||||
前連結会計年度 | 当連結会計年度 | 増減額 | 増減率 | |
売上高 | 34,729 | 36,471 | 1,741 | 5.0 |
セグメント利益 | 4,195 | 5,000 | 805 | 19.2 |
セグメント利益率 | 12.1 | 13.7 | 1.6 |
当連結会計年度における飲食・アミューズメント事業は、社会経済活動の正常化により都心部を中心に急激に人流が回復し、需要が堅調に続いております。しかしながら、台風や酷暑等の天候不順に加えて、資源価格の高騰と円安による食材価格やエネルギー価格の上昇といった外部環境の悪化の影響を受け、依然として予断を許さない状況が続いております。
このような状況下において、飲食・アミューズメント事業は、原価高騰対策や継続的なコスト削減等の各種施策による収益の確保、さらには不採算店舗の整理を進めることで、収益の改善に努めてまいりました。
また、IPコンテンツを活用した新たな取組みとして、株式会社ダイヤモンドダイニングは、株式会社パルコが運営する名古屋PARCO、渋谷PARCO及び心斎橋PARCO内に期間限定でオープンする「ちいかわラーメン豚」の運営を受託いたしました。さらに、好調ブランドである「かに地獄」への業態変更を行いました。また、株式会社エスエルディーでは、なんばパークスミュージアムと連動した新しいミュージアムカフェスペースを「#702cafe&dinerなんばパークス店」の一部スペースにおいて開設いたしました。
ビリヤード・ダーツ・カラオケ業態の各店舗においては、企業対抗戦や子供向けレッスン、B.LEAGUEのパブリックビューイングを開催するなど、顧客満足度の向上に努めました。インターネットカフェ業態においては、ビリヤードやダーツ、カラオケ個室を新設・増設し、サービスの拡充に努めました。
主な出店状況については、「水色」を東京都港区東新橋のカレッタ汐留に、「BAGUS梅田店」を大阪府大阪市北区に、「酒膳穂のほまれ西新宿店」を東京都新宿区西新宿に、「chano-ma天王寺」を大阪府大阪市天王寺区に新規出店し、カプセルホテル「GLANSIT」ブランド(2施設)を2024年2月22日より再稼働いたしました。
以上の結果、当連結会計年度における売上高は36,471百万円(前年同期比5.0%増)、セグメント利益は5,000百万円(前年同期比19.2%増)となりました。
また、当連結会計年度の店舗展開状況につきましては、以下のとおりであります。
『直営店舗出退店等の状況』
既存店 | 新店 | 退店 | 合計 | 業態変更 | |
飲食事業 | 271 | 3 | 14 | 260 | 1 |
アミューズメント事業 | 52 | 1 | 3 | 50 | - |
合計 | 323 | 4 | 17 | 310 | 1 |
『ホテル・不動産事業』
「湘南を世界のSHONANへ」というスローガンのもと、湘南の感度の高いビーチカルチャーをベースとした、人々の暮らしにかかわる事業に注力しており、神奈川県におけるホテル運営事業の他、飲食事業、貸コンテナ事業、賃貸事業、戸建て不動産販売事業、シェアハウス事業等、複数の事業を展開しております。
(単位:百万円、%) | ||||
前連結会計年度 | 当連結会計年度 | 増減額 | 増減率 | |
売上高 | 2,349 | 2,106 | △242 | △10.3 |
セグメント利益 | 341 | 174 | △166 | △48.8 |
セグメント利益率 | 14.5 | 8.3 | △6.2 |
当連結会計年度におけるホテル・不動産事業は、地震及び台風・酷暑等の天候不順の影響があったものの、国内旅行の需要の回復に伴い、堅調に推移しております。しかしながら、地政学リスクなどの外部環境の悪化により、依然として厳しい経営環境が続いております。
このような状況を踏まえ、国内旅行需要の回復に対応するため、運営するホテルの所在市内に在住、在勤、在学の方を対象に日帰り利用が特別割引になる「市民割」の実施や運営ホテルを巡回するスタンプラリー等の新たな取組みを実施することで認知度や顧客満足度の向上に努めてまいりました。
さらに、2023年5月末まで神奈川県からの要請を受け、新型コロナウイルス感染症の軽症者の受け入れ施設として提供(一棟有償借上げ)しておりました「PARKINHOTELATSUGI」及び隣接する「TRAVELINN」を改装し、「3SHOTELATSUGI」として2024年3月15日にリブランドオープンいたしました。全263室と神奈川県県央エリアでは最大級となり、日帰り利用も可能な男女別本格フィンランド式サウナ&大浴場を新しく設置したホテルです。
コンテナ運営では、各種施策を継続的に実施したことに加え、需要が増加しているバイクコンテナ等が高い稼働率を保っていることから順調に推移しております。また、湘南エリア以外にもルームマートコンテナをオープンさせております。
以上の結果、当連結会計年度における売上高は2,106百万円(前年同期比10.3%減)、セグメント利益は174百万円(前年同期比48.8%減)となりました。
ハ.連結貸借対照表の状況
(単位:百万円、%) | ||||
前連結会計年度 | 当連結会計年度 | 増減額 | 増減率 | |
総資産 | 34,292 | 31,307 | △2,985 | △8.7 |
純資産 | 9,738 | 8,744 | △993 | △10.2 |
自己資本比率 | 26.5 | 25.8 | △0.7 |
当連結会計年度末における総資産の残高は、前連結会計年度末に比べ2,985百万円減少し、31,307百万円となりました。主な要因といたしましては、現金及び預金が2,918百万円減少したこと等によるものであります。
負債につきましては、前連結会計年度末に比べ1,991百万円減少し、22,562百万円となりました。主な要因といたしましては、長期借入金(1年内返済予定の長期借入金を含む)が908百万円増加したものの、短期借入金が3,227百万円減少したこと等によるものであります。
純資産は、前連結会計年度末に比べ993百万円減少し、8,744百万円となりました。主な要因といたしましては、利益剰余金が2,196百万円増加したものの、A種優先株式の一部消却等により資本剰余金が3,046百万円減少したこと等によるものであります。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における当社グループの現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末と比べ2,921百万円減少し、7,679百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において営業活動の結果獲得した資金は3,551百万円(前年同期は3,396百万円の獲得)となりました。主な要因といたしましては、税金等調整前当期純利益、減価償却費がそれぞれ3,450百万円、692百万円あったこと等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において投資活動の結果使用した資金は803百万円(前年同期は981百万円の使用)となりました。主な要因といたしましては、有形固定資産の取得による支出が849百万円あったこと等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において財務活動の結果使用した資金は5,669百万円(前年同期は4,118百万円の使用)となりました。主な要因といたしましては、短期借入金の純増減額、自己株式の取得による支出がそれぞれ△3,227百万円、△3,122百万円あったこと等によるものであります。
(参考)キャッシュ・フロー関連指標の推移
2022年2月期 | 2023年2月期 | 2024年2月期 | 2025年2月期 | |
自己資本比率(%) | 12.7 | 15.8 | 26.5 | 25.8 |
時価ベースの自己資本比率(%) | 25.1 | 37.1 | 71.7 | 73.3 |
キャッシュ・フロー対有利子負債比率(年) | - | 5.1 | 5.6 | 4.7 |
インタレスト・カバレッジ・レシオ(倍) | - | 30.0 | 25.6 | 22.6 |
自己資本比率:自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:キャッシュ・フロー/利払い
(注1) いずれも連結ベースの財務数値により計算しております。
(注2) 株式時価総額は、自己株式を除く発行済株式数をベースに計算しております。
(注3) キャッシュ・フローは、営業キャッシュ・フローを使用しております。
(注4) 有利子負債は連結貸借対照表に計上されている負債のうち、利子を支払っているすべての負債を対象としております。また、利払いは連結キャッシュ・フロー計算書の利息の支払額を使用しております。
(注5) 2022年2月期の「キャッシュ・フロー対有利子負債比率」及び「インタレスト・カバレッジ・レシオ」については、営業キャッシュ・フローがマイナスであるため記載しておりません。
③ 仕入及び販売の実績
イ.仕入実績
当連結会計年度における仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(単位:百万円、%)
セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 2024年3月1日 至 2025年2月28日) | 前年同期比 |
飲食・アミューズメント事業 | 7,908 | 105.5 |
ホテル・不動産事業 | 194 | 42.6 |
合計 | 8,103 | 101.9 |
(注) 金額は、仕入価格によっております。
ロ.販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(単位:百万円、%)
セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 2024年3月1日 至 2025年2月28日) | 前年同期比 |
飲食・アミューズメント事業 | 36,471 | 105.0 |
ホテル・不動産事業 | 2,106 | 89.7 |
合計 | 38,578 | 104.0 |
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 重要な会計上の見積り及び見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。
連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」及び「第5 経理の状況 2 財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。
② 経営成績等の状況に関する分析・検討内容
(経営成績)
当連結会計年度における経営成績の状況につきましては、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ① 財政状態及び経営成績の状況 イ.連結会計年度の全社経営成績」に記載のとおりであります。
(財政状態)
財政状態の分析につきましては、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ① 財政状態及び経営成績の状況 ハ.連結貸借対照表の状況」に記載のとおりであります。
③ 経営成績に重要な影響を与える要因について
経営成績に重要な影響を与える要因については、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
④ キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性についての分析
当社グループの主な資金需要は、運転資金需要と設備資金需要であります。運転資金需要としては、中核2事業における仕入、販売費及び一般管理費等の営業費用によるものであります。また、設備資金需要としては、飲食・アミューズメント事業における店舗の開店、改装やホテル・不動産事業におけるホテルの改修等によるものであります。
資本財源についての分析は、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
継続的なコスト削減や状況に応じた追加施策を実施してまいりますが、資金が不足する場合には、主に、金融機関からの借入金で対応していく方針であります。
⑤ 経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
「経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等」につきましては、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりであります。