有価証券報告書-第28期(2025/04/01-2026/03/31)
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
(1)経営成績
[表1]前年同期比
(単位:百万円)
(注) 1 ( )内は商品取扱高(その他商品取扱高除く)に対する割合です。
2 EBITDA=営業利益+株式報酬費用+減価償却費+のれん償却額
当社グループは、「世界中をカッコよく、世界中に笑顔を。」という企業理念のもと、日本最大級のファッションECサイト「ZOZOTOWN」、及びファッションメディア「WEAR by ZOZO」の運営を中心に事業活動を行っております。
当連結会計年度における国内ファッション市場は、雇用・所得環境の改善を背景に一定の底堅さを示した一方で、恒常的な物価上昇や気候変動による消費意欲の低下リスクを抱えています。さらに、地政学リスクや為替変動など、世界経済は不透明さを増しており、先行きの見通しは依然として不確実な状況にあります。
この状況下で当社グループは、ZOZOTOWNにおいてはユニークユーザー数拡大及びコンバージョンレート(ユニークユーザーの購買率)向上を目指し、ユーザーとブランド双方にとって魅力的なサイト作りに一層注力してまいりました。具体的には、セールイベント「ZOZOWEEK」の実施期間(2025年5月15日~25日の11日間、同年10月31日~11月9日及び11月12日~16日の15日間)、夏の本セール期間(2025年6月25日~8月31日)、ブラックフライデー期間(2025年11月20日~30日の11日間)ならびに冬の本セール期間(2026年1月1日~2月23日)にはTVCMの放送及びWEB広告の投下により集客を強化する等、ZOZOTOWNにおける販売力の最大化に取り組みました。加えて、引き続き多様化するユーザーニーズに対応できるよう幅広いジャンルの新規ブランドの出店も進めてまいりました。カテゴリー強化の取り組みとしては、コスメカテゴリー強化を図る「ZOZOCOSME」に注力しております。また、当社ならではの付加価値提供としては、購買の上流にアプローチする「似合う」を軸としたソリューションの提供を目指し、これまで培ってきた膨大なファッション関連のデータを用いた当社独自のAIエージェントの開発等を進めております。
LINEヤフーコマース(「Yahoo!ショッピング」と「Yahoo!オークション」の合算値)については、前連結会計年度までに獲得した顧客の定着に加え、モールを運営するLINEヤフー㈱による集客及び「本気のZOZO祭」(2025年5月17日~18日、同年6月15日、同年7月26日~27日、同年9月20日~21日、同年10月19日、同年11月29日~30日、同年12月14日、同年12月21日、2026年1月1日、同年1月25日、同年2月15日、同年3月21日~22日の17日間)等の販促施策投下により、順調に売上を伸長させております。
また、海外展開として、2025年4月18日付でファッションショッピングプラットフォーム「Lyst」を運営するLYST LTD(以下、LYST)の全株式を取得し完全子会社化いたしました。これに伴い、LYSTは2025年5月より連結対象としております。今後はLYSTを主軸に据えつつ、グローバル市場における非連続な成長を目指してまいります。
これらの結果、当連結会計年度における商品取扱高は666,035百万円(前期比8.4%増)、その他商品取扱高を除いた商品取扱高は646,162百万円(同12.4%増)となりました。売上高は228,373百万円(前期比7.2%増)、売上総利益は213,000百万円(同7.4%増)となりました。売上総利益の商品取扱高(その他商品取扱高除く)に対する割合(粗利率)は33.0%となり、前期と比較して1.5ポイント低下いたしました。
商品取扱高については、第4四半期連結会計期間において、集客が好調に推移し、セール在庫も潤沢であったことから、冬の本セール販売が伸長しました。その結果、第3四半期連結累計期間における不足分を補う成長を実現し、ZOZOTOWN事業およびLINEヤフーコマースの合算では計画を上回って着地しました。一方で、LYSTは欧米市場を中心としたラグジュアリー業界の不調や米関税制度の変更等を背景に計画を下回り、全体では計画未達となりました。
売上高については、主にLYSTの連結に伴う事業構成比の変化により、前期比で商品取扱高(その他商品取扱高除く)の成長率を下回る水準となりました。LYSTは商品を掲載いただいている提携パートナーから成果報酬型の手数料を得る事業形態であり、受託販売やLINEヤフーコマースと比較して手数料率(対商品取扱高)が低い事業となります。
粗利率低下の主な要因は、売上高について記載のとおり、LYSTの連結に伴う事業構成比の変化によるものです。
販売費及び一般管理費は143,634百万円(前期比7.5%増)、商品取扱高(その他商品取扱高除く)に対する割合は22.2%と前期と比較して1.0ポイント低下しております。LYSTの連結に伴い商品取扱高が拡大した一方で、LYSTはアフィリエイトモデルの事業形態であることから、物流関連費、荷造運賃、代金回収手数料が発生せず、また賃借料等の計上額も限定的であるため、連結上の販管費率(対商品取扱高)は総じて低下しております。項目別の増減要因は以下のとおりです。なお、以下の対商品取扱高比は、各販管費項目を商品取扱高(その他商品取扱高除く)で除した結果となります。
・低下(改善)要因
① 連結範囲拡大及び配送効率改善の取り組みの結果、2025年10月より配送委託先との経済条件が改善されたことから、荷造運賃(対商品取扱高)が0.6ポイント低下。
② 連結範囲拡大及び物流拠点の作業効率の改善等により、物流関連費(対商品取扱高)が0.5ポイント低下。
③ 連結範囲拡大に伴い、代金回収手数料(対商品取扱高)が0.2ポイント低下。
④ 連結範囲拡大に伴い、賃借料(対商品取扱高)が0.2ポイント低下。
・上昇(悪化)要因
① LYSTの連結に伴い、のれん償却額(対商品取扱高)が0.4ポイント上昇。
② LYST単体での費用計上(LYST単体の販管費のうち広告宣伝費に占める割合が大きい)及びZOZOTOWNにおけるWEB広告費用の増加等により、広告宣伝費(対商品取扱高)が0.3ポイント上昇。
以上の結果、当連結会計年度のEBITDAは76,924百万円(前期比10.2%増)、EBITDAマージンは対商品取扱高(その他商品取扱高除く)比11.9%となり、前期と比較して0.2ポイント低下いたしました。営業利益は69,366百万円(前期比7.1%増)、経常利益は69,261百万円(同6.7%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は47,926百万円(同5.7%増)となりました。
なお、当連結会計年度において、MS(マルチサイズ)等の当社グループが商材を発注・生産する事業及びブランド商材の生産を支援する事業(Made by ZOZO)については、今後の事業性を総合的に検討した結果、当該事業の終了を決定いたしました。これに伴い、固定資産に係る減損損失として329百万円、事業整理損失として397百万円、合計727百万円の特別損失を計上しております。
[表2]通期連結業績予想比
(単位:百万円)
(注) 1 ( )内は商品取扱高(その他商品取扱高除く)に対する割合です。
2 EBITDA=営業利益+株式報酬費用+減価償却費+のれん償却額
2025年7月31日に開示いたしました業績予想に対し、商品取扱高は1.2%、商品取扱高(その他商品取扱高除く)は1.2%、売上高は1.4%、いずれも計画を下回りました。主な要因としては、ZOZOTOWN事業において第2四半期連結会計期間及び第3四半期連結会計期間にネガティブな気候影響等を受けたことに加え、欧米市場を中心としたラグジュアリー業界の不調や米関税制度の変更等を背景にLYSTが計画を下回ったことが挙げられます。この結果、商品取扱高及び商品取扱高(その他商品取扱高除く)は計画を下回り、これに連動して売上高も計画未達となりました。
利益面では、業績予想に対し、営業利益は0.2%、EBITDAは0.3%、経常利益は0.2%、親会社株主に帰属する当期純利益は0.3%、いずれも計画を上回りました。営業利益については、物流拠点における在庫保管量の適正化による作業効率の改善に伴い、物流関連費(対商品取扱高比)が低減したことに加え、計画策定時には想定していなかった2025年10月以降の配送委託先との経済条件の改善により、荷造運賃(対商品取扱高比)が低減したこと等、各種コストコントロールの効果により計画を達成しました。これを受けて、EBITDA及び経常利益は計画を上回って着地しました。また、親会社株主に帰属する当期純利益については、生産事業の終了決定に伴う特別損失を計上した一方で、賃上げ促進税制等による税額控除の適用が寄与し、計画を上回って着地しました。
なお、当社グループはEC事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載は省略しておりますが、単一セグメント内の各事業区分の業績を以下のとおり示しております。
各事業別の業績は、以下のとおりです。
[表3]事業別前期比
① ZOZOTOWN事業
ZOZOTOWN事業は、「買取・製造販売」「受託販売」「USED販売」の3つの事業形態で構成されております。買取・製造販売は当社グループが仕入れを行い、在庫リスクを負担し販売を行う事業形態になります。各ブランドからファッション商材を仕入れる形態と、MS(マルチサイズ)等、当社グループが商材を発注する形態がこちらに該当します。受託販売は各ブランドの商品を受託在庫として預かり、受託販売を行っております。USED販売は主に個人ユーザー等から中古ファッション商材を買取り、販売を行っております。新品商品購入促進のための付加価値サービスと位置付けております。
当社では、ZOZOTOWN事業を持続的に成長させていくためには「購入者数の拡大」及び「ファッション消費におけるZOZOTOWN利用率上昇」が重要なファクターであると認識しております。そのために、ユーザーとブランド双方にとって魅力的なサイト作りに取り組んでおります。
なお、ZOZOTOWN事業に係る主なKPIの推移は以下のとおりです。
(ショップ数等)
[表4]ショップ数、ブランド数の推移
(注) 1 四半期会計期間末日時点の数値を使用しております。
2 プライベートブランド「ZOZO」及び「マルチサイズ」は含んでおりません。
当連結会計年度に新規出店したショップ数は151ショップ(純増61ショップ)となりました。なお、第4四半期連結会計期間に新規出店したショップ数は27ショップ(純減2ショップ)となりました。主な新規出店ショップは、アウトドアブランド「SALOMON」、㈱マッシュスタイルラボが展開する㈱サンリオ監修のブランド「sanrio house」、出版社の㈱宝島社が手掛けるアパレルショップ「宝島社STORE」です。新規出店誘致は概ね計画どおりに推移しましたが、ブランドの終了等による退店が多かったことから、前四半期比でショップ数は減少いたしました。
(年間購入者数)
[表5]年間購入者数の推移
(注) 1 集計期間は会計期間末日以前の直近1年間としております。
2 年間購入者数は過去1年以内に1回以上購入したアクティブ会員数とゲスト購入者数の合計です。
3 アクティブ会員数は過去1年以内に1回以上購入した会員数になります。
4 「LINEヤフーコマース」「LYST」「BtoB事業」は含んでおりません。
第4四半期連結会計期間において、アクティブ会員数が前年同期比及び前四半期比でそれぞれ増加したことにより、年間購入者数は増加いたしました。アクティブ会員数の増加は、前連結会計年度までに獲得した会員の定着に加え、WEB広告及びZOZOTOWN内施策を通じた新規会員の獲得が順調に推移したことによるものです。前年同期比で投下量を増やしたWEB広告や友達紹介キャンペーンが新規会員の増加に寄与したほか、休眠会員の掘り起こしを目的としたポイント付与施策についても、投下量の増加により休眠会員のアクティブ化に効果が表れています。
(年間購入金額及び年間購入点数)
[表6]年間購入金額、年間購入点数の推移
(注) 1 集計期間は会計期間末日以前の直近1年間としております。
2 アクティブ会員1人当たりの指標となっております。
3「LINEヤフーコマース」「LYST」「BtoB事業」は含んでおりません。
4 円単位となっております。
第4四半期連結会計期間において、年間購入金額及び年間購入点数は前年同期比及び前四半期比で減少いたしました。これは、当連結会計年度において各四半期で新規会員の獲得が順調に推移したこと等が影響し、全体に占める新規会員の割合が増加したこと(会員歴が浅いほど年間購入金額及び年間購入点数が低い)が主な要因です。
(平均商品単価等)
[表7]平均商品単価、平均出荷単価、1注文あたり購入点数、出荷件数の推移
(注) 1 四半期会計期間の数値を使用しております。
2「LINEヤフーコマース」「LYST」「BtoB事業」は含んでおりません。
3 円単位となっております。
第4四半期連結会計期間において、新品商品の上代の引き上げ状況は落ち着き、価格水準は前年同等となりました。一方で、冬の本セール販売が好調に推移したことにより、前年同期比でセール販売比率が上昇し、平均商品単価は減少いたしました。また、セール販売比率の増加に伴い併売率が上昇し、1注文あたりの購入点数は増加したものの、平均商品単価の減少影響がこれを上回った結果、平均出荷単価も減少しております。なお、1万2千円以上の購入で送料無料となる送料無料施策については、投下量が前年同期比を下回った一方で、効果的に展開できたことから、同施策による1注文あたりの購入点数の押し下げ影響は生じておりません。
ⅰ. 買取・製造販売
当連結会計年度の商品取扱高は2,795百万円(前期比24.3%減)、商品取扱高に占める割合は0.4%(前期実績0.6%)となりました。売上高は2,630百万円(前期比24.5%減)となりました。2026年3月末現在、買取・製造販売のZOZOTOWN出店ショップは21ショップ(2025年12月末25ショップ)を運営しております。
ⅱ. 受託販売
当連結会計年度の商品取扱高は492,743百万円(前期比5.2%増)、商品取扱高に占める割合は73.9%(前期実績76.3%)となりました。売上高(受託販売手数料)は134,673百万円(前期比3.9%増)となりました。2026年3月末現在、受託販売のZOZOTOWN出店ショップは1,689ショップ(2025年12月末1,687ショップ)を運営しております。
ⅲ. USED販売
当連結会計年度の商品取扱高は21,074百万円(前期比7.3%増)、商品取扱高に占める割合は3.2%(前期実績3.2%)となりました。売上高は20,113百万円(前期比6.8%増)となりました。
② LINEヤフーコマース
LINEヤフーコマースは、Yahoo!ショッピングとYahoo!オークションの合算値となります。LINEヤフー㈱が運営するオンラインショッピングモールYahoo!ショッピングへZOZOTOWNを出店、ならびに、2024年3月より同社が運営するネットオークションサービスYahoo!オークションへZOZOUSEDを出店しております。当連結会計年度の商品取扱高は78,926百万円(前期比13.4%増)、商品取扱高に占める割合は11.9%(前期実績11.3%)となりました。売上高(受託販売手数料)は24,179百万円(前期比13.4%増)となりました。
③ LYST
LYSTは、ファッションショッピングプラットフォームLystに商品を掲載いただいている提携パートナーから成果報酬型の手数料を得る事業形態となります。2025年5月より連結対象としております。当連結会計年度の商品取扱高は42,245百万円、商品取扱高に占める割合は6.3%となりました。売上高は5,776百万円となりました。
④ BtoB事業
BtoB事業では、ブランドの自社ECサイトの構築及び運営・物流業務を受託しております。当連結会計年度の商品取扱高は8,377百万円(前期比36.1%減)、商品取扱高に占める割合は1.3%(前期実績2.1%)となりました。売上高(受託販売手数料)は1,325百万円(前期比38.2%減)となりました。2026年3月末現在、受託サイト数は29サイト(2025年12月末28サイト)となっております。
⑤ 広告事業
広告事業は、主にZOZOTOWN及びWEAR by ZOZOのユーザーリーチ基盤を活用し、取引先ブランドをはじめとしたクライアント企業に広告枠を提供することで広告収入を得る事業形態となります。当連結会計年度の売上高は11,884百万円(前期比6.0%増)となりました。
⑥ その他
その他商品取扱高には、Yahoo!ショッピングにおけるZOZOTOWN店を除いたファッションカテゴリーストアのうち、ZOZOオプション(当社提案をもとにYahoo!ショッピング内で実施する特集企画への参加等の営業支援の恩恵を受けることが出来るサービス)の契約を結んだストアの流通総額(2025年9月末をもって計上終了)、当社連結子会社の自社ECサイトにおける流通総額、ZOZOTOWNからオフライン店舗への送客をする仕組み「ZOZOMO」を経由した流通総額及び米国で有料販売をしている「ZOZOSUIT」の流通総額を計上しております。当連結会計年度のその他商品取扱高は19,872百万円(前期比49.9%減)、商品取扱高に占める割合は3.0%(前期実績6.5%)となりました。その他売上高には、ZOZOTOWN事業に付随した事業の売上(送料収入、決済手数料収入等)及び前述のその他商品取扱高に関連した売上等が計上されており、当連結会計年度のその他売上高は27,791百万円(前期比5.0%増)となりました。
(2)財政状態の分析
(単位:百万円)
(総資産)
総資産については、前連結会計年度末に比べ10,450百万円増加(前連結会計年度末比5.6%増)し、198,260百万円となりました。流動資産は、前連結会計年度末に比べ17,080百万円減少(同11.6%減)し、130,314百万円となりました。主な増減要因としては、現金及び預金の減少22,069百万円、売掛金の増加3,894百万円、商品の増加891百万円などによるものであります。固定資産は、前連結会計年度末に比べ27,530百万円増加(同68.1%増)し、67,946百万円となりました。主な増加要因としては、有形固定資産の増加1,483百万円、無形固定資産の増加25,152百万円などによるものであります。
(負債)
負債については、前連結会計年度末に比べ2,379百万円増加(前連結会計年度末比2.7%増)し、91,470百万円となりました。流動負債は、前連結会計年度末に比べ844百万円増加(同1.1%増)し、80,672百万円となりました。主な増減要因としては、受託販売預り金の増加2,124百万円、未払金の増加815百万円、未払法人税等の減少827百万円、賞与引当金の減少714百万円などによるものであります。固定負債は、前連結会計年度末に比べ1,535百万円増加(同16.6%増)し、10,797百万円となりました。主な増加要因としては、資産除去債務の増加188百万円、退職給付に係る負債の増加363百万円、繰延税金負債の増加536百万円などによるものであります。
(純資産)
純資産については、前連結会計年度末に比べ8,070百万円増加(前連結会計年度末比8.2%増)し、106,789百万円となりました。主な増減要因としては、自己株式の取得による減少10,001百万円、親会社株主に帰属する当期純利益の計上による増加47,926百万円、剰余金の配当による減少32,837百万円などによるものであります。
(3)キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前連結会計年度末から22,064百万円減少し、69,422百万円となりました。
当社グループは、自己資金及び金融機関からの借入等を資本の財源としております。また、当社グループの資金の流動性については、事業規模に応じた資金の適正額を維持することとしており、当社グループは運転資金の機動的かつ安定的な調達を可能とするため、取引銀行1行と貸越極度額20,000百万円の当座貸越契約を締結しております。
また、取引銀行3行と総額12,500百万円のシンジケートローン契約を締結しております。
当連結会計年度末における借入実行残高は、20,000百万円となっております。
各キャッシュ・フローの状況とその要因は、以下のとおりです。
(単位:百万円)
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動により得られた資金は52,531百万円となりました。主な増加要因としては、税金等調整前当期純利益68,477百万円の計上などによるものであります。一方、主な減少要因としては売上債権の増加額1,539百万円、棚卸資産の増加額883百万円、未払消費税等の減少額2,232百万円、法人税等の支払額21,657百万円などによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動により使用した資金は28,897百万円となりました。これは有形固定資産の取得による支出4,823百万円、無形固定資産の取得による支出2,226百万円、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出21,807百万円などによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動により使用した資金は45,830百万円となりました。これは自己株式の取得による支出10,001百万円、配当金の支払額32,834百万円などによるものであります。
(4)重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。
連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは以下のとおりであります。
① 繰延税金資産
当社グループは、繰延税金資産について定期的に回収可能性を検討し、当該資産の回収が不確実と考えられる部分に対して評価性引当額を計上しています。回収可能性の判断においては、将来の課税所得見込額と実行可能なタックス・プランニングを考慮して、将来の税金負担額を軽減する効果を有すると考えられる範囲で繰延税金資産を計上しています。
将来の課税所得見込額はその時の業績等により変動するため、課税所得の見積に影響を与える要因が発生した場合は、回収懸念額の見直しを行い繰延税金資産の修正を行うため、親会社株主に帰属する当期純損益額が変動する可能性があります。
② 退職給付債務及び退職給付費用
退職給付債務及び退職給付費用は、主に数理計算で設定される退職給付債務の割引率等に基づいて計算しています。割引率は、従業員の平均残存勤務期間に対応する期間の安全性の高い長期債利回りを参考に設定しています。
割引率の変動は、将来の退職給付費用に影響を与える可能性があります。
③ のれんの評価
当社グループは、のれんに関して効果の発現する期間を見積り、その期間で均等償却しております。その資産性の評価については、子会社の業績及び事業計画を検討し、判断しておりますが、将来の不確実な経済条件の変動により見直しを行う等により実績との乖離が生じた場合、減損損失の計上を行う可能性があります。
また、会計上の見積りに用いた仮定については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
(1)経営成績
[表1]前年同期比
(単位:百万円)
| 前連結会計年度 (自 2024年4月1日 至 2025年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2025年4月1日 至 2026年3月31日) | 前期比 | ||||
| 商品取扱高 | 614,361 | (106.9%) | 666,035 | (103.1%) | 8.4 | % |
| 商品取扱高(その他商品取扱高除く) | 574,666 | (100.0%) | 646,162 | (100.0%) | 12.4 | % |
| 売上高 | 213,131 | (37.1%) | 228,373 | (35.3%) | 7.2 | % |
| 売上総利益 | 198,312 | (34.5%) | 213,000 | (33.0%) | 7.4 | % |
| 営業利益 | 64,756 | (11.3%) | 69,366 | (10.7%) | 7.1 | % |
| EBITDA(注)2 | 69,788 | (12.1%) | 76,924 | (11.9%) | 10.2 | % |
| 経常利益 | 64,888 | (11.3%) | 69,261 | (10.7%) | 6.7 | % |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 45,346 | (7.9%) | 47,926 | (7.4%) | 5.7 | % |
(注) 1 ( )内は商品取扱高(その他商品取扱高除く)に対する割合です。
2 EBITDA=営業利益+株式報酬費用+減価償却費+のれん償却額
当社グループは、「世界中をカッコよく、世界中に笑顔を。」という企業理念のもと、日本最大級のファッションECサイト「ZOZOTOWN」、及びファッションメディア「WEAR by ZOZO」の運営を中心に事業活動を行っております。
当連結会計年度における国内ファッション市場は、雇用・所得環境の改善を背景に一定の底堅さを示した一方で、恒常的な物価上昇や気候変動による消費意欲の低下リスクを抱えています。さらに、地政学リスクや為替変動など、世界経済は不透明さを増しており、先行きの見通しは依然として不確実な状況にあります。
この状況下で当社グループは、ZOZOTOWNにおいてはユニークユーザー数拡大及びコンバージョンレート(ユニークユーザーの購買率)向上を目指し、ユーザーとブランド双方にとって魅力的なサイト作りに一層注力してまいりました。具体的には、セールイベント「ZOZOWEEK」の実施期間(2025年5月15日~25日の11日間、同年10月31日~11月9日及び11月12日~16日の15日間)、夏の本セール期間(2025年6月25日~8月31日)、ブラックフライデー期間(2025年11月20日~30日の11日間)ならびに冬の本セール期間(2026年1月1日~2月23日)にはTVCMの放送及びWEB広告の投下により集客を強化する等、ZOZOTOWNにおける販売力の最大化に取り組みました。加えて、引き続き多様化するユーザーニーズに対応できるよう幅広いジャンルの新規ブランドの出店も進めてまいりました。カテゴリー強化の取り組みとしては、コスメカテゴリー強化を図る「ZOZOCOSME」に注力しております。また、当社ならではの付加価値提供としては、購買の上流にアプローチする「似合う」を軸としたソリューションの提供を目指し、これまで培ってきた膨大なファッション関連のデータを用いた当社独自のAIエージェントの開発等を進めております。
LINEヤフーコマース(「Yahoo!ショッピング」と「Yahoo!オークション」の合算値)については、前連結会計年度までに獲得した顧客の定着に加え、モールを運営するLINEヤフー㈱による集客及び「本気のZOZO祭」(2025年5月17日~18日、同年6月15日、同年7月26日~27日、同年9月20日~21日、同年10月19日、同年11月29日~30日、同年12月14日、同年12月21日、2026年1月1日、同年1月25日、同年2月15日、同年3月21日~22日の17日間)等の販促施策投下により、順調に売上を伸長させております。
また、海外展開として、2025年4月18日付でファッションショッピングプラットフォーム「Lyst」を運営するLYST LTD(以下、LYST)の全株式を取得し完全子会社化いたしました。これに伴い、LYSTは2025年5月より連結対象としております。今後はLYSTを主軸に据えつつ、グローバル市場における非連続な成長を目指してまいります。
これらの結果、当連結会計年度における商品取扱高は666,035百万円(前期比8.4%増)、その他商品取扱高を除いた商品取扱高は646,162百万円(同12.4%増)となりました。売上高は228,373百万円(前期比7.2%増)、売上総利益は213,000百万円(同7.4%増)となりました。売上総利益の商品取扱高(その他商品取扱高除く)に対する割合(粗利率)は33.0%となり、前期と比較して1.5ポイント低下いたしました。
商品取扱高については、第4四半期連結会計期間において、集客が好調に推移し、セール在庫も潤沢であったことから、冬の本セール販売が伸長しました。その結果、第3四半期連結累計期間における不足分を補う成長を実現し、ZOZOTOWN事業およびLINEヤフーコマースの合算では計画を上回って着地しました。一方で、LYSTは欧米市場を中心としたラグジュアリー業界の不調や米関税制度の変更等を背景に計画を下回り、全体では計画未達となりました。
売上高については、主にLYSTの連結に伴う事業構成比の変化により、前期比で商品取扱高(その他商品取扱高除く)の成長率を下回る水準となりました。LYSTは商品を掲載いただいている提携パートナーから成果報酬型の手数料を得る事業形態であり、受託販売やLINEヤフーコマースと比較して手数料率(対商品取扱高)が低い事業となります。
粗利率低下の主な要因は、売上高について記載のとおり、LYSTの連結に伴う事業構成比の変化によるものです。
販売費及び一般管理費は143,634百万円(前期比7.5%増)、商品取扱高(その他商品取扱高除く)に対する割合は22.2%と前期と比較して1.0ポイント低下しております。LYSTの連結に伴い商品取扱高が拡大した一方で、LYSTはアフィリエイトモデルの事業形態であることから、物流関連費、荷造運賃、代金回収手数料が発生せず、また賃借料等の計上額も限定的であるため、連結上の販管費率(対商品取扱高)は総じて低下しております。項目別の増減要因は以下のとおりです。なお、以下の対商品取扱高比は、各販管費項目を商品取扱高(その他商品取扱高除く)で除した結果となります。
・低下(改善)要因
① 連結範囲拡大及び配送効率改善の取り組みの結果、2025年10月より配送委託先との経済条件が改善されたことから、荷造運賃(対商品取扱高)が0.6ポイント低下。
② 連結範囲拡大及び物流拠点の作業効率の改善等により、物流関連費(対商品取扱高)が0.5ポイント低下。
③ 連結範囲拡大に伴い、代金回収手数料(対商品取扱高)が0.2ポイント低下。
④ 連結範囲拡大に伴い、賃借料(対商品取扱高)が0.2ポイント低下。
・上昇(悪化)要因
① LYSTの連結に伴い、のれん償却額(対商品取扱高)が0.4ポイント上昇。
② LYST単体での費用計上(LYST単体の販管費のうち広告宣伝費に占める割合が大きい)及びZOZOTOWNにおけるWEB広告費用の増加等により、広告宣伝費(対商品取扱高)が0.3ポイント上昇。
以上の結果、当連結会計年度のEBITDAは76,924百万円(前期比10.2%増)、EBITDAマージンは対商品取扱高(その他商品取扱高除く)比11.9%となり、前期と比較して0.2ポイント低下いたしました。営業利益は69,366百万円(前期比7.1%増)、経常利益は69,261百万円(同6.7%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は47,926百万円(同5.7%増)となりました。
なお、当連結会計年度において、MS(マルチサイズ)等の当社グループが商材を発注・生産する事業及びブランド商材の生産を支援する事業(Made by ZOZO)については、今後の事業性を総合的に検討した結果、当該事業の終了を決定いたしました。これに伴い、固定資産に係る減損損失として329百万円、事業整理損失として397百万円、合計727百万円の特別損失を計上しております。
[表2]通期連結業績予想比
(単位:百万円)
| 当連結会計年度 (業績予想) | 当連結会計年度 (実績) | 予想比 | ||||
| 商品取扱高 | 673,900 | (103.1%) | 666,035 | (103.1%) | △1.2 | % |
| 商品取扱高(その他商品取扱高除く) | 653,700 | (100.0%) | 646,162 | (100.0%) | △1.2 | % |
| 売上高 | 231,500 | (35.4%) | 228,373 | (35.3%) | △1.4 | % |
| 営業利益 | 69,200 | (10.6%) | 69,366 | (10.7%) | 0.2 | % |
| EBITDA(注)2 | 76,700 | (11.7%) | 76,924 | (11.9%) | 0.3 | % |
| 経常利益 | 69,100 | (10.6%) | 69,261 | (10.7%) | 0.2 | % |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 47,800 | (7.3%) | 47,926 | (7.4%) | 0.3 | % |
(注) 1 ( )内は商品取扱高(その他商品取扱高除く)に対する割合です。
2 EBITDA=営業利益+株式報酬費用+減価償却費+のれん償却額
2025年7月31日に開示いたしました業績予想に対し、商品取扱高は1.2%、商品取扱高(その他商品取扱高除く)は1.2%、売上高は1.4%、いずれも計画を下回りました。主な要因としては、ZOZOTOWN事業において第2四半期連結会計期間及び第3四半期連結会計期間にネガティブな気候影響等を受けたことに加え、欧米市場を中心としたラグジュアリー業界の不調や米関税制度の変更等を背景にLYSTが計画を下回ったことが挙げられます。この結果、商品取扱高及び商品取扱高(その他商品取扱高除く)は計画を下回り、これに連動して売上高も計画未達となりました。
利益面では、業績予想に対し、営業利益は0.2%、EBITDAは0.3%、経常利益は0.2%、親会社株主に帰属する当期純利益は0.3%、いずれも計画を上回りました。営業利益については、物流拠点における在庫保管量の適正化による作業効率の改善に伴い、物流関連費(対商品取扱高比)が低減したことに加え、計画策定時には想定していなかった2025年10月以降の配送委託先との経済条件の改善により、荷造運賃(対商品取扱高比)が低減したこと等、各種コストコントロールの効果により計画を達成しました。これを受けて、EBITDA及び経常利益は計画を上回って着地しました。また、親会社株主に帰属する当期純利益については、生産事業の終了決定に伴う特別損失を計上した一方で、賃上げ促進税制等による税額控除の適用が寄与し、計画を上回って着地しました。
なお、当社グループはEC事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載は省略しておりますが、単一セグメント内の各事業区分の業績を以下のとおり示しております。
各事業別の業績は、以下のとおりです。
[表3]事業別前期比
| 事業別 | 前連結会計年度 (自 2024年4月1日 至 2025年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2025年4月1日 至 2026年3月31日) | 取扱高 前期比 (%) | 売上高 前期比 (%) | ||||
| 取扱高 (百万円) | 構成比 (%) | 売上高 (百万円) | 取扱高 (百万円) | 構成比 (%) | 売上高 (百万円) | |||
| ZOZOTOWN事業 | 491,943 | 80.1 | 151,977 | 516,613 | 77.5 | 157,416 | 5.0 | 3.6 |
| (買取・製造販売) | 3,692 | 0.6 | 3,484 | 2,795 | 0.4 | 2,630 | △24.3 | △24.5 |
| (受託販売) | 468,606 | 76.3 | 129,651 | 492,743 | 73.9 | 134,673 | 5.2 | 3.9 |
| (USED販売) | 19,643 | 3.2 | 18,841 | 21,074 | 3.2 | 20,113 | 7.3 | 6.8 |
| LINEヤフーコマース | 69,610 | 11.3 | 21,329 | 78,926 | 11.9 | 24,179 | 13.4 | 13.4 |
| LYST | - | - | - | 42,245 | 6.3 | 5,776 | - | - |
| BtoB事業 | 13,112 | 2.1 | 2,145 | 8,377 | 1.3 | 1,325 | △36.1 | △38.2 |
| 広告事業 | - | - | 11,209 | - | - | 11,884 | - | 6.0 |
| その他除く 小計 | 574,666 | 93.5 | 186,660 | 646,162 | 97.0 | 200,581 | 12.4 | 7.5 |
| その他 | 39,695 | 6.5 | 26,470 | 19,872 | 3.0 | 27,791 | △49.9 | 5.0 |
| 合計 | 614,361 | 100.0 | 213,131 | 666,035 | 100.0 | 228,373 | 8.4 | 7.2 |
① ZOZOTOWN事業
ZOZOTOWN事業は、「買取・製造販売」「受託販売」「USED販売」の3つの事業形態で構成されております。買取・製造販売は当社グループが仕入れを行い、在庫リスクを負担し販売を行う事業形態になります。各ブランドからファッション商材を仕入れる形態と、MS(マルチサイズ)等、当社グループが商材を発注する形態がこちらに該当します。受託販売は各ブランドの商品を受託在庫として預かり、受託販売を行っております。USED販売は主に個人ユーザー等から中古ファッション商材を買取り、販売を行っております。新品商品購入促進のための付加価値サービスと位置付けております。
当社では、ZOZOTOWN事業を持続的に成長させていくためには「購入者数の拡大」及び「ファッション消費におけるZOZOTOWN利用率上昇」が重要なファクターであると認識しております。そのために、ユーザーとブランド双方にとって魅力的なサイト作りに取り組んでおります。
なお、ZOZOTOWN事業に係る主なKPIの推移は以下のとおりです。
(ショップ数等)
[表4]ショップ数、ブランド数の推移
| 前連結会計年度 | 当連結会計年度 | |||||||
| 第1四半期 | 第2四半期 | 第3四半期 | 第4四半期 | 第1四半期 | 第2四半期 | 第3四半期 | 第4四半期 | |
| ZOZOTOWN出店ショップ数(注)1 | 1,605 | 1,621 | 1,656 | 1,649 | 1,681 | 1,686 | 1,712 | 1,710 |
| 内)買取・製造販売(注)2 | 29 | 31 | 30 | 29 | 29 | 28 | 25 | 21 |
| 受託販売 | 1,576 | 1,590 | 1,626 | 1,620 | 1,652 | 1,658 | 1,687 | 1,689 |
| ブランド数(注)1、2 | 9,194 | 9,128 | 9,162 | 9,049 | 9,208 | 9,215 | 11,193 | 11,247 |
(注) 1 四半期会計期間末日時点の数値を使用しております。
2 プライベートブランド「ZOZO」及び「マルチサイズ」は含んでおりません。
当連結会計年度に新規出店したショップ数は151ショップ(純増61ショップ)となりました。なお、第4四半期連結会計期間に新規出店したショップ数は27ショップ(純減2ショップ)となりました。主な新規出店ショップは、アウトドアブランド「SALOMON」、㈱マッシュスタイルラボが展開する㈱サンリオ監修のブランド「sanrio house」、出版社の㈱宝島社が手掛けるアパレルショップ「宝島社STORE」です。新規出店誘致は概ね計画どおりに推移しましたが、ブランドの終了等による退店が多かったことから、前四半期比でショップ数は減少いたしました。
(年間購入者数)
[表5]年間購入者数の推移
| 前連結会計年度 | 当連結会計年度 | |||||||
| 第1四半期 | 第2四半期 | 第3四半期 | 第4四半期 | 第1四半期 | 第2四半期 | 第3四半期 | 第4四半期 | |
| 年間購入者数(注)1、2、4 | 11,790,269 | 11,870,844 | 12,057,726 | 12,217,038 | 12,365,080 | 12,529,665 | 12,809,389 | 13,173,445 |
| (前年同期比) | 319,677 | 318,080 | 366,768 | 535,820 | 574,811 | 658,821 | 751,663 | 956,407 |
| (前四半期比) | 109,051 | 80,575 | 186,882 | 159,312 | 148,042 | 164,585 | 279,724 | 364,056 |
| アクティブ会員数(注)1、3、4 | 10,919,685 | 11,028,704 | 11,211,992 | 11,403,391 | 11,587,777 | 11,803,843 | 12,119,711 | 12,479,312 |
| (前年同期比) | 567,434 | 512,794 | 472,746 | 613,394 | 668,092 | 775,139 | 907,719 | 1,075,921 |
| (前四半期比) | 129,688 | 109,019 | 183,288 | 191,399 | 184,386 | 216,066 | 315,868 | 359,601 |
| ゲスト購入者数(注)1、4 | 870,584 | 842,140 | 845,734 | 813,647 | 777,303 | 725,822 | 689,678 | 694,133 |
| (前年同期比) | △247,757 | △194,714 | △105,978 | △77,574 | △93,281 | △116,318 | △156,056 | △119,514 |
| (前四半期比) | △20,637 | △28,444 | 3,594 | △32,087 | △36,344 | △51,481 | △36,144 | 4,455 |
(注) 1 集計期間は会計期間末日以前の直近1年間としております。
2 年間購入者数は過去1年以内に1回以上購入したアクティブ会員数とゲスト購入者数の合計です。
3 アクティブ会員数は過去1年以内に1回以上購入した会員数になります。
4 「LINEヤフーコマース」「LYST」「BtoB事業」は含んでおりません。
第4四半期連結会計期間において、アクティブ会員数が前年同期比及び前四半期比でそれぞれ増加したことにより、年間購入者数は増加いたしました。アクティブ会員数の増加は、前連結会計年度までに獲得した会員の定着に加え、WEB広告及びZOZOTOWN内施策を通じた新規会員の獲得が順調に推移したことによるものです。前年同期比で投下量を増やしたWEB広告や友達紹介キャンペーンが新規会員の増加に寄与したほか、休眠会員の掘り起こしを目的としたポイント付与施策についても、投下量の増加により休眠会員のアクティブ化に効果が表れています。
(年間購入金額及び年間購入点数)
[表6]年間購入金額、年間購入点数の推移
| 前連結会計年度 | 当連結会計年度 | |||||||
| 第1四半期 | 第2四半期 | 第3四半期 | 第4四半期 | 第1四半期 | 第2四半期 | 第3四半期 | 第4四半期 | |
| 年間購入金額(全体)(注)1、2、3、4 | 42,947 | 43,171 | 43,307 | 42,953 | 42,861 | 42,404 | 41,771 | 41,323 |
| (前年同期比) | 1.4% | 1.8% | 1.9% | 0.3% | △0.2% | △1.8% | △3.5% | △3.8% |
| (前四半期比) | 0.3% | 0.5% | 0.3% | △0.8% | △0.2% | △1.1% | △1.5% | △1.1% |
| 年間購入点数(全体)(注)1、2、3 | 10.9 | 11.0 | 11.0 | 10.9 | 10.8 | 10.7 | 10.6 | 10.6 |
| (前年同期比) | 1.2% | 2.0% | 1.6% | 0.0% | △1.0% | △2.1% | △3.2% | △2.9% |
| (前四半期比) | 0.6% | 0.4% | 0.0% | △1.0% | △0.4% | △0.7% | △1.1% | △0.7% |
(注) 1 集計期間は会計期間末日以前の直近1年間としております。
2 アクティブ会員1人当たりの指標となっております。
3「LINEヤフーコマース」「LYST」「BtoB事業」は含んでおりません。
4 円単位となっております。
第4四半期連結会計期間において、年間購入金額及び年間購入点数は前年同期比及び前四半期比で減少いたしました。これは、当連結会計年度において各四半期で新規会員の獲得が順調に推移したこと等が影響し、全体に占める新規会員の割合が増加したこと(会員歴が浅いほど年間購入金額及び年間購入点数が低い)が主な要因です。
(平均商品単価等)
[表7]平均商品単価、平均出荷単価、1注文あたり購入点数、出荷件数の推移
| 前連結会計年度 | 当連結会計年度 | |||||||
| 第1四半期 | 第2四半期 | 第3四半期 | 第4四半期 | 第1四半期 | 第2四半期 | 第3四半期 | 第4四半期 | |
| 平均商品単価(注)1、2、3 | 3,698 | 3,629 | 4,369 | 4,038 | 3,744 | 3,584 | 4,277 | 3,974 |
| (前年同期比) | △0.7% | 1.1% | 0.2% | 0.9% | 1.2% | △1.2% | △2.1% | △1.6% |
| 平均出荷単価(注)1、2、3 | 8,343 | 8,196 | 9,422 | 8,980 | 8,543 | 8,183 | 9,328 | 8,864 |
| (前年同期比) | 2.0% | 3.8% | 3.3% | 2.8% | 2.4% | △0.2% | △1.0% | △1.3% |
| 1注文あたり購入点数(注)1、2 | 2.26 | 2.26 | 2.16 | 2.22 | 2.28 | 2.28 | 2.18 | 2.23 |
| (前年同期比) | 2.8% | 2.7% | 3.1% | 1.9% | 1.1% | 1.1% | 1.1% | 0.3% |
| 出荷件数(注)1、2 | 13,788,498 | 13,471,252 | 15,518,943 | 13,393,189 | 14,242,174 | 13,924,003 | 16,230,382 | 14,620,850 |
| (前年同期比) | 4.1% | 2.8% | 3.5% | 0.7% | 3.3% | 3.4% | 4.6% | 9.2% |
(注) 1 四半期会計期間の数値を使用しております。
2「LINEヤフーコマース」「LYST」「BtoB事業」は含んでおりません。
3 円単位となっております。
第4四半期連結会計期間において、新品商品の上代の引き上げ状況は落ち着き、価格水準は前年同等となりました。一方で、冬の本セール販売が好調に推移したことにより、前年同期比でセール販売比率が上昇し、平均商品単価は減少いたしました。また、セール販売比率の増加に伴い併売率が上昇し、1注文あたりの購入点数は増加したものの、平均商品単価の減少影響がこれを上回った結果、平均出荷単価も減少しております。なお、1万2千円以上の購入で送料無料となる送料無料施策については、投下量が前年同期比を下回った一方で、効果的に展開できたことから、同施策による1注文あたりの購入点数の押し下げ影響は生じておりません。
ⅰ. 買取・製造販売
当連結会計年度の商品取扱高は2,795百万円(前期比24.3%減)、商品取扱高に占める割合は0.4%(前期実績0.6%)となりました。売上高は2,630百万円(前期比24.5%減)となりました。2026年3月末現在、買取・製造販売のZOZOTOWN出店ショップは21ショップ(2025年12月末25ショップ)を運営しております。
ⅱ. 受託販売
当連結会計年度の商品取扱高は492,743百万円(前期比5.2%増)、商品取扱高に占める割合は73.9%(前期実績76.3%)となりました。売上高(受託販売手数料)は134,673百万円(前期比3.9%増)となりました。2026年3月末現在、受託販売のZOZOTOWN出店ショップは1,689ショップ(2025年12月末1,687ショップ)を運営しております。
ⅲ. USED販売
当連結会計年度の商品取扱高は21,074百万円(前期比7.3%増)、商品取扱高に占める割合は3.2%(前期実績3.2%)となりました。売上高は20,113百万円(前期比6.8%増)となりました。
② LINEヤフーコマース
LINEヤフーコマースは、Yahoo!ショッピングとYahoo!オークションの合算値となります。LINEヤフー㈱が運営するオンラインショッピングモールYahoo!ショッピングへZOZOTOWNを出店、ならびに、2024年3月より同社が運営するネットオークションサービスYahoo!オークションへZOZOUSEDを出店しております。当連結会計年度の商品取扱高は78,926百万円(前期比13.4%増)、商品取扱高に占める割合は11.9%(前期実績11.3%)となりました。売上高(受託販売手数料)は24,179百万円(前期比13.4%増)となりました。
③ LYST
LYSTは、ファッションショッピングプラットフォームLystに商品を掲載いただいている提携パートナーから成果報酬型の手数料を得る事業形態となります。2025年5月より連結対象としております。当連結会計年度の商品取扱高は42,245百万円、商品取扱高に占める割合は6.3%となりました。売上高は5,776百万円となりました。
④ BtoB事業
BtoB事業では、ブランドの自社ECサイトの構築及び運営・物流業務を受託しております。当連結会計年度の商品取扱高は8,377百万円(前期比36.1%減)、商品取扱高に占める割合は1.3%(前期実績2.1%)となりました。売上高(受託販売手数料)は1,325百万円(前期比38.2%減)となりました。2026年3月末現在、受託サイト数は29サイト(2025年12月末28サイト)となっております。
⑤ 広告事業
広告事業は、主にZOZOTOWN及びWEAR by ZOZOのユーザーリーチ基盤を活用し、取引先ブランドをはじめとしたクライアント企業に広告枠を提供することで広告収入を得る事業形態となります。当連結会計年度の売上高は11,884百万円(前期比6.0%増)となりました。
⑥ その他
その他商品取扱高には、Yahoo!ショッピングにおけるZOZOTOWN店を除いたファッションカテゴリーストアのうち、ZOZOオプション(当社提案をもとにYahoo!ショッピング内で実施する特集企画への参加等の営業支援の恩恵を受けることが出来るサービス)の契約を結んだストアの流通総額(2025年9月末をもって計上終了)、当社連結子会社の自社ECサイトにおける流通総額、ZOZOTOWNからオフライン店舗への送客をする仕組み「ZOZOMO」を経由した流通総額及び米国で有料販売をしている「ZOZOSUIT」の流通総額を計上しております。当連結会計年度のその他商品取扱高は19,872百万円(前期比49.9%減)、商品取扱高に占める割合は3.0%(前期実績6.5%)となりました。その他売上高には、ZOZOTOWN事業に付随した事業の売上(送料収入、決済手数料収入等)及び前述のその他商品取扱高に関連した売上等が計上されており、当連結会計年度のその他売上高は27,791百万円(前期比5.0%増)となりました。
(2)財政状態の分析
(単位:百万円)
| 前連結会計年度 | 当連結会計年度 | 増減率 | ||
| 総資産 | 187,810 | 198,260 | 5.6 | % |
| 負債 | 89,090 | 91,470 | 2.7 | % |
| 純資産 | 98,719 | 106,789 | 8.2 | % |
(総資産)
総資産については、前連結会計年度末に比べ10,450百万円増加(前連結会計年度末比5.6%増)し、198,260百万円となりました。流動資産は、前連結会計年度末に比べ17,080百万円減少(同11.6%減)し、130,314百万円となりました。主な増減要因としては、現金及び預金の減少22,069百万円、売掛金の増加3,894百万円、商品の増加891百万円などによるものであります。固定資産は、前連結会計年度末に比べ27,530百万円増加(同68.1%増)し、67,946百万円となりました。主な増加要因としては、有形固定資産の増加1,483百万円、無形固定資産の増加25,152百万円などによるものであります。
(負債)
負債については、前連結会計年度末に比べ2,379百万円増加(前連結会計年度末比2.7%増)し、91,470百万円となりました。流動負債は、前連結会計年度末に比べ844百万円増加(同1.1%増)し、80,672百万円となりました。主な増減要因としては、受託販売預り金の増加2,124百万円、未払金の増加815百万円、未払法人税等の減少827百万円、賞与引当金の減少714百万円などによるものであります。固定負債は、前連結会計年度末に比べ1,535百万円増加(同16.6%増)し、10,797百万円となりました。主な増加要因としては、資産除去債務の増加188百万円、退職給付に係る負債の増加363百万円、繰延税金負債の増加536百万円などによるものであります。
(純資産)
純資産については、前連結会計年度末に比べ8,070百万円増加(前連結会計年度末比8.2%増)し、106,789百万円となりました。主な増減要因としては、自己株式の取得による減少10,001百万円、親会社株主に帰属する当期純利益の計上による増加47,926百万円、剰余金の配当による減少32,837百万円などによるものであります。
(3)キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前連結会計年度末から22,064百万円減少し、69,422百万円となりました。
当社グループは、自己資金及び金融機関からの借入等を資本の財源としております。また、当社グループの資金の流動性については、事業規模に応じた資金の適正額を維持することとしており、当社グループは運転資金の機動的かつ安定的な調達を可能とするため、取引銀行1行と貸越極度額20,000百万円の当座貸越契約を締結しております。
また、取引銀行3行と総額12,500百万円のシンジケートローン契約を締結しております。
当連結会計年度末における借入実行残高は、20,000百万円となっております。
各キャッシュ・フローの状況とその要因は、以下のとおりです。
(単位:百万円)
| 前連結会計年度 | 当連結会計年度 | 増減率 | |
| 営業活動によるキャッシュ・フロー | 60,114 | 52,531 | △12.6% |
| 投資活動によるキャッシュ・フロー | △6,285 | △28,897 | 359.8% |
| 財務活動によるキャッシュ・フロー | △32,081 | △45,830 | 42.9% |
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動により得られた資金は52,531百万円となりました。主な増加要因としては、税金等調整前当期純利益68,477百万円の計上などによるものであります。一方、主な減少要因としては売上債権の増加額1,539百万円、棚卸資産の増加額883百万円、未払消費税等の減少額2,232百万円、法人税等の支払額21,657百万円などによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動により使用した資金は28,897百万円となりました。これは有形固定資産の取得による支出4,823百万円、無形固定資産の取得による支出2,226百万円、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出21,807百万円などによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動により使用した資金は45,830百万円となりました。これは自己株式の取得による支出10,001百万円、配当金の支払額32,834百万円などによるものであります。
(4)重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。
連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは以下のとおりであります。
① 繰延税金資産
当社グループは、繰延税金資産について定期的に回収可能性を検討し、当該資産の回収が不確実と考えられる部分に対して評価性引当額を計上しています。回収可能性の判断においては、将来の課税所得見込額と実行可能なタックス・プランニングを考慮して、将来の税金負担額を軽減する効果を有すると考えられる範囲で繰延税金資産を計上しています。
将来の課税所得見込額はその時の業績等により変動するため、課税所得の見積に影響を与える要因が発生した場合は、回収懸念額の見直しを行い繰延税金資産の修正を行うため、親会社株主に帰属する当期純損益額が変動する可能性があります。
② 退職給付債務及び退職給付費用
退職給付債務及び退職給付費用は、主に数理計算で設定される退職給付債務の割引率等に基づいて計算しています。割引率は、従業員の平均残存勤務期間に対応する期間の安全性の高い長期債利回りを参考に設定しています。
割引率の変動は、将来の退職給付費用に影響を与える可能性があります。
③ のれんの評価
当社グループは、のれんに関して効果の発現する期間を見積り、その期間で均等償却しております。その資産性の評価については、子会社の業績及び事業計画を検討し、判断しておりますが、将来の不確実な経済条件の変動により見直しを行う等により実績との乖離が生じた場合、減損損失の計上を行う可能性があります。
また、会計上の見積りに用いた仮定については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。