有価証券報告書-第12期(令和2年1月1日-令和2年12月31日)

【提出】
2021/03/25 11:20
【資料】
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【項目】
115項目
(1)経営成績等の状況の概要
経営成績の状況
当社グループは、[飲料・食品][酒類][その他]の各セグメントにおいて国内外で積極的な事業展開を行いました。当連結会計年度の業績は、売上収益(酒税控除後)2兆1,083億円(前年同期比92%)、売上収益(酒税込み)2兆3,676億円(前年同期比92%)、売上総利益9,990億円(前年同期比91%)となりました。
販売費及び一般管理費は、7,880億円(前年同期比523億円の減少)を計上しましたが、この主な内容は、広告宣伝及び販売促進費3,517億円(前年同期比341億円の減少)、従業員給付費用2,593億円(前年同期比71億円の減少)等です。販売費及び一般管理費に加えて持分法による投資利益91億円(前年同期比4億円の増加)、その他の収益135億円(前年同期比23億円の減少)、その他の費用166億円(前年同期比34億円の減少)を計上しました。その他の収益の主な内容は事業譲渡益34億円等です。その他の費用の主な内容は固定資産廃棄損53億円、減損損失42億円等です。その結果、営業利益は2,170億円(前年同期比84%)となりました。
金融収益は20億円(前年同期比20億円の減少)、金融費用は180億円(前年同期比41億円の減少)を計上しました。金融費用の主な内容は支払利息174億円(前年同期比42億円の減少)等であり、その結果、税引前利益は2,010億円(前年同期比83%)となりました。
以上の結果に加え、法人所得税費用714億円(前年同期比123億円の増加)を計上したこと等により、当期利益は1,297億円(前年同期比71%)となり、親会社の所有者に帰属する当期利益は1,004億円(前年同期比71%)となりました。また、基本的1株当たり当期利益は146円42銭となりました。
報告セグメント別の業績については、以下のとおりです。
なお、当連結会計年度より、セグメント区分を変更しており、以下の前年同期比較については、前年同期の数値を変更後のセグメント区分に組み替えた数値で比較しています。
[飲料・食品セグメント]
売上収益1兆1,729億円(前年同期比91%)、営業利益1,170億円(前年同期比86%)となりました。
[酒類セグメント]
売上収益(酒税控除後)7,281億円(前年同期比96%)、売上収益(酒税込み)9,871億円(前年同期比95%)、営業利益1,304億円(前年同期比91%)となりました。
[その他セグメント]
売上収益(酒税控除後)2,073億円(前年同期比85%)、営業利益148億円(前年同期比56%)となりました。
財政状態の状況
当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末に比べて45億円増加し、4兆5,213億円となりました。
当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末に比べて160億円減少し、2兆7,069億円となりました。
当連結会計年度末の資本合計は、前連結会計年度末に比べて205億円増加し、1兆8,143億円となりました。
キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べて830億円増加し、3,383億円となりました。
営業活動によるキャッシュ・フローは、2,314億円の収入(前年同期は3,216億円の収入)となりました。
投資活動によるキャッシュ・フローは、1,339億円の支出(前年同期は1,205億円の支出)となりました。
財務活動によるキャッシュ・フローは、106億円の支出(前年同期は2,190億円の支出)となりました。
生産、受注及び販売の実績
①生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。
セグメントの名称金額(百万円)前年同期比(%)
飲料・食品994,58487.8
酒類764,98496.7
その他138,793113.4
合計1,898,36392.8

(注)1.金額は、最終販売価格によっています。
2.上記の金額には、消費税等は含まれていません。
3.生産実績には外注分を含んでいます。
②受注実績
当社グループは、原則として見込み生産を主体とする生産方式を採っているため、記載を省略しています。
③販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。
セグメントの名称金額(百万円)前年同期比(%)
飲料・食品1,172,91390.8
酒類728,09595.8
その他207,30785.3
合計2,108,31691.9

(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しています。
2.上記の金額には、消費税等は含まれていません。
3.主な相手先別の記載については、相手先別の販売実績の総販売実績に対する割合が100分の10未満のため記載を省略しています。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容等
文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものです。
重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、IFRSに準拠して作成されています。この連結財務諸表の作成にあたり、見積りが必要となる事項につきましては、合理的な基準に基づき、会計上の見積りを行っています。
連結財務諸表を作成するにあたり、重要となる会計方針については、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表注記 3.重要な会計方針、4.重要な会計上の判断及び見積りの不確実性の主要な発生要因」に記載しています。また、過去の実績や取引状況を勘案し、合理的と判断される前提に基づき見積りを行っている部分があり、これらの見積りについては不確実性が存在するため、実際の結果と異なる場合があります。
また、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)による影響は、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表注記 4.重要な会計上の判断及び見積りの不確実性の主要な発生要因(追加情報)」に記載しています。
経営成績の分析・検討内容
当社グループは、[飲料・食品][酒類][その他]の各セグメントにおいて国内外で積極的な事業展開を行いました。当連結会計年度の業績は、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)拡大を受けた主要各国におけるロックダウンや営業自粛要請の影響により、人の動き・流れが大きく変化し、各セグメントが国内外で影響を受け、売上収益(酒税控除後)は2兆1,083億円(前年同期比92%)、営業利益2,170億円(前年同期比84%)、親会社の所有者に帰属する当期利益は、1,004億円(前年同期比71%)となりました。
セグメント別の業績を示すと、次のとおりです。
[飲料・食品セグメント]
サントリー食品インターナショナル(株)は、お客様の嗜好・ニーズを捉えた上質でユニークな商品を提案し、お客様の生活に豊かさをお届けするという考えのもと、ブランド強化や新規需要の創造に注力したほか、品質の向上に取り組みました。また、各エリアにおいて収益力の強化にも取り組みました。しかしながら、新型コロナウイルス感染症拡大の影響を受け主要各国における事業環境が大きく変化し、国内外の事業は影響を受けました。
日本では、水・コーヒー・無糖茶カテゴリーを中心に重点ブランドの強化に取り組み、販売数量は清涼飲料市場のトレンドを上回ったものの、前年同期を下回りました。「サントリー天然水」は、大容量需要の高まりや、「サントリー天然水 スパークリングレモン」のリニューアルを実施したことなどにより、ブランド全体の販売数量は前年同期並となりました。「BOSS」は、新たに「ボス カフェベース」「クラフトボス レモンティー」を発売し市場の活性化を図りましたが、ブランド全体の販売数量は前年同期を下回りました。「伊右衛門」は、お客様に“淹れたてのような緑茶”がお楽しみいただけるペットボトル緑茶を目指し、発売以来最大のリニューアルを行った結果、ブランド全体の販売数量は前年同期を大きく上回りました。「GREEN DA・KA・RA」は、「GREEN DA・KA・RA やさしい麦茶」が好調を維持し、ブランド全体の販売数量は前年同期並となりました。
欧州においては、フランスでは、主力ブランド「Orangina」「Oasis」の販売数量が前年同期を下回りました。英国では、「Lucozade」の販売数量は前年同期を下回りました。「同 Energy」は健闘したものの、「同 Sport」がイベントの自粛の影響を大きく受けました。スペインでは、主力ブランド「Schweppes」の販売数量が前年同期を下回りました。
アジアの清涼飲料事業は、ベトナムではコアブランドの集中活動、タイでは低糖新商品の投入が売上に貢献しました。健康食品事業は、タイにおいて、主力の 「BRAND'S Essence of Chicken」の取り組みを促進しましたが、中国からの観光客減少により「BRAND'S Bird’s Nest」は苦戦が続き、売上が前年同期を下回りました。
オセアニアでは、清涼飲料事業で「V」をはじめとするエナジードリンクが好調に推移、フレッシュコーヒー事業では主力ブランドの強化を図りました。
米州では、主力炭酸ブランドの更なる販売強化に取り組むとともに、水やコーヒー飲料等、伸長している非炭酸カテゴリーにも注力しました。
以上の結果、飲料・食品セグメントは売上収益1兆1,729億円(前年同期比91%)、営業利益1,170億円(前年同期比86%)となりました。
[酒類セグメント] 酒類セグメントに記載の売上収益は酒税控除後の数値です。
スピリッツ事業は、売上収益が為替中立ベースで前年同期並みとなりました。業務用は前年同期を下回りましたが、家庭用は前年同期を上回りました。バーボンウイスキー「ジムビーム」、「ベイゼル ヘイデン」のほか、ジャパニーズクラフトジン「ROKU」やテキーラ「オルニートス」が好調でした。
日本では売上収益が前年同期並みとなりました。ウイスキーは、主要ブランド「トリス」「メーカーズマーク」が大きく伸長し、ウイスキー事業の販売数量は前年同期比101%となりました。RTDは、「こだわり酒場のレモンサワー」、ハイボール缶が好調に推移し、販売数量が前年同期比109%と伸長、16年連続で過去最高を更新しました。また、新たな需要創造に向け発売したジャパニーズジン「翠」は、日常の食事に合う「翠ジンソーダ」という新たな価値がお客様にご好評いただき、当初計画を大幅に上回る販売実績となりました。
ビール事業の販売数量は、国内総市場※1が前年同期比91%程度と推定される中、同91%となる6,475万ケース※2となりました。ノンアルコールビールテイスト飲料を除く当社ビール類は、前年同期比89%の5,675万ケースとなりました。
「ザ・プレミアム・モルツ」ブランドの販売数量は、前年同期比73%の1,260万ケースとなりました。さらなる“おいしさ”と“泡品質”を追求して「ザ・プレミアム・モルツ」「同〈香る〉エール」を同時にリニューアル、ビール固有の価値である泡にフォーカスした“神泡”プロモーションを継続しました。
「金麦」ブランドの販売数量は、前年同期比98%の3,761万ケースとなりました。季節に合わせて味を変える“四季の金麦”プロモーションを実施しました。健康志向の高まりから、「金麦〈糖質75%オフ〉」は前年同期比116%と伸長しました。
「オールフリー」ブランドの販売数量は、前年同期比108%の793万ケースとなりました。内臓脂肪に着目した機能性表示食品「からだを想うオールフリー」が好調に推移し、年間販売計画を上回る253万ケースと伸長しました。
※1 ノンアルコールビールテイスト飲料を含むビール類 数量ベース
※2 大瓶換算(1ケース=633ml×20本)
ワイン事業の売上収益は、前年同期比84%となりました。国産ワインは好調に推移しましたが、輸入ワインが前年同期を下回りました。
国産ワインの販売数量は、国内ワイン市場売上容量No.1※3「酸化防止剤無添加のおいしいワイン。」「デリカメゾン」などが好調に推移し、前年同期比112%と伸長しました。
輸入ワインでは、「タヴェルネッロ オルガニコ」など欧州ワインの主力ブランドから発売したオーガニックワインや「レゾルム ド カンブラス」は大きく伸長しました。
※3 インテージSRI調べ 国内ワイン市場2019年12月~2020年11月販売容量(全国SM/CVS/酒DS/ホームセンター/ドラッグストア/
一般酒店/業務用酒店計)
以上の結果、酒類セグメントは売上収益(酒税控除後)7,281億円(前年同期比96%)、売上収益(酒税込み)9,871億円(前年同期比95%)、営業利益1,304億円(前年同期比91%)となりました。
[その他セグメント]
健康食品事業の売上収益は、「セサミン」シリーズなどが好調で、前年同期比105%となりました。外食事業の売上収益は、前年同期を下回りました。
その結果、その他セグメントは売上収益(酒税控除後)2,073億円(前年同期比85%)、営業利益148億円(前年同期比56%)となりました。
親会社の所有者に帰属する当期利益は1,004億円(前年同期比71%)となりました。これは主に、オランダや英国で税制改正が行われたことに伴い、繰延税金資産及び繰延税金負債の評価を見直したことなどにより、当連結会計年度において法人所得税費用が123億円増加したためです。
なお、国内と海外の売上収益は次のとおりです。
売上収益(酒税控除後)
国内 1兆2,040億円(前年同期比91%)海外 9,043億円(前年同期比94%)
海外比率 43%
売上収益(酒税込み)
国内 1兆3,875億円(前年同期比91%)海外 9,802億円(前年同期比94%)
海外比率 41%
当社は創業以来、積極的に事業を展開するとともに、創業の精神である「利益三分主義」に基づき、文化・社会貢献、環境活動などにも取り組んでいます。また、「水と生きる」をステークホルダーとの約束と位置付け、「人と自然と響きあう」の企業理念のもと、社会と自然との共生を目指したさまざまな活動を展開しています。
環境活動では、プラスチック問題を重要課題のひとつと捉え、循環型かつ脱炭素社会への変革を強力に先導すべく、2030年までにグローバルで使用するすべてのペットボトルの素材を、リサイクル素材と植物由来素材に100%切り替え、化石由来原料の新規使用ゼロの実現を目指しています。容器包装の軽量化や、国内飲料業界初のFtoPダイレクトリサイクル技術※4等を通じ、環境負荷低減活動を継続していきます。また、6月には、プラスチックのバリューチェーンを構成する12社で、使用済みプラスチックの再資源化事業に取り組む共同出資会社(株)アールプラスジャパンの事業を開始しました。環境負荷の少ない効率的なプラスチック再資源化技術の開発に挑戦します。
サントリーグループ「水理念」に基づいた「サントリー 天然水の森」は、全国15都府県21ヵ所約1万2千haの規模で、サントリーグループ国内工場で汲み上げる地下水量の2倍以上の水を涵養しています。また、水に関する次世代環境教育「水育」は日本だけでなく、ベトナム、タイ、インドネシアで展開しているほか、米国やフランスにおいて水源保全活動を実施するなど地域課題に沿った活動をグローバルに進めています。
CO2については、自社施設や設備及びバリューチェーンの両面において、さらなる省エネ技術の積極導入や再生可能エネルギーの活用等により排出量の削減に努めています。2050年までに、バリューチェーン全体で、温室効果ガス排出の実質ゼロを目指します。
復興支援活動にも積極的に取り組んでいます。「令和2年7月豪雨」による大規模被害のあった熊本県に義捐金を拠出しました。東日本大震災の復興支援活動は累計108億円規模、熊本地震の復興支援活動は累計4億円規模で継続的に実施しています。
※4 回収したペットボトルを粉砕・洗浄したフレーク(Flake)を高温、真空で一定時間処理し、溶解・ろ過後、直接プリフォーム(Preform)を製造できる技術。
財政状態の分析
当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末に比べて45億円増加し、4兆5,213億円となりました。これは主に、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)拡大に対する不測の事態への備えとして、手許資金を積み増したことにより、現金及び現金同等物が増加したものの、前連結会計年度末と比べて、主要通貨の為替レートが円高になったことにより、在外子会社の資産合計が減少したためです。
当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末に比べて160億円減少し、2兆7,069億円となりました。これは主に、手許資金積み増しのため、社債及び借入金が増加したものの、営業債務及びその他の債務等が減少したためです。
当連結会計年度末の資本合計は、前連結会計年度末に比べて205億円増加し、1兆8,143億円となりました。これは主に、前連結会計年度末と比べて、主要通貨の為替レートが円高になったことにより、在外営業活動体の換算差額が減少したものの、親会社の所有者に帰属する当期利益を計上したことで利益剰余金が増加したためです。
キャッシュ・フローの分析
当連結会計年度末の現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べて830億円増加し、3,383億円となりました。
営業活動によるキャッシュ・フローは、税引前利益や法人所得税の支払に加え、減価償却費など非資金取引などにより、2,314億円の収入(前年同期は3,216億円の収入)となりました。
投資活動によるキャッシュ・フローは、中長期の成長へ向けて設備投資等を行ったことで、1,339億円の支出(前年同期は1,205億円の支出)となりました。
財務活動によるキャッシュ・フローは、手許資金積み増しにより、借入金及び社債の発行による収入がありつつ、事業活動等により創出したキャッシュ・フローにより借入金や社債の返済を進めたことで、106億円の支出(前年同期は2,190億円の支出)となりました。
資本の財源及び資金の流動性
当社グループにおける資金需要のうち、主なものは設備投資、事業投資、有利子負債の返済及び運転資金などです。
当社グループは資金の流動性確保のため、市場環境や長短のバランスを勘案して、銀行借入やリース等による間接調達のほか、社債やコマーシャル・ペーパーの発行等の直接調達を行い、資金調達手段の多様化を図っています。
また、事業活動等により創出したキャッシュ・フローに加えて、金融機関より随時利用可能な信用枠を確保しており、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の拡大による業績、キャッシュ・フローの悪化リスク等、緊急に資金が必要となる場合や金融市場の混乱に備えています。
なお、今後予定されている設備投資に係る資金需要の主なものは、飲料・食品セグメントの食品製造設備と酒類セグメントのウイスキー原酒貯蔵設備の新設です。

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