有価証券報告書-第11期(平成31年1月1日-令和1年12月31日)

【提出】
2020/03/26 14:14
【資料】
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【項目】
67項目
(1)経営成績等の状況の概要
経営成績の状況
当社グループは、[飲料・食品][酒類][その他]の各セグメントにおいて国内外で積極的な事業展開を行いました。当連結会計年度の業績は、売上収益(酒税控除後)2兆2,947億円(前年同期比102%、売上収益(酒税込み)2兆5,692億円(前年同期比102%)、売上総利益1兆954億円(前年同期比102%)となりました。
販売費及び一般管理費は、8,403億円(前年同期比74億円の増加)を計上しましたが、この主な内容は、広告宣伝及び販売促進費3,859億円(前年同期比57億円の増加)、従業員給付費用2,664億円(前年同期比39億円の増加)等です。販売費及び一般管理費に加えて持分法による投資利益87億円(前年同期比8億円の増加)、その他の収益158億円(前年同期比31億円の減少)、その他の費用200億円(前年同期比11億円の減少)を計上しました。その他の収益の主な内容は受取保険金98億円等です。その他の費用の主な内容は固定資産廃棄損56億円、組織再編関連費用45億円等です。その結果、営業利益は2,596億円(前年同期比104%)となりました。
金融収益は40億円(前年同期比23億円の減少)、金融費用は221億円(前年同期比27億円の減少)を計上しました。金融費用の主な内容は支払利息215億円(前年同期比14億円の減少)等であり、その結果、税引前利益は2,415億円(前年同期比104%)となりました。
以上の結果に加え、法人所得税費用591億円(前年同期比81億円の増加)を計上したこと等により、当期利益は1,824億円(前年同期比101%)となり、親会社の所有者に帰属する当期利益は1,409億円(前年同期比101%)となりました。また、基本的1株当たり当期利益は205円53銭となりました。
報告セグメント別の業績については、以下のとおりです。
[飲料・食品セグメント]
売上収益1兆2,917億円(前年同期比100%)、営業利益1,357億円(前年同期比100%)となりました。
[酒類セグメント]
売上収益(酒税控除後)7,734億円(前年同期比103%)、売上収益(酒税込み)1兆479億円(前年同期比103%)、営業利益1,443億円(前年同期比108%)となりました。
[その他セグメント]
売上収益2,296億円(前年同期比107%)、営業利益258億円(前年同期比102%)となりました。
財政状態の状況
当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末に比べて949億円増加し、4兆5,168億円となりました。
当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末に比べて473億円減少し、2兆7,229億円となりました。
当連結会計年度末の資本合計は、前連結会計年度末に比べて1,422億円増加し、1兆7,939億円となりました。
キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べて171億円減少し、2,553億円となりました。
営業活動によるキャッシュ・フローは、3,216億円の収入(前年同期は2,504億円の収入)となりました。
投資活動によるキャッシュ・フローは、1,205億円の支出(前年同期は1,042億円の支出)となりました。
財務活動によるキャッシュ・フローは、2,190億円の支出(前年同期は2,329億円の支出)となりました。
生産、受注及び販売の実績
①生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。
セグメントの名称金額(百万円)前年同期比(%)
飲料・食品1,132,49098.7
酒類791,458105.2
その他122,383106.4
合計2,046,332101.6

(注)1.金額は、最終販売価格によっています。
2.上記の金額には、消費税等は含まれていません。
3.生産実績には外注分を含んでいます。
②受注実績
当社グループは、原則として見込み生産を主体とする生産方式を採っているため、記載を省略しています。
③販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。
セグメントの名称金額(百万円)前年同期比(%)
飲料・食品1,291,732100.4
酒類773,382103.2
その他229,589106.9
合計2,294,704102.0

(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しています。
2.上記の金額には、消費税等は含まれていません。
3.主な相手先別の記載については、相手先別の販売実績の総販売実績に対する割合が100分の10未満のため記載を省略しています。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容等
文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものです。
重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、IFRSに準拠して作成されています。この連結財務諸表の作成にあたり、見積りが必要となる事項につきましては、合理的な基準に基づき、会計上の見積りを行っています。
連結財務諸表を作成するにあたり、重要となる会計方針については、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表注記 3.重要な会計方針、4.重要な会計上の判断及び見積りの不確実性の主要な発生要因」に記載しています。また、過去の実績や取引状況を勘案し、合理的と判断される前提に基づき見積りを行っている部分があり、これらの見積りについては不確実性が存在するため、実際の結果と異なる場合があります。
経営成績の分析・検討内容
当社グループは、[飲料・食品][酒類][その他]の各セグメントにおいて国内外で積極的な事業展開を行いました。当連結会計年度の業績は、売上収益(酒税控除後)は2兆2,947億円(前年同期比102%)、営業利益2,596億円(前年同期比104%)、親会社の所有者に帰属する当期利益は、1,409億円(前年同期比101%)となりました。
セグメント別の業績を示すと、次のとおりです。
[飲料・食品セグメント]
サントリー食品インターナショナル(株)は、お客様の嗜好・ニーズを捉えた上質でユニークな商品を提案し、お客様の生活に豊かさをお届けするという考えのもと、ブランド強化や新規需要の創造に注力したほか、品質の向上に取り組みました。また、将来の持続的な成長に向け、各エリアにおける事業基盤の強化にも注力しました。
日本では、当期も水・コーヒー・無糖茶カテゴリーを中心に重点ブランドの強化に取り組みましたが、梅雨明けが遅れた影響等で清涼飲料市場が前年同期を下回ったと推定される中、当社の販売数量は市場は上回ったものの前年同期を下回りました。「サントリー天然水」は、7月の悪天候の影響もあり前年同期を下回りました。「BOSS」は、缶コーヒーのマーケティング活動を積極的に展開したことに加え「クラフトボス」シリーズが伸長し、ブランド全体の販売数量は前年同期を上回りました。無糖茶カテゴリーでは、「伊右衛門」の販売数量は前年同期を下回ったものの、「GREEN DA・KA・RAやさしい麦茶」の販売数量が大きく伸長しました。また、特定保健用食品「特茶」や、機能性表示食品「伊右衛門プラス コレステロール対策」等で積極的なマーケティング活動を展開したほか、5月から一部商品の価格改定を行う等、売上収益の拡大に向けた取り組みを進めました。また、収益力向上に向けた中期構造改革として「高付加価値・高収益モデルの確立」「SCM の構造革新」「自動販売機ビジネスの事業構造変革」に取り組みました。「自動販売機ビジネスの事業構造変革」は、当初想定のとおり成果が出るまで時間を要しますが、「高付加価値・高収益モデルの確立」「SCM の構造革新」は、着実に成果を出すことができました。また、継続的なコスト削減活動に取り組んだほか、前年同期に比べて販促広告費が減少しました。
欧州においては、フランスでは、市況低迷の影響を受けて主力ブランド「Oasis」の販売数量が前年同期を下回りましたが「Orangina」の販売数量はほぼ前年並みになりました。英国では、「Lucozade」の販売トレンドの回復が継続しており、販売数量が前年同期を上回りました。スペインでは、主力ブランド「Schweppes」の販売数量は家庭用が牽引して前年同期を上回りましたが、販売単価の高い業務用での苦戦が響き、スペイン全体の売上収益は前年同期を下回りました。
アジアにおいては、清涼飲料事業では、ベトナムでエナジードリンク「Sting」や茶飲料「TEA+」等が好調に推移、タイで主力の「PEPSI」が好調に推移し、いずれも売上が前年同期を大きく上回りました。また、インドネシアでご好評いただいているフレーバーウォーター「goodmood」をタイやベトナムでも発売しました。健康食品事業では、主力市場のタイを中心に「BRAND'S Essence of Chicken」等のマーケティング強化に取り組んだほか、流通政策の見直しを進めました。
オセアニアでは、清涼飲料事業で「V」をはじめとするエナジードリンクのマーケティング強化に取り組んだほか、フレッシュコーヒー事業で「TOBY'S ESTATE」「L'AFFARE」「Mocopan」等主力ブランドの強化を図りました。
米州では、主力炭酸ブランドのさらなる販売強化に取り組むとともに、水やコーヒー飲料等、伸長している非炭酸カテゴリーにも注力しました。
以上の結果、飲料・食品セグメントは売上収益1兆2,917億円(前年同期比100%)、営業利益1,357億円(前年同期比100%)となりました。
[酒類セグメント] 酒類セグメントに記載の売上収益は酒税控除後の数値です。
ビームサントリー社は、為替や事業売却などの影響を除いた既存事業ベースの売上収益が前年同期比一桁台半ば増となりました。主力のバーボンウイスキーの販売数量は、「ジムビーム」が一桁台半ば増、「メーカーズマーク」が二桁増となりました。また、3月に日米共同開発のバーボンウイスキー「LEGENT」、12月にはインド市場向けウイスキー「OAKSMITH」を新たに発売しました。日本は、サントリースピリッツ(株)の売上収益が前年同期比107%となりました。ウイスキーは、戦略ブランド「角瓶」「ジムビーム」「トリス」「メーカーズマーク」を中心に好調に推移しました。RTDは、食中酒としてご好評いただいている「-196℃ ストロングゼロ」やハイボール缶の伸長に加え、新発売した「こだわり酒場のレモンサワー」が好調に推移し、販売数量が前年同期比117%と大きく伸長しました。また、新たな需要創造に向け、サントリーワールドウイスキー「碧Ao」、ジャパニーズクラフトウオツカ「HAKU」やジャパニーズクラフトリキュール「奏 Kanade」を発売しました。
サントリービール(株)の販売数量は、国内総市場※1が前年同期比98%程度と推定される中、同102%となる7,107万ケース※2となりました。ノンアルコールビールテイスト飲料を除く当社ビール類は、前年同期比101%となる6,365万ケースとなりました。
「ザ・プレミアム・モルツ」ブランドは、前年同期比101%となる1,726万ケースとなりました。ビール固有の価値である泡にフォーカスし、ご家庭、料飲店、さらには新幹線車内に至るまで“神泡”プロモーションを展開し、良質な“神泡”体験を創出しました。
「金麦」ブランドは、既存商品のリニューアルに加え、新商品「同〈ゴールド・ラガー〉」が増分に寄与し、前年同期比111%となる3,847万ケースと、過去最高の販売数量を達成しました。
「オールフリー」ブランドの販売数量は、前年同期比107%となる735万ケースとなりました。国内では初めて※3全国の料飲店向けに樽詰商品を新発売、また、ブランド初の機能性表示食品「からだを想うオールフリー」を新発売し、増分に寄与したことで、過去最高の販売数量を達成しました。
※1 ノンアルコールビールテイスト飲料を含むビール類 数量ベース
※2 大瓶換算(1ケース=633ml×20本)
※3 2019年2月時点 国内大手ビールメーカーにおいて 当社調べ
サントリーワインインターナショナル(株)の売上収益は、前年同期比97%となりました。国産ワインの販売数量は、国内ワイン市場売上容量No.1※4「酸化防止剤無添加のおいしいワイン。」などが好調に推移し、前年同期比104%と伸長しました。輸入ワインでは2月の日欧EPA発効を受けて「バロン ド レスタック」「フレシネ」など、欧州産ワインが好調に推移しました。
※4 インテージSRI国内ワイン市場2019年1月~12月販売容量 (全国SM/CVS/酒DS/ホームセンター/ドラッグストア/一般酒店/業務用酒店計)
以上の結果、酒類セグメントは売上収益(酒税控除後)7,734億円(前年同期比103%)、売上収益(酒税込み)1兆479億円(前年同期比103%)、営業利益1,443億円(前年同期比108%)となりました。
[その他セグメント]
サントリーウエルネス(株)の売上収益は、「セサミン」シリーズやスキンケア化粧品「F.A.G.E.(エファージュ)」などが好調で、前年同期比108%となりました。また、(株)ダイナックホールディングス、(株)プロントコーポレーションなど外食事業の売上収益も伸長しました。
その結果、その他セグメントは売上収益2,296億円(前年同期比107%)、営業利益258億円(前年同期比102%)となりました。
親会社の所有者に帰属する当期利益は1,409億円(前年同期比101%)となりました。これは主に、前連結会計年度において、オランダや米国の一部の州で税制改正が行われたことに伴い、繰延税金資産及び繰延税金負債の評価を見直したことなどにより、実際負担税率が低下していたことの反動により、当連結会計年度において法人所得税費用が81億円増加したためです。
なお、国内と海外の売上収益は次のとおりです。
売上収益(酒税控除後)
国内 1兆3,297億円(前年同期比102%)海外 9,650億円(前年同期比102%)
海外比率 42%
売上収益(酒税込み)
国内 1兆5,288億円(前年同期比102%)海外 1兆404億円(前年同期比102%)
海外比率 40%
当社は創業以来、積極的に事業を展開するとともに、創業の精神である「利益三分主義」に基づき、文化・社会貢献、環境活動などにも取り組んでいます。また、「水と生きる」をステークホルダーとの約束と位置付け、社会と自然との共生を目指したさまざまな活動を展開しています。
「人と自然と響きあう」の企業理念のもと、世界が抱えるさまざまな課題にこれまで以上に真摯に向きあい、持続可能な社会の実現に向けて挑戦を続けるべく、サントリーグループの「サステナビリティ・ビジョン」を策定。プラスチック問題を重要課題のひとつと捉え、循環型かつ脱炭素社会への変革を強力に先導すべく、サントリーグループ「プラスチック基本方針」を策定しました。2030年までにグローバルで使用するすべてのペットボトルの素材を、リサイクル素材と植物由来素材に100%切り替え、化石由来原料の新規使用ゼロの実現を目指します。容器包装の軽量化や、国内飲料業界初のFtoPダイレクトリサイクル技術※5等を通じ、環境負荷低減活動を継続していきます。
サントリーグループ「水理念」に基づいた「サントリー 天然水の森」は、全国15都府県21ヵ所約1万2千haとなり、目標に掲げていた“サントリーグループ国内工場で汲み上げる地下水量の2倍以上の水の涵養”を1年前倒しで達成しました。また海外においては、水に関する次世代環境教育「水育」をベトナム、タイ、インドネシアで展開しているほか、米国やフランスにおいて水源保全活動を実施するなど地域課題に沿った活動をグローバルに進めています。
CO2についても、自社施設や設備及びバリューチェーンの両面において、最新の省エネ技術の積極導入や再生可能エネルギーの活用等によりCO2排出量の削減に努めています。
復興支援活動にも積極的に取り組んでいます。「令和元年台風15号」及び「同19号」による大規模被害のあった自治体に対し義捐金を拠出しました。東日本大震災の復興支援活動は累計108億円規模、熊本地震の復興支援活動は累計4億円規模で継続的に実施しています。
※5 回収したペットボトルを粉砕・洗浄したフレーク(Flake)を高温、真空で一定時間処理し、溶解・ろ過後、直接プリフォーム(Preform)を製造できる技術。
財政状態の分析
当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末に比べて949億円増加し、4兆5,168億円となりました。これは主に、リース会計基準の変更に伴い、使用権資産が増加したためです。
当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末に比べて473億円減少し、2兆7,229億円となりました。これはリース会計基準の変更に伴い、リース負債が増加した一方で、事業活動等により創出したキャッシュ・フローにより社債及び借入金の返済を進めたためです。
当連結会計年度末の資本合計は、前連結会計年度末に比べて1,422億円増加し、1兆7,939億円となりました。これは主に、親会社の所有者に帰属する当期利益を計上したことで利益剰余金が増加したためです。
キャッシュ・フローの分析
当連結会計年度末の現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べて171億円減少し、2,553億円となりました。
営業活動によるキャッシュ・フローは、税引前利益や法人所得税の支払に加え、減価償却費など非資金取引などにより、3,216億円の収入(前年同期は2,504億円の収入)となりました。
投資活動によるキャッシュ・フローは、中長期の成長へ向けて積極的な設備投資等を行ったことで、1,205億円の支出(前年同期は1,042億円の支出)となりました。
財務活動によるキャッシュ・フローは、事業活動等により創出したキャッシュ・フローにより借入金や社債の返済を進めたことで、2,190億円の支出(前年同期は2,329億円の支出)となりました。
資本の財源及び資金の流動性
当社グループにおける資金需要のうち、主なものは設備投資、事業投資、有利子負債の返済及び運転資金などです。
当社グループは資金の流動性確保のため、市場環境や長短のバランスを勘案して、銀行借入やリース等による間接調達のほか、社債やコマーシャル・ペーパーの発行等の直接調達を行い、資金調達手段の多様化を図っています。
また、事業活動等により創出したキャッシュ・フローに加えて、金融機関より随時利用可能な信用枠を確保しており、資金需要に対応しています。
なお、今後予定されている設備投資に係る資金需要の主なものは、飲料・食品セグメントの食品製造設備と酒類セグメントのウイスキー原酒貯蔵設備の新設です。
(3)経営成績等の状況の概要に係る主要な項目における差異に関する情報
IFRSにより作成した連結財務諸表における主要な項目と連結財務諸表規則(第7章及び第8章を除く。以下「日本基準」という。)により作成した場合の連結財務諸表におけるこれらに相当する項目との差異に関する事項は、以下のとおりです。
のれんの償却
日本基準ではのれんを一定期間にわたり償却していましたが、IFRSではのれんの償却は行われず、毎期減損テストを実施することが要求されます。この影響により、IFRSでは日本基準に比べて販売費及び一般管理費が593億円(前連結会計年度は601億円)減少しています。

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