四半期報告書-第29期第2四半期(平成28年1月1日-平成28年3月31日)

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2016/05/13 15:35
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財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析

(1)経営成績の分析
当第2四半期累計期間(平成27年10月1日~平成28年3月31日)における世界経済は、米国では緩やかな回復基調が続きましたが、中国および新興国における経済成長ペースの鈍化などにより先行きが懸念される状況で推移いたしました。わが国経済も減速する世界経済の影響を受け、先行きに不透明感が増しております。
当社が参入しております電子部品業界は、スマートフォン市場の伸びが鈍化しているものの、車載用途向け電子部品の市場は堅調を維持しております。
この様な環境の中、当社におきましては、既存取引の強化及び新規顧客の獲得や取扱商品の拡大に積極的に取り組み収益性の向上を目指してまいりました。具体的には仕入先と協働し顧客ニーズを的確に捉え、販売計画等の情報について早期キャッチアップとフォローに努めてまいりました。その結果、スマートフォン向け半導体の販売は減速したもののLCDモジュールは好調に推移しました。
売上高は521億28百万円(前年同四半期比30.3%増)となりましたが、円高等に伴う採算悪化により営業損失が1億1百万円(前年同四半期は営業利益6億65百万円)発生しました。為替差益が1億42百万円発生したことなどにより、経常利益は74百万円(前年同四半期比93.4%減)、四半期純利益は45百万円(前年同四半期比93.7%減)となりました。
当第2四半期累計期間における事業部門別概況は以下のとおりであります。
① 半導体事業
半導体事業は、当社取扱い製品が採用されているスマートフォンモデルの生産調整の影響を受け売上高が鈍化する傾向となりました。一方、白物家電や車載用途向け半導体の需要は堅調に推移いたしました。
以上の結果、売上高は162億86百万円(前年同四半期比10.5%減)となりました。
② LCDモジュール事業
LCDモジュール事業は、最先端技術である薄型化・軽量化・低消費電力化を図ったインセル技術を採用した顧客ニーズに合致した競争力のある製品の販売に注力してまいりました。これによりビジネスの拡大を図ることができました。
以上の結果、売上高は230億40百万円(前年同四半期比170.6%増)となりました。
③ パネル事業
パネル事業は、国内パソコン市場の縮小傾向や単価の下落が続く中で、ノートブックパソコンやスタンダードなデスクトップモニター向けの販売数量・金額は減少しましたが、IT向けの大型・高付加価値デスクトップモニターや大型・高精細パブリックディスプレイの分野での拡販により販売数量・金額も増加しました。また、顧客・仕入先との緊密な連携を維持し、携帯用小型パネルの販売が寄与した事により売上は微増となりました。
以上の結果、売上高は118億11百万円(前年同四半期比0.7%増)となりました。
④ 電子材料事業
電子材料事業は、スマートフォン用Li-ion(リチウム・イオン)バッテリーセルは新規受注機種が無く、また有機EL用封止材も顧客製品の販売不振から需要が大幅に減少しました。
以上の結果、売上高は9億89百万円(前年同四半期比36.6%減)となりました。
(2)財政状態の分析
(資産)
当第2四半期会計期間末の資産は、現金及び預金が1億26百万円、売掛金が73億7百万円、商品が11億90百万円減少したこと等により、271億97百万円(前事業年度末比87億99百万円減)となりました。
(負債)
当第2四半期会計期間末の負債は、買掛金が94億33百万円減少したこと、短期借入金が11億97百万円増加したこと等により、202億96百万円(前事業年度末比87億52百万円減)となりました。
(純資産)
当第2四半期会計期間末の純資産は、四半期純利益により利益剰余金が45百万円増加したこと、剰余金の配当に伴う利益剰余金の減少が86百万円あったこと等により、69億1百万円(前事業年度末比47百万円減)となりました。
(3)キャッシュ・フローの状況の分析
当第2四半期累計期間における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、営業活動、投資活動、財務活動による各キャッシュ・フローが合計で1億26百万円減少し、13億98百万円となりました。
当第2四半期累計期間におけるキャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当第2四半期累計期間において営業活動に使用した資金は、14億22百万円(前年同四半期は資金の増加18億1百万円)となりました。
これは主に、増加要因として売上債権の減少額73億7百万円、たな卸資産の減少額11億90百万円、減少要因として仕入債務の減少額94億33百万円があったこと等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当第2四半期累計期間において投資活動の結果得られた資金は、50百万円(前年同四半期は資金の減少5百万円)となりました。
これは主に、出資金の回収による収入55百万円等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当第2四半期累計期間において財務活動の結果得られた資金は、13億35百万円(前年同四半期は資金の減少3億49百万円)となりました。
これは主に、短期借入金の純増加額14億85百万円、長期借入金の返済による支出60百万円、配当金の支払いによる支出86百万円等によるものであります。
(4)事業上及び財務上の対処すべき課題
当第2四半期累計期間において、当社の事業上及び財務上の対処すべき課題に重要な変更及び新たに生じた課題はありません。
(5)研究開発活動
該当事項はありません。