四半期報告書-第29期第3四半期(平成28年4月1日-平成28年6月30日)

【提出】
2016/08/10 15:13
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25項目

財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析

(1)経営成績の分析
当第3四半期累計期間(平成27年10月1日~平成28年6月30日)における世界経済は、米国では緩やかな回復基調が続きましたが、中国および新興国における経済成長ペースの鈍化に加え、英国のEU離脱決定による欧州経済の動揺などにより今後に不確実性が増しております。わが国経済もその影響を受け、先行きが懸念される状況です。
当社が参入しております電子部品業界は、車載用途向け電子部品の市場は堅調を維持しているものの、スマートフォン市場の伸びが鈍化しております。
このような環境の中、当社におきましては、既存取引の強化及び新規顧客の獲得や取扱商品の拡大に積極的に取り組み、収益性の向上を目指してまいりましたが、スマートフォン向け半導体の売上減少傾向が続いたことに加えLCDモジュールの売上も減速しました。
この結果、売上高は645億16百万円(前年同四半期比14.6%減)となり、円高等に伴う採算悪化により営業損失が4億34百万円(前年同四半期は営業利益7億79百万円)発生しました。為替差益が4億81百万円発生したことなどにより、経常利益は70百万円(前年同四半期比94.2%減)、四半期純利益は42百万円(前年同四半期比94.5%減)となりました。
当第3四半期累計期間における事業部門別概況は以下のとおりであります。
① 半導体事業
半導体事業は、当社取扱い製品が採用されているスマートフォンモデルの販売鈍化、生産調整の影響を受け売上高が減少傾向となりました。一方、白物家電や車載用途向け半導体の需要は堅調に推移しました。
以上の結果、売上高は208億61百万円(前年同四半期比26.7%減)となりました。
② LCDモジュール事業
LCDモジュール事業は、最先端技術である薄型化・軽量化・低消費電力化を図ったインセル技術を採用し顧客ニーズに合致した競争力のある製品の販売に継続して注力してまいりましたが、第3四半期会計期間(平成28年4月~6月)においては新製品の一部が量産立上げできず売上が伸びませんでした。
以上の結果、売上高は254億68百万円(前年同四半期比5.3%減)となりました。
③ パネル事業
パネル事業は、国内パソコン市場の縮小傾向や単価の下落が続く中で、ノートブックパソコンやスタンダードなデスクトップモニター向けの販売数量・金額は減少しました。IT向けの大型・高付加価値デスクトップモニターや大型・高精細パブリックディスプレイの分野での拡販に注力しましたが、売上は微減となりました。
以上の結果、売上高は170億29百万円(前年同四半期比4.7%減)となりました。
④ 電子材料事業
電子材料事業は、スマートフォン用Li-ion(リチウム・イオン)バッテリーセルは新規受注が無く、また有機EL用封止材も顧客の有機ELパネルの販売不振から需要が大幅に減少しました。
以上の結果、売上高は11億55百万円(前年同四半期比49.6%減)となりました。
(2)財政状態の分析
(資産)
当第3四半期会計期間末の総資産は、売掛金が91億82百万円、商品が27億62百万円減少したこと等により、229億81百万円(前事業年度末比130億15百万円減)となりました。
(負債)
当第3四半期会計期間末の負債は、短期借入金が25億9百万円増加しましたが、買掛金が149億14百万円減少したこと等により、160億89百万円(前事業年度末比129億58百万円減)となりました。
(純資産)
当第3四半期会計期間末の純資産は、四半期純利益により利益剰余金が42百万円増加したこと、剰余金の配当に伴う利益剰余金の減少が86百万円あったこと等により、68億91百万円(前事業年度末比56百万円減)となりました。
(3)事業上及び財務上の対処すべき課題
当第3四半期累計期間において、当社の事業上及び財務上の対処すべき課題に重要な変更及び新たに生じた課題はありません。
(4)研究開発活動
該当事項はありません。