有価証券報告書-第16期(令和1年5月1日-令和2年4月30日)

【提出】
2020/07/31 15:28
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【項目】
142項目
(1) 経営成績等の概要
①経営成績の分析
当社グループは米国Massachusetts Institute of Technology(マサチューセッツ工科大学、以下「MIT」という。)のShuguang Zhang博士の発明による自己組織化ペプチド技術を基にした医療製品の開発・製造・販売に引き続き注力しており、主に外科領域では吸収性局所止血材:TDM-621(以下「止血材」という。)、粘膜隆起材:TDM-644(以下「粘膜隆起材」という。)、癒着防止材:TDM-651(以下「癒着防止材」という。)、再生医療領域では歯槽骨再建材:TDM-711(以下「歯槽骨再建材」という。)及び創傷治癒材:TDM-511(以下「創傷治癒材」という。)、ドラッグ・デリバリー・システム(以下「DDS」という。)領域ではsiRNA核酸医薬:TDM-812の開発を行うなど事業展開を進めてまいりました。
[研究開発の状況]
当社グループは、外科医療や再生医療の発展に寄与すべく、自己組織化ペプチド技術を、外科領域では止血材、粘膜隆起材、後出血予防材や癒着防止材等、再生医療領域では歯槽骨再建材及び創傷治癒材等、DDS領域ではsiRNA核酸医薬等のパイプラインへ応用し、製品化に向けた研究開発活動を行っております。
外科領域:
止血材(TDM-621)
日本において消化器内視鏡治療における漏出性出血に対する止血を対象として実施しておりました治験が、2019年7月に終了し、2019年10月に製造販売承認申請を独立行政法人医薬品医療機器総合機構(以下「PMDA」という。)に提出致しました。その結果、2020年7月において、PMDAより製造販売承認を取得しております。
欧州では2014年にCEマークを取得しており、現在ヨーロッパ全域において販売中です。中枢神経分野など領域の拡大や、創傷治癒など機能の拡大等、今後も継続して複数の分野で適応拡大を進め、オンリーワンの製品となれるよう価値を一層高めていく方針です。
米国での開発は消化器内視鏡治療領域から開始し、510(k)のプロセスの活用を検討することで、当初計画より前倒しとなる2021年4月期での承認申請を目指しております。また、創傷治癒や癒着削減などより高い付加価値がつけられる開発方針を模索しております。
粘膜隆起材(TDM-644)
日本において製品の優位性を高めるため、ペプチドに改良を加えた新たな配列で開発を進めております。開発方針につきPMDAと協議を重ねた結果、性能と安全性が既存製品と同等であることを非臨床試験で十分に検証できれば、臨床試験を必要としない改良医療機器としての申請が妥当との見解が得られております。これを受けて当社では、非臨床試験において必要な検証事項をクリアし、2021年4月期中に製造販売承認申請を提出する計画としております。
後出血予防材
欧州において消化器内視鏡治療時に生じる後出血予防効果に関して、2018年12月に適応追加が承認されました。また、オーストラリアにおいても後出血予防効果に関して、2019年9月に適応追加が承認されました。治療後に起こる後出血は再手術が必要となることから、患者及び医療機関双方の負担が大きく、強いニーズがあります。消化器内視鏡治療における出血はおおよそ5%程度であるのに対し、治療後に後出血が懸念されるリスクの高い患者・手技はおおよそ30%あるとされており、本適応の追加により当社製品が獲得可能な市場は数倍に拡大する可能性があります。
次世代止血材(TDM-623)
欧州においてMITからライセンス供与を受けた自己組織化ペプチド技術をベースとした、現在の止血材と異なる新規ペプチド配列を用いた開発品です。現在の止血材より止血効果に優れ、ペプチド原材料価格のコスト低減等の優位性があることから、将来的に主力製品として市場に供給すべく開発を進めてまいります。製造管理・品質管理基準であるGMP(Good Manufacturing Practice)に則ったコマーシャルスケールの製造方法は既に確立しており、現在、最終製品を用いた前臨床試験を実施中です。早期に臨床試験に移行させるべく、臨床開発戦略の策定を進めております。
癒着防止材(TDM-651)
2019年4月に米国にて、耳鼻咽喉科領域において、米国食品医薬品局(以下「FDA」という。)より販売承認を受けております。当社グループの米国における初めての上市製品です。本製品は、癒着防止、止血、創傷治癒を同時に行える現状唯一の製品であることから、鼻甲介切除術や鼻中隔形成術などにおいて高い臨床的価値を提供でき得るものと期待しております。
再生医療領域:
歯槽骨再建材(TDM-711)
米国での臨床試験で15症例の施術・経過観察が完了し、骨形成に良好な結果やデータを得ております。一方でプロトコルに改善の余地があったため、2018年4月期に臨床試験を12症例追加で継続するなど、当期末においても臨床試験を継続しており、今後も引き続き製品化に向けた開発を進めてまいります。現在の試験完了後のステップについて今期中にFDAと協議する予定です。
創傷治癒材(TDM-511)
2015年2月に米国FDAより承認を受け販売の許認可を取得しております。より高い臨床的価値が求められる重度の熱傷や、皮膚がんの分野への進出を目指して、他薬剤とのコンビネーション(抗生物質、抗がん剤等)も視野に入れて研究を進めております。また、巨大市場である美容整形分野にもアクセスすべく、2019年11月にFDAへ適応拡大申請を提出しております。
DDS領域:
国立がん研究センターとの「RPN2標的核酸医薬によるトリプルネガティブ乳がん治療」共同プロジェクトにおいて、自己組織化ペプチドA6KをsiRNA核酸医薬のDDSとして提供しておりました。本研究を引き継ぐTDM-812に関しては、聖路加国際病院による治療抵抗性の乳がんを対象とした第Ⅰ相医師主導の治験計画届が2020年3月25日付でPMDAに提出されました。当社は国立がん研究センターと共同でがん幹細胞に対する治療薬や診断方法の特許を取得しており、同分野や関連分野の共同研究/共同開発に向けた取り組みを進めております。
広島大学との共同プロジェクトにおいても、悪性胸膜中皮腫を対象疾患とする革新的抗腫瘍核酸医薬に界面活性剤ペプチドを提供し、共同開発を進めております。
製品原価率を大幅に低減するための製造方法の変更検討:
当社グループは、当社製品群の製品原価率を大幅に低減すべく、滅菌方法の変更及び製造スケール・アップを進めており、2022年4月期からの実装を予定しております。
抗体検査領域:
COVID-19抗体検査キットを欧米に販売実績のあるPrometheus Bio社と日本市場向けに共同開発を進めております。Prometheus Bio社の抗体検査キットであるCoronavirus IgG/IgM Antibody(COVID-19)Test Cassetteは、血液、血清及び血漿中の2019-nCoVに対する抗体を検出する体外診断薬用のイムノアッセイであり、COVID-19の感染による免疫能獲得の存在を示唆する抗ウイルス抗体を検出することが可能であり、これを日本にて共同で開発を進めております。
また、アンジェス株式会社が大阪大学と2020年3月5日に発表した「プラスミドDNA製造技術を用いた新型コロナウイルス感染症向け予防用DNAワクチンの共同開発」に参画し、アンジェス株式会社と共同で日本国内での臨床試験データを収集し、ワクチン臨床試験における投与前抗体有無の確認など抗体検査キットの利用可能性を検討してまいります。
[販売進捗の状況]
欧州における止血材に関しては、製品販売で394,784千円となり前期比105.1%増と大幅に拡大しました。 消化器内視鏡領域に関しては、2019年6月に欧州子会社とFUJIFILM Europe B.V.(以下「FUJIFILM」という。)との間で欧州全域における止血材の独占販売契約を締結いたしました。2019年10月より、FUJIFILMによる販売が開始され、COVID-19の影響はあったものの、それ以外ではほぼ想定通りの販売を達成できております。また、2020年1月にFUJIFILMとの止血材の独占販売契約の対象範囲を中東諸国まで拡大することを合意しており、今後、販売に係る準備が整った国から順に同社の販売網を活用して、販売を開始していく予定です。
その他の領域である心臓血管外科領域及び消化器外科領域については、引き続き候補先と契約締結に向け交渉を進めてまいります。
引き続き、ドイツ、英国を成長の柱としつつ、FUJIFILMとのパートナーシップを活かしてさらなる成長を目指してまいります。
オーストラリアでの製品販売は267,993千円となり前期比113.7%増と大幅に拡大しました。今期に入り直接販売の営業力を強化したことが成果に結びついており、特に人口の多いオーストラリア東部での売上が急増しております。
また、2019年4月期までの販売領域は主に耳鼻咽喉科でしたが、今期はそれに加え内視鏡や腹腔鏡手術などの新たな領域での販売を進めたことが、オーストラリアにおける売上の拡大に繋がりました。2021年4月期以降も複数の領域向けの営業活動を展開することでさらに拡大するものと考えております。
米国では、2019年4月に耳鼻咽喉科領域の癒着防止材兼止血材「PuraSinus」の販売承認を受けました。米国内での本領域は、施術件数と既存製品の単価から推計して最大200億円の規模を有する市場と考えられます。本領域はオーストラリアにおいて既に成功を収めている分野であるため、オーストラリアの事例にならい、直販で販売を開始し早期に一定の成果を挙げることを目指して販売体制の構築を進めており、また、並行して早期の立ち上げを目指すために代理店パートナー候補との交渉も進めております。一方で、今期での複数の有力施設で使用実績の獲得を目指して参りましたが、米国内でのCOVID-19の感染拡大の影響もあり、有力施設での使用開始が後ろ倒しを余儀なくされたことで2021年4月期での実績獲得を見込んでおります。
このような結果、当連結会計年度の業績については、止血材の製品販売は欧州で394,784千円、アジア/オセアニアで271,267千円、中南米で6,367千円を計上し、事業収益672,418千円(前年同期比343,570千円増加)と前連結会計年度の約2倍となりましたが、大きな売上を見込んでいた2020年4月期第4四半期連結会計年度においてCOVID-19の感染拡大により全営業拠点で販売活動の自粛を余儀なくされたこともあり、通期計画に対し76.2%の結果となりました。
費用面に関しては、2019年7月に国内治験を終了し、同年10月に製造販売承認申請を提出しておりますが、当初計画より治験終了及び製造承認申請の時期がそれぞれ遅れたことにより、主に治験費用等の関連する研究開発費用が超過しております。
その結果、経常損失2,954,836千円(前年同期は経常損失2,426,127千円)、親会社株主に帰属する当期純損失3,096,159千円(前年同期は親会社株主に帰属する当期純損失2,554,559千円)となりました。
②財政状態の分析
当連結会計年度末における総資産は3,115,617千円(前連結会計年度末比977,009千円の減少)、総負債は2,642,599千円(同62,972千円の増加)及び純資産は473,018千円(同1,039,982千円の減少)となりました。
当連結会計年度末における資産、負債及び純資産の状況に関する分析は以下のとおりです。
(流動資産)
当連結会計年度末における残高は3,088,459千円(同978,337千円の減少)となりました。これは主に、現金及び預金の減少744,662千円及びたな卸資産の減少248,811千円によるものです。
(固定資産)
当連結会計年度末における残高は27,157千円(同1,327千円の増加)となりました。これは主に、投資その他の資産に含まれる敷金の増加2,490千円によるものです。
(流動負債)
当連結会計年度末における残高は1,241,948千円(同37,688千円の減少)となりました。これは主に、未払金の増加93,541千円と短期借入金の減少150,000千円によるものです。
(固定負債)
当連結会計年度末における残高は1,400,650千円(同100,660千円の増加)となりました。これは転換社債型新株予約権付社債の増加100,010千円によるものです。
(純資産)
当連結会計年度末における残高は473,018千円(同1,039,982千円の減少)となりました。これは主に、資本金が829,822千円及び資本剰余金が829,814千円の増加がある一方、親会社株主に帰属する当期純損失による利益剰余金の減少3,096,159千円があることによるものです。
③キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ744,662千円減少し、1,058,045千円となりました。
当連結会計年度のキャッシュ・フローの概況は以下のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における営業活動の結果、支出した資金は2,189,247千円(前連結会計年度末は2,301,529千円の支出)となりました。これは主に、税金等調整前当期純損失3,094,949千円によるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における投資活動の結果、支出した資金は112,788千円(同136,902千円の支出)となりました。これは主に、長期前払費用の取得による支出92,329千円によるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における財務活動の結果、得られた資金は1,573,091千円(同3,084,332千円の収入)となりました。これは主に、株式の発行による収入1,412,601千円及び転換社債型新株予約権付社債の発行による収入1,379,000千円がある一方、転換社債型新株予約権付社債の買入消却による支出1,083,325千円があることによるものです。
(2) 生産、受注及び販売の状況
当社グループは、医療製品事業の単一セグメントであります。
① 生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称生産高(千円)前年同期比(%)
医療製品事業665,163+68.7
合計665,163+68.7

(注) 1 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
2 上記の金額は、製造原価によっております。
3 当連結会計年度において、受注実績に著しい変動がありました。これは主に医薬製品事業においてFujifilm Europe B.V.への販売が開始されたことによるものであります。
② 受注実績
当連結会計年度における受注実績を示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称受注高(千円)前年同期比(%)受注残高(千円)前年同期比(%)
医療製品事業672,418+113.0
合計672,418+113.0

(注) 1 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
2 当連結会計年度において、受注実績に著しい変動がありました。これは主に医薬製品事業においてFujifilm Europe B.V.への販売が開始されたことによるものであります。
③ 販売実績
当連結会計年度における販売実績を示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称販売高(千円)前年同期比(%)
医療製品事業672,418+104.4
合計672,418+104.4

(注)1 主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は、以下のとおりであります。
相手先前連結会計年度当連結会計年度
販売高(千円)割合(%)販売高(千円)割合(%)
Fujifilm Europe B.V.154,77223.0
Nicolai Medizintechnik GmbH53,02416.1108,99316.2
St. John of God Hospital97,91114.5

2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
3 当事業年度において、販売実績に著しい変動がありました。これは医薬製品事業においてFujifilm Europe B.V.への販売が開始されたことによるものであります。
4 前連結会計年度St. John of God Hospitalに対する販売実績につきましては、当該割合が10%未満のため、記載を省略しております。
(3) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度現在において、当社グループが判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。その作成には、経営者による会計方針の選択、適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要としております。これらの見積りについては、過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積りによる不確実性のため、これらの見積りとは異なる場合があります。
②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討等
A. 収益面の特徴
a.独占販売権許諾による一時金・マイルストーン収入
提携先企業との独占販売権契約により、その対価については、契約一時金、マイルストーン等を段階的に受領することとしております。契約一時金は、契約時に一定の権利の付与に対して受取る対価として一括収益計上しており、マイルストーンは自社あるいは提携先企業における研究開発の進捗(予め設定されたイベント達成等)に応じて受取る対価となっております。一般的に医療機器の開発期間は基礎研究開始から上市までに通常3~5年程度の長期間に及ぶものでもあり研究開発の進捗および医療機器発売・販売の状況等に依存するもので、これらが事業収益として計上されるにはかなりの長期間を要する可能性があり、またこれらの事業収益が計上されない可能性もあります。さらに、提携先企業等との契約締結の可否、契約締結時期および収益の発生時期によって当社グループの業績は大きく変動する傾向にあり、これによる業績の上期または下期への偏重が生じる可能性、または場合によっては決算期ごとの業績変動要因となる可能性があります。
b.製品販売収入
当社グループは、主要技術である自己組織化ペプチド技術による医療機器を欧州、アジア/オセアニアを中心に販売しております。当連結会計期間におきましては、欧州での売上はドイツ、フランス、英国等の主要国での販売を中心に通期で394,784千円となり前期比105.1%増となっております。また、アジア/オセアニアでの製品売上は主要市場のオーストラリアを中心に通期で267,993千円と前期比113.7%増となりました。グループ全体の製品販売収入は通期で672,418千円と前期比104.5%増となりました。
B. 費用面の特徴
当社グループは研究開発型企業として、当連結会計年度においては研究開発費801,460千円を計上しております。
当連結会計期間におきましては外科領域であります国内の吸収性局所止血材の臨床試験や欧州での後出血予防材としての適応拡大及び米国での癒着防止材のための研究開発費用が中心となりました。今後も外科領域のパイプラインであります粘膜隆起材や次世代止血材及び再生医療領域の歯槽骨再建材やドラッグ・デリバリー・システム領域における開発等、継続的に研究開発費が必要となると想定されます。
③ 当連結会計年度の経営成績の分析
「3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の概要 ①経営成績の分析」に記載のとおりです。
④ 当連結会計年度の財政状態の分析
「3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の概要 ②財政状態の分析」に記載のとおりです。
⑤ 資本の財源及び資金の流動性についての分析・キャッシュ・フローの分析
(キャッシュ・フローの分析)
「3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の概要 ③キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりです。
(資金の需要)
当社グループは、米国マサチューセッツ工科大学からライセンス供与を受け、独占的・全世界事業化権を保有している自己組織化ペプチド技術を基盤技術として、外科領域・再生医療領域・DDS領域における医療機器等の研究開発を行っております。当社グループは研究開発型企業であり、当社グループの資金需要のうち主なものは、研究開発費用、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。
(資金の調達及び流動性)
当社グループは医療製品事業においてグローバルに展開している吸収性局所止血材の製品販売による売上収入を計上し、主に欧米・アジア・南米地域における販売権許諾等の契約一時金やマイルストーンペイメント収入を獲得してまいります。また親子会社間での研究開発において基礎研究の共有・効率化も進んでいることから、業務効率化による諸経費の節減等にも注力し販売費及び一般管理費の圧縮にも取り組んでまいります。
また、当社グループの研究開発及び事業運営を進めるための十分な資金確保に向けて、2019年3月に米国においてバイオ業界への投資に多くの実績を有する投資ファンドのハイツ・キャピタル・マネジメント・インクに対し第三者割当による第1回無担保転換社債型新株予約権付社債を発行し、2019年4月に1,299,990千円の調達をしております。さらに、第20回新株予約権(行使価額修正条項付)及び第21回新株予約権も発行し資金調達を実行し、その内、第20回新株予約権の全数の行使が2019年8月16日に完了し、779,173千円を調達しております。
また、第23回新株予約権の発行及び行使も2020年1月より行われ、2020年3月12日までに683,763千円を調達しましたが、新型コロナウイルスの影響により当社を含む上場企業の株式が全般的に暴落し、行使の進行が難しくなりました。これを受けて直ちに無担保転換社債型新株予約権付社債及び新株予約権の条件を見直し、新たに第2回及び第3回無担保転換社債型新株予約権付社債、第24回新株予約権及び第25回新株予約権を発行することで、当初のファイナンス条件を上回る契約を締結することができました。
この結果、新株予約権の払込金等により319,304千円を2020年4月30日に、第24回新株予約権の行使により2020年6月末日までに1,913,380千円を調達することができております。
しかしながら、今後も新株予約権の行使に関しては株価下落などにより当初想定した資金調達を確保できないリスクもあります。そのため、当該リスクに備えるためにも新たな資金調達手段の検討を進めてまいります。その他の機動的な資金調達手段として、株式会社りそな銀行との間で借入コミットメントライン契約を締結しており、別途借入枠の設定も継続して更新しております。
⑥ 経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
第2 事業の状況 1経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (2)経営戦略等及び(3)目標とする経営指標 に記載のとおりとなっております。当連結会計年度の達成状況につきまして、連結事業収益につきましては、欧州及びアジア/オセアニア(主にオーストラリア)における製品販売収入により、672,418千円となりました。また、研究開発費については、801,460千円となりました。当期の経営成績ならびに研究開発活動の詳細につきましては「第2 事業の状況 3経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要」ならびに「第2 事業の状況 5研究開発活動 (2)研究開発活動」をご覧ください。
⑦ 経営成績に重要な影響を与える要因について
当社グループは、MITより自己組織化ペプチド技術にかかる特許実施権の許諾を受け、同技術を用いた開発パイプラインの拡充、製品化への研究開発、事業化戦略の立案等の企画機能に特化する戦略を取っています。
中期的に重要な影響を与える要因は主要パイプラインである吸収性局所止血材製品の各国での上市及び製品販売であります。当社グループの事業収益は、止血材製品の開発に係るマイルストーンペイメント及び止血材製品売上が高い比重を占めます。欧州においては2014年1月にCEマーキングの指令適合についての認証を取得したことにより製品販売を開始いたしました。また日本においても2017年4月に臨床試験を開始するための治験計画届のPMDAへの提出を実施し、2019年7月に臨床試験が終了、2020年7月に厚生労働省より製造販売承認を取得いたしました。米国においては臨床試験の開始準備中のステージにあります。従いまして、止血材製品の各国での上市に至る開発状況及び販売状況が、当社グループの損益に大きな影響を及ぼすこととなります。
⑧ 経営戦略の現状と見通し
当社グループは、自己組織化ペプチドを基盤技術として外科領域、再生医療領域、DDS領域において医療機器及び医薬品の開発を進めており、本基盤技術を用いたパイプラインの探索を経て、医療機器を開発し製品の上市を目指し製品販売によって事業収益を確保していくことを基本方針としております。
また製品については販売権等を許諾した事業提携先に対して販売を行うこととしており、販売権等の許諾による対価として契約一時金やマイルストーン収益の獲得によっても事業収益を確保していくこととし、具体的な経営目標を下記と定めております。
・事業化戦略や企画機能に特化して開発パイプラインのラインナップの拡充を図る。
・複数の領域で早期に製品を上市し安定的な製品売上の獲得、シェア拡大に取り組む。
・製造や販売機能は事業提携によって補完するビジネスモデルの更なる体制拡充を図る。
・グローバル展開を図り、製品開発・販売に向けた事業提携による体制を構築する。
外科領域のパイプラインである吸収性局所止血材に関して国内では、再度の臨床試験の開始に向けてPMDAと臨床試験に関するプロトコルについて協議を継続しておりましたが、内視鏡的粘膜下層剥離術下の漏出性出血に対する止血効果等の有効性評価や安全性評価を含めた総合的判断を行うという治験計画を構築し、2017年4月に臨床試験を開始するための治験計画届をPMDAに提出いたしました。本治験は2019年7月に終了し、その後2020年7月に製造販売承認を取得しております。
吸収性局所止血材に関して欧州では、まず内視鏡領域に関しては、2019年6月にFUJIFILMと独占販売の締結を致しました。その他の領域に関しては、複数社との交渉を継続して進めております。
吸収性局所止血材に関して、米国ではまず消化器内視鏡領域において、510(k)のプロセスを活用して臨床試験なしでの承認申請を計画しております。また、アジア・南米では主にオーストラリア・インドネシア等の東南アジアで製品販売を開始し、ブラジル・メキシコ・コロンビア・チリ等で製品販売を開始してまいります。
その他パイプラインについては、歯槽骨再建材の米国での臨床試験を継続し、粘膜隆起材は改良医療機器として臨床試験なしでの承認申請を目指しております。その他では界面活性ペプチド(A6K)をsiRNA核酸医薬のDDS(ドラッグ・デリバリー・システム)として用いる乳がん治療を目的とした医師主導治験が継続しているなどDDS分野での開発も進めてまいります。
⑨ 事業等のリスクに記載した重要事象等についての分析・検討内容及び当該重要事象等を解消し、又は改善する ための対応策
「2 事業等のリスク ⑥継続企業の前提に関する重要事象等」に記載のとおり、当社グループは研究開発費用が先行して計上されることから、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような状況が存在していると認識しております。
当該重要事象等を解消又は改善するために、当社グループは医療製品事業においてグローバルに展開している吸
収性局所止血材の製品販売による売上収入を計上し、主に欧米・アジア・南米地域における販売権許諾等の契約一
時金やマイルストーンペイメント収入を獲得してまいります。また親子会社間での研究開発において基礎研究の共
有・効率化も進んでいることから、業務効率化による諸経費の節減等にも注力し販売費及び一般管理費の圧縮にも
取り組むことで収益構造を改善し、重要事象等の解消に向け取り組んでまいります。
また当社グループの研究開発及び事業運営を進めるための十分な資金確保に向けて、2019年3月に米国においてバイオ業界への投資に多くの実績を有する投資ファンドのハイツ・キャピタル・マネジメント・インク対し第三者割当による第1回無担保転換社債型新株予約権付社債を発行し、2019年4月に1,299,990千円の調達をしております。さらに、第20回新株予約権(行使価額修正条項付)及び第21回新株予約権も発行し資金調達を実行し、その内、第20回新株予約権の全数の行使が2019年8月16日に完了し、779,173千円を調達しております。
第23回新株予約権の発行及び行使も2020年1月より行われ、2020年3月12日までに683,763千円を調達しましたが、新型コロナウイルスの影響により当社を含む上場企業の株式が全般的に暴落し、行使の進行が難しくなりました。これを受けて直ちに無担保転換社債型新株予約権付社債及び新株予約権の条件を見直し、新たに第2回及び第3回無担保転換社債型新株予約権付社債、第24回新株予約権及び第25回新株予約権を発行することで、当初のファイナンス条件を上回る契約を締結することができました。
この結果、新株予約権の払込金等により319,304千円を2020年4月30日に、第24回新株予約権の行使により2020年6月末日までに1,913,380千円を調達することができております。
しかしながら、今後も新株予約権の行使に関しては株価下落などにより当初想定した資金調達を確保できないリスクもあります。そのため、当該リスクに備えるためにも新たな資金調達手段の検討を進めてまいります。その他の機動的な資金調達手段として、株式会社りそな銀行との間で借入コミットメントライン契約を締結しており、別途借入枠の設定も継続して更新しております。

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フルスタックエンジニア

  • 10年以上蓄積したファイナンスデータとAIを掛け合わせて、投資の意思決定を加速させるポジションです。
  • UI からデータベースまで一貫して関われるポジションです。

プロダクトMLエンジニア

  • MLとLLMを掛け合わせ、分析から予測までをスピーディかつ正確な投資体験に落とし込むポジションです。

AI Agent エンジニア

  • 開示資料・決算・企業データを横断し、投資家の意思決定を支援するAI Agent機能を設計・実装するポジションです。
  • RAG・検索・ランキングを含む情報取得/推論パイプラインの設計から運用まで一気通貫で担います。

UI/UXデザイナー

  • IRBANK初の一人目デザイナーとして、複雑な金融情報を美しく直感的に届ける体験をつくるポジションです。

Webメディアディレクター

  • 月間500万PVを超える、大規模DBサイトを運営できます。
  • これから勢いよく伸びるであろうサービスの根幹部分を支えるポジションです。

クラウドインフラ & セキュリティエンジニア

  • Google Cloud 上でマイクロサービス基盤の信頼性・可用性・セキュリティを担うポジションです。
  • 大規模金融データを安全かつ高速に処理するインフラを設計・構築できます。

学生インターン

  • 月間500万PVを超える日本最大級のIRデータプラットフォームの運営に携わり、金融・データ・プロダクトの現場を学生のうちから体験できます。

マーケティングマネージャー

  • IRBANKのブランドと文化の構築。
  • 百万人の現IRBANKユーザーとまだIRBANKを知らない数千万人に対してマーケティングをしてみたい方。