四半期報告書-第16期第1四半期(令和1年5月1日-令和1年7月31日)

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2019/09/13 15:05
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30項目
当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析は、以下のとおりであります。なお、本文中の将来に関する事項は、四半期連結会計期間の末日現在において、当社グループが判断したものであります。
(1) 経営成績の状況
当社グループは米国Massachusetts Institute of Technology(マサチューセッツ工科大学、以下「MIT」という。)のShuguang Zhang博士の発明による自己組織化ペプチド技術を基にした医療製品の開発・製造・販売に引き続き注力しており、主に外科領域では吸収性局所止血材:TDM-621(以下「本止血材」という。)、粘膜隆起材:TDM-644(以下「粘膜隆起材」という。)、癒着防止材:TDM-651(以下「癒着防止材」という。)、再生医療領域では歯槽骨再建材:TDM-711(以下「歯槽骨再建材」という。)および創傷治癒材:TDM-511(以下「創傷治癒材」という。)、ドラッグ・デリバリー・システム(以下「DDS」という。)領域ではsiRNA核酸医薬:TDM-812の開発を行うなど事業展開を進めてまいりました。
[研究開発の状況]
当社グループは、外科医療や再生医療の発展に寄与すべく、自己組織化ペプチド技術を外科領域では本止血材、粘膜隆起材、後出血予防材や癒着防止材等、再生医療領域では歯槽骨再建材および創傷治癒材等、DDS領域ではsiRNA核酸医薬等のパイプラインへ応用し、製品化に向けた研究開発活動を行っております。
外科領域:
本止血材(TDM-621)
日本において内視鏡的粘膜下層剥離術下の漏出性出血に対する止血効果等の有効性評価や安全性評価を含めた総合的判断を行うという治験計画を構築し、2017年4月11日に臨床試験を開始するための治験計画届を独立行政法人医薬品医療機器総合機構(以下「PMDA」という。)に提出しました。今回の治験は消化器内視鏡治療の領域において、本止血材の有効性を従来の止血法と比較する試験です。本治験は2017年8月に開始し、2019年7月に終了しております。今後、2020年4月期第2四半期中に製造販売承認申請を実施する見込みです。
欧州では2014年にCEマークを取得しており現在ヨーロッパ全域において販売中です。中枢神経分野など領域の拡大や、創傷治癒など機能の拡大等、今後も継続して複数の分野で適応拡大を進め、オンリーワンの製品となれるよう価値を一層高めていく方針です。
米国においては引き続き臨床開発戦略の策定中です。止血のみならず、創傷治癒や癒着削減などより高い付加価値がつけられる開発方針を模索しております。
粘膜隆起材(TDM-644)
日本において製品の優位性を高めるため、ペプチドに改良を加えた新たな配列で開発を進めております。開発方針につきPMDAと協議を重ねた結果、性能と安全性が既存製品と同等であることを非臨床試験で十分に検証できれば、臨床試験を必要としない改良医療機器としての申請が妥当との見解が得られております。これを受けて当社では、非臨床試験において必要な検証事項をクリアし、2020年4月期中に製造販売承認申請を実施する見込みです。
後出血予防材
欧州において内視鏡手術時に生じる後出血予防効果に関して、2018年12月10日に適応追加が承認されました。また、オーストラリアにおいても後出血予防効果に関して、2019年9月3日に適応追加が承認されました。術後に起こる後出血は、再手術が必要となることから、患者及び医療機関双方の負担が大きく、強いニーズがあります。本適用追加により、本製品が内視鏡領域で獲得可能な市場は数倍に拡大する可能性があります。
次世代止血材(TDM-623)
欧州においてMITからライセンス供与を受けた自己組織化ペプチド技術をベースとした、本止血材と異なる新規ペプチド配列を用いた開発品です。本止血材より止血効果に優れ、ペプチド原材料価格のコスト低減等の優位性があることから、将来的に主力製品として市場に供給すべく開発を進めてまいります。製造管理・品質管理基準であるGMP(Good Manufacturing Practice)に則ったコマーシャルスケールの製造方法は既に確立しており、現在最終製品を用いた前臨床試験を実施中です。早期に臨床試験に移行させるべく、臨床開発戦略の策定を進めております。
癒着防止材(TDM-651)
2019年4月に米国にて、耳鼻咽喉科領域において、米国食品医薬品局(以下「FDA」という。)より販売承認を受けております。当社グループの米国における初めての上市製品です。本製品は、癒着防止、止血、創傷治癒を同時に行える現状唯一の製品であることから、鼻甲介切除術や鼻中隔形成術などにおいて高い臨床的価値を提供できうるものと期待しております。
再生医療領域:
歯槽骨再建材(TDM-711)
米国での臨床試験で15症例の施術・経過観察が完了し骨形成に良好な結果やデータを得ております。プロトコルに改善の余地があったため、2018年4月期に臨床試験を12症例追加で継続しております。
創傷治癒材(TDM-511)
2015年2月に米国FDAより承認を受け販売の許認可を取得しております。より高い臨床的価値が求められる重度の熱傷や、皮膚がんの分野への進出を目指して、他薬剤とのコンビネーション(抗生物質、抗がん剤等)も視野に入れて研究を進めております。また、巨大市場である美容形成分野にもアクセスすべく、適応拡大を検討しております。
DDS領域:
国立がん研究センターとの「RPN2標的核酸医薬によるトリプルネガティブ乳がん治療」共同プロジェクトにおいて、自己組織化ペプチドA6KをsiRNA核酸医薬のDDSとして提供しておりました。当社は国立がん研究センターと共同でがん幹細胞に対する治療薬や診断方法の特許を取得しており、同分野や関連分野の共同研究/共同開発に向けた取り組みを進めております。
また、広島大学とは悪性胸膜中皮腫を対象疾患とする革新的抗腫瘍核酸医薬に界面活性剤ペプチドを提供し共同開発を進めており、岡山大学とはがん治療法・ホウ素中性子捕捉療法(BNCT)の新たな薬剤開発に関する共同開発を進めております。
[販売進捗の状況]
欧州における止血材に関しては、第1四半期累計の製品販売は67百万円となり前期比81.3%増と大幅に拡大し、過去最高の売上を記録しました。
一方で、消化器内視鏡領域に関して2019年6月13日に欧州子会社とFUJIFILM Europe B.V.(以下「FUJIFILM」という。)との間で欧州全域における本止血材の独占販売契約を締結いたしました。今期下半期より、FUJIFILMが有する幅広い顧客基盤に対して共同で売り込むことで、営業時間の大幅な短縮と即時の顧客カバレッジの拡大を目指してまいります。
その他の領域である心臓血管外科領域や消化器外科領域については、引き続き候補先と契約締結に向け交渉を進めてまいります。
さらに、中東や東欧でも販売体制の見直しを実施し、今後の売上に寄与してまいります。
引き続き、ドイツ、英国を成長の柱としつつ、FUJIFILMとのパートナーシップを活かしてさらなる成長を目指して参ります。
アジア/オセアニアでは、自社の直接販売に切り替えたことが成功し、第1四半期累計の製品販売は72百万円となり前期比412.2%増と大幅に拡大し、過去最高の売上を記録しました。昨年の売上の中心であったオーストラリア西部から、人口の多いオーストラリア東部(Queensland地区等)での活動を増加させたことにより、医療機関をより幅広く取り込めたことで前連結会計期間の売上の伸びが引き続き堅調に推移し、計画比では上回る進捗となっております。
現在の販売領域は主に耳鼻咽喉科ですが、今期はそれに加え内視鏡や腹腔鏡手術などの新たな領域での販売も見込めることから、オーストラリアにおける売上はさらに拡大するものと考えております。
米国では、2019年4月に耳鼻咽喉科領域の癒着防止材兼止血材「PuraSinus」の販売承認を受けました。米国内で
の本領域は約200億円の規模を有する市場であると想定されます。本領域はオーストラリアにおいて既に成功を収め
ている分野であるため、オーストラリアの事例にならい、直販で販売を開始し早期に一定の成果を挙げることを目指して販売体制の準備を進めております。
このような結果、第1四半期連結累計期間の業績については、本止血材の製品販売は欧州で67,591千円、アジア/オセアニアで72,194千円、中南米で1,867千円をそれぞれ計上し、事業収益141,652千円(前年同四半期比89,208千円増加)と前年同四半期の約2.7倍となり、ほぼ通期計画の通り推移しております。
また、費用面に関しても通期計画の範囲内で推移しており、その結果、経常損失793,892千円(前年同四半期は経常損失605,307千円)、親会社株主に帰属する四半期純損失838,500千円(前年同四半期は親会社株主に帰属する四半期純損失625,597千円)となりました。
(2) 財政状態の状況
当第1四半期連結会計期間における総資産は3,859,480千円(前連結会計年度末比233,146千円の減少)となりました。
流動資産につきましては、3,832,071千円(同234,725千円の減少)となりました。これは主に、現金及び預金の減少164,029千円及びたな卸資産の減少81,884千円によるものです。
固定資産につきましては、27,409千円(同1,578千円の増加)となりました。これは主に、投資その他の資産に含まれる敷金の増加2,545千円によるものです。
流動負債につきましては、1,083,806千円(同195,830千円の減少)となりました。これは主に、未払金の減少223,277千円によるものです。
純資産につきましては、1,475,684千円(同37,316千円の減少)となりました。これは主に、資本金及び資本剰余金のそれぞれ315,987千円の増加及び為替換算調整勘定の増加152,912千円がある一方、親会社株主に帰属する四半期純損失による利益剰余金の減少838,500千円があることによるものです。
(3) 経営方針・経営戦略等
第1四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(4) 事業上及び財務上の対処すべき課題
第1四半期連結累計期間において新たに発生した事業上及び財務上の対処すべき課題はありません。
(5) 研究開発活動
第1四半期連結累計期間における当社グループの研究開発費の総額は182,222千円であり、主な研究開発活動として下記のとおり実施いたしました。
①外科領域
A 吸収性局所止血材(TDM-621)
当社グループは、内視鏡的粘膜下層剥離術下の漏出性出血に対する止血効果等の有効性評価や安全性評価を含めた総合的判断を行うという治験計画を構築し、2017年4月11日に臨床試験を開始するための治験計画届を独立行政法人医薬品医療機器総合機構(以下「PMDA」という。)に提出しました。今回の治験は消化器内視鏡治療の領域において、本止血材の有効性を従来の止血法と比較する試験です。本治験は2017年8月に開始し、2019年7月に終了しております。今後、2020年4月期第2四半期中に製造販売承認申請を実施する見込みです。
欧州では2014年にCEマークを取得しており現在ヨーロッパ全域において販売中です。中枢神経分野など領域の拡大や、創傷治癒など機能の拡大など、今後も継続して複数の分野で適応拡大を進め、オンリーワンの製品となれるよう価値を一層高めていく方針です。
米国においては引き続き臨床開発戦略の策定中です。止血のみならず、創傷治癒や癒着削減などより高い付加価値がつけられる開発方針を模索しております。
B 粘膜隆起材(TDM-644)・血管閉塞材(TDM-631)
当社グループは、製品の優位性を高めるため、ペプチドに改良を加えた新たな配列で開発を進めております。開発方針につきPMDA協議を重ねた結果、性能と安全性が既存製品と同等であることを非臨床試験で十分に検証できれば、臨床試験を必要としない改良医療機器としての申請が妥当との見解が得られております。これを受けて当社では、非臨床試験において必要な検証事項をクリアし、2020年4月期第2四半期中に製造販売承認申請を実施する見込みです。
C 後出血予防材
欧州において内視鏡手術時に生じる後出血予防効果に関して、2018年12月10日に適応追加が承認されました。術後に起こる後出血は再手術が必要となることから、患者及び医療機関双方の負担が大きく、強いニーズがあります。本適用追加により、本製品が内視鏡領域で獲得可能な市場は数倍に拡大する可能性があります。
D 次世代止血材(TDM-623)
欧州においてMITからライセンス供与を受けた自己組織化ペプチド技術をベースとした、本止血材と異なる新規ペプチド配列を用いた開発品です。本止血材より止血効果に優れ、ペプチド原材料価格のコスト低減等の優位性があることから、将来的に主力製品として市場に供給すべく開発を進めてまいります。GMPによるコマーシャルスケールの製造方法は既に確立しており、現在最終製品を用いた前臨床試験を実施中です。早期に臨床試験に移行させるべく、臨床開発戦略の策定を進めております。
E 癒着防止材(TDM-651)
2019年4月に米国にて、耳鼻咽喉科領域において、米国食品医薬品局(以下「FDA」という。)より販売承認を受けております。当社グループの米国における初めての上市製品です。本製品は、癒着防止、止血、創傷治癒を同時に行える現状唯一の製品であることから、鼻甲介切除術や鼻中隔形成術などにおいて高い臨床的価値を提供できうるものと期待しております。
② 再生医療領域
A 歯槽骨再建材(TDM-711)
当社グループでは、自己組織化ペプチド技術を基礎技術とした再生医療領域における骨再建材の開発を進めております。米国での臨床試験で15症例の施術・経過観察が完了し骨形成に良好な結果やデータを得ております。プロトコルに改善の余地があったため、2018年4月期に臨床試験を12症例追加で継続しております。
B 創傷治癒材(TDM-511)
当社グループは、自己組織化ペプチド技術を基礎技術とした再生医療領域における皮膚再建材の開発を進めております。2015年2月に米国FDAより承認を受け販売の許認可を取得しております。より高い臨床的価値が求められる重度の熱傷や、皮膚がんの分野への進出を目指して、他薬剤とのコンビネーション(抗生物質、抗がん剤、等)も視野に入れて研究を進めております。また、巨大市場である美容形成分野にもアクセスすべく、適応拡大を検討しております。
③ DDS領域
当社は国立がん研究センターとの「RPN2標的核酸医薬によるトリプルネガティブ乳がん治療」共同プロジェクトにおいて自己組織化ペプチドA6KをsiRNA核酸医薬のDDSとして提供しておりました。当社は国立がん研究センターと共同でがん幹細胞に対する治療薬や診断方法の特許を取得しており、同分野や関連分野の共同研究/共同開発に向けた取り組みを進めております。
また広島大学とは悪性胸膜中皮腫を対象疾患とする革新的抗腫瘍核酸医薬に界面活性剤ペプチドを提供し共同開発を進めており、岡山大学とはがん治療法・ホウ素中性子捕捉療法(BNCT)の新たな薬剤開発に関する共同開発を進めております。
<用語解説>(50音順、アルファベット)
*自己組織化ペプチド
生理的条件下(中性pH、塩の存在)に置くと、ペプチド分子同士が規則的に集合し、ナノファイバーを形成する
ペプチド群。
*510(k)
既存の医療機器と同等の機能を有する医療機器の登録制度。
*DDS
必要な薬物を必要な部位で必要な長さの時間、作用させるための薬物送達システム(工夫や技術)。
Drug Delivery Systemの略称。
(6) 事業等のリスクに記載した重要事象等についての分析・検討内容及び当該重要事象等を解消し、又は改善するた
めの対応策
「1 事業等のリスク」に記載のとおり、当社グループは研究開発費用が先行して計上されることから、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような状況が存在していると認識しております。
今後、当社グループは当該状況をいち早く解消し、経営基盤の安定化を実現するために以下の改善策に取り組んでまいります。
事業収益の確保に向け当社グループは、主力製品である吸収性局所止血材について欧州では2019年6月に欧州全域をカバーする販売提携を実施しております。販売パートナーの顧客基盤も活用し、より広範囲により多くの医療施設をターゲットに製品の拡大を進めてまいります。また、吸収性局所止血材と粘膜隆起材に関しては、国内において販売権許諾契約を締結済であり、製造販売承認の取得に伴いマイルストーンペイメントの獲得が見込めるため、さらなる開発進展に取り組んでまいります。さらに、欧州で吸収性局所止血材や次世代止血材、米国で癒着防止材等の各パイプラインの販売権許諾やライセンス付与を進め、契約一時金や共同研究費の確保を目指してまいります。一方で、グループ全体でコスト削減を進め、製品の原価低減に努めるとともに、研究開発に関してはグループ間で基礎研究の共有や効率化を推進し、一般管理費においても業務効率化による諸経費の削減等にも注力することで費用を圧縮し、収益構造の改善に努めてまいります。
また、当社グループの研究開発及び事業運営を進めるための十分な資金確保に向けて、2019年3月に米国においてバイオ業界への投資に多くの実績を有する投資ファンドのハイツ・キャピタル・マネジメント・インクに対し第三者割当による第1回無担保転換社債型新株予約権付社債を発行し、2019年4月に1,299百万円を調達しております。
さらに、第20回新株予約権(行使価額修正条項付)及び第21回新株予約権も発行し資金調達を実行し、その内第20回新株予約権の全数の行使が2019年8月16日に完了し、779百万円を調達し、第21回新株予約権に関しても、今後行使されるものと見込んでおります。しかしながら、今後の新株予約権の行使に関しては株価下落などにより当初想定した資金調達が確保できないリスクもあります。そのため、当該リスクに備えるためにも新たな資金調達手段の検討を進めてまいります。

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