訂正有価証券報告書-第74期(平成30年6月1日-令和1年5月31日)
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 経営成績の状況
当連結会計年度における世界経済は、2018年後半から欧州、中国を中心に成長が鈍化するとともに、米中貿易摩擦、英国のEU離脱問題、地政学リスクの高まりなどにより、先行きの不透明さが増しました。その中でわが国の経済は、輸出の伸びが鈍化したものの、民間消費、設備投資などが底堅く推移したことなどから、全体では緩やかな成長となりました。
国内建材市場は、2018年度の新設住宅着工戸数が95.3万戸(前年度比0.7%増)と前年度をわずかに上回りました。また、非木造建築物着工床面積は75,285千㎡(前年度比3.6%減)と前年度を下回りました。
アルミニウム形材の国内市場は、中国経済の減速を背景とした需要の減少などにより、前年度を下回りました(前年度比1.3%減)。
商業施設市場は、小売業の人手不足や人件費上昇を背景に既存店の改装及び省力化に向けた投資がある一方、新規出店数は減少しました(前年度比6.0%減)。
海外市場は、輸送分野の軽量化需要に伴いアルミニウム押出形材が増加傾向にあるものの、欧州では自動車排ガス規制を背景とし、自動車販売数が減少しました。
このような環境下、当社は将来の市場構造変化に対応した事業ポートフォリオの構築に向け、基本方針を『変革と価値創造~安定かつ成長可能な事業構造へ~』とする2019年5月期~2021年5月期までの中期経営計画を推進し、「収益改善」「成長事業、グローバルシナジーの拡大」「次なる事業領域の開拓」に向けた諸施策の展開を進めております。
以上の結果、当連結会計年度の業績は、建材事業や国際事業での売上の増加、商業施設事業でのコクヨ株式会社のストア事業承継などにより、売上高は3,377億89百万円(前連結会計年度比2.9%増)と増収となりましたが、アルミニウム形材市場の縮小や小売業の新規出店の減少、また厳しい競争環境や資材価格、物流費などの上昇、海外での事業環境変化などにより、営業利益は7億38百万円(前連結会計年度比38.6%減)、経常利益は6億16百万円(前連結会計年度比59.9%減)となりました。親会社株主に帰属する当期純損失は14億19百万円(前連結会計年度は7億31百万円の親会社株主に帰属する当期純損失)となりました。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。
(建材事業)
建材事業につきましては、収益力の向上に努めるとともに、新商品の拡販と販売力の強化を進めてまいりました。
ビル建材事業では、基幹サッシ『MTG-70R』の防火タイプや高性能省エネサッシ『ARM-S Uシリーズ』の自然換気窓を発売しシリーズ強化を図るなど、市場競争力の向上に注力してまいりました。
住宅建材事業では、基幹サッシ『アルジオ』の商品ラインアップ強化やインテリア・ウォールエクステリア商品の販売拡大に注力いたしました。インテリア建材におきましては、クローゼットハンドル・ドアレバーハンドル・引戸引手『NT HANDLE』が「2018年度グッドデザイン賞」を受賞いたしました。
エクステリア建材事業では、空間を自由に演出できる『U.スタイル アゼスト』やスタイリッシュなデザインの『スカイリード』など、強みであるカーポートの拡販に注力いたしました。また、昨年発生した台風、地震による災害に対し、フェンスやカーポートなどの復興需要に対応いたしました。
また、建材事業にて開発しました高断熱機能を付加した『DI窓(ダイナミックインシュレーション窓)』が、「平成30年度地球温暖化防止活動環境大臣表彰」を受賞いたしました。
以上の結果、ビル分野での大型物件増、エクステリア分野での需要増や販売強化などにより、売上高は2,055億63百万円(前連結会計年度比4.4%増)となりました。利益については、売上の増加に加え、一部商品の価格改定や生産部門の収益改善などにより、セグメント利益7億49百万円(前連結会計年度は、21億7百万円のセグメント損失)となりました。
(マテリアル事業)
マテリアル事業につきましては、合金開発から加工までの一貫生産体制、大型形材の高精度加工への対応などの強みを生かした受注拡大とともに、輸送分野の拡大に向けた取り組みを進めてまいりました。一方、米中貿易摩擦を背景とし、国内のアルミニウム押出形材市場が減少するなど、厳しい事業環境となりました。
以上の結果、形材市場での需要減や在庫調整に伴う受注量の減少などにより、売上高は454億58百万円(前連結会計年度比1.6%減)となりました。利益については、形材の受注量減少や形材市場での厳しい競争環境などにより、セグメント利益28億2百万円(前連結会計年度比26.5%減)となりました。
(商業施設事業)
商業施設事業につきましては、小売業の人手不足に対応する省力化商品の提案、拡販などを進めるとともに、コクヨ株式会社からのストア事業の承継を完了し、将来に向けた事業拡大の基盤を整備しました。一方、小売業の新店や投資が急激に減少するなど、厳しい事業環境となりました。
以上の結果、2018年1月にコクヨ株式会社のストア事業を承継したことなどにより、売上高は395億67百万円(前連結会計年度比2.5%増)となりました。利益については、小売業の新規出店減少やそれを背景とした厳しい競争環境、資材価格や物流費の高騰、承継業務引継ぎに係る販管費の増加などにより、セグメント利益48百万円(前連結会計年度比95.5%減)となりました。
(国際事業)
国際事業につきましては、軽量化ニーズによるアルミニウム形材の需要が増加する自動車や鉄道などの輸送分野を中心とした案件の獲得に注力いたしました。この取り組みにより、欧州子会社 STEP-G(ST Extruded Products Group)が Volkswagen Groupより電気自動車向けバッテリーフレーム用部材を受注するなど、将来の収益につながる案件が具体化しました。また、注力する輸送分野への押出製品の供給力強化を目的とし、アルミニウムビレット鋳造事業(ドイツ連邦共和国)の譲受を決定いたしました。一方、欧州での経済の減速や排ガス規制に伴う自動車販売数の減少など、厳しい事業環境となりました。
以上の結果、輸送分野の需要獲得などにより、売上高は470億75百万円(前連結会計年度比1.1%増)となりました。利益については、欧州経済の減速や自動車販売数減少などの事業環境変化、Thai Metal Aluminium Co.,
Ltd.の条件付取得対価の確定によって追加認識したのれんの過年度分償却が発生したことなどにより、セグメント損失27億4百万円(前連結会計年度は、15億35百万円のセグメント損失)となりました。
② 財政状態の状況
当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末に比べ68億34百万円減少し、2,624億26百万円となりました。これは、現金及び預金が29億96百万円増加したものの、流動資産その他に含まれる短期預け金が74億91百万円、投資有価証券が26億16百万円、それぞれ減少したことが主な要因であります。
当連結会計年度末の負債は、前連結会計年度末に比べ28億43百万円減少し、1,803億38百万円となりました。これは、電子記録債務が35億76百万円、未払消費税等のその他流動負債が14億81百万円、それぞれ増加したものの、1年内償還予定の転換社債型新株予約権付社債が75億円減少したことが主な要因であります。なお、当連結会計年度末の純資産は、前連結会計年度末に比べ39億91百万円減少し、820億87百万円となりました。
③ キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ44億61百万円減少の256億2百万円(前連結会計年度比14.8%減)となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果、得られた資金は、前連結会計年度に比べて51億26百万円増加の126億56百万円(前連結会計年度比68.1%増)となりました。これは、仕入債務の増加やたな卸資産の増加額が減少したことなどによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果、使用した資金は、前連結会計年度に比べて48億51百万円減少の75億50百万円(前連結会計年度比39.1%減)となりました。これは、有形固定資産の取得による支出が減少したことなどによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果、使用した資金は、前連結会計年度に比べて234億99百万円増加の95億24百万円(前連結会計年度は139億75百万円の収入)となりました。これは、長期借入れによる収入の減少や社債の償還による支出などによるものであります。
④ 生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1.金額は製造原価によっており、セグメント間の内部振替前の数値によっております。
2.上記の金額には消費税等は含まれておりません。
b.仕入実績
当連結会計年度における仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1.金額は、実際仕入金額によっております。
2.上記の金額には消費税等は含まれておりません。
c.受注状況
当連結会計年度における建材事業の受注状況を示すと、次のとおりであります。
(注) 上記の金額には消費税等は含まれておりません。
d.販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 上記の金額には消費税等は含まれておりません。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表はわが国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して作成しております。この連結財務諸表の作成には、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要としております。経営者はこれらの見積りについて過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しておりますが、特に次の重要な会計方針が連結財務諸表作成における重要な見積りの判断に大きな影響を及ぼすと考えております。
a.貸倒引当金
当社グループは貸倒れが懸念される特定の債権については、個別に回収可能性を勘案し、回収不能見込額に基づき貸倒引当金を計上しております。また、その他の一般債権についても、貸倒実績率を勘案して貸倒引当金を計上しております。なお、将来相手先の財務状況が悪化し支払能力が低下した場合には、引当金の追加計上又は貸倒損失が発生する可能性があります。また、貸倒損失の発生により、貸倒実績率が上昇し、一般債権に係る貸倒引当金の追加計上の可能性があります。
b.投資有価証券の減損
当社グループでは、時価のある有価証券については時価法を、時価のない有価証券については原価法を採用しております。時価のある有価証券については、期末における時価が取得原価に比べ50%以上下落した場合には減損処理し、30%から50%の下落の場合には、当該有価証券発行会社の業績等を勘案し、必要に応じ減損処理しております。時価のない有価証券については、その実質価額が取得原価に比べ著しく下落した場合、回復の見込が確実と認められる場合を除き、減損処理しております。
当社グループでは投資有価証券について必要な減損処理をこれまでに行ってきており、現状では減損すべき投資有価証券はありませんが、将来の市況悪化又は投資先の業績不振により、現在の簿価に反映されていない損失又は簿価の回収不能が発生し、減損処理が必要となる可能性があります。
c.固定資産の減損
当社グループは、「固定資産の減損に係る会計基準」(「固定資産の減損に係る会計基準の設定に関する意見書」(企業会計審議会))および「固定資産の減損に係る会計基準の適用指針」(企業会計基準適用指針第6号)等を適用しております。将来、企業収益が大幅に低下する場合、経済環境の著しい悪化および市場価格の著しい下落等により、固定資産の減損処理が必要となる可能性があります。
d.退職給付費用及び退職給付に係る債務
当社グループの従業員の退職給付に備えるための退職給付費用及び債務は、数理計算上で設定される割引率、将来の報酬水準、退職率、死亡率等の前提条件や長期期待運用収益率に基づいて算出しております。実際の結果が前提条件と異なる場合、又は前提条件が変更された場合、その影響は累積され、将来にわたって規則的に認識されるため、一般的には将来期間において認識される費用及び債務に影響を与える可能性があります。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.概要
当連結会計年度の売上高は、3,377億89百万円(前連結会計年度比2.9%増)と増収となりましたが、営業利益は7億38百万円(前連結会計年度比38.6%減)、経常利益は6億16百万円(前連結会計年度比59.9%減)、親会社株主に帰属する当期純損失は14億19百万円(前連結会計年度は、7億31百万円の親会社株主に帰属する当期純損失)となりました。
b.営業利益
営業利益は、前連結会計年度と比べ4億63百万円減少の7億38百万円となりました。営業利益のセグメント毎の分析については、「第2 事業の状況 3経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要」に記載しております。
c.営業外損益と経常利益
経常利益は、前連結会計年度と比べ9億20百万円減少の6億16百万円となりました。
d.特別損益と税金等調整前当期純損失
税金等調整前当期純損失は、4億87百万円となりました。これは、投資有価証券売却益60百万円などを特別利益に、減損損失7億60百万円、固定資産除却損3億36百万円などを特別損失に計上したことによります。
e.親会社株主に帰属する当期純損失
税金費用(法人税、住民税及び事業税、過年度法人税等と法人税等調整額の合計額)は、前連結会計年度と比べ8億95百万円減少の6億67百万円となりました。
非支配株主に帰属する当期純利益は2億64百万円となりました。
この結果、親会社株主に帰属する当期純損失は14億19百万円となりました。
f.資産
当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末に比べ68億34百万円減少し、2,624億26百万円となりました。流動資産は、現金及び預金が29億96百万円、商品及び製品等のたな卸資産が17億90百万円、受取手形及び売掛金が10億72百万円、それぞれ増加したものの、流動資産その他に含まれる短期預け金が74億91百万円減少したことなどにより、前連結会計年度末に比べ19億99百万円減少の1,320億21百万円となりました。固定資産は、繰延税金資産が13億28百万円増加したものの、有形固定資産が30億74百万円、投資有価証券が26億16百万円、それぞれ減少したことなどにより、前連結会計年度末に比べ48億34百万円減少の1,304億4百万円となりました。
g.負債
当連結会計年度末の負債は、前連結会計年度末に比べ28億43百万円減少し、1,803億38百万円となりました。流動負債は、電子記録債務が35億76百万円、未払消費税等のその他流動負債が14億81百万円、それぞれ増加したものの、1年内償還予定の転換社債型新株予約権付社債が75億円、短期借入金が41億11百万円、それぞれ減少したことなどにより、前連結会計年度末に比べ55億97百万円減少の1,013億64百万円となりました。固定負債は、長期借入金が25億16百万円増加したことなどにより、前連結会計年度末に比べ27億53百万円増加の789億73百万円となりました。
h.純資産
当連結会計年度末の純資産は、前連結会計年度末に比べ39億91百万円減少し、820億87百万円となりました。これは、その他有価証券評価差額金が18億59百万円、利益剰余金が17億43百万円、それぞれ減少したことが主な要因であります。なお、自己資本比率は30.2%(前連結会計年度末は31.0%)となりました。
③ 資本の財源及び資金の流動性についての分析
当社グループの資金の状況については、「第2 事業の状況 3経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要」に記載のとおりであります。
資本の財源及び資金の流動性については、次のとおりであります。
当社グループは、営業活動によるキャッシュ・フローのほか、銀行などの金融機関からの借入、資本市場における社債の発行等により、必要資金を調達しております。運転資金は基本的に内部資金からの充当及び短期借入による調達を基本としており、設備投資やその他の投資資金の調達については、金融機関からの長期借入及び社債の発行等を基本としております。
また、流動性に関しては、財務柔軟性を確保するため、金融機関とのコミットメントラインの契約、債権の流動化による調達手段の多様化を図り、現金及び現金同等物の残高が適正になるように努めております。
その結果、当連結会計年度末における有利子負債は前連結会計年度末に比べて85億82百万円減少の711億36百万円となりました。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は256億2百万円となりました。
④ 経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等については、「第2 事業の状況 1経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりであります。
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 経営成績の状況
当連結会計年度における世界経済は、2018年後半から欧州、中国を中心に成長が鈍化するとともに、米中貿易摩擦、英国のEU離脱問題、地政学リスクの高まりなどにより、先行きの不透明さが増しました。その中でわが国の経済は、輸出の伸びが鈍化したものの、民間消費、設備投資などが底堅く推移したことなどから、全体では緩やかな成長となりました。
国内建材市場は、2018年度の新設住宅着工戸数が95.3万戸(前年度比0.7%増)と前年度をわずかに上回りました。また、非木造建築物着工床面積は75,285千㎡(前年度比3.6%減)と前年度を下回りました。
アルミニウム形材の国内市場は、中国経済の減速を背景とした需要の減少などにより、前年度を下回りました(前年度比1.3%減)。
商業施設市場は、小売業の人手不足や人件費上昇を背景に既存店の改装及び省力化に向けた投資がある一方、新規出店数は減少しました(前年度比6.0%減)。
海外市場は、輸送分野の軽量化需要に伴いアルミニウム押出形材が増加傾向にあるものの、欧州では自動車排ガス規制を背景とし、自動車販売数が減少しました。
このような環境下、当社は将来の市場構造変化に対応した事業ポートフォリオの構築に向け、基本方針を『変革と価値創造~安定かつ成長可能な事業構造へ~』とする2019年5月期~2021年5月期までの中期経営計画を推進し、「収益改善」「成長事業、グローバルシナジーの拡大」「次なる事業領域の開拓」に向けた諸施策の展開を進めております。
以上の結果、当連結会計年度の業績は、建材事業や国際事業での売上の増加、商業施設事業でのコクヨ株式会社のストア事業承継などにより、売上高は3,377億89百万円(前連結会計年度比2.9%増)と増収となりましたが、アルミニウム形材市場の縮小や小売業の新規出店の減少、また厳しい競争環境や資材価格、物流費などの上昇、海外での事業環境変化などにより、営業利益は7億38百万円(前連結会計年度比38.6%減)、経常利益は6億16百万円(前連結会計年度比59.9%減)となりました。親会社株主に帰属する当期純損失は14億19百万円(前連結会計年度は7億31百万円の親会社株主に帰属する当期純損失)となりました。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。
(建材事業)
建材事業につきましては、収益力の向上に努めるとともに、新商品の拡販と販売力の強化を進めてまいりました。
ビル建材事業では、基幹サッシ『MTG-70R』の防火タイプや高性能省エネサッシ『ARM-S Uシリーズ』の自然換気窓を発売しシリーズ強化を図るなど、市場競争力の向上に注力してまいりました。
住宅建材事業では、基幹サッシ『アルジオ』の商品ラインアップ強化やインテリア・ウォールエクステリア商品の販売拡大に注力いたしました。インテリア建材におきましては、クローゼットハンドル・ドアレバーハンドル・引戸引手『NT HANDLE』が「2018年度グッドデザイン賞」を受賞いたしました。
エクステリア建材事業では、空間を自由に演出できる『U.スタイル アゼスト』やスタイリッシュなデザインの『スカイリード』など、強みであるカーポートの拡販に注力いたしました。また、昨年発生した台風、地震による災害に対し、フェンスやカーポートなどの復興需要に対応いたしました。
また、建材事業にて開発しました高断熱機能を付加した『DI窓(ダイナミックインシュレーション窓)』が、「平成30年度地球温暖化防止活動環境大臣表彰」を受賞いたしました。
以上の結果、ビル分野での大型物件増、エクステリア分野での需要増や販売強化などにより、売上高は2,055億63百万円(前連結会計年度比4.4%増)となりました。利益については、売上の増加に加え、一部商品の価格改定や生産部門の収益改善などにより、セグメント利益7億49百万円(前連結会計年度は、21億7百万円のセグメント損失)となりました。
(マテリアル事業)
マテリアル事業につきましては、合金開発から加工までの一貫生産体制、大型形材の高精度加工への対応などの強みを生かした受注拡大とともに、輸送分野の拡大に向けた取り組みを進めてまいりました。一方、米中貿易摩擦を背景とし、国内のアルミニウム押出形材市場が減少するなど、厳しい事業環境となりました。
以上の結果、形材市場での需要減や在庫調整に伴う受注量の減少などにより、売上高は454億58百万円(前連結会計年度比1.6%減)となりました。利益については、形材の受注量減少や形材市場での厳しい競争環境などにより、セグメント利益28億2百万円(前連結会計年度比26.5%減)となりました。
(商業施設事業)
商業施設事業につきましては、小売業の人手不足に対応する省力化商品の提案、拡販などを進めるとともに、コクヨ株式会社からのストア事業の承継を完了し、将来に向けた事業拡大の基盤を整備しました。一方、小売業の新店や投資が急激に減少するなど、厳しい事業環境となりました。
以上の結果、2018年1月にコクヨ株式会社のストア事業を承継したことなどにより、売上高は395億67百万円(前連結会計年度比2.5%増)となりました。利益については、小売業の新規出店減少やそれを背景とした厳しい競争環境、資材価格や物流費の高騰、承継業務引継ぎに係る販管費の増加などにより、セグメント利益48百万円(前連結会計年度比95.5%減)となりました。
(国際事業)
国際事業につきましては、軽量化ニーズによるアルミニウム形材の需要が増加する自動車や鉄道などの輸送分野を中心とした案件の獲得に注力いたしました。この取り組みにより、欧州子会社 STEP-G(ST Extruded Products Group)が Volkswagen Groupより電気自動車向けバッテリーフレーム用部材を受注するなど、将来の収益につながる案件が具体化しました。また、注力する輸送分野への押出製品の供給力強化を目的とし、アルミニウムビレット鋳造事業(ドイツ連邦共和国)の譲受を決定いたしました。一方、欧州での経済の減速や排ガス規制に伴う自動車販売数の減少など、厳しい事業環境となりました。
以上の結果、輸送分野の需要獲得などにより、売上高は470億75百万円(前連結会計年度比1.1%増)となりました。利益については、欧州経済の減速や自動車販売数減少などの事業環境変化、Thai Metal Aluminium Co.,
Ltd.の条件付取得対価の確定によって追加認識したのれんの過年度分償却が発生したことなどにより、セグメント損失27億4百万円(前連結会計年度は、15億35百万円のセグメント損失)となりました。
② 財政状態の状況
当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末に比べ68億34百万円減少し、2,624億26百万円となりました。これは、現金及び預金が29億96百万円増加したものの、流動資産その他に含まれる短期預け金が74億91百万円、投資有価証券が26億16百万円、それぞれ減少したことが主な要因であります。
当連結会計年度末の負債は、前連結会計年度末に比べ28億43百万円減少し、1,803億38百万円となりました。これは、電子記録債務が35億76百万円、未払消費税等のその他流動負債が14億81百万円、それぞれ増加したものの、1年内償還予定の転換社債型新株予約権付社債が75億円減少したことが主な要因であります。なお、当連結会計年度末の純資産は、前連結会計年度末に比べ39億91百万円減少し、820億87百万円となりました。
③ キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ44億61百万円減少の256億2百万円(前連結会計年度比14.8%減)となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果、得られた資金は、前連結会計年度に比べて51億26百万円増加の126億56百万円(前連結会計年度比68.1%増)となりました。これは、仕入債務の増加やたな卸資産の増加額が減少したことなどによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果、使用した資金は、前連結会計年度に比べて48億51百万円減少の75億50百万円(前連結会計年度比39.1%減)となりました。これは、有形固定資産の取得による支出が減少したことなどによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果、使用した資金は、前連結会計年度に比べて234億99百万円増加の95億24百万円(前連結会計年度は139億75百万円の収入)となりました。これは、長期借入れによる収入の減少や社債の償還による支出などによるものであります。
④ 生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 金額(百万円) | 前期比(%) |
| 建材事業 | 89,510 | 103.3 |
| マテリアル事業 | 41,286 | 99.6 |
| 商業施設事業 | 9,616 | 99.0 |
| 国際事業 | 44,368 | 101.3 |
| 合計 | 184,782 | 101.7 |
(注) 1.金額は製造原価によっており、セグメント間の内部振替前の数値によっております。
2.上記の金額には消費税等は含まれておりません。
b.仕入実績
当連結会計年度における仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 金額(百万円) | 前期比(%) |
| 建材事業 | 66,486 | 102.7 |
| マテリアル事業 | 189 | 172.8 |
| 商業施設事業 | 20,262 | 104.5 |
| 国際事業 | 45 | 118.0 |
| 合計 | 86,984 | 103.2 |
(注) 1.金額は、実際仕入金額によっております。
2.上記の金額には消費税等は含まれておりません。
c.受注状況
当連結会計年度における建材事業の受注状況を示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 受注高(百万円) | 前期比(%) | 受注残高(百万円) | 前期比(%) |
| 建材事業 (ビル工事物件) | 60,193 | 97.7 | 49,420 | 98.5 |
(注) 上記の金額には消費税等は含まれておりません。
d.販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 金額(百万円) | 前期比(%) |
| 建材事業 | 205,563 | 104.4 |
| マテリアル事業 | 45,458 | 98.4 |
| 商業施設事業 | 39,567 | 102.5 |
| 国際事業 | 47,075 | 101.1 |
| その他 | 124 | 86.0 |
| 合計 | 337,789 | 102.9 |
(注) 上記の金額には消費税等は含まれておりません。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表はわが国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して作成しております。この連結財務諸表の作成には、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要としております。経営者はこれらの見積りについて過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しておりますが、特に次の重要な会計方針が連結財務諸表作成における重要な見積りの判断に大きな影響を及ぼすと考えております。
a.貸倒引当金
当社グループは貸倒れが懸念される特定の債権については、個別に回収可能性を勘案し、回収不能見込額に基づき貸倒引当金を計上しております。また、その他の一般債権についても、貸倒実績率を勘案して貸倒引当金を計上しております。なお、将来相手先の財務状況が悪化し支払能力が低下した場合には、引当金の追加計上又は貸倒損失が発生する可能性があります。また、貸倒損失の発生により、貸倒実績率が上昇し、一般債権に係る貸倒引当金の追加計上の可能性があります。
b.投資有価証券の減損
当社グループでは、時価のある有価証券については時価法を、時価のない有価証券については原価法を採用しております。時価のある有価証券については、期末における時価が取得原価に比べ50%以上下落した場合には減損処理し、30%から50%の下落の場合には、当該有価証券発行会社の業績等を勘案し、必要に応じ減損処理しております。時価のない有価証券については、その実質価額が取得原価に比べ著しく下落した場合、回復の見込が確実と認められる場合を除き、減損処理しております。
当社グループでは投資有価証券について必要な減損処理をこれまでに行ってきており、現状では減損すべき投資有価証券はありませんが、将来の市況悪化又は投資先の業績不振により、現在の簿価に反映されていない損失又は簿価の回収不能が発生し、減損処理が必要となる可能性があります。
c.固定資産の減損
当社グループは、「固定資産の減損に係る会計基準」(「固定資産の減損に係る会計基準の設定に関する意見書」(企業会計審議会))および「固定資産の減損に係る会計基準の適用指針」(企業会計基準適用指針第6号)等を適用しております。将来、企業収益が大幅に低下する場合、経済環境の著しい悪化および市場価格の著しい下落等により、固定資産の減損処理が必要となる可能性があります。
d.退職給付費用及び退職給付に係る債務
当社グループの従業員の退職給付に備えるための退職給付費用及び債務は、数理計算上で設定される割引率、将来の報酬水準、退職率、死亡率等の前提条件や長期期待運用収益率に基づいて算出しております。実際の結果が前提条件と異なる場合、又は前提条件が変更された場合、その影響は累積され、将来にわたって規則的に認識されるため、一般的には将来期間において認識される費用及び債務に影響を与える可能性があります。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.概要
当連結会計年度の売上高は、3,377億89百万円(前連結会計年度比2.9%増)と増収となりましたが、営業利益は7億38百万円(前連結会計年度比38.6%減)、経常利益は6億16百万円(前連結会計年度比59.9%減)、親会社株主に帰属する当期純損失は14億19百万円(前連結会計年度は、7億31百万円の親会社株主に帰属する当期純損失)となりました。
b.営業利益
営業利益は、前連結会計年度と比べ4億63百万円減少の7億38百万円となりました。営業利益のセグメント毎の分析については、「第2 事業の状況 3経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要」に記載しております。
c.営業外損益と経常利益
経常利益は、前連結会計年度と比べ9億20百万円減少の6億16百万円となりました。
d.特別損益と税金等調整前当期純損失
税金等調整前当期純損失は、4億87百万円となりました。これは、投資有価証券売却益60百万円などを特別利益に、減損損失7億60百万円、固定資産除却損3億36百万円などを特別損失に計上したことによります。
e.親会社株主に帰属する当期純損失
税金費用(法人税、住民税及び事業税、過年度法人税等と法人税等調整額の合計額)は、前連結会計年度と比べ8億95百万円減少の6億67百万円となりました。
非支配株主に帰属する当期純利益は2億64百万円となりました。
この結果、親会社株主に帰属する当期純損失は14億19百万円となりました。
f.資産
当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末に比べ68億34百万円減少し、2,624億26百万円となりました。流動資産は、現金及び預金が29億96百万円、商品及び製品等のたな卸資産が17億90百万円、受取手形及び売掛金が10億72百万円、それぞれ増加したものの、流動資産その他に含まれる短期預け金が74億91百万円減少したことなどにより、前連結会計年度末に比べ19億99百万円減少の1,320億21百万円となりました。固定資産は、繰延税金資産が13億28百万円増加したものの、有形固定資産が30億74百万円、投資有価証券が26億16百万円、それぞれ減少したことなどにより、前連結会計年度末に比べ48億34百万円減少の1,304億4百万円となりました。
g.負債
当連結会計年度末の負債は、前連結会計年度末に比べ28億43百万円減少し、1,803億38百万円となりました。流動負債は、電子記録債務が35億76百万円、未払消費税等のその他流動負債が14億81百万円、それぞれ増加したものの、1年内償還予定の転換社債型新株予約権付社債が75億円、短期借入金が41億11百万円、それぞれ減少したことなどにより、前連結会計年度末に比べ55億97百万円減少の1,013億64百万円となりました。固定負債は、長期借入金が25億16百万円増加したことなどにより、前連結会計年度末に比べ27億53百万円増加の789億73百万円となりました。
h.純資産
当連結会計年度末の純資産は、前連結会計年度末に比べ39億91百万円減少し、820億87百万円となりました。これは、その他有価証券評価差額金が18億59百万円、利益剰余金が17億43百万円、それぞれ減少したことが主な要因であります。なお、自己資本比率は30.2%(前連結会計年度末は31.0%)となりました。
③ 資本の財源及び資金の流動性についての分析
当社グループの資金の状況については、「第2 事業の状況 3経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要」に記載のとおりであります。
資本の財源及び資金の流動性については、次のとおりであります。
当社グループは、営業活動によるキャッシュ・フローのほか、銀行などの金融機関からの借入、資本市場における社債の発行等により、必要資金を調達しております。運転資金は基本的に内部資金からの充当及び短期借入による調達を基本としており、設備投資やその他の投資資金の調達については、金融機関からの長期借入及び社債の発行等を基本としております。
また、流動性に関しては、財務柔軟性を確保するため、金融機関とのコミットメントラインの契約、債権の流動化による調達手段の多様化を図り、現金及び現金同等物の残高が適正になるように努めております。
その結果、当連結会計年度末における有利子負債は前連結会計年度末に比べて85億82百万円減少の711億36百万円となりました。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は256億2百万円となりました。
④ 経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等については、「第2 事業の状況 1経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりであります。