有価証券報告書-第75期(令和1年6月1日-令和2年5月31日)
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 経営成績の状況
当連結会計年度における世界経済は、米中貿易摩擦の影響、英国のEU離脱問題などにより先行きの懸念が深まったことに加え、年明け以降、新型コロナウイルス感染症の世界的な流行拡大が経済へ大きな影響を及ぼす状況となり、急激に減速しました。わが国の経済は、海外経済の動向に加え、民間消費、住宅投資、設備投資とも消費税増税前までは堅調に推移したものの、消費税増税後の駆け込み需要の反動減が長引いたことや、大型台風などの自然災害の影響もあり足踏み感がみられたところに、新型コロナウイルス感染症が拡大し、大きく落ち込みました。
国内建材市場は、2019年度の新設住宅着工戸数が88.4万戸(前年度比7.3%減)、非木造建築物着工床面積は70,107千㎡(前年度比6.7%減)と前年度を下回りました。
アルミニウム押出形材(サッシ・ドアを除く)の国内市場は、一般機械、輸送用機器などの需要減少などにより、前年度を下回りました(前年度比2.8%減)。
商業施設市場は、小売業の既存店改装及び人手不足や人件費上昇を背景とした省人化・省力化投資があった一方で、店舗着工棟数は減少しました(前年度比14.8%減)。
海外市場は、海外経済の減速を背景にドイツ・タイなどで自動車生産台数が減少しました(ドイツ:前年比8.9%減、タイ:前年比7.1%減)。
このような環境下、当社は新型コロナウイルス感染症へのリスク対応とともに、将来の市場構造変化に対応した事業ポートフォリオの構築に向け、基本方針を『変革と価値創造~安定かつ成長可能な事業構造へ~』とする2019年5月期~2021年5月期までの中期経営計画を推進し、「収益改善」「成長事業、グローバルシナジーの拡大」「次なる事業領域の開拓」に向けた諸施策の展開を進めております。
以上の結果、当連結会計年度の業績は、世界経済や国内における消費税増税後の反動減、新型コロナウイルス感染症拡大の影響などにより、売上高は3,136億91百万円(前連結会計年度比7.1%減)となりましたが、建材事業や商業施設事業での収益改善を進めたことなどにより、営業利益は20億15百万円(前連結会計年度比173.0%増)、経常利益は16億11百万円(前連結会計年度比161.6%増)となりました。また、退職給付信託の設定による特別利益の計上、株式評価損の発生、子会社の減損、繰延税金資産の一部取り崩しなどにより、親会社株主に帰属する当期純損失は15億33百万円(前連結会計年度は14億19百万円の親会社株主に帰属する当期純損失)となりました。

なお、当社は国内における中核生産資源であるアルミニウム押出形材生産部門の全体最適化を目的とし、建材事業とマテリアル事業の押出形材生産部門を2019年6月1日付でマテリアル事業に集約・再編いたしました。
これにより、当連結会計年度より、従来「建材事業」に含めておりました基幹押出形材生産工場(射水工場)を、「マテリアル事業」に報告セグメントの区分を変更しております。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。








② 財政状態の状況
資産合計は、前連結会計年度末に比べ164億45百万円減少し、2,459億80百万円となりました。
負債合計は、前連結会計年度末に比べ126億85百万円減少し、1,676億53百万円となりました。
純資産合計は、前連結会計年度末に比べ37億60百万円減少し、783億27百万円となりました。
以上の結果、自己資本比率は、前連結会計年度末に比べ0.3ポイント上昇の30.5%となりました。
なお、財政状態の詳細については、「第2 事業の状況 3経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 ①財政状態及び経営成績の状況」に記載しております。
③ キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ16億66百万円減少の239億36百万円(前連結会計年度比6.5%減)となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(単位:百万円)
(注)フリー・キャッシュ・フローは、「営業活動によるキャッシュ・フロー」と「投資活動によるキャッシュ・フロー」の合計であります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果、得られた資金は、前連結会計年度に比べ32億97百万円減少の93億58百万円(前連結会計年度比26.1%減)となりました。これは、減価償却費80億83百万円、税金等調整前当期純利益13億36百万円の計上があったことなどによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果、使用した資金は、前連結会計年度に比べ8億25百万円減少の67億24百万円(前連結会計年度比10.9%減)となりました。これは、有形固定資産の取得による支出56億72百万円、事業譲受による支出11億99百万円があったことなどによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果、使用した資金は、前連結会計年度に比べ55億82百万円減少の39億41百万円(前連結会計年度比58.6%減)となりました。これは、長期借入れによる収入90億32百万円があった一方で、長期借入金の返済による支出134億83百万円があったことなどによるものであります。
④ 生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1.金額は製造原価によっており、セグメント間の内部振替前の数値によっております。
2.上記の金額には消費税等は含まれておりません。
b.仕入実績
当連結会計年度における仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1.金額は、実際仕入金額によっております。
2.上記の金額には消費税等は含まれておりません。
c.受注状況
当連結会計年度における建材事業の受注状況を示すと、次のとおりであります。
(注) 上記の金額には消費税等は含まれておりません。
d.販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 上記の金額には消費税等は含まれておりません。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
a.概要
当連結会計年度の売上高は、3,136億91百万円(前連結会計年度比7.1%減)と減収となりましたが、営業利益は20億15百万円(前連結会計年度比173.0%増)、経常利益は16億11百万円(前連結会計年度比161.6%増)、親会社株主に帰属する当期純損失は15億33百万円(前連結会計年度は14億19百万円の親会社株主に帰属する当期純損失)となりました。
b.営業利益
営業利益は、前連結会計年度と比べ12億77百万円増加の20億15百万円となりました。営業利益のセグメント毎の分析については、「第2 事業の状況 3経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要」に記載しております。
c.営業外損益と経常利益
経常利益は、前連結会計年度と比べ9億95百万円増加の16億11百万円となりました。
d.特別損益と税金等調整前当期純利益
税金等調整前当期純利益は、13億36百万円となりました。これは、退職給付信託設定益12億35百万円などを特別利益に、投資有価証券評価損6億55百万円、減損損失5億68百万円などを特別損失に計上したことによります。
e.親会社株主に帰属する当期純損失
税金費用(法人税、住民税及び事業税と法人税等調整額の合計額)は、前連結会計年度と比べ17億94百万円増加の24億61百万円となりました。
非支配株主に帰属する当期純利益は4億7百万円となりました。
この結果、親会社株主に帰属する当期純損失は15億33百万円となりました。
f.資産
当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末に比べ164億45百万円減少し、2,459億80百万円となりました。増減の主な内訳は以下のとおりであります。
流動資産
流動資産その他に含まれる未収入金が3億26百万円増加したものの、受取手形及び売掛金が56億84百万円、現金及び預金が13億86百万円、有価証券が7億97百万円、原材料及び貯蔵品等のたな卸資産が4億66百万円、それぞれ減少したことなどにより、前連結会計年度末に比べ80億50百万円減少の1,239億71百万円となりました。
固定資産
退職給付に係る資産が2億59百万円、繰延税金資産が2億51百万円、それぞれ増加したものの、退職給付信託の設定等により投資有価証券が59億1百万円、機械装置及び運搬具が10億91百万円、建物及び構築物が8億61百万円、のれんが7億11百万円、それぞれ減少したことなどにより、前連結会計年度末に比べ83億95百万円減少の1,220億9百万円となりました。
g.負債
当連結会計年度末の負債は、前連結会計年度末に比べ126億85百万円減少し、1,676億53百万円となりました。増減の主な内訳は以下のとおりであります。
流動負債
支払手形及び買掛金が59億71百万円、電子記録債務が9億27百万円、それぞれ減少したものの、1年内償還予定の転換社債型新株予約権付社債が75億円、1年内返済予定の社債が30億円、未払金等のその他流動負債が27億38百万円、短期借入金が12億71百万円、1年内返済予定の長期借入金が12億55百万円、それぞれ増加したことなどにより、前連結会計年度末に比べ89億35百万円増加の1,102億99百万円となりました。
固定負債
転換社債型新株予約権付社債が75億7百万円、長期借入金が57億83百万円、退職給付信託の設定等により退職給付に係る負債が51億0百万円、社債が30億円、それぞれ減少したことなどにより、前連結会計年度末に比べ216億20百万円減少の573億53百万円となりました。
h.純資産
当連結会計年度末の純資産は、前連結会計年度末に比べ37億60百万円減少し、783億27百万円となりました。これは、利益剰余金が20億6百万円、その他有価証券評価差額金が15億64百万円、それぞれ減少したことが主な要因であります。なお、自己資本比率は30.5%(前連結会計年度末は30.2%)となりました。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
a.キャッシュ・フローの状況
当社グループのキャッシュ・フローの状況の分析・検討内容は、「第2 事業の状況 3経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ③キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
b.資金需要
当社グループの資金需要のうち主なものは、生産能力増強、生産効率向上のための設備投資及び、新商品開発投資等の長期資金需要と、製品製造のための原材料等購入のほか、製造費用、販売費及び一般管理費等の運転資金需要であります。今後も、財務基盤の安定を図りつつ、成長事業やグローバルシナジー拡大、次なる事業領域開拓への投資など長期的な視点の資金需要に対応する方針であります。
c.資金調達
当社グループは、事業運営上必要な資金の流動性の向上と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針として、営業活動によるキャッシュ・フローのほか、銀行などの金融機関からの借入、資本市場における社債の発行等により、必要資金を調達しております。当社は、運転資金は基本的に内部資金からの充当及び短期借入による調達を基本としており、設備投資やその他の投資資金の調達については、金融機関からの長期借入及び100億円の社債発行登録枠内での社債の発行等を基本としております。
また、流動性に関しては、財務柔軟性を確保するため、金融機関との借入限度額205億円のコミットメントラインの契約や、機動的に活用できる債権の流動化枠を確保することで調達手段の多様化を図り、現金及び現金同等物の残高が適正になるように努めております。
その結果、当連結会計年度末における有利子負債は前連結会計年度末に比べ32億63百万円減少の666億55百万円となりました。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は239億36百万円となりました。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表はわが国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して作成しております。この連結財務諸表の作成には、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要としております。経営者はこれらの見積りについて過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は見積り特有の不確実性が含まれているため、予測不能な前提条件や仮定の変化により経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針及び新型コロナウイルス感染症拡大の影響を踏まえた会計上の見積りについては、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)及び(追加情報)」に記載しておりますが、特に次の事項における会計上の見積りの判断が経営成績及び財政状態に重要な影響を及ぼすと考えております。
a. 貸倒引当金
当社グループは、貸倒れが懸念される特定の債権については、個別に回収可能性を勘案し、回収不能見込額に基づき貸倒引当金を計上しております。また、一般債権についても、貸倒実績率を勘案して貸倒引当金を計上しております。
将来相手先の経営成績及び財政状態が悪化した場合等には、貸倒引当金の追加計上又は貸倒損失が発生する可能性があります。また、貸倒損失の発生により、貸倒実績率が上昇し、一般債権に係る貸倒引当金の追加計上の可能性があります。
b. 固定資産の減損
当社グループは、固定資産のうち減損の兆候がある資産又は資産グループについて、当該資産又は資産グループから得られる割引前将来キャッシュ・フローの総額が帳簿価額を下回る場合には、帳簿価額を回収可能価額まで減額し減損損失として計上しております。
減損損失の認識及び測定にあたり、その時点における合理的な情報等を基に将来キャッシュ・フローの見積りを行っておりますが、事業計画や経営環境の悪化等により、その見積りの前提とした条件や仮定に変動が生じ回収可能価額が減少した場合、固定資産の減損処理が必要となる可能性があります。
c. 繰延税金資産
当社グループは、過去及び当期の課税所得の発生状況と、合理的に見積りをした将来の課税所得をもって回収可能性があると判断した将来減算一時差異等について、繰延税金資産を計上しております。
見積りの前提とした将来の利益計画や仮定に変動が生じ課税所得が減少した場合、繰延税金資産の減額が必要となる可能性があります。
d. 退職給付費用及び退職給付債務
当社グループの従業員の退職給付に充てるための退職給付費用及び退職給付債務の計算には、割引率、退職率、死亡率等の数理計算上の計算基礎に基づいて算出しております。
実際の結果が算出結果と異なる場合や、算出の基となる高格付けの社債の利回りの変動等によって数理計算上の計算基礎が変更となった場合、将来において認識される退職給付費用及び退職給付債務に影響を与える可能性があります。
④ 経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等については、「第2 事業の状況 1経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (1)会社の経営の基本方針 ③目標とする経営指標」に記載のとおりであります。
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 経営成績の状況
当連結会計年度における世界経済は、米中貿易摩擦の影響、英国のEU離脱問題などにより先行きの懸念が深まったことに加え、年明け以降、新型コロナウイルス感染症の世界的な流行拡大が経済へ大きな影響を及ぼす状況となり、急激に減速しました。わが国の経済は、海外経済の動向に加え、民間消費、住宅投資、設備投資とも消費税増税前までは堅調に推移したものの、消費税増税後の駆け込み需要の反動減が長引いたことや、大型台風などの自然災害の影響もあり足踏み感がみられたところに、新型コロナウイルス感染症が拡大し、大きく落ち込みました。
国内建材市場は、2019年度の新設住宅着工戸数が88.4万戸(前年度比7.3%減)、非木造建築物着工床面積は70,107千㎡(前年度比6.7%減)と前年度を下回りました。
アルミニウム押出形材(サッシ・ドアを除く)の国内市場は、一般機械、輸送用機器などの需要減少などにより、前年度を下回りました(前年度比2.8%減)。
商業施設市場は、小売業の既存店改装及び人手不足や人件費上昇を背景とした省人化・省力化投資があった一方で、店舗着工棟数は減少しました(前年度比14.8%減)。
海外市場は、海外経済の減速を背景にドイツ・タイなどで自動車生産台数が減少しました(ドイツ:前年比8.9%減、タイ:前年比7.1%減)。
このような環境下、当社は新型コロナウイルス感染症へのリスク対応とともに、将来の市場構造変化に対応した事業ポートフォリオの構築に向け、基本方針を『変革と価値創造~安定かつ成長可能な事業構造へ~』とする2019年5月期~2021年5月期までの中期経営計画を推進し、「収益改善」「成長事業、グローバルシナジーの拡大」「次なる事業領域の開拓」に向けた諸施策の展開を進めております。
以上の結果、当連結会計年度の業績は、世界経済や国内における消費税増税後の反動減、新型コロナウイルス感染症拡大の影響などにより、売上高は3,136億91百万円(前連結会計年度比7.1%減)となりましたが、建材事業や商業施設事業での収益改善を進めたことなどにより、営業利益は20億15百万円(前連結会計年度比173.0%増)、経常利益は16億11百万円(前連結会計年度比161.6%増)となりました。また、退職給付信託の設定による特別利益の計上、株式評価損の発生、子会社の減損、繰延税金資産の一部取り崩しなどにより、親会社株主に帰属する当期純損失は15億33百万円(前連結会計年度は14億19百万円の親会社株主に帰属する当期純損失)となりました。

なお、当社は国内における中核生産資源であるアルミニウム押出形材生産部門の全体最適化を目的とし、建材事業とマテリアル事業の押出形材生産部門を2019年6月1日付でマテリアル事業に集約・再編いたしました。
これにより、当連結会計年度より、従来「建材事業」に含めておりました基幹押出形材生産工場(射水工場)を、「マテリアル事業」に報告セグメントの区分を変更しております。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。

| 建材事業につきましては、収益力の向上に努めるとともに、商品力と販売力の強化を進めてまいりました。 ビル建材事業では、集合住宅で加速するZEB(ネット・ゼロ・エネルギー・ビル)化、高断熱化に対応して、ビル用アルミ樹脂複合サッシ「ALGEO(アルジオ)-Bv」を発売するなど、市場競争力の向上に注力してまいりました。 住宅建材事業では、インテリア建材において室内ドア・引戸「LiVERNO(リヴェルノ)」の新シリーズ追加と、アルミの持つ洗練された素材感を生かした「 AMiS(アミス) 」のバリエーションを拡充しました。また、昨今の住宅外観のトレンドにマッチするデザインとカラーを充実させたスライディンクドア(玄関引戸)「ファノーバSD」の発売など、商品力強化に注力してまいりました。 エクステリア建材事業では、オープンで爽快なデザインと強風や積雪に耐える強さを兼ね備えたカーポート「スカイリードZ」や先進的なデザインがお客様から高く評価されている当社を代表するカーポート「M.シェード」を進化させた「M.シェードⅡ」の発売により、強みであるカーポートの拡販に注力いたしました。また、湿式工法の質感と高級感を乾式工法で再現したファサードエクステリア「みられ/美楽麗」や、ゆったりくつろげる快適なプライベート空間を演出するガーデンルーム「ハピーナリラ」を発売いたしました。なお、テラス囲い「晴れもようwith」について、こどもたちを育てやすいデザインであることが評価され、「第13回 キッズデザイン賞」を受賞しました。 以上、商品力強化による拡販に努めてまいりましたが、消費税増税後の反動減や前年度に発生したエクステリア分野での災害復興需要が収束したことに加え、新型コロナウイルス感染症拡大により一部営業活動が停滞したことや案件が先送りとなったことなどにより、売上高は1,953億14百万円(前連結会計年度比5.0%減)となりました。利益については、経費の効率化や生産コストダウン、一部商品での価格改定を進めたこと、またアルミニウム地金価格が前年度より低い水準で推移したことなどにより、セグメント利益45億74百万円(前連結会計年度比510.1%増)となりました。 |


| マテリアル事業につきましては、物量と利益確保、更なる成長に向け、営業、技術、製造が一体となり、輸送分野等の将来に繋がる案件の獲得、加工品案件の取り組みを進めてまいりました。その中で、当社は国内における中核生産資源であるアルミニウム押出形材生産部門の全体最適化を目的とし、建材事業とマテリアル事業の押出形材生産部門を2019年6月1日付でマテリアル事業に集約・再編いたしました。 以上の取り組みを進めてまいりましたが、米中貿易摩擦や中国経済の減速に加え、新型コロナウイルス感染症の拡大による世界経済への影響などを背景に、アルミニウム形材市場の需要が減少したことに伴う厳しい競合環境、アルミ地金市況に連動する売上の減少などにより、売上高は387億18百万円(前連結会計年度比14.8%減)となりました。利益については、形材の受注量減少や操業度の低下などにより、セグメント利益13億40百万円(前連結会計年度比52.2%減)となりました。 |


| 商業施設事業につきましては、小売業の店舗着工が減少するなか、既存店改装及び人手不足を背景とした省人化・省力化の需要に対応するとともに、収益性向上に向けた取り組みを進めてまいりました。 以上の結果、小売業の人手不足を背景とした省人化・省力化投資などの需要獲得はあったものの、新型コロナウイルス感染症拡大に伴う小売業の投資抑制などにより、売上高は384億36百万円(前連結会計年度比2.9%減)となりました。利益については、業務効率化による収益改善を進めたことなどにより、セグメント利益6億22百万円(前連結会計年度は48百万円のセグメント利益)となりました。 |


| 国際事業につきましては、軽量化、電動化ニーズによるアルミニウム形材の使用が増加している自動車や鉄道などの輸送分野を中心に、将来に繋がる案件の獲得、対応を進めました。欧州子会社STEP-G(ST Extruded Products Group)では Volkswagen Groupの電気自動車向けバッテリーフレーム用部材の生産を開始しました。 以上の取り組みを進めてまいりましたが、欧州での景況悪化を背景とした輸送分野や機械分野などの需要減少の影響やタイでの経済減速に加え、新型コロナウイルス感染症拡大に伴い欧州、中国で生産活動が一部停止したことなどの影響により、売上高は410億97百万円(前連結会計年度比12.7%減)となりました。利益については、タイでは原価改善の推進などにより堅調に推移しましたが、欧州での売上減少や操業度の低下などにより、セグメント損失42億90百万円(前連結会計年度は27億4百万円のセグメント損失)となりました。 |

② 財政状態の状況
資産合計は、前連結会計年度末に比べ164億45百万円減少し、2,459億80百万円となりました。
負債合計は、前連結会計年度末に比べ126億85百万円減少し、1,676億53百万円となりました。
純資産合計は、前連結会計年度末に比べ37億60百万円減少し、783億27百万円となりました。
以上の結果、自己資本比率は、前連結会計年度末に比べ0.3ポイント上昇の30.5%となりました。
なお、財政状態の詳細については、「第2 事業の状況 3経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 ①財政状態及び経営成績の状況」に記載しております。
③ キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ16億66百万円減少の239億36百万円(前連結会計年度比6.5%減)となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(単位:百万円)
| 前連結会計年度 (自 2018年6月1日 至 2019年5月31日) | 当連結会計年度 (自 2019年6月1日 至 2020年5月31日) | 増減 | |
| 営業活動によるキャッシュ・フロー | 12,656 | 9,358 | △3,297 |
| 投資活動によるキャッシュ・フロー | △7,550 | △6,724 | 825 |
| 財務活動によるキャッシュ・フロー | △9,524 | △3,941 | 5,582 |
| 現金及び現金同等物の増減額(△は減少) | △4,461 | △1,666 | 2,794 |
| 現金及び現金同等物の期首残高 | 30,064 | 25,602 | △4,461 |
| 現金及び現金同等物の期末残高 | 25,602 | 23,936 | △1,666 |
| フリー・キャッシュ・フロー | 5,106 | 2,634 | △2,471 |
(注)フリー・キャッシュ・フローは、「営業活動によるキャッシュ・フロー」と「投資活動によるキャッシュ・フロー」の合計であります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果、得られた資金は、前連結会計年度に比べ32億97百万円減少の93億58百万円(前連結会計年度比26.1%減)となりました。これは、減価償却費80億83百万円、税金等調整前当期純利益13億36百万円の計上があったことなどによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果、使用した資金は、前連結会計年度に比べ8億25百万円減少の67億24百万円(前連結会計年度比10.9%減)となりました。これは、有形固定資産の取得による支出56億72百万円、事業譲受による支出11億99百万円があったことなどによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果、使用した資金は、前連結会計年度に比べ55億82百万円減少の39億41百万円(前連結会計年度比58.6%減)となりました。これは、長期借入れによる収入90億32百万円があった一方で、長期借入金の返済による支出134億83百万円があったことなどによるものであります。
④ 生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 金額(百万円) | 前期比(%) |
| 建材事業 | 82,278 | 91.9 |
| マテリアル事業 | 34,589 | 83.8 |
| 商業施設事業 | 8,184 | 85.1 |
| 国際事業 | 40,313 | 90.9 |
| 合計 | 165,366 | 89.5 |
(注) 1.金額は製造原価によっており、セグメント間の内部振替前の数値によっております。
2.上記の金額には消費税等は含まれておりません。
b.仕入実績
当連結会計年度における仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 金額(百万円) | 前期比(%) |
| 建材事業 | 60,336 | 90.7 |
| マテリアル事業 | 308 | 162.5 |
| 商業施設事業 | 19,570 | 96.6 |
| 国際事業 | 107 | 237.7 |
| 合計 | 80,322 | 92.3 |
(注) 1.金額は、実際仕入金額によっております。
2.上記の金額には消費税等は含まれておりません。
c.受注状況
当連結会計年度における建材事業の受注状況を示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 受注高(百万円) | 前期比(%) | 受注残高(百万円) | 前期比(%) |
| 建材事業 (ビル工事物件) | 53,332 | 88.6 | 44,451 | 89.9 |
(注) 上記の金額には消費税等は含まれておりません。
d.販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 金額(百万円) | 前期比(%) |
| 建材事業 | 195,314 | 95.0 |
| マテリアル事業 | 38,718 | 85.2 |
| 商業施設事業 | 38,436 | 97.1 |
| 国際事業 | 41,097 | 87.3 |
| その他 | 125 | 100.2 |
| 合計 | 313,691 | 92.9 |
(注) 上記の金額には消費税等は含まれておりません。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
a.概要
当連結会計年度の売上高は、3,136億91百万円(前連結会計年度比7.1%減)と減収となりましたが、営業利益は20億15百万円(前連結会計年度比173.0%増)、経常利益は16億11百万円(前連結会計年度比161.6%増)、親会社株主に帰属する当期純損失は15億33百万円(前連結会計年度は14億19百万円の親会社株主に帰属する当期純損失)となりました。
b.営業利益
営業利益は、前連結会計年度と比べ12億77百万円増加の20億15百万円となりました。営業利益のセグメント毎の分析については、「第2 事業の状況 3経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要」に記載しております。
c.営業外損益と経常利益
経常利益は、前連結会計年度と比べ9億95百万円増加の16億11百万円となりました。
d.特別損益と税金等調整前当期純利益
税金等調整前当期純利益は、13億36百万円となりました。これは、退職給付信託設定益12億35百万円などを特別利益に、投資有価証券評価損6億55百万円、減損損失5億68百万円などを特別損失に計上したことによります。
e.親会社株主に帰属する当期純損失
税金費用(法人税、住民税及び事業税と法人税等調整額の合計額)は、前連結会計年度と比べ17億94百万円増加の24億61百万円となりました。
非支配株主に帰属する当期純利益は4億7百万円となりました。
この結果、親会社株主に帰属する当期純損失は15億33百万円となりました。
f.資産
当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末に比べ164億45百万円減少し、2,459億80百万円となりました。増減の主な内訳は以下のとおりであります。
流動資産
流動資産その他に含まれる未収入金が3億26百万円増加したものの、受取手形及び売掛金が56億84百万円、現金及び預金が13億86百万円、有価証券が7億97百万円、原材料及び貯蔵品等のたな卸資産が4億66百万円、それぞれ減少したことなどにより、前連結会計年度末に比べ80億50百万円減少の1,239億71百万円となりました。
固定資産
退職給付に係る資産が2億59百万円、繰延税金資産が2億51百万円、それぞれ増加したものの、退職給付信託の設定等により投資有価証券が59億1百万円、機械装置及び運搬具が10億91百万円、建物及び構築物が8億61百万円、のれんが7億11百万円、それぞれ減少したことなどにより、前連結会計年度末に比べ83億95百万円減少の1,220億9百万円となりました。
g.負債
当連結会計年度末の負債は、前連結会計年度末に比べ126億85百万円減少し、1,676億53百万円となりました。増減の主な内訳は以下のとおりであります。
流動負債
支払手形及び買掛金が59億71百万円、電子記録債務が9億27百万円、それぞれ減少したものの、1年内償還予定の転換社債型新株予約権付社債が75億円、1年内返済予定の社債が30億円、未払金等のその他流動負債が27億38百万円、短期借入金が12億71百万円、1年内返済予定の長期借入金が12億55百万円、それぞれ増加したことなどにより、前連結会計年度末に比べ89億35百万円増加の1,102億99百万円となりました。
固定負債
転換社債型新株予約権付社債が75億7百万円、長期借入金が57億83百万円、退職給付信託の設定等により退職給付に係る負債が51億0百万円、社債が30億円、それぞれ減少したことなどにより、前連結会計年度末に比べ216億20百万円減少の573億53百万円となりました。
h.純資産
当連結会計年度末の純資産は、前連結会計年度末に比べ37億60百万円減少し、783億27百万円となりました。これは、利益剰余金が20億6百万円、その他有価証券評価差額金が15億64百万円、それぞれ減少したことが主な要因であります。なお、自己資本比率は30.5%(前連結会計年度末は30.2%)となりました。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
a.キャッシュ・フローの状況
当社グループのキャッシュ・フローの状況の分析・検討内容は、「第2 事業の状況 3経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ③キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
b.資金需要
当社グループの資金需要のうち主なものは、生産能力増強、生産効率向上のための設備投資及び、新商品開発投資等の長期資金需要と、製品製造のための原材料等購入のほか、製造費用、販売費及び一般管理費等の運転資金需要であります。今後も、財務基盤の安定を図りつつ、成長事業やグローバルシナジー拡大、次なる事業領域開拓への投資など長期的な視点の資金需要に対応する方針であります。
c.資金調達
当社グループは、事業運営上必要な資金の流動性の向上と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針として、営業活動によるキャッシュ・フローのほか、銀行などの金融機関からの借入、資本市場における社債の発行等により、必要資金を調達しております。当社は、運転資金は基本的に内部資金からの充当及び短期借入による調達を基本としており、設備投資やその他の投資資金の調達については、金融機関からの長期借入及び100億円の社債発行登録枠内での社債の発行等を基本としております。
また、流動性に関しては、財務柔軟性を確保するため、金融機関との借入限度額205億円のコミットメントラインの契約や、機動的に活用できる債権の流動化枠を確保することで調達手段の多様化を図り、現金及び現金同等物の残高が適正になるように努めております。
その結果、当連結会計年度末における有利子負債は前連結会計年度末に比べ32億63百万円減少の666億55百万円となりました。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は239億36百万円となりました。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表はわが国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して作成しております。この連結財務諸表の作成には、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要としております。経営者はこれらの見積りについて過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は見積り特有の不確実性が含まれているため、予測不能な前提条件や仮定の変化により経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針及び新型コロナウイルス感染症拡大の影響を踏まえた会計上の見積りについては、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)及び(追加情報)」に記載しておりますが、特に次の事項における会計上の見積りの判断が経営成績及び財政状態に重要な影響を及ぼすと考えております。
a. 貸倒引当金
当社グループは、貸倒れが懸念される特定の債権については、個別に回収可能性を勘案し、回収不能見込額に基づき貸倒引当金を計上しております。また、一般債権についても、貸倒実績率を勘案して貸倒引当金を計上しております。
将来相手先の経営成績及び財政状態が悪化した場合等には、貸倒引当金の追加計上又は貸倒損失が発生する可能性があります。また、貸倒損失の発生により、貸倒実績率が上昇し、一般債権に係る貸倒引当金の追加計上の可能性があります。
b. 固定資産の減損
当社グループは、固定資産のうち減損の兆候がある資産又は資産グループについて、当該資産又は資産グループから得られる割引前将来キャッシュ・フローの総額が帳簿価額を下回る場合には、帳簿価額を回収可能価額まで減額し減損損失として計上しております。
減損損失の認識及び測定にあたり、その時点における合理的な情報等を基に将来キャッシュ・フローの見積りを行っておりますが、事業計画や経営環境の悪化等により、その見積りの前提とした条件や仮定に変動が生じ回収可能価額が減少した場合、固定資産の減損処理が必要となる可能性があります。
c. 繰延税金資産
当社グループは、過去及び当期の課税所得の発生状況と、合理的に見積りをした将来の課税所得をもって回収可能性があると判断した将来減算一時差異等について、繰延税金資産を計上しております。
見積りの前提とした将来の利益計画や仮定に変動が生じ課税所得が減少した場合、繰延税金資産の減額が必要となる可能性があります。
d. 退職給付費用及び退職給付債務
当社グループの従業員の退職給付に充てるための退職給付費用及び退職給付債務の計算には、割引率、退職率、死亡率等の数理計算上の計算基礎に基づいて算出しております。
実際の結果が算出結果と異なる場合や、算出の基となる高格付けの社債の利回りの変動等によって数理計算上の計算基礎が変更となった場合、将来において認識される退職給付費用及び退職給付債務に影響を与える可能性があります。
④ 経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等については、「第2 事業の状況 1経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (1)会社の経営の基本方針 ③目標とする経営指標」に記載のとおりであります。