有価証券報告書-第76期(令和2年6月1日-令和3年5月31日)
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 経営成績の状況
当連結会計年度における世界経済は、新型コロナウイルス感染症の世界的な流行による影響を受け停滞している中で、米国、中国では景気対策の効果により持ち直し、回復の動きが見られましたが、依然として先行きは不透明な状況です。
わが国の経済は、新型コロナウイルス感染症が拡大して以降、個人消費、設備投資、住宅投資、輸出など内外の需要が大きく落ち込みました。昨年秋以降は、個人消費や自動車及び半導体等電子部品の輸出で持ち直しの動きが見られるものの、国内景気は前年同期を下回る水準で推移し、依然として厳しい状況が続きました。
国内建設市場は、2020年度の新設住宅着工戸数が81.2万戸(前年度比8.2%減)、非木造建築物着工床面積は64.5百万㎡(前年度比8.0%減)と前年度を下回りました。
アルミニウム押出形材(サッシ・ドアを除く)の国内市場は、一般機械、輸送用機器などの需要減少により、前連結会計年度を下回りました(前連結会計年度比5.1%減)。
商業施設市場は、小売業での人手不足、人件費上昇を背景とした省人化・省力化投資があったものの、店舗着工棟数は前年度を下回りました(前年度比18.6%減)。
海外市場は、海外経済の減速を背景にドイツ・タイなどで自動車生産台数が減少しました(ドイツ:前年度比22.4%減、タイ:前年度比24.4%減)。
このような環境下、当社は新型コロナウイルス感染症へのリスク対応とともに、将来の市場構造変化に対応した事業ポートフォリオの構築に向け、『変革と価値創造~安定かつ成長可能な事業構造へ~』を基本方針とする2019年5月期~2021年5月期までの中期経営計画の最終年度として、「収益改善」「成長事業、グローバルシナジーの拡大」「次なる事業領域の開拓」に向けた諸施策の展開に注力してまいりました。
「収益改善」では、建材事業においては、販売粗利改善、業務効率化及び生産コスト改善などを図り、商業施設事業においては、業務効率化による販管費抑制を進めました。「成長事業、グローバルシナジーの拡大」では、国際事業において、欧州子会社で、EV(電気自動車)向けバッテリーフレーム用部材を受注し、出荷を開始しました。「次なる事業領域の開拓」では、商業施設や駅、駐車場などへ設置可能な5G基地局看板アンテナの共同開発や植物工場システムの受注、新規事業の探索と事業展開の具体的検証を進めました。
以上の結果、当連結会計年度の業績は、売上高は3,011億84百万円(前連結会計年度比4.0%減)となりましたが、建材事業やマテリアル事業での生産コスト改善、商業施設事業での業務効率化などにより、営業利益は45億68百万円(前連結会計年度比126.7%増)となりました。また、経常利益は52億51百万円(前連結会計年度比225.8%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は16億83百万円(前連結会計年度は15億33百万円の親会社株主に帰属する当期純損失)となりました。

セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。








② 財政状態の状況
資産合計は、前連結会計年度末に比べ69億54百万円増加し、2,529億35百万円となりました。
負債合計は、前連結会計年度末に比べ12億0百万円増加し、1,688億53百万円となりました。
純資産合計は、前連結会計年度末に比べ57億53百万円増加し、840億81百万円となりました。
以上の結果、自己資本比率は、前連結会計年度末に比べ1.6ポイント上昇の32.1%となりました。
なお、詳細については、「第2 事業の状況 3経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 ①財政状態及び経営成績の状況」に記載しております。
③ キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ15億66百万円減少の223億69百万円(前連結会計年度比6.5%減)となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(単位:百万円)
(注)フリー・キャッシュ・フローは、「営業活動によるキャッシュ・フロー」と「投資活動によるキャッシュ・フロー」の合計であります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果、得られた資金は、前連結会計年度に比べ15億11百万円減少の78億47百万円(前連結会計年度比16.1%減)となりました。これは、退職給付に係る資産負債の増減額21億53百万円があった一方で、減価償却費80億79百万円の計上があったことなどによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果、使用した資金は、前連結会計年度に比べ23億80百万円増加の91億4百万円(前連結会計年度比35.4%増)となりました。これは、有形固定資産の取得による支出70億41百万円、有価証券の取得による支出13億79百万円があったことなどによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果、使用した資金は、前連結会計年度に比べ32億78百万円減少の6億63百万円(前連結会計年度比83.2%減)となりました。これは、長期借入れによる収入232億1百万円、短期借入金の純増加額74億46百万円があった一方で、長期借入金の返済による支出182億77百万円、社債の償還による支出105億円、連結の範囲の変更を伴わない子会社株式の取得による支出18億25百万円、ファイナンス・リース債務の返済による支出5億37百万円があったことなどによるものであります。
④ 生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1.金額は製造原価によっており、セグメント間の内部振替前の数値によっております。
2.上記の金額には消費税等は含まれておりません。
b.仕入実績
当連結会計年度における仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1.金額は、実際仕入金額によっております。
2.上記の金額には消費税等は含まれておりません。
c.受注状況
当連結会計年度における建材事業の受注状況を示すと、次のとおりであります。
(注) 上記の金額には消費税等は含まれておりません。
d.販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 上記の金額には消費税等は含まれておりません。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
a.概要
当連結会計年度の売上高は、3,011億84百万円(前連結会計年度比4.0%減)と減収となりましたが、営業利益は45億68百万円(前連結会計年度比126.7%増)、経常利益は52億51百万円(前連結会計年度比225.8%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は16億83百万円(前連結会計年度は15億33百万円の親会社株主に帰属する当期純損失)となりました。
b.営業利益
営業利益は、前連結会計年度と比べ25億53百万円増加の45億68百万円となりました。営業利益のセグメント毎の分析については、「第2 事業の状況 3経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要」に記載しております。
c.営業外損益と経常利益
経常利益は、前連結会計年度と比べ36億39百万円増加の52億51百万円となりました。
d.特別損益と税金等調整前当期純利益
税金等調整前当期純利益は、46億16百万円となりました。これは、投資有価証券売却益1億52百万円などを特別利益に、減損損失4億22百万円などを特別損失に計上したことによります。
e.親会社株主に帰属する当期純利益
税金費用(法人税、住民税及び事業税と法人税等調整額の合計額)は、前連結会計年度と比べ1億16百万円増加の25億78百万円となりました。
非支配株主に帰属する当期純利益は3億54百万円となりました。
この結果、親会社株主に帰属する当期純利益は16億83百万円となりました。
f.資産
当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末に比べ69億54百万円増加し、2,529億35百万円となりました。増減の主な内訳は以下のとおりであります。
流動資産
現金及び預金が13億72百万円減少したものの、受取手形及び売掛金が24億68百万円、有価証券が13億36百万円、それぞれ増加したことなどにより、前連結会計年度末に比べ29億13百万円増加の1,268億84百万円となりました。
固定資産
繰延税金資産が15億26百万円、無形固定資産が7億14百万円、それぞれ減少したものの、退職給付に係る資産が49億7百万円、投資有価証券が9億50百万円、それぞれ増加したことなどにより、前連結会計年度末に比べ40億41百万円増加の1,260億50百万円となりました。
g.負債
当連結会計年度末の負債は、前連結会計年度末に比べ12億0百万円増加し、1,688億53百万円となりました。増減の主な内訳は以下のとおりであります。
流動負債
短期借入金が77億95百万円、1年内返済予定の長期借入金が16億72百万円、支払手形及び買掛金が12億53百万円、それぞれ増加したものの、1年内償還予定の転換社債型新株予約権付社債が75億円、1年内償還予定の社債が30億円、未払金等のその他流動負債が28億71百万円、それぞれ減少したことなどにより、前連結会計年度末に比べ30億22百万円減少の1,072億77百万円となりました。
固定負債
長期借入金が33億97百万円、繰延税金負債が9億65百万円、それぞれ増加したことなどにより、前連結会計年度末に比べ42億23百万円増加の615億76百万円となりました。
h.純資産
当連結会計年度末の純資産は、前連結会計年度末に比べ57億53百万円増加し、840億81百万円となりました。これは、退職給付に係る調整累計額が27億9百万円、繰延ヘッジ損益が15億27百万円、利益剰余金が15億26百万円、それぞれ増加したことが主な要因であります。なお、自己資本比率は32.1%(前連結会計年度末は30.5%)となりました。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
a.キャッシュ・フローの状況
当社グループのキャッシュ・フローの状況の分析・検討内容は、「第2 事業の状況 3経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ③キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
b.資金需要
当社グループの資金需要のうち主なものは、生産能力増強、生産効率向上のための設備投資及び、新商品開発投資等の長期資金需要と、製品製造のための原材料等購入のほか、製造費用、販売費及び一般管理費等の運転資金需要であります。今後も、財務基盤の安定を図りつつ、国際事業の改革完遂、変化する国内市場への対応、更には領域拡大に向けた投資など長期的な視点の資金需要に対応する方針であります。
c.資金調達
当社グループは、事業運営上必要な資金の流動性の向上と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針として、営業活動によるキャッシュ・フローのほか、銀行などの金融機関からの借入、資本市場における社債の発行等により、必要資金を調達しております。当社は、運転資金は基本的に内部資金からの充当及び短期借入による調達を基本としており、設備投資やその他の投資資金の調達については、金融機関からの長期借入及び100億円の社債発行登録枠内での社債の発行等を基本としております。
また、流動性に関しては、財務柔軟性を確保するため、金融機関との借入限度額205億円のコミットメントラインの契約や、機動的に活用できる債権の流動化枠を確保することで調達手段の多様化を図り、現金及び現金同等物の残高が適正になるように努めております。
その結果、当連結会計年度末における借入金及び社債は、前連結会計年度末に比べ23億65百万円増加の690億21百万円となりました。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は223億69百万円となりました。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表はわが国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して作成しております。この連結財務諸表の作成には、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要としております。経営者はこれらの見積りについて過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は見積り特有の不確実性が含まれているため、予測不能な前提条件や仮定の変化により経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。
連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)及び(重要な会計上の見積り)」に記載しております。
④ 経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等については、「第2 事業の状況 1経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (2)中長期的な会社の経営戦略と対処すべき課題 ②経営指標」に記載のとおりであります。
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 経営成績の状況
当連結会計年度における世界経済は、新型コロナウイルス感染症の世界的な流行による影響を受け停滞している中で、米国、中国では景気対策の効果により持ち直し、回復の動きが見られましたが、依然として先行きは不透明な状況です。
わが国の経済は、新型コロナウイルス感染症が拡大して以降、個人消費、設備投資、住宅投資、輸出など内外の需要が大きく落ち込みました。昨年秋以降は、個人消費や自動車及び半導体等電子部品の輸出で持ち直しの動きが見られるものの、国内景気は前年同期を下回る水準で推移し、依然として厳しい状況が続きました。
国内建設市場は、2020年度の新設住宅着工戸数が81.2万戸(前年度比8.2%減)、非木造建築物着工床面積は64.5百万㎡(前年度比8.0%減)と前年度を下回りました。
アルミニウム押出形材(サッシ・ドアを除く)の国内市場は、一般機械、輸送用機器などの需要減少により、前連結会計年度を下回りました(前連結会計年度比5.1%減)。
商業施設市場は、小売業での人手不足、人件費上昇を背景とした省人化・省力化投資があったものの、店舗着工棟数は前年度を下回りました(前年度比18.6%減)。
海外市場は、海外経済の減速を背景にドイツ・タイなどで自動車生産台数が減少しました(ドイツ:前年度比22.4%減、タイ:前年度比24.4%減)。
このような環境下、当社は新型コロナウイルス感染症へのリスク対応とともに、将来の市場構造変化に対応した事業ポートフォリオの構築に向け、『変革と価値創造~安定かつ成長可能な事業構造へ~』を基本方針とする2019年5月期~2021年5月期までの中期経営計画の最終年度として、「収益改善」「成長事業、グローバルシナジーの拡大」「次なる事業領域の開拓」に向けた諸施策の展開に注力してまいりました。
「収益改善」では、建材事業においては、販売粗利改善、業務効率化及び生産コスト改善などを図り、商業施設事業においては、業務効率化による販管費抑制を進めました。「成長事業、グローバルシナジーの拡大」では、国際事業において、欧州子会社で、EV(電気自動車)向けバッテリーフレーム用部材を受注し、出荷を開始しました。「次なる事業領域の開拓」では、商業施設や駅、駐車場などへ設置可能な5G基地局看板アンテナの共同開発や植物工場システムの受注、新規事業の探索と事業展開の具体的検証を進めました。
以上の結果、当連結会計年度の業績は、売上高は3,011億84百万円(前連結会計年度比4.0%減)となりましたが、建材事業やマテリアル事業での生産コスト改善、商業施設事業での業務効率化などにより、営業利益は45億68百万円(前連結会計年度比126.7%増)となりました。また、経常利益は52億51百万円(前連結会計年度比225.8%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は16億83百万円(前連結会計年度は15億33百万円の親会社株主に帰属する当期純損失)となりました。

セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。

| 建材事業につきましては、収益力の向上に努めるとともに、商品力と販売力の強化を進めてまいりました。 ビル建材事業では、冬でも室温低下を抑え、換気しながら高断熱を実現する超高層マンション対応「DI窓(ダイナミックインシュレーション技術を用いた窓システム)」や防火型STフロント「ガラスブロック枠」(国土交通大臣認定防火設備)を発売するなど、市場競争力の向上に注力してまいりました。 住宅建材事業では、イエナカ生活を快適にする空間づくりへのニーズが高まる中、インテリア建材において室内ドア・引戸「LiVERNO(リヴェルノ)」や床材「Sフロア」に新色を追加し、バリエーションを拡充いたしました。また、好評をいただいている玄関ドア「ファノーバ」において、新デザインと新色を追加発売するなど、商品力強化に注力してまいりました。 エクステリア建材事業では、高水準の耐風圧強度を実現し「快適さ+強さ」をコンセプトにした折板カーポート「G-1」のラインナップの拡充や高意匠と高強度を兼ね備えたニュースタイルの折板カーポート「ビームス」を発売し、強みであるカーポートの拡販に注力いたしました。また、自然災害に備えた「耐風圧性能」とコロナ禍での「使いやすさ」を追求した形材フェンス・門扉「レジリア」を新たに発売し、大型化する台風などの自然災害に対して、耐風圧強度の高い商品ニーズへ対応いたしました。 以上のような取り組み成果がありましたが、新設住宅着工戸数が前年度を下回る状況が続いたことなどにより、売上高は1,806億52百万円(前連結会計年度比7.5%減)となりました。利益については、販管費抑制、粗利改善施策を進めたものの、売上減少などにより、セグメント利益37億23百万円(前連結会計年度比18.6%減)となりました。 |


| マテリアル事業につきましては、アルミニウム押出形材市場の需要が減少したことに伴う他社との激しい競争環境にありましたが、物量と利益確保、更なる成長に向け、営業、技術、製造が一体となり、輸送分野などの将来に繋がる案件の獲得、加工品案件の取り組みを進めてまいりました。また、環境配慮への取り組みとして、鉄道廃車両から回収され再生アルミとして押出加工された部材が、鉄道車両の荷棚材へ採用されるなど、アルミのリサイクル活動も推進してきました。 以上のような取り組み成果に加え、半導体製造装置関連などの一般機械や輸送機器関連の需要回復、第3四半期の後半以降はアルミ地金市況に連動する売上の増加により、売上高は396億75百万円(前連結会計年度比2.5%増)となりました。利益については、加工品の増加や販管費抑制などにより、セグメント利益25億75百万円(前連結会計年度比92.2%増)となりました。 |


| 商業施設事業につきましては、小売業の店舗着工が減少するなか、人手不足を背景とした店舗の省人化・省力化需要の取り込みを進めてまいりました。また、コロナ感染予防対策商品や5G基地局看板アンテナの共同開発など新しい商材の開拓を推進してきました。 以上の結果、売上高は388億94百万円(前連結会計年度比1.2%増)となりました。利益については、業務効率化による販管費抑制や生産コスト改善などにより、セグメント利益20億94百万円(前連結会計年度比236.5%増)となりました。 |


| 国際事業につきましては、欧州・タイでの自動車、エンジニアリング、建材など主要分野の需要が減少しましたが、第3四半期以降の自動車分野を中心にした市場が大幅に回復する中、軽量化、電動化ニーズによるアルミニウム押出形材の使用が増加している自動車分野を中心に、将来に繋がる案件の獲得、既存案件への対応を推進してきました。併せて、将来成長が見込まれるASEAN市場での需要に対応するため、タイメタルアルミニウムにおいて新たな押出機の導入を進めました。 以上の結果、売上高は418億7百万円(前連結会計年度比1.7%増)となりました。利益については、欧州での費用抑制やタイの物量増に伴う収益改善により、セグメント損失35億86百万円(前連結会計年度は42億90百万円のセグメント損失)となりました。 |

② 財政状態の状況
資産合計は、前連結会計年度末に比べ69億54百万円増加し、2,529億35百万円となりました。
負債合計は、前連結会計年度末に比べ12億0百万円増加し、1,688億53百万円となりました。
純資産合計は、前連結会計年度末に比べ57億53百万円増加し、840億81百万円となりました。
以上の結果、自己資本比率は、前連結会計年度末に比べ1.6ポイント上昇の32.1%となりました。
なお、詳細については、「第2 事業の状況 3経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 ①財政状態及び経営成績の状況」に記載しております。
③ キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ15億66百万円減少の223億69百万円(前連結会計年度比6.5%減)となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(単位:百万円)
| 前連結会計年度 (自 2019年6月1日 至 2020年5月31日) | 当連結会計年度 (自 2020年6月1日 至 2021年5月31日) | 増減 | |
| 営業活動によるキャッシュ・フロー | 9,358 | 7,847 | △1,511 |
| 投資活動によるキャッシュ・フロー | △6,724 | △9,104 | △2,380 |
| 財務活動によるキャッシュ・フロー | △3,941 | △663 | 3,278 |
| 現金及び現金同等物の増減額(△は減少) | △1,666 | △1,566 | 100 |
| 現金及び現金同等物の期首残高 | 25,602 | 23,936 | △1,666 |
| 現金及び現金同等物の期末残高 | 23,936 | 22,369 | △1,566 |
| フリー・キャッシュ・フロー | 2,634 | △1,256 | △3,891 |
(注)フリー・キャッシュ・フローは、「営業活動によるキャッシュ・フロー」と「投資活動によるキャッシュ・フロー」の合計であります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果、得られた資金は、前連結会計年度に比べ15億11百万円減少の78億47百万円(前連結会計年度比16.1%減)となりました。これは、退職給付に係る資産負債の増減額21億53百万円があった一方で、減価償却費80億79百万円の計上があったことなどによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果、使用した資金は、前連結会計年度に比べ23億80百万円増加の91億4百万円(前連結会計年度比35.4%増)となりました。これは、有形固定資産の取得による支出70億41百万円、有価証券の取得による支出13億79百万円があったことなどによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果、使用した資金は、前連結会計年度に比べ32億78百万円減少の6億63百万円(前連結会計年度比83.2%減)となりました。これは、長期借入れによる収入232億1百万円、短期借入金の純増加額74億46百万円があった一方で、長期借入金の返済による支出182億77百万円、社債の償還による支出105億円、連結の範囲の変更を伴わない子会社株式の取得による支出18億25百万円、ファイナンス・リース債務の返済による支出5億37百万円があったことなどによるものであります。
④ 生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 金額(百万円) | 前期比(%) |
| 建材事業 | 74,132 | 90.1 |
| マテリアル事業 | 34,061 | 98.5 |
| 商業施設事業 | 7,875 | 96.2 |
| 国際事業 | 40,234 | 99.8 |
| その他 | 3 | - |
| 合計 | 156,307 | 94.5 |
(注) 1.金額は製造原価によっており、セグメント間の内部振替前の数値によっております。
2.上記の金額には消費税等は含まれておりません。
b.仕入実績
当連結会計年度における仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 金額(百万円) | 前期比(%) |
| 建材事業 | 55,651 | 92.2 |
| マテリアル事業 | 258 | 83.8 |
| 商業施設事業 | 18,213 | 93.1 |
| 国際事業 | 112 | 104.5 |
| その他 | 21 | - |
| 合計 | 74,257 | 92.4 |
(注) 1.金額は、実際仕入金額によっております。
2.上記の金額には消費税等は含まれておりません。
c.受注状況
当連結会計年度における建材事業の受注状況を示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 受注高(百万円) | 前期比(%) | 受注残高(百万円) | 前期比(%) |
| 建材事業 (ビル工事物件) | 52,191 | 97.9 | 49,164 | 110.6 |
(注) 上記の金額には消費税等は含まれておりません。
d.販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 金額(百万円) | 前期比(%) |
| 建材事業 | 180,652 | 92.5 |
| マテリアル事業 | 39,675 | 102.5 |
| 商業施設事業 | 38,894 | 101.2 |
| 国際事業 | 41,807 | 101.7 |
| その他 | 154 | 123.4 |
| 合計 | 301,184 | 96.0 |
(注) 上記の金額には消費税等は含まれておりません。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
a.概要
当連結会計年度の売上高は、3,011億84百万円(前連結会計年度比4.0%減)と減収となりましたが、営業利益は45億68百万円(前連結会計年度比126.7%増)、経常利益は52億51百万円(前連結会計年度比225.8%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は16億83百万円(前連結会計年度は15億33百万円の親会社株主に帰属する当期純損失)となりました。
b.営業利益
営業利益は、前連結会計年度と比べ25億53百万円増加の45億68百万円となりました。営業利益のセグメント毎の分析については、「第2 事業の状況 3経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要」に記載しております。
c.営業外損益と経常利益
経常利益は、前連結会計年度と比べ36億39百万円増加の52億51百万円となりました。
d.特別損益と税金等調整前当期純利益
税金等調整前当期純利益は、46億16百万円となりました。これは、投資有価証券売却益1億52百万円などを特別利益に、減損損失4億22百万円などを特別損失に計上したことによります。
e.親会社株主に帰属する当期純利益
税金費用(法人税、住民税及び事業税と法人税等調整額の合計額)は、前連結会計年度と比べ1億16百万円増加の25億78百万円となりました。
非支配株主に帰属する当期純利益は3億54百万円となりました。
この結果、親会社株主に帰属する当期純利益は16億83百万円となりました。
f.資産
当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末に比べ69億54百万円増加し、2,529億35百万円となりました。増減の主な内訳は以下のとおりであります。
流動資産
現金及び預金が13億72百万円減少したものの、受取手形及び売掛金が24億68百万円、有価証券が13億36百万円、それぞれ増加したことなどにより、前連結会計年度末に比べ29億13百万円増加の1,268億84百万円となりました。
固定資産
繰延税金資産が15億26百万円、無形固定資産が7億14百万円、それぞれ減少したものの、退職給付に係る資産が49億7百万円、投資有価証券が9億50百万円、それぞれ増加したことなどにより、前連結会計年度末に比べ40億41百万円増加の1,260億50百万円となりました。
g.負債
当連結会計年度末の負債は、前連結会計年度末に比べ12億0百万円増加し、1,688億53百万円となりました。増減の主な内訳は以下のとおりであります。
流動負債
短期借入金が77億95百万円、1年内返済予定の長期借入金が16億72百万円、支払手形及び買掛金が12億53百万円、それぞれ増加したものの、1年内償還予定の転換社債型新株予約権付社債が75億円、1年内償還予定の社債が30億円、未払金等のその他流動負債が28億71百万円、それぞれ減少したことなどにより、前連結会計年度末に比べ30億22百万円減少の1,072億77百万円となりました。
固定負債
長期借入金が33億97百万円、繰延税金負債が9億65百万円、それぞれ増加したことなどにより、前連結会計年度末に比べ42億23百万円増加の615億76百万円となりました。
h.純資産
当連結会計年度末の純資産は、前連結会計年度末に比べ57億53百万円増加し、840億81百万円となりました。これは、退職給付に係る調整累計額が27億9百万円、繰延ヘッジ損益が15億27百万円、利益剰余金が15億26百万円、それぞれ増加したことが主な要因であります。なお、自己資本比率は32.1%(前連結会計年度末は30.5%)となりました。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
a.キャッシュ・フローの状況
当社グループのキャッシュ・フローの状況の分析・検討内容は、「第2 事業の状況 3経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ③キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
b.資金需要
当社グループの資金需要のうち主なものは、生産能力増強、生産効率向上のための設備投資及び、新商品開発投資等の長期資金需要と、製品製造のための原材料等購入のほか、製造費用、販売費及び一般管理費等の運転資金需要であります。今後も、財務基盤の安定を図りつつ、国際事業の改革完遂、変化する国内市場への対応、更には領域拡大に向けた投資など長期的な視点の資金需要に対応する方針であります。
c.資金調達
当社グループは、事業運営上必要な資金の流動性の向上と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針として、営業活動によるキャッシュ・フローのほか、銀行などの金融機関からの借入、資本市場における社債の発行等により、必要資金を調達しております。当社は、運転資金は基本的に内部資金からの充当及び短期借入による調達を基本としており、設備投資やその他の投資資金の調達については、金融機関からの長期借入及び100億円の社債発行登録枠内での社債の発行等を基本としております。
また、流動性に関しては、財務柔軟性を確保するため、金融機関との借入限度額205億円のコミットメントラインの契約や、機動的に活用できる債権の流動化枠を確保することで調達手段の多様化を図り、現金及び現金同等物の残高が適正になるように努めております。
その結果、当連結会計年度末における借入金及び社債は、前連結会計年度末に比べ23億65百万円増加の690億21百万円となりました。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は223億69百万円となりました。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表はわが国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して作成しております。この連結財務諸表の作成には、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要としております。経営者はこれらの見積りについて過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は見積り特有の不確実性が含まれているため、予測不能な前提条件や仮定の変化により経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。
連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)及び(重要な会計上の見積り)」に記載しております。
④ 経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等については、「第2 事業の状況 1経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (2)中長期的な会社の経営戦略と対処すべき課題 ②経営指標」に記載のとおりであります。