有価証券報告書-第21期(平成30年9月1日-令和1年8月31日)

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2019/11/14 10:00
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133項目
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度における我が国経済は、輸出や生産の一部に弱さが続いているものの、雇用・所得環境の改善が続くなか、各種政策の効果もあり、景気は緩やかな回復基調となりました。しかしながら、通商問題の動向が世界経済に与える影響や、中国経済の先行き、海外経済の動向と政策に関する不確実性等により依然として先行き不透明な状況が続いております。
当社を取り巻くBSデジタル放送業界は、デジタル放送受信機の普及に伴い、視聴可能世帯数の割合は全世帯の73.9%(「BS世帯普及率調査」㈱ビデオリサーチ調べ)で推移しており、またBSデジタル放送事業を含む衛星放送メディア分野の広告費は前年比で98.1%と減少、BS放送の広告費においては、前年比で99.7%とほぼ横ばいで推移しております(「2018年 日本の広告費」㈱電通調べ)。さらにテレビ通販業界を中心とした各企業では、広告媒体の多様化が進み、引き続き厳しい環境が続いております。
このような状況下、当社は「質の高い情報を提供することで 人々に感動を与え 幸せな社会づくりに貢献します」を経営理念として、「豊かで癒される教養・娯楽番組と中立公正な報道・情報番組を発信し『価値ある時間』を約束します」との経営ビジョンに基づき、良質な番組制作に引き続き邁進いたしました。
2018年10月の番組改編では、良質な番組制作による視聴世帯数の更なる増加を目的として、歴史の定説や通説に現代科学のメスを入れ歴史の新事実を掘り起こす『歴史科学捜査班』、フランス人の美術史家ソフィー・リチャードさんのベストセラー書籍から日本の美術館の価値を発見していく美術館探索ドキュメンタリー『フランス人がときめいた日本の美術館』等の放送を開始いたしました。
2019年4月の番組改編では、「見たい番組が、ここにある。」をコンセプトに、番組コンテンツを最も見やすい時間帯に配置することで、各コンテンツの魅力を最大限発揮できるよう編成。新番組では、人気歌手である八代亜紀さんが歌謡番組としては初の司会を務め、豪華ゲストと共に楽しいトークと素敵な歌をお届けする『八代亜紀 いい歌いい話』の放送を開始。『Anison Days』や『世界の国境を歩いてみたら・・・』等の人気番組については内容を更に充実させ放送いたしております。
また、特別番組として、スポーツコンテンツの一層の充実を図るため『2019年度 全日本学生柔道優勝大会』『ニッポン柔道 新時代』、人気グループの純烈が様々な企画にチャレンジするBS初冠番組『JUN×JUN 純烈 予測不能!チャレンジSP』、今年で4回目となる山の日制定記念番組『今日は山の日!みんなで登ろう!日本百名山スペシャル』を放送したほか、テレビ和歌山と『世界遺産15周年!おいでよ和歌山』、KBS京都と『京都夜桜生中継2019 春らんまん、桜舞う名画の舞台へ』『生中継!京都五山送り火2019』、岐阜放送と『岐阜・清流長良川 第74回 全国花火大会』、びわ湖放送と『生中継 2019びわ湖大花火大会』、全国各地のローカル局10社と『桜前線2019 絶景花見スポット 全国キャスターリレー!』を共同製作で放送、ローカル局とのコラボレーション施策も積極的に実施いたしました。
さらに、アニメファンから根強い人気を誇る『ANIME+』において、製作委員会へ出資した『かつて神だった獣たちへ』、『うちの娘の為ならば、俺はもしかしたら魔王も倒せるかもしれない。』、『通常攻撃が全体攻撃で二回攻撃のお母さんは好きですか?』等を放送したほか、約40タイトルのアニメ番組を放送いたしました。
このほか、当期の施策として人気アニソン番組『Anison Days』では文化放送とコラボレーションしたラジオ番組『Anison Days+(プラス)』を昨年10月より文化放送で開始、また本年5月には番組初となる単独ライブ『Live 「Anison Days」Day1』を実施し本年6月に放送、昨年11月にはeスポーツ文化発展の支援を目的とした『BS11cup 全日本eスポーツ学生選手権大会2018』を当社主催で実施し放送、本年5月にはJR九州主催の「第4回 九州魅力発掘大賞」の映像部門賞を昨年4月放送の『大分国東半島 六郷満山1300年』が受賞いたしました。
上記のとおり、レギュラー番組の更なる内容充実・向上と、これまでにない新しい施策を含んだ特別番組やイベントに対する制作費を集中的に投資しながら、厳選した海外ドラマや映画等の人気番組も積極的に購入したことにより、番組関連費用は増加いたしました。また、番組宣伝や局認知向上施策として、全国紙・WEBを中心とした広告出稿を戦略的に実施したほか、屋外広告掲出やローカル局でのテレビCMなど、様々な媒体を活用した広告宣伝施策を積極的に実施いたしましたが、営業面では広告媒体多様化による業界環境変化の影響等を大きく受けました。
以上の結果、当連結会計年度の売上高は 12,601,228千円(前年比 0.9%増加)となりました。営業利益は 1,693,907千円(前年比 30.2%減少)、経常利益は 1,698,732千円(前年比 30.0%減少)、親会社株主に帰属する当期純利益は 1,158,713千円(前年比 30.2%減少)となりました。
また、当連結会計年度における当社グループの財政状態につきましては、「(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 ③ 当連結会計年度の財政状態の状況に関する認識及び分析・検討内容」に記載のとおりであります。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における連結ベースの現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前連結会計年度末に比べ 720,143千円増加し、当連結会計年度末には 10,324,583千円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果獲得した資金は 1,250,258千円(前年同期は 2,049,469千円の獲得)となりました。これは主に、法人税等の支払額 792,982千円があったものの、税金等調整前当期純利益 1,699,732千円及び未払金の増加額 249,410千円によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は 198,724千円(前年同期は 149,104千円の使用)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出 118,205千円、無形固定資産の取得による支出 72,763千円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は 331,390千円(前年同期は 327,252千円の使用)となりました。これは主に、配当金の支払額 338,203千円によるものであります。
なお、キャッシュ・フロー関連指標は、次のとおりであります。
2018年8月期2019年8月期
自己資本比率(%)87.688.3
時価ベースの自己資本比率(%)123.694.8
キャッシュ・フロー対有利子負債比率(%)24.941.4
インタレスト・カバレッジ・レシオ(倍)683.1231.9

自己資本比率:自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:キャッシュ・フロー/利払い
(注)1.いずれも連結ベースの財務数値により算定しております。
2.株式時価総額は、期末株価終値×期末発行済株式総数(自己株式を除く)により算出しております。
3.キャッシュ・フローは、連結キャッシュ・フロー計算書の「営業活動によるキャッシュ・フロー」を利用しております。
4.有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っている全ての負債を対象としております。
5.利払いにつきましては、連結キャッシュ・フロー計算書の「利息の支払額」を使用しております。
③ 生産、受注及び販売の状況
a.生産実績及び受注実績
当社グループは一部において受注生産を行っておりますが、金額的重要性が乏しいため、記載を省略しております。
b.販売実績
当社グループは、セグメント情報を記載していないため、当連結会計年度における販売実績を収入区分別に示すと、次のとおりであります。
収入区分別当連結会計年度
(自 2018年9月1日
至 2019年8月31日)
売上高(千円)前年同期比(%)
タイム収入8,658,58799.0
スポット収入2,762,22594.2
その他収入1,180,415144.4
合計12,601,228千円100.9

(注)1. 主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は、次のとおりであります。
相手先前連結会計年度
(自 2017年9月1日
至 2018年8月31日)
当連結会計年度
(自 2018年9月1日
至 2019年8月31日)
売上高(千円)割合(%)売上高(千円)割合(%)
㈱電通2,953,22523.62,693,20421.4
ジュピターショップチャンネル㈱2,196,66017.62,359,51018.7

2. 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたって、見積りが必要な事項につきましては、一定の会計基準の範囲内にて資産・負債及び収益・費用の一部につき合理的な基準に基づき、会計上の見積りを行っております。これらの見積りについては、過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りとは異なることがあります。
当社グループの連結財務諸表の作成にあたって採用している重要な会計方針は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載のとおりであります。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要」に記載のとおりであります。
なお、連結損益計算書の主要項目ごとの主な状況は、次のとおりであります。
a.売上高・売上総利益
当連結会計年度における売上高は、タイム収入及びスポット収入の増加により 12,601,228千円(前年同期比 0.9%増加)となりました。また、売上原価は、制作番組等の充実に努めた結果、6,371,216千円(前年同期比 9.3%増加)となり、売上総利益は 6,230,012千円(前年同期比 6.6%減少)となりました。
b.販売費及び一般管理費・営業利益・経常利益・税金等調整前当期純利益
当連結会計年度における販売費及び一般管理費は、番組宣伝や局認知向上施策の実施等による広告宣伝費の増加等に伴い 4,536,104千円(前年同期比 7.0%増加)となった結果、営業利益は 1,693,907千円(前年同期比 30.2%減少)となりました。
営業外収益は、 10,356千円(前年同期比 97.2%増加)、営業外費用は、5,531千円(前年同期比 22.9%減少)となり、この結果、経常利益は 1,698,732千円(前年同期比 30.0%減少)、税金等調整前当期純利益は 1,699,732千円(前年同期比 29.9%減少)となりました。
c.法人税等合計・親会社株主に帰属する当期純利益
当連結会計年度における法人税、住民税及び事業税は 532,407千円、法人税等調整額 8,611千円を計上した結果、親会社株主に帰属する当期純利益は 1,158,713千円(前年同期比 30.2%減少)となりました。
③ 当連結会計年度の財政状態の状況に関する認識及び分析・検討内容
当連結会計年度末における総資産は、前連結会計年度末に比べ 784,391千円増加し、19,993,047千円(前連結会計年度末比 4.1%増加)となりました。主な要因は、現金及び預金が 720,143千円増加したこと等によるものであります。
当連結会計年度末における負債合計は、前連結会計年度末に比べ 41,537千円減少し、2,327,182千円(前連結会計年度末比 1.8%減少)となりました。主な要因は、未払金が 244,276千円増加したものの、未払法人税等が 268,437千円減少したこと等によるものであります。
当連結会計年度末における純資産合計は、前連結会計年度末に比べ 825,929千円増加し、17,665,865千円(前連結会計年度末比 4.9%増加)となりました。主な要因は、利益剰余金が、前連結会計年度の期末配当 338,251千円により減少したものの、親会社株主に帰属する当期純利益 1,158,713千円の計上に伴い利益剰余金が増加したこと等によるものであります。
④ 資金の流動性及び資金の財源に係る情報
a.キャッシュ・フローの状況
当社グループのキャッシュ・フローの状況につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
b.資金調達の状況
当社グループにおける主な資金需要は、番組制作費、代理店手数料及び広告宣伝費等の運転資金並びに放送設備更設等の設備資金等でありますが、これらの資金需要につきましては、主に営業キャッシュ・フローを原資としております。
⑤ 経営成績に重要な影響を与える要因について
当社は、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載のとおり、市場環境の変化、業界特有の法的規制、コンプライアンスと内部管理体制、大規模災害、多額の設備投資等、様々なリスク要因が当社の経営成績に重要な影響を与える可能性があると認識しております。
そのため、当社は、魅力あるコンテンツの制作及び放送、社内管理体制の確立、内部統制の強化、セキュリティ対策等により、経営成績に重要な影響を与えるリスク要因を分散し、リスクの発生を抑え、適切に対応してまいる所存であります。
⑥ 経営者の問題意識と今後の方針について
当社の経営陣は、現在の事業環境及び入手可能な情報に基づき、迅速かつ最善の経営戦略の立案及び施策の実施に努めております。
また、業界を取り巻く環境の変化、視聴者及び広告主のニーズの多様化等、外部環境が大きく変化する可能性もあることから、幅広い視点で俯瞰した経営戦略の重要性、必要性を認識しております。
そのような認識の下、当社は2010年4月に社団法人日本民間放送連盟(現 一般社団法人日本民間放送連盟)に入会することで業界における信用力を高め、また2011年10月から接触率調査(2013年4月から機械式視聴世帯数調査に移行)に参加し、視聴世帯数を把握・向上させることで、放送時間枠の広告媒体としての価値を年々高めてきております。しかしながら、当社が今後も継続的に成長するためには、放送コンテンツの充実や効果的な広告宣伝の実施等によるクオリティ向上、視聴世帯数の向上、番組制作体制の充実及び収益基盤の多角化によって放送時間枠の付加価値をより高め、収益力を強化することが重要であると考えております。
更に、放送事業収入だけでなく様々なイベントを企画・実施することで放送外収入の強化も図り、更なる業容の拡大を図ってまいる所存であります。

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