有価証券報告書-第22期(令和1年9月1日-令和2年8月31日)

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2020/11/12 10:00
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130項目
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度における我が国経済は、雇用・所得環境が次第に改善し、各種政策の効果もあり、景気は緩やかな回復基調を見せておりましたが、新型コロナウイルス感染症の影響により急速な悪化に転じ、極めて厳しい状況にあります。今後は感染拡大の防止策を講じつつ、社会経済活動のレベルを段階的に引き上げられていくことが推測されますが、当面、厳しい状況が続くと見込まれます。
当社を取り巻くBSデジタル放送業界は、デジタル放送受信機の普及に伴い、視聴可能世帯数の割合は全世帯の77.1%(「BS世帯普及率調査」㈱ビデオリサーチ調べ)で推移しており、またBSデジタル放送事業を含む衛星放送メディア分野の広告費は前年比で99.4%と微減、BS放送の広告費においては、前年比で101.1%と微増で推移しております(「2019年 日本の広告費」㈱電通調べ)。更にテレビ通販業界を中心とした各企業では、広告媒体の多様化が進み、引き続き厳しい環境が続いております。また、新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、国内外の経済活動に対する不透明感が急速に拡大し、景気の急速な減速懸念が高まっております。市場環境においても広告枠の販売不振のほか、感染拡大防止を目的とした番組制作の一部中止に伴う再放送やアーカイブへの差し替え、出展を予定していた国内イベントが中止される等大きな影響を受けております。番組制作においてはソーシャルディスタンスを確保するためWEB会議システム等を活用したリモート収録を行う等、感染拡大の防止と視聴者需要の充足を両立させるべく邁進いたしました。
2019年10月の番組改編では、良質な自社制作番組と外部リソースの最適なミックスによる視聴世帯数の更なる増加を目的として、学生アスリートに密着する自社制作番組『キラボシ!』や、良質な外部調達番組として、活躍中のタカラジェンヌをゲストに迎え、映像やトークで綴る『TAKARAZUKA CAFE BREAK』、全国各地のテレビ局と共同制作で御利益が得られることで有名な神社を訪問し、その土地の歴史や特産品などを紹介する『ごりやくさん』等の放送を開始いたしました。また、世界最大級のドキュメンタリーチャンネルである「ディスカバリーチャンネル」、「アニマルプラネット」が誇る豊富な作品群の中から、特に人気の作品を厳選して放送する『ディスカバリー傑作選』の放送枠を拡大いたしました。
2020年4月の番組改編では、子供向けアニメ枠「キッズアニメ∞(むげんだい)」を新設、4月からは世界119か国で放送中の大人気アニメ『ミラキュラスレディバグ&シャノワール』を放送開始、また新たにアイドル番組『虹のコンキスタドールが本気出しました!?』をキングレコードとの共同制作にて放送を開始、他にも1月よりスタートさせたアジアドラマ枠を拡大いたしました。また、人気歌手である八代亜紀さんが豪華ゲストとともに楽しいトークと素敵な歌をお届けする『八代亜紀いい歌いい話』、人気声優和氣あず未さんを三代目MCに迎えた『アニゲー☆イレブン!』、アニメソング番組の『Anison Days』等の人気番組については内容を更に充実させて放送いたしております。
また、特別番組として、第2四半期までの間には『2019年度 全日本学生柔道体重別選手権大会』、『BS11ソフトボール中継日本女子ソフトボールリーグ』を放送したほか、2年目となる『BS11cup 全日本eスポーツ学生選手権大会』を生放送、並びにBS11オンデマンドにて同時配信いたしました。ローカル局とのコラボレーションでは『京都紅葉生中継2019~皇室ゆかりの秋を訪ねて~』、『京都夜桜生中継2020~画家たちも愛した日本のこころ~』をKBS京都と共同制作し放送いたしました。
第3四半期以降は当初予定されていたイベント等の中止やロケ撮影の自粛により番組制作の一部が中止となりましたが、新たに寄席演芸を見て笑って自粛ムードを乗り切ろうというコンセプトで制作した寄席番組『柳家喬太郎の笑って免疫力UP!寄席』や、延期となった東京五輪を臨み、過去の番組映像や取材アーカイブを活用した『学生柔道10年の軌跡 大学対抗団体戦2009~2019』、『上野由岐子 12年の軌跡~告白 知られざる葛藤と覚悟~』を制作、放送いたしました。
更に、アニメファンから根強い人気を誇る『ANIME+(プラス)』においても第3四半期以降予定していたアニメ作品の放送延期が発生しましたが、製作委員会へ出資した『へやキャン△』、『宝石商リチャード氏の謎鑑定』、『ドロヘドロ』、『プリンセスコネクト! Re:Dive』、『魔王学院の不適合者』、『放課後ていぼう日誌』等を放送したほか、毎クール約40タイトルのアニメ関連番組を放送いたしました。
上記のとおり、営業面及び費用面の両面において新型コロナウイルスの影響を受けることとなりました。特に費用面においては、再放送や再編集版への差し替え、新たな試みによる視聴者需要の充足と番組制作継続の両立を図るとともに、番組宣伝や局認知度向上施策を従来以上に効率的に進めコストコントロールに努めました。
以上の結果、当連結会計年度の売上高は 11,394,190千円(前年同期比 9.6%減少)となりました。営業利益は 2,189,709千円(前年同期比 29.3%増加)、経常利益は 2,195,327千円(前年同期比 29.2%増加)、親会社株主に帰属する当期純利益は 1,490,491千円(前年同期比 28.6%増加)となりました。
また、当連結会計年度における当社グループの財政状態につきましては、「(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 ③ 当連結会計年度の財政状態の状況に関する認識及び分析・検討内容」に記載のとおりであります。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における連結ベースの現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前連結会計年度末に比べ 1,074,736千円増加し、当連結会計年度末には 11,399,320千円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果獲得した資金は 2,252,270千円(前年同期は 1,250,258千円の獲得)となりました。これは主に、法人税等の支払額 409,481千円があったものの、税金等調整前当期純利益 2,195,327千円及び売上債権の減少額 318,197千円等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は 808,359千円(前年同期は 198,724千円の使用)となりました。これは主に、 有形固定資産の取得による支出 794,759千円等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は 369,175千円(前年同期は 331,390千円の使用)となりました。これは主に、 配当金の支払額 356,027千円等によるものであります。
なお、キャッシュ・フロー関連指標は、次のとおりであります。
2019年8月期2020年8月期
自己資本比率(%)88.387.7
時価ベースの自己資本比率(%)94.889.4
キャッシュ・フロー対有利子負債比率(%)41.422.4
インタレスト・カバレッジ・レシオ(倍)231.9609.4

自己資本比率:自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:キャッシュ・フロー/利払い
(注)1.いずれも連結ベースの財務数値により算定しております。
2.株式時価総額は、期末株価終値×期末発行済株式総数(自己株式を除く)により算出しております。
3.キャッシュ・フローは、連結キャッシュ・フロー計算書の「営業活動によるキャッシュ・フロー」を利用しております。
4.有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っている全ての負債を対象としております。
5.利払いにつきましては、連結キャッシュ・フロー計算書の「利息の支払額」を使用しております。
③ 生産、受注及び販売の状況
a.生産実績及び受注実績
当社グループは一部において受注生産を行っておりますが、金額的重要性が乏しいため、記載を省略しております。
b.販売実績
当社グループは、セグメント情報を記載していないため、当連結会計年度における販売実績を収入区分別に示すと、次のとおりであります。
収入区分別当連結会計年度
(自 2019年9月1日
至 2020年8月31日)
売上高(千円)前年同期比(%)
タイム収入7,934,76891.6
スポット収入2,385,76386.4
その他収入1,073,65891.0
合計11,394,190千円90.4

(注)主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は、次のとおりであります。
相手先前連結会計年度
(自 2018年9月1日
至 2019年8月31日)
当連結会計年度
(自 2019年9月1日
至 2020年8月31日)
売上高(千円)割合(%)売上高(千円)割合(%)
ジュピターショップチャンネル㈱2,359,51018.72,298,53020.2
㈱電通2,693,20421.42,261,21919.8

(注)上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。重要な会計方針については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しております。この連結財務諸表を作成するにあたって、見積りが必要な事項につきましては、一定の会計基準の範囲内にて資産・負債及び収益・費用の一部につき合理的な基準に基づき、会計上の見積りを行っております。これらの見積りは、その性質上判断及び入手し得る情報に基づいて行いますので、実際の結果がそれらの見積りと相違する場合があります。特に以下の事項は、経営者の会計上の見積りの判断が財政状態及び経営成績に重要な影響を及ぼすと考えております。
なお、新型コロナウイルスの感染拡大の影響に関する会計上の見積りにつきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項(追加情報)」に記載しております。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要」に記載のとおりであります。
なお、連結損益計算書の主要項目ごとの主な状況は、次のとおりであります。
a.売上高・売上総利益
当連結会計年度における売上高は、タイム収入及びスポット収入の減少等により 11,394,190千円(前年同期比 9.6%減少)となりました。また、売上原価は、新型コロナウイルスの影響を受けることとなり、再放送やアーカイブへの差し替え、新たな試みによる視聴者需要の充足と番組制作継続の両立を図った結果、5,515,736千円(前年同期比 13.4%減少)となり、売上総利益は 5,878,454千円(前年同期比 5.6%減少)となりました。
b.販売費及び一般管理費・営業利益・経常利益・税金等調整前当期純利益
当連結会計年度における販売費及び一般管理費は、番組宣伝や局認知度向上施策を従来以上に効率的に進めた広告宣伝費等の減少に伴い、 3,688,745千円(前年同期比 18.7%減少)となった結果、営業利益は 2,189,709千円(前年同期比 29.3%増加)となりました。
営業外収益は、9,890千円(前年同期比 4.5%減少)、営業外費用は、4,272千円(前年同期比 22.8%減少)となり、この結果、経常利益は 2,195,327千円(前年同期比 29.2%増加)、税金等調整前当期純利益は 2,195,327千円(前年同期比 29.2%増加)となりました。
c.法人税等合計・親会社株主に帰属する当期純利益
当連結会計年度における法人税、住民税及び事業税は 725,066千円、法人税等調整額△20,230千円を計上した結果、親会社株主に帰属する当期純利益は 1,490,491千円(前年同期比 28.6%増加)となりました。
③ 当連結会計年度の財政状態の状況に関する認識及び分析・検討内容
当連結会計年度末における総資産は、前連結会計年度末に比べ 1,426,935千円増加し、21,419,983千円(前連結会計年度末比 7.1%増加)となりました。主な要因は、現金及び預金が 1,074,736千円増加、建設仮勘定が522,720千円増加したこと等によるものであります。
当連結会計年度末における負債合計は、前連結会計年度末に比べ 292,522千円増加し、2,619,704千円(前連結会計年度末比 12.6%増加)となりました。主な要因は、未払金が 225,552千円減少したものの、未払法人税等が 326,651千円、流動負債のその他に含めて表示している未払消費税 145,303千円増加したこと等によるものであります。
当連結会計年度末における純資産合計は、前連結会計年度末に比べ 1,134,413千円増加し、18,800,278千円(前連結会計年度末比 6.4%増加)となりました。主な要因は、利益剰余金が、前連結会計年度の期末配当 356,077千円により減少したものの、親会社株主に帰属する当期純利益 1,490,491千円の計上に伴い利益剰余金が増加したこと等によるものであります。
④ キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
a.キャッシュ・フローの状況
当社グループのキャッシュ・フローの状況につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
b.資金調達の状況
当社グループにおける主な資金需要は、番組制作費、代理店手数料及び広告宣伝費等の運転資金並びに放送設備更設等の設備資金等でありますが、これらの資金需要につきましては、主に営業キャッシュ・フローを原資としております。
⑤ 経営成績に重要な影響を与える要因について
当社グループは、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載のとおり、市場環境の変化、業界特有の法的規制、コンプライアンスと内部管理体制、大規模災害、感染症の流行、多額の設備投資等、様々なリスク要因が当社の経営成績に重要な影響を与える可能性があると認識しております。
そのため、当社は、魅力あるコンテンツの制作及び放送、社内管理体制の確立、内部統制の強化、セキュリティ対策、各種対策本部の設置等により、経営成績に重要な影響を与えるリスク要因を分散し、リスクの発生を抑え、適切に対応してまいる所存であります。
⑥ 経営者の問題意識と今後の方針について
当社の経営陣は、現在の事業環境及び入手可能な情報に基づき、迅速かつ最善の経営戦略の立案及び施策の実施に努めております。
また、業界を取り巻く環境の変化、視聴者及び広告主のニーズの多様化等、外部環境が大きく変化する可能性もあることから、幅広い視点で俯瞰した経営戦略の重要性、必要性を認識しております。
そのような認識の下、当社は2010年4月に社団法人日本民間放送連盟(現 一般社団法人日本民間放送連盟)に入会することで放送業界における信用力を高め、また2011年10月から接触率調査(2020年4月から「テレビ視聴率全国32地区」調査に移行)に参加し、視聴データを活用することで、放送時間枠の広告媒体としての価値を年々高めてきております。しかしながら、当社が今後も継続的に成長するためには、放送コンテンツの充実や効果的な広告宣伝の実施等によるクオリティ向上、視聴者に支持される番組制作体制の充実及び収益基盤の多角化によって放送時間枠の付加価値をより高め、収益力を強化することが重要であると考えております。
更に、放送事業収入だけでなく様々なイベントを企画・実施することで放送外収入の強化も図り、更なる業容の拡大を図ってまいる所存であります。

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