有価証券報告書-第15期(令和2年3月1日-令和3年2月28日)
(1)経営成績等の概要
①経営成績及び財政状態の状況
経営成績の状況
当連結会計年度の業績は、売上高11,144,704千円(前連結会計年度比19.8%増)、営業利益779,670千円(前連結会計年度比7.5%増)、経常利益780,268千円(前連結会計年度比2.5%増)、親会社株主に帰属する当期純利益2,459,544千円(前連結会計年度比179.2%増)となりました。
なお、昨年来の世界的な新型コロナウイルス感染症拡大の影響により業績が悪化した企業におけるシステム投資は縮小されているものの、全般的に企業におけるDXの推進は加速しており、クラウドをベースとした新しい製品導入へのニーズも高まってきていることから、当社においての影響は限定的と想定しております。
(セグメント業績)
セグメントの業績は、次のとおりであります。
(ソリューション事業)
当連結会計年度におけるソリューション事業の売上高は、Salesforceを中心としたクラウドサービスの導入開発、AWSへのクラウドマイグレーション案件の増加を主因として9,579,541千円(前連結会計年度比25.8%増)となり、セグメント利益(営業利益)は1,527,454千円(前連結会計年度比28.7%増)となりました。
(製品事業)
当連結会計年度における製品事業の売上高は、引き続き「DataSpider Cloud」、「SkyVisualEditor」及び「mitoco(ミトコ)」の契約は堅調であったものの、製品販売に関わる一過性の初期導入売上が対前連結会計年度比で減少したことにより、1,570,102千円(前連結会計年度比7.1%減)となり、セグメント利益(営業利益)は158,218千円(前連結会計年度比41.2%減)となりました。新型コロナウイルス感染症拡大に伴う緊急事態宣言発令の影響で、期初に計画していた自社イベント「TerraSkyDays 2020」がオンライン開催に変更になるなどの影響が出ましたが、その一方で、引き続き新型コロナウイルス感染症の拡大によるテレワークの実施企業、自治体、教育機関、非営利団体などを対象に、自社製品グループウェア「mitoco(ミトコ)」の引き合いが増加しております。
(売上高)
当連結会計年度の経営成績は、売上高11,144,704千円(前連結会計年度比19.8%増)となりました。なお、セグメント別の要因は以下のとおりであります。
(ソリューション事業)
Salesforce及びAWS関連のクラウドシステムの構築について、引き続き大型案件の受注及び受託開発・保守案件の件数の増加等を主因とし大幅な増収となりました。
以上の結果、売上高は9,579,541千円(前連結会計年度比25.8%増)となりました。
(製品事業)
製品事業の製品である「DataSpider Cloud」、「SkyVisualEditor」及び「mitoco(ミトコ)」の契約は堅調に増加したものの、製品販売に関わる一過性の初期導入売上が対前連結会計年度比で減少しました。
以上の結果、売上高は1,570,102千円(前連結会計年度比7.1%減)となりました。
(営業利益)
当連結会計年度における営業利益は、各事業区分損益及び調整額△906,001千円の結果、779,670千円(前連結会計年度比7.5%増)となりました。なお、事業区分別の要因は以下のとおりであります。
(ソリューション事業)
当連結会計年度におけるソリューション事業の営業利益は、は1,527,454千円(前連結会計年度比28.7%増)となりました。大型案件の受注及び受託開発・保守案件の件数の増加等によるものです。
(製品事業)
当連結会計年度における製品事業の営業利益は、158,218千円(前連結会計年度比41.2%減)となりました。従来製品の堅調な契約社数、契約金額の伸長はあったものの一過性の初期導入が対前連結会計年度比で減少したためであります。
(経常利益)
当連結会計年度において、受取配当金4,198千円、助成金収入4,630千円、を主因として、営業外収益は、14,851千円となりました。一方で、支払利息2,510千円、投資事業組合運用損9,738千円を主因として、営業外費用は、14,253千円となりました。これらの結果、経常利益は、780,268千円(前連結会計年度比2.5%増)となりました。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
当連結会計年度において、法人税等合計1,054,927千円により、親会社株主に帰属する当期純利益は2,459,544千円(前連結会計年度比179.2%増)となりました。
財政状態の状況
(流動資産)
当連結会計年度末における流動資産は、前連結会計年度末より3,175,381千円増加し、8,845,697千円となりました。これは主に、現金及び預金の増加2,691,964千円及び売掛金の増加307,549千円があったことによるものであります。
(固定資産)
当連結会計年度末における固定資産は、前連結会計年度末より3,058,654千円減少し、6,716,313千円となりました。これは主に、投資有価証券の減少3,070,899千円があったことによるものであります。
(繰延資産)
当連結会計年度末における繰延資産は、前連結会計年度末より423千円減少し、償却済みとなりました。
(流動負債)
当連結会計年度末における流動負債は、前連結会計年度末より366,066千円増加し、3,563,262千円となりました。これは主に、未払法人税等の増加418,698千円によるものであります。
(固定負債)
当連結会計年度末における固定負債は、前連結会計年度末より1,147,786千円減少し、1,544,681千円となりました。これは主に、長期借入金の返済による減少132,025千円及び繰延税金負債の減少957,961千円があったことによるものであります。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産は、前連結会計年度末より898,023千円増加し、10,454,067千円となりました。これは主に利益剰余金の増加2,459,544千円に対し、その他有価証券評価差額金の減少2,158,597千円があったことによるものであります。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ2,691,964千円増加して6,094,887千円となりました。各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は以下のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度末における営業活動の結果、収入は234,721千円(前連結会計年度は1,458,746千円の収入)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益3,583,380千円及び減価償却費392,022千円があった一方で、投資有価証券売却益2,806,857千円、売上債権の増加304,517千円、法人税等の支払額667,716千円があったこと等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度末における投資活動の結果、収入は2,422,927千円(前連結会計年度は272,782千円の支出)となりました。これは主に、投資有価証券の売却による収入2,825,447千円があった一方で、有形固定資産の取得による支出90,106千円及び無形固定資産の取得による支出333,361千円があったこと等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度末における財務活動の結果、収入は34,318千円(前連結会計年度は316,263千円の収入)となりました。これは主に、短期借入金の増加100,000千円及び非支配株主からの払込みによる収入387,000千円があった一方で、長期借入金の返済による支出277,874千円及び長期未払金の減少による支出258,573千円があったこと等によるものであります。
③生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当社グループで行う事業は、提供するサービスの性格上、生産実績の記載になじまないため、当該記載を省略しております。
b.受注実績
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 受注高(千円) | 前年同期比(%) | 受注残高(千円) | 前年同期比(%) |
| ソリューション事業 | 11,443,448 | 126.8 | 1,445,556 | 118.5 |
(注)1.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
2.製品事業は、提供するサービスの性格上、受注実績の記載になじまないため、当該記載を省略しております。
c.販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 販売高(千円) | 前年同期比(%) |
| ソリューション事業 | 9,579,541 | 125.8 |
| 製品事業 | 1,570,102 | 92.9 |
| 合計 | 11,149,644 | 119.8 |
(注)1.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
2.主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
| 相手先 | 前連結会計年度 | 当連結会計年度 | ||
| 販売高(千円) | 割合(%) | 販売高(千円) | 割合(%) | |
| トヨタ自動車株式会社 | 1,106,739 | 11.9 | - | - |
(注)当連結会計年度における主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合については、当該割合が100分の10未満であるため、記載を省略しております。
④主な取り組み
当連結会計年度の当社グループの主な取り組みは、以下のとおりです。
2020年3月
・クラウドネイティブなグループウェア「mitoco(ミトコ)」の無償提供を開始しました。新型コロナウイルスの感染拡大を受け、テレワークを実施している、または実施を検討している企業、自治体、教育機関、非営利団体などを対象に、提供開始日から3か月間を無償提供期間としました。
2020年4月
・当社は、新型コロナウイルスの感染拡大によるリスク軽減、従業員ならびに関係者の皆様の安全確保を目的に、4月1日より、全社員の原則在宅勤務(テレワーク)を実施しました。
・医療法人社団 こころとからだの元氣プラザ(東京都千代田区)が、業務効率化とコミュニケーション活性化などを目的に「mitoco(ミトコ)」を採用したことを発表しました。
・株式会社Emotion Tech(本社:東京都千代田区)の、顧客体験向上クラウド「EmotionTech」導入企業における業務効率化と取得データの一層の活用を目指し、クラウドデータ連携基盤「DataSpider Cloud」を活用した他クラウドサービスとの連携、支援を強化しました。
・スターティア株式会社(本社:東京都新宿区)が、商品別営業から顧客担当制営業への大規模な営業戦略の転換に伴い、これまで商品事業部ごとに別々の顧客情報管理システムを利用していたものを、Salesforceに一元化しました。当社は、このSalesforceへのシステム統合及び顧客サポート体制の強化と業務プロセスの改善を支援しております。
・全社テレワークの実施に伴い、クラウド型のコミュニケーション・ソリューションであるTwilioを利用した在宅コールセンターを立ち上げ、4月6日より運用を開始しました。Twilioでの構築により、複数オペレーターの職場環境をオフィスから在宅へと、スピーディな切り替えを実現しました。Twilioは、世界16万社が採用する、クラウドコミュニケーションプラットフォームを提供しています。当社はTwilioが日本法人を立ち上げた2019年8月にゴールド・SIパートナー契約を締結し、2020年3月には再販売契約も締結完了しました。
2020年5月
・株式会社T-TOP(大阪府大阪市)が、「mitoco(ミトコ)」を採用したことを発表しました。T-TOPは「mitoco(ミトコ)」の導入によりスケジュール管理の効率化と申請手続きの電子化を進め、テレワーク中や出向中でも問題なく社内コミュニケーションを進められる体制づくりを行いました。
・ビジュアルSOPマネジメントプラットフォーム「Teachme Biz」を提供する株式会社スタディスト(本社:東京都千代田区)と資本業務提携契約を締結しました。スタディストは、Salesforceの教育支援ニーズを捉え、2019年に「Teachme Biz for Salesforce」の提供を開始しています。テラスカイとの協業により、Salesforceトレーニング現場のニーズを把握しやすくなり、更なるUXの向上と、また販路の拡大が見込めます。
2020年6月
・株式会社三井住友フィナンシャルグループ(SMBCグループ)の「テレワーク導入支援プログラム」の対象サービスに「mitoco(ミトコ)」が指定されました。「テレワーク導入支援プログラム」は、2020年5月に厚生労働省が公表した「新しい生活様式」における「働き方の新しいスタイル」を受けて、SMBCグループおよびSMBCが、テレワーク導入を進める国内中堅・中小企業を支援する企画です。本プログラムの趣旨に賛同する事業者のサービスをSMBCグループの取引先が導入した際に、当該サービスにかかる初年度の費用の一部をSMBCが負担します。
・SalesforceのマーケットプレイスAppExchangeで、LINEとSalesforce Service Cloudを連携するサポートサービス『OMLINE-I(オムリン アイ)』の提供を開始しました。OMLINE-Iは、2018年3月よりクラウドサービスとして提供しています。Salesforce Service Cloudと連携することにより、顧客情報に紐づいた柔軟なサポートサービスを実現できるとして、好評を博しています。
・量子コンピューター(注5)を専門とする当社の子会社、株式会社Quemixは、2019年9月よりモバイルコンピューティング推進コンソーシアム(以下、MCPC)が開始したアニーリングマシンを使った産業応用実験に参画し、株式会社野村総合研究所、富士通株式会社と実証実験に取り組んで参りました。当実証実験は2020年3月に終了し、このたびMCPCよりプレスリリースが発表されました。
2020年7月
・mitoco ワークフローのモバイルアプリ(iOS版)を2020年7月1日にリリースしました。モバイルアプリの提供により、承認者は場所を選ばずに申請データの確認や承認・否決を行えます。より迅速な決裁を可能にし、業務のスピードアップに貢献します。
・本社オフィス(東京都中央区)に勤務する社員1名が新型コロナウイルスに感染していることを発表しました。
2020年8月
・量子コンピューターを専門とする当社の子会社、株式会社Quemixの代表取締役CEOが、松下 雄一郎に交代しました。
・ジェイアイシーセントラル株式会社(愛知県名古屋市 代表取締役:佐野 利一、以下JICセントラル)がテラスカイの提供する保険代理店ソリューション「IAS(Insurance Agency Solution)」を導入したことを発表しました。
2020年9月
・mitoco ワークフローのモバイルアプリ(Android版)をリリースしました。承認者は場所を選ばずに申請データの確認や承認・否決を行えます。より迅速な決裁を可能にし、業務のスピードアップに貢献します。
・株式会社池下設計(本社:東京都杉並区)は、全国に散らばる社員達のコミュニケーション基盤として「mitoco(ミトコ)」を採用、また基幹システムと営業支援システムを連携して売上管理を効率化するために「DataSpider Cloud」を採用しました。この「mitoco」と「DataSpider Cloud」によって、池下設計はあらゆるデータを集約し、情報共有と売上管理といった経営課題を解決しました。
2020年10月
・Salesforce PARTNER AWARD 2020 中部パートナー会でInnovation Partner of the Yearを受賞しました。受賞理由は、2019年度、中部エリアにおいて、最も革新的かつBig Dealマルチクラウドプロジェクトの導入に成功したパートナーとしてテラスカイ 西日本支社の実績が評価されたことによります。
・2020年10月20日と21日の2日間、デジタルトランスフォーメーションをテーマとするテラスカイの総合イベント『TerraSkyDays 2020 ―DX先進企業と変革のリーダーが語る2日間―』をオンラインで開催しました。
・三菱UFJファクター株式会社(東京都千代田区)が、クラウド型のコミュニケーションプラットフォーム「mitoco(ミトコ)」を採用したことを発表しました。
・コミュニケーションプラットフォーム「mitoco(ミトコ)」に関し、キヤノンマーケティングジャパン株式会社(本社:東京都港区)と販売代理店契約を締結しました。
2020年11月
・クラウドコミュニケーションプラットフォーム「Twilio」を活用した『ニューノーマル時代の在宅コンタクトセンター構築サービス』が評価され、公益社団法人企業情報化協会(以下「IT協会」)主催の2020年度IT賞「新しい生活様式」への対応領域において『IT奨励賞』を受賞しました。
2020年12月
・子会社、株式会社Quemix(本社:東京都中央区)が、JICベンチャー・グロース・インベストメンツ株式会社(本社:東京都千代田区)が運営する、JICベンチャー・グロース・ファンド1号投資事業有限責任組合を引受先とする第三者割当増資により3億円の資金調達を完了いたしました。
・株式会社KINTO(本社:愛知県名古屋市)の顧客情報などを管理する「会員管理業務システム」の構築を支援しました。
・デロイト トーマツ グループが発表したテクノロジー・メディア・テレコミュニケーション業界の収益(売上高)に基づく成長率のランキング、「デロイト トウシュ トーマツ リミテッド 2020年 日本テクノロジーFast 50」において、過去3決算期の収益(売上高)に基づく成長率91.2%を記録し、50位中32位を受賞いたしました。なお、Fast 50の受賞は7年連続となります。
・日本生命保険相互会社(本社:大阪府大阪市)における確定拠出年金のコールセンターシステム刷新を支援したことを発表しました。
2021年1月
・クラウドのビッグデータ・AI利活用を推進するコンサルティング会社、株式会社リベルスカイ(東京都中央区)を設立しました。株式会社リベルスカイは、データ活用やAIといったクラウド技術の活用を推進するコンサルティング・インテグレーションを行い、デジタルトランスフォーメーション(DX)の主な目的となる「事業継続性確保・働き方改革」の二本の軸で企業を支援してまいります。
・株式会社TAPP(本社:東京都渋谷区)がSalesforceの画面開発ツール「SkyVisualEditor」を採用したことを表しました。
・「mitoco(ミトコ)」が2020年もっとも売れたAppExchangeアプリTOP3にランクインしました。Salesforceが提供するビジネスアプリケーションのマーケットプレイスAppExchangeには、国内300種類以上のアプリケーションが提供されています。「mitoco」は、2020年1月~12月の期間に、多くのお客様に新規採用された人気のAppExchangeアプリとして中小企業部門で3位、大企業部門では4位を獲得したと、株式会社セールスフォース・ドットコムが発表しました。
2021年2月
・チャットボットの導入や運用を可能にする会話プラットフォーム開発で実績のある、アイフォーカス・ネットワーク株式会社(本社:東京都千代田区)へ出資し子会社とすることを決議しました。
・京都情報大学院大学(住所:京都市左京区)が、当社の支援により、2021年4月から新講義「CRM業務アプリケーション管理プロセス」を開講することを発表しました。
※用語解説
(注1)クラウド:クラウド・コンピューティングの略で、ネットワークをベースとしたコンピュータ資源の利用形態。企業はハードウェアやソフトウェアの資産を自前で持たず、インターネット上に存在するものを必要に応じて利用する。
(注2)Salesforce.com社:米国サンフランシスコを本社とするCRM(顧客関係管理)ソフトウェアで世界最大企業。クラウドベースのSalesforce製品は、日本郵政グループやトヨタ自動車などの国内大手の企業のみならず、中堅・中小企業まであらゆる業種・規模のSFA(営業支援)、CRM(顧客管理)、カスタマーサポートに利用されている。
(注3)IaaS:「Infrastructure as a Service」の略語。情報システムの稼動に必要な仮想サーバをはじめとした機材やネットワークなどのインフラを、インターネット上のサービスとして提供する形態。
(注4)AWS:「Amazon Web Services」の略語。米国Amazon社が企業を対象にウェブサービスという形態でITインフラストラクチャのサービス(IaaS)を提供する。クラウドの拡張性ある低コストのインフラストラクチャプラットフォームであり、世界190ヵ国の数十万に及ぶビジネスを駆動している。
(注5)量子コンピューター:量子コンピューター(量子計算機)は、重ね合わせや量子もつれと言った量子力学的な現象を用いて従来のコンピューターでは現実的な時間や規模で解けなかった問題を解くことが期待されるコンピューター。
(2)財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析
当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析は以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものであります。
① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたって、経営者による会計方針の選択・適用とともに、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを用いております。これらの見積りについて過去の実績や現状等を勘案し、合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる可能性があります。
当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しておりますが、特に下記の会計方針が連結財務諸表作成における重要な見積りの判断等に影響を及ぼすと考えております。
a.工事進行基準
当連結会計年度末までの進捗部分について成果の確実性が認められるプロジェクトについては工事進行基準(工事の進捗率の見積りは原価比例法)を適用しております。適用にあたっては、受注総額、総製造原価および当連結会計年度末における工事進捗率を合理的に見積る必要があります。各プロジェクトで要員管理・進捗管理・予算管理を行っておりますが、予期し得ない不具合の発生等により、開発工数が大幅に増加し、不採算プロジェクトが発生するような場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
b.のれんの減損
のれんの償却方法については、投資効果の及ぶ期間にわたり、定額法により償却しております。なお、のれんの対象事業の収益性が低下し、減損の必要性を認識した場合には、のれんの減損処理を行う可能性があります。
c.繰延税金資産
当社は、繰延税金資産について、将来の利益計画に基づいた課税所得が十分に確保できることや、回収可能性があると慎重に判断した将来減算一時差異について繰延税金資産を計上していますが、繰延税金資産の回収可能性は将来の課税所得の見積りに依存するため、その見積り額の前提とした条件や仮定に変更が生じた場合、繰延税金資産が減額され税金費用が計上される可能性があります。
なお、当社グループの連結財務諸表の作成にあたっての新型コロナウイルス感染症の影響については、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項(追加情報)」に記載のとおりであります。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.経営成績等の分析
経営成績等の分析については、「(1)経営成績等の概要」に記載しております。
b.経営成績に重要な影響を与える要因について
経営成績に重要な影響を与える要因については、「第一部 企業情報 第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載しております。
c.資本の財源及び資金の流動性についての分析
当社グループの資金の流動性に関して、当連結会計年度における現金及び現金同等物は、営業活動によるキャッシュ・フローにより234,721千円増加し、投資活動によるキャッシュ・フローにより2,422,927千円増加、財務活動によるキャッシュ・フローにより34,318千円増加したこと等により、前連結会計年度末に比べ2,691,964千円増加し、6,094,887千円となりました。当社の主な資金需要は、ソリューション事業・製品事業に係る人件費のほか、販売費及び一般管理費等の営業費用並びにソフトウェア制作にかかる投資、子会社設立による新規事業の立ち上げ、及びM&Aの実施等であります。これらの資金需要につきましては、主に自己資金により賄えるものと判断しておりますが、必要に応じ銀行借入等により対応してまいります。
d.経営者の問題認識と今後の方針について
当社グループは、「クラウド世代のリーディング・カンパニー」を目指し、クラウド市場の発展に貢献することを当社グループの方向性として定めております。
当社グループがこの方向性を目指し、日本トップレベルの技術力を維持し、クラウド環境における新しい変化を捉え、その市場のリーダーとなるためには、経営者は、「第一部 企業情報 第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載している課題に対して、弛まぬ努力をもって対処していかなければならないことを認識しております。