訂正有価証券報告書-第28期(平成27年3月1日-平成28年2月29日)

【提出】
2016/06/30 9:27
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【項目】
124項目

対処すべき課題

当社グループの属する業界は、既存の顧客、扱い製品だけでは大きな業績の伸長を望みにくい成熟産業とされています。そのため、当社グループは、従来からの主力製品に加え、新製品の開発で、食品用パッケージ等の販売先市場の開拓を推進してまいりました。営業面におきましては、全社一丸となって得意先の潜在的なニーズを先取りした提案を積極的に行っていくことで、販売シェアの拡大を目指してまいります。生産面におきましては、合理的かつ効率的な生産体制の確立を目標に、生産設備の更新・新設を進める一方で、生産技術の向上、製造方法の改良、ロスの抑制等により一層のコスト削減に努めてまいります。
(1)食品関連
国内におきましては、少子化による市場の縮小が予想されることから、今以上に競争が激しくなると考えられます。
このような課題に対処するために、潜在する市場ニーズ(環境・安全・個食化等)を的確につかみ、これまでに培ってきた技術を新製品及び新素材の開発につなげ新たな価値を提供してまいります。
また、当社独自の開発品であります、NAK-A-PET、NC-PET、HS-PET及びNTSⅡの販売強化にも取り組んでまいります。
(2)IT・工業材関連
スマートフォンやタブレット端末などの市場は、先進国はもとより新興国におきまして今後も成長が予想されるため、当社グループにおきましても新興国に対する販売強化が必要であると考えております。
このような課題に対処するために、当社が得意とするNSセパや遮光印刷技術の強化に取り組んでまいります。
また、自動車業界はガソリン車から電気、水素等を燃料とするエコカーの時代へと日々進化しております。
このような課題に対処するために、それらの急速に変化する市場に対応する製品の開発・改良を加速させ、独自の加工技術で差別化を図り販売強化に取り組んでまいります。
(3)医療・医薬関連
先進国では、医学・医療の進歩による高齢化社会において、安定成長が見込まれる市場でありますので、当社グループだけではなく、競合他社の新規参入等による競争激化が予想されます。
このような課題に対処するために、当社グループの自社ブランドであるNSセパ及びグラビア印刷の受注拡大に向け、顧客の細かなニーズに応えることで、製品のラインナップの拡充による差別化に取り組んでまいります。
(4)自社開発品
自社開発品(NAK-A-PET、NC-PET、HS-PET及びNTSⅡ)は、安全性と環境負荷低減(CO2排出量の低減)を実現した素材であるため、潜在的な需要は大きく、更なる販売強化を行う必要があると考えております。
このような課題に対処するために、例えば、HS-PETにおきましては、押出ラミネーター機等の新規設備導入を行い、品質の安定、生産能力の拡大により、販売強化に取り組んでまいります。
(5)グローバル戦略
海外連結子会社(中国4社)における事業は、人件費の高騰、販売価格競争の激化や為替変動により不透明な環境にあります。
このような課題に対処するために、当社グループは引き続き圧縮袋製造の合理化を図るとともに当社グループが得意とするシートグラビア印刷、クリーンコーティング、熱ラミネート等の付加価値の高い製品の販売増加を目指し、新規顧客の開拓を推進いたします。また、顧客の現地調達化(特に自動車関連)が進む場合には、米国等で生産拠点を展開することも視野に入れ取り組んでまいります。
(6)内部管理体制の強化
当社グループは、金融商品取引法における内部統制に係る報告を実施するため内部管理体制の強化に努め、コンプライアンス機能の強化、業務マニュアルの整備等を行ってまいりました。
今後もこの内部管理体制を有効に機能させることが、企業価値を高め、効率的かつ健全な企業経営を実現するものと認識し、より一層透明性の高い経営を目指し、相互牽制の効いた内部管理体制の強化に取り組んでまいります。