四半期報告書-第2期第1四半期(平成29年3月1日-平成29年5月31日)

【提出】
2017/07/14 14:48
【資料】
PDFをみる
【項目】
28項目

財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析

文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものであります。
(1)業績の状況
当社は、平成28年9月1日に株式会社ダイユーエイト及び株式会社リックコーポレーションが、共同株式移転の方法により両社を完全子会社とする株式移転設立完全親会社として設立されました。設立に際し、株式会社ダイユーエイトを取得企業として企業結合会計を行っているため、前連結会計年度(平成28年3月1日~平成29年2月28日)の連結経営成績は、取得企業である株式会社ダイユーエイトの前連結会計年度の連結経営成績を基礎に、株式会社リックコーポレーション及びその関係会社の平成28年9月1日~平成29年2月28日の経営成績を連結したものであるため、前年同期との比較は行っておりません。
当第1四半期連結累計期間(平成29年3月1日~平成29年5月31日)におけるわが国の経済は、上場企業の配当額が5年連続で過去最高を更新する等、企業収益の改善・雇用の拡大もあって景気は緩やかながら回復基調を維持しております。
一方で、原油価格の下落、新興国経済の減速を背景とした世界経済の不安定化のほか、日本銀行によるマイナス金利政策実施の影響も見通せず、依然として先行き不透明な状況が続いております。
個人消費は、消費税率引き上げ後の需要の弱さを可処分所得の増加でカバーできない構造から横ばいの状況にあり、「低価格志向・節約志向」といった消費マインドも根強く、本格的な個人消費の回復には至っていない状況にあります。
このような状況下、当社グループは、経営統合後のシナジー効果創出のため、商品統合により着実に荒利益率の改善を進めているほか、さらなる成長戦略実現のために当第1四半期連結累計期間におきましても以下のとおり積極的に新規出店を行いました。
ダイユーエイトにおいて「ホームセンター白河店」(開店3月 福島県)「ワンズサイクル会津若松駅前店」(開店3月 福島県)、アミーゴにおいて「ペットワールドアミーゴ小名浜店」(開店3月 福島県)、ジョーカーにおいて「DOG&CAT JOKER東急百貨店たまプラーザ店」(開店3月 横浜市)「DOG&CAT JOKER WANCOTT店」(開店3月 横浜市」の出店により、当第1四半期連結会計期間末の店舗数は、187店舗となりました。
また3月1日には、ダイユーエイト及びリックコーポレーションのペット事業を統合・分社化して㈱アミーゴを設立したほか、㈱アレンザ・ジャパン(輸入卸売事業)を完全子会社化したことで、一連のグループ内組織再編が終了いたしました。
これらの結果、当第1四半期連結累計期間における当社グループ(当社及び連結子会社)の連結売上高は199億3千8百万円、連結営業利益は7億6百万円、連結経常利益は7億5千6百万円、親会社株主に帰属する四半期純利益は5億円となりました。
セグメント別の業績は次のとおりであります。
[ダイユーエイト]
ホームセンター事業は、既存店ベースで、客単価が前年同期比で2.3%増加しましたが、客数が前年同期比で2.5%減少したことから、既存店売上高は0.2%減少いたしました。
売上高における既存店ベースでの商品別販売動向につきましては、春先は灯油販売額が伸長するような低温と天候不順により、前年同期と比較して季節商品販売の出足が鈍い状況にありましたが、ゴールデンウィークを境にようやく気温が上昇し、園芸、植物、用土、肥料等の売上が伸長いたしました。また、当社が注力しております木材塗料、工具金物、作業資材、作業衣料等のホームニーズ関連商品が前年対比で売上を伸ばしたほか、日用品、家庭用品等の売上も堅調に推移し、あらためて生活用品需要の底堅さを感じる期間となりました。
当期は、他業態との差別化を念頭に、従来から進めておりました「ホームセンターらしさ」をさらに強化するため、農業関連資材用品の専門バイヤーを配置し、農家需要へ対応すべく品揃えを強化いたしました。その他、防犯防災用品の強化に努めたほか、既存の概念にこだわらない新たな視点での商品組合せにより、お客様に対し需要創造を喚起いたしました。
「働き方改革」としては、社内に「働き方改革プロジェクト」を立ち上げ「ワーク・ライフ・バランス」実現のため、会社・社員の両視点から改善策の検討をしております。
これらの結果、ダイユーエイトにおけるセグメント売上高は102億2千3百万円、セグメント利益(営業利益)は4億9百万円となりました。
[リックコーポレーション]
ホームセンター事業は、既存店ベースで、客単価が前年同期比で0.4%の減少しましたが、客数が前年同期比で0.4%増加したことから、既存店売上高は0.01%増加いたしました。
売上高における既存店ベースでの商品別販売動向につきましては、前年に比べて天候が安定していたこと、チラシ掲載商品の価格訴求を強めたことから客数の増加につながりました。一方でハッピープライス(生活応援品の月間特売)等の推進により一点当たりの商品単価が下落し、客単価が減少するという状況となりましたが、総じて堅調に推移いたしました。また、酒税法の改正に伴う酒類の値上げ前の駆け込み需要も売上高増加の要因となっております。
そのような状況の中で、更なる集客力の向上を図り、家族で楽しく過ごせる地域密着型ホームセンターへ進化するため、子供の日のイベントや母の日似顔絵コンクールの実施、60歳以上の方を対象とした割引セールを行う等、ロイヤルカスタマー政策を実行し、ニューファミリーからシニアまでの幅広い年齢層の顧客に感動していただけるようなサービスを行っております。また、工務店や農家のプロ需要にも対応できるように、プロニーズプロジェクトや勉強会を実施し、品揃えの充実や人材の育成を図っております。その他、商品の機能や特性をわかりやすく比較表示したり、商品のサンプルやプロモーション動画等の販促物を活用することでお客様に新たな発見をしていただけるよう様々な形で提案を行っております。
販売費及び一般管理費につきましては、備品消耗品や水道光熱費の節約奨励や、作業計画に合わせた綿密な人員配置を行うことで残業時間の大幅な削減を進めている他、業務委託費用等の間接費の見直しを行うことで必要コストの圧縮を行っております。
これらの結果、リックコーポレーションにおけるセグメント売上高は42億4千4百万円となり、セグメント利益(営業利益)は1億9千8百万円となりました。
[アミーゴ]
アミーゴはダイユーエイト、リックコーポレーションのペット事業を統合・分社化し、3月1日より全国60店舗展開で事業をスタートいたしました。
ペット事業は、既存店ベースで、客単価が前年同期比で0.3%の増加しましたが、客数が前年同期比0.4%減少したことから、既存店売上高が0.1%減少いたしました。
ペットの健康、美容にこだわりを持つオーナー様が増加傾向であることから、主力商品であるプレミアムフードを中心とした専門店商品の販売力が向上したこと、マイクロバブル、炭酸泉といったトリミングに付加価値をプラスしたサービスの普及が進んだことにより客単価を伸長させることができた一方で、他業態を含む競合他社による新規出店、価格競争の激化等の外部環境要因による客数の減少により、ペットシーツ、猫砂等の消耗品の販売数が減少したことが売上高減少の要因となっております。
そのような状況の中で、ダイユーエイト、リックコーポレーション両社の仕組み・ノウハウを継承したアミーゴは、それぞれの取り組み、サービスを全店舗に水平展開し、全店統一したサービスの実現に取り組んでおります。従来の愛玩動物である犬、猫に追随する様に、飼育しやすくトレンドになっているウサギ、ハムスターなどの小動物、爬虫類の販売強化、イベントの取り組み、専門知識を有した従業員の育成強化等の量販店とは一線を画した店づくりに徹することにより、ペット専門店としてのアミーゴブランドの確立に努めております。
これらの結果、アミーゴにおけるセグメント売上高は38億6千万円、セグメント利益(営業利益)は4千9百万円となりました。
[その他]
セグメント売上高は32億2千6百万円、セグメント利益(営業利益)は1億1千4百万円となりました。
(2)財政状態の分析
当第1四半期連結会計期間末の総資産は、前連結会計年度末と比較して32億1千2百万円増加して555億9千3百万円となりました。この主な要因は、現預金の増加および新規出店に伴うたな卸資産の増加等であります。負債は前連結会計年度末と比較して29億5百万円増加して427億2千9百万円となりました。この主な要因は、電子記録債務の増加、短期借入金の増加、長期借入金の減少等であります。純資産は前連結会計年度末と比較して3億6百万円増加して128億6千4百万円となりました。この主な要因は利益剰余金の増加等であります。以上の結果、自己資本比率は21.2%となりました。