有価証券報告書-第23期(平成30年10月1日-令和1年9月30日)
(1)経営成績等の状況の概要
当事業年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の概要は次のとおりであります。
①経営成績の状況
当事業年度におけるわが国の経済は、企業収益及び雇用・所得環境の改善から緩やかな回復基調が続いたものの、海外経済の不確実性や金融資本市場の変動による影響が懸念され、先行きは不透明な状況が続いております。
当社の属する教育サービス業界におきましては、共働き世帯増加などを背景に子供1人当たりの教育費は増加傾向にあり、子供達への手厚い指導を求める保護者から、個別指導塾や自立学習塾等へのニーズが高まっております。しかしながら少子化による学齢人口の減少は続いており、学習塾間の競争は激しさを増している状況です。また、2020年度以降に控える教育改革により、教育サービス各社は尚一層の創意工夫が求められております。
当社は、このような状況のもと、中核事業である「森塾」(個別指導塾)を直営で97教室(前年同期比9教室増)展開し、生徒の成績向上にまい進いたしました。この結果、「森塾」の期末における直営在籍生徒数は31,510人(前年同期比784人増)となりました。
加えて、「自立学習RED」(教育ITを利用した学習塾)のフランチャイズ展開につきましては、期末においてFC教室数75教室(前年同期比29教室増)となり、その他の教育関連サービス事業におきましても、販路の維持及びサービス向上に努め、業績は堅調に推移しました。
一方、WEBプロモーションを中心とした広告宣伝活動を積極的に実施すると共に、コンテンツ開発に向けた研究開発活動や成長に備えた全社的な採用活動も積極的に行いました。
以上の結果、当事業年度の売上高は11,410,180千円(前年同期比9.2%増)、営業利益は2,741,939千円(前年同期比11.1%増)、経常利益は2,744,083千円(前年同期比13.2%増)、当期純利益は1,773,188千円(前年同期比13.2%増)となりました。
なお、当社の業績は、「森塾」を中核事業とする学習塾サービスにおいて、夏期(7月・8月)、冬期(12月・1月)、春期(3月・4月)の講習実施時期に、他の月と比較して売上高が増加する傾向にあります。また、教育関連サービスのテキスト販売においては、新学期開始前の3月前後に売上高が集中する傾向にあります。 当社は、教育サービス事業の単一セグメントであるため、セグメントごとの記載を省略しております。
②財政状態の状況
(資産)
当事業年度末における総資産は、10,861,608千円(前事業年度末9,967,384千円)となり、894,224千円増加いたしました。
(負債)
当事業年度末における負債は、3,219,185千円(前事業年度末3,498,173千円)となり、278,987千円減少いたしました。
(純資産)
当事業年度末における純資産は、7,642,423千円(前事業年度末6,469,210千円)となり、1,173,212千円増加いたしました。
③キャッシュ・フローの状況
当事業年度における現金及び現金同等物(以下「資金」といいます。)は、前事業年度末より6,013千円減少し、6,819,546千円となりました。主な要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度における営業活動の結果として増加した資金は、1,288,692千円(前年同期比48.5%減)となりました。これは主に、税引前当期純利益2,712,883千円及び法人税等の支払額1,136,917千円によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度における投資活動の結果として減少した資金は、696,196千円(同377.1%増)となりました。これは主に、関係会社株式の取得による支出305,100千円、有形固定資産の取得による支出159,946千円及び投資有価証券の取得による支出132,530千円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度における財務活動の結果として減少した資金は、598,509千円(前年同期は2,263,676千円の増加)となりました。これは主に、配当金の支払額597,844千円によるものであります。
④生産、受注及び販売の実績
当社は、教育サービス事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しております。
イ.生産実績
当社で行う事業は、提供するサービスの性格上、生産実績の記載になじまないため、当該記載を省略しております。
ロ.受注実績
当社は、受注生産を行っておりませんので、該当事項はありません。
ハ.販売実績
当事業年度の販売実績は、次のとおりであります。
| サービスの名称 | 当事業年度 (自 2018年10月1日 至 2019年9月30日) | |
| 金額(千円) | 前年同期比(%) | |
| 学習塾サービス | 9,715,783 | 109.5 |
| 教育関連サービス | 1,694,397 | 107.5 |
| 合計 | 11,410,180 | 109.2 |
(注)1.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
2.教育関連サービスには、製品売上高が含まれております。
3.主要な販売先については、総販売実績に対する割合が100分の10以上に該当する相手先がないため、記載を省略しております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において判断したものであります。
①重要な会計方針及び見積り
当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この財務諸表の作成にあたって、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額並びに開示に影響を与える見積りを必要とします。経営者は、これらの見積りについて過去の実績や現状等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。当社の財務諸表作成のための会計方針については「第5 経理の状況 1 財務諸表等 注記事項 重要な会計方針」に記載のとおりであります。
②当事業年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
(1)経営成績の分析
(売上高)
当事業年度における売上高は、前事業年度に比べ958,404千円増加し、11,410,180千円(前年同期比9.2%増)となりました。これは主に、「森塾」の新規開校に伴う生徒数増加(同784人増)によるものであります。
(売上原価、売上総利益)
当事業年度における売上原価は、前事業年度に比べ490,343千円増加し、6,232,375千円となりました。これは主に、教室数及び生徒数増加に伴い人件費が250,336千円増加したことや、新規開校に伴い地代家賃及び消耗品費が135,768千円増加したことによるものであります。
この結果、売上総利益は5,178,030千円(前年同期比10.0%増)となりました。
(販売費及び一般管理費、営業利益)
当事業年度における販売費及び一般管理費は、前事業年度に比べ194,127千円増加し、2,436,090千円となりました。これは主に、教室数増加に伴い広告宣伝費が33,593千円増加したことや、採用媒体や人材紹介手数料等の増加により求人費が76,654千円増加したこと、研究開発活動の積極的な実施により研究開発費が99,194千円増加したことによるものであります。
この結果、営業利益は2,741,939千円(同11.1%増)となりました。
(営業外収益、営業外費用及び経常利益)
当事業年度における営業外収益は、前事業年度に比べ2,006千円増加し、2,506千円となりました。これは主に、業務受託料1,901千円が発生したことによるものであります。また、営業外費用は、前事業年度に比べ43,970千円減少し、362千円となりました。これは主に、前事業年度に株式上場に伴う株式公開費用23,816千円及び株式交付費19,717千円が発生したことによるものであります。
この結果、経常利益は2,744,083千円(同13.2%増)となりました。
(特別利益、特別損失及び当期純利益)
当事業年度における特別損失は、前事業年度に比べ1,533千円減少し、31,200千円となりました。これは、投資有価証券評価損が31,200千円発生したこと、及び前事業年度に「東京ダンスヴィレッジ」の移転予定等に伴い減損損失32,733千円を計上したことの差額によるものであります。
この結果、当期純利益は1,773,188千円(同13.2%増)となりました。
(2)財政状態の分析
(資産)
当事業年度末における総資産は、10,861,608千円(前事業年度末9,967,384千円)となり、894,224千円増加いたしました。これは主に、関係会社株式の増加305,100千円、未収入金の増加149,142千円、投資有価証券の増加101,330千円、商品及び製品の増加75,470千円及び建設仮勘定の増加74,651千円によるものであります。
(負債)
当事業年度末における負債は、3,219,185千円(前事業年度末3,498,173千円)となり、278,987千円減少いたしました。これは主に、未払法人税等の減少202,088千円によるものであります。
(純資産)
当事業年度末における純資産は、7,642,423千円(前事業年度末6,469,210千円)となり、1,173,212千円増加いたしました。これは主に、利益剰余金の増加1,173,603千円によるものであります。
③経営成績に重要な影響を与える要因について
経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
④資本の財源及び資金の流動性について
当社のキャッシュ・フローの分析につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ③キャッシュ・フローの状況」をご参照ください。
当社の運転資金及び設備投資資金は、原則として自己資金で賄い、必要に応じて銀行借入を行う方針であります。今後も適切な資金確保及び健全で安定した財務体質の維持に努めてまいります。
⑤経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社は、持続的な成長と中長期的な企業価値の向上を目指し、収益性と資本効率を重視しており、「売上高経常利益率」及び「ROE(自己資本当期純利益率)」を重要な指標として位置付けております。当事業年度における「売上高経常利益率」は24.0%(前年同期比0.9ポイント改善)であり、「ROE(自己資本当期純利益率)」は25.1%(利益剰余金の増加により総資産が増加したため前年同期比9.4ポイント悪化)でした。引き続きこれらの指標を重要な経営指標と位置づけ、経営課題に取り組んでまいります。