有価証券報告書-第25期(令和2年10月1日-令和3年9月30日)
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国の経済は、新型コロナウイルス感染症の影響により依然として厳しい状況にあるなか、引き続き各種政策の効果や海外経済の動向、ワクチン接種状況などを注視する必要がありますが、一部で持ち直しの動きが出始めています。
当社グループの属する教育サービス業界におきましては、少子化・採用難・地域格差等が続くなかで、様々な対応策を講じることが必要になってきております。
また、新型コロナウイルス感染症の影響により、あらゆる産業でアナログからデジタルへの転換、サービスの在り方が見直されるなか、IT技術の活用等による新たな教育・指導形態の必要性も一層高まってきております。
このような状況のもと、当社グループでは当連結会計年度より、株式会社湘南ゼミナールがグループに加わり、学習塾サービスにおいては、個別指導の「森塾」、「自立学習RED」、前期よりサービスを開始した「そら塾」に加え、株式会社湘南ゼミナールの運営する「森塾」、集団指導の「湘南ゼミナール」、大学受験指導の「河合塾マナビス」も合わせ、これまで以上に充実したサービスを展開しております。
当連結会計年度の売上高は25,901,611千円(前期比118.7%増)、営業利益は2,437,229千円(前期比36.3%増)、経常利益は2,434,257千円(前期比36.2%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は1,467,559千円(前期比27.6%増)、EBITDA(=営業利益+のれん償却+減価償却費)は3,385,334千円(前期比74.8%増)となりました。
なお、当連結会計年度末における総資産は19,277,201千円(前連結会計年度末比7,791,402千円増)、負債は10,412,389千円(前連結会計年度末比7,018,053千円増)、純資産は8,864,811千円(前連結会計年度末比773,348千円増)となりました。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」といいます。)は、6,163,445千円となりました。主な要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における営業活動の結果として得られた資金は、2,647,527千円となりました。このうち、税金等調整前当期純利益は2,401,535千円、法人税等の支払額は976,132千円となっております。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における投資活動の結果として使用した資金は、1,859,896千円となりました。これは主に、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出1,297,308千円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における財務活動の結果として使用した資金は、1,932,297千円となりました。このうち、配当金の支払額は531,241千円、自己株式の取得による支出は170,302千円となっております。
③生産、受注及び販売の実績
当社グループは、教育サービス事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しております。
イ.生産実績
当社グループで行う事業は、提供するサービスの性格上、生産実績の記載になじまないため、当該記載を省略しております。
ロ.受注実績
当社グループは、受注生産を行っておりませんので、該当事項はありません。
ハ.販売実績
当連結会計年度の販売実績は、次のとおりであります。
| サービスの名称 | 当連結会計年度 (自 2020年10月1日 至 2021年9月30日) | |
| 金額(千円) | 前年同期比(%) | |
| 学習塾サービス | 23,693,325 | 232.3 |
| 教育関連サービス | 2,208,286 | 134.4 |
| 合計 | 25,901,611 | 218.7 |
(注)1.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
2.教育関連サービスには、製品売上高が含まれております。
3.主要な販売先については、総販売実績に対する割合が100分の10以上に該当する相手先がないため、記載を省略しております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。また、参考として前期の個別財務諸表と比較し、分析しております。
①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの当連結会計年度の財政状態及び経営成績については、以下のように分析しております。
イ.経営成績の分析
中核事業である「森塾」(個別指導塾)におきましては、当連結会計年度末において175教室(前期末比18教室増)展開しておりますが、その内訳は、株式会社スプリックス運営が130教室(前期末比15教室増)、株式会社湘南ゼミナール運営が45教室(前年同月末比3教室増)であります。
新型コロナウイルス感染症の影響のもと、生徒・保護者様及び従業員の安心安全を最優先としつつ、高水準の学習指導及び、研究開発を継続したことなどが奏功し、コロナ禍軟調であった生徒募集は回復傾向にあります。
これらの結果、当連結会計年度末における「森塾」在籍生徒数は44,631人と株式会社湘南ゼミナールの運営する「森塾」と合わせ、前期末比3,592人増となりました。その内訳は、株式会社スプリックス運営が35,227人(前期末比3,071人増)、株式会社湘南ゼミナール運営が9,404人(前年同月末比521人増)であります。
「湘南ゼミナール」は、小中学生をメインターゲットとした集団指導形式の学習塾であり、当連結会計年度末において178教室(前年同月末比1教室増)を展開しております。
「河合塾マナビス」は、講義映像とチューターを用いた大学受験指導を行う学習塾であり、当連結会計年度末において株式会社湘南ゼミナールがフランチャイジーとして47教室(前年同月末比変動なし)を展開しております。
「自立学習RED」は、教育ITを利用した学習塾であり、当連結会計年度末において直営5教室(前期末比変動なし)、FC159教室(前期末比31教室増)を展開しております。
なお、当連結会計年度における主な学習塾ブランドごとの売上高、事業利益、教室数及び生徒数は、以下のとおりであります。
| 森塾 | 湘南ゼミナール (注1) | 河合塾マナビス (注1) | |||
| スプリックス 運営 | 湘南ゼミナール 運営(注1) | ||||
| 売上高(注2) | 13,198百万円 | 10,724百万円 | 2,473百万円 | 7,549百万円 | 2,839百万円 |
| 事業利益(注2、3) | 3,325百万円 | 2,849百万円 | 476百万円 | 1,493百万円 | 567百万円 |
| 期末教室数 | 175教室 | 130教室 | 45教室 | 178教室 | 47教室 |
| 期末生徒数 | 44,631人 | 35,227人 | 9,404人 | 20,512人 | 5,582人 |
注1)株式会社湘南ゼミナールが運営する「森塾」、「湘南ゼミナール」、「河合塾マナビス」の売上高、及び
事業利益は、2020年12月1日~2021年9月30日の10カ月分を、当連結会計年度に計上しております。
注2)売上高、及び事業利益は、各事業部間取引の相殺前の数値であります。
注3)事業利益は、管理部門等の共通費用配賦前の事業部門における営業利益であります。
また、教育関連サービスにおきましては、個別指導用教材「フォレスタシリーズ」、ICTを活用した映像教材「楽しく学べるシリーズ」、塾講師募集webサイト「塾講師JAPAN」などの既存事業がいずれも好調だったことに加え、株式会社サイバーエージェントグループと協業中の「キュレオプログラミング教室」「プログラミング能力検定」などの新規事業も順調に拡大しております。さらにAIタブレットで基礎学力を養成する「フォレスタ学習道場」や、スプリックス基礎学力研究所による国際基礎学力検定「TОFAS」の提供を開始するなど、学習塾サービスとの相乗効果を最大限に発揮できる取組みも積極的に進めております。
一方、組織力強化のための人員増及び新教室の設備関連投資などを当初の想定通り進めたこと、及び広告宣伝、研究開発活動を積極的に行ったことなどにより、売上原価、販売費及び一般管理費が増加しました。
以上の結果、当連結会計年度の売上高は25,901,611千円(前期比118.7%増)、営業利益は2,437,229千円(前期比36.3%増)、経常利益は2,434,257千円(前期比36.2%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は1,467,559千円(前期比27.6%増)、EBITDA(=営業利益+のれん償却+減価償却費)は3,385,334千円(前期比74.8%増)となりました。
なお、当社グループの業績は、中核事業である「森塾」「湘南ゼミナール」「河合塾マナビス」などの学習塾
サービスにおいて、夏期(7月・8月)、冬期(12月・1月)、春期(3月・4月)の講習実施時期に、他の月と比較して売上高が増加する傾向にあります。
教育関連サービスのテキスト販売においては、新学期開始前の3月前後に売上高が集中する傾向にあります。
当社グループは教育サービス事業の単一セグメントであるため、セグメントごとの記載は省略しておりますが、主な学習塾ブランドごとの売上高及び事業利益は、上述のとおりとなります。
ロ.財政状態の分析
(資産)
当連結会計年度末における総資産は19,277,201千円(前連結会計年度末比7,791,402千円増)となりました。主
な増減要因は、子会社買収に伴うのれんなど無形固定資産が4,587,088千円増加し、子会社の増加に伴い建物など有形固定資産が1,891,383千円増加したことなどによるものであります。
(負債)
当連結会計年度末における負債は10,412,389千円(前連結会計年度末比7,018,053千円増)となりました。主な増減要因は、子会社の増加に伴い、短期借入金や前受金など流動負債が5,060,911千円増加し、長期借入金や資産除去債務など固定負債が1,957,141千円増加したことによるものであります。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産は8,864,811千円(前連結会計年度末比773,348千円増)となりました。主な増減要因は、配当金の支払いによる減少、親会社株主に帰属する当期純利益の増加、自己株式取得により減少したことによるものであります。
ハ.経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等について
当社グループは、持続的な成長と中長期的な企業価値の向上を目指し、規模、収益性、資本効率を重視しております。規模については「売上高増加率」、収益性の指標としては営業外取引に重要な取引がないことから「売上高営業利益率」、また、資本効率の指標としては「ROE(自己資本当期純利益率)」を重要な指標として位置付けております。当連結会計年度における「売上高増加率」は118.7%、「売上高営業利益率」は9.4%、「ROE(自己資本当期純利益率)」は17.4%でした。
当社グループでは、引き続きこれらの指標を重要な経営指標と位置づけ、経営課題に取り組んでまいります。
なお、経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社グループのキャッシュ・フローの分析につきましては、営業活動収入2,647,527千円を、新規教室の開校などの投資活動支出1,859,896千円、及び配当金支払や自己株式の取得に伴う財務活動支出1,932,297千円に充て、現金及び現金同等物は、1,144,666千円減少しております。詳細は「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ③キャッシュ・フローの状況」をご参照ください。
当社グループの運転資金及び設備投資資金は、原則として自己資金で賄い、必要に応じて銀行借入を行う方針であります。今後も適切な資金確保及び健全で安定した財務体質の維持に努めてまいります。
③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成に当たって、重要となる会計方針については、第5「経理の状況」 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)に記載のとおりであります。
当社グループは、資産の評価等に関して、過去の実績や当該取引の状況に照らして、合理的と考えられる様々な要因に基づき見積り及び判断を行い、その結果を反映して連結財務諸表を作成しております。
連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、記載すべき事項の全部を第5「経理の状況」 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)に記載しております。