有価証券報告書-第29期(2023/04/01-2024/03/31)
(1)経営成績等の状況の概要
① 経営成績の状況
当連結会計年度における国内経済は、長期化する円安を背景としたインフレ懸念により、引き続き停滞感の漂う経済環境下で推移いたしました。一方、木材価格は2021年からウッドショックと呼ばれる価格急騰が発生したものの、当連結会計年度の第1四半期から沈静化したことにより、木材価格は前年比で70%程度となり、通常水準に戻りました。木材供給環境は落ち着きを取り戻し、材料調達環境は健全化しております。
住宅業界におきましては、資材価格の値上がりを背景に住宅販売価格が上昇していることから、新築住宅の着工は前年同期比マイナスの状況が継続しており、国土交通省発表による2023年度(2023年4月~2024年3月)の全国の新設住宅着工戸数は、80万186戸で前年同期比7.0%減となりました。特に持家(戸建て注文住宅)の新設住宅着工戸数の落ち込みが大きく、2023年度は21万9,632戸で前年同期比11.5%減となりました。
また、2022年6月通常国会において決議されました建築基準法の一部改正につきましては、具体的な内容が示され始めました。2025年より木造住宅の省エネルギー性能の確保が義務となり、従来の基準より高度な省エネルギー性能基準が提示されました。木造における確認申請基準(4号特例)の改定内容が発表され、木造住宅における簡易設計(壁量計算)の基準強化(壁量の増加)が公表され、住宅メーカー各社は、具体的な準備をはじめております。
当社は創業以来、木造住宅の構造設計を主業務としており、2025年以降の構造計算ニーズ増大に対応すべく、社内体制の整備をすすめております。
各分野の結果は、以下の通りです。
<住宅分野>当連結会計年度のSE構法出荷数は907棟(前年同期比23.3%減)となり、主要な材料の単価が大きく下落したことを反映したことから、売上高は4,888百万円(前年同期比31.9%減)となりました。
また、当連結会計年度においてSE構法登録施工店は新規に28社加入し、606社となりました。
<大規模木造建築(非住宅)分野>CO2削減やSDGs推進により、建築物の木造化は進んでおり、当連結会計年度のSE構法出荷数は136棟(前年同期比41.7%増)、SE構法の構造計算出荷数は142棟(前年同期比1.4%増)となり、引き続き好調に推移いたしました。
SE構法以外の大規模木造建築設計を扱う株式会社木構造デザインでは、木造建築の構造計算ニーズの増大により案件の引き合いが増えており、当連結会計年度の構造計算出荷数は84棟(前年同期比61.5%増)と大きく増加いたしました。
その結果、大規模木造建築(非住宅)分野における構造計算出荷数は、両社合計で226棟(前年同期比17.7%増)となり、順調に増加しております。
加えて、一昨年の10月に大断面集成材加工や特殊加工、大規模木造建築の施工力に強みを持つ株式会社翠豊をグループ化したことにより大規模木造建築分野における事業領域が拡大し、当連結会計年度における売上高は2,759百万円(前年同期比61.7%増)となりました。
<環境設計分野>2021年4月より説明義務化となった住宅の省エネ性能に対して、補助金の受給に関するコンサルティング業務と合わせてサービス提供することにより、木造住宅、集合住宅及び非住宅木造物件向けの一次エネルギー計算書の出荷数は2,887件(前年同期比15.6%増)となり、売上高は247百万円(前年同期比16.0%増)となりました。
<子会社及び関連会社>当社の持分法適用関連会社である株式会社MUJI HOUSEは、戸建て住宅販売において、資材高騰の影響から当連結会計年度では損失を計上いたしました。一方、成長分野に向けた取り組みとして木造店舗建築(非住宅分野)へ進出いたしました。株式会社MUJI HOUSEによる木造店舗は、SE構法を利用するとともに、省エネ計算等の環境設計をおこなうことで脱炭素化を目指しており、すでに2棟を着工しております。当社がこれまでに培った木造建築に関する知見を活かして、株式会社MUJI HOUSEの親会社である株式会社良品計画のLCA(ライフサイクルアセスメント)向上に寄与するとともに、株式会社MUJI HOUSEによる木造店舗建築の普及促進に向けた取り組みを推進してまいります。
また、サブスク型セカンドハウス事業を行う株式会社Sanuとの合弁会社であるN&S開発株式会社においては、SE構法を利用した「SANU Apartment」が千葉県一宮町に竣工し、2024年4月から営業を開始いたしました。
これらの結果、売上高は前年同期比13.4%減の7,998百万円、売上総利益は前年同期比6.5%減の2,204百万円、営業利益につきましては、法改正に伴う2025年以降の構造計算ニーズ増大に向けて積極的なウェブマーケティング活動を実施したことにより販管費が増加(前年同期比9.6%増)したことにより、前年同期比80.3%減の83百万円となりました。
経常利益は、持分法投資損失の計上に加えて、木造店舗物件の出荷に伴い当連結会計年度においては未実現利益の消去により想定を上回る営業外損失が発生したことにより、前年同期比89.5%減の47百万円となりました。
親会社株主に帰属する当期純利益は、投資有価証券評価損を計上したことにより0百万円(前年同期比99.9%減)となり、売上高営業利益率は1.0%、ROE(自己資本当期純利益率)は0.0%となりました。
② 財政状態の状況
当連結会計年度末における資産合計は5,722百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,126百万円減少いたしました。これは主に現金及び預金が655百万円、売掛金及び有償支給未収入金が412百万円減少したこと等によるものです。
当連結会計年度末における負債合計は3,578百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,007百万円減少いたしました。これは主に買掛金が730百万円、未払金が160百万円、短期借入金及び長期借入金が77百万円減少したこと等によるものです。
当連結会計年度末における純資産合計は2,144百万円となり、前連結会計年度末に比べ118百万円減少いたしました。これは主に配当金の支払による利益剰余金の減少118百万円によるものです。
この結果、連結ベースの自己資本比率は33.6%となりました。
③ キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、税金等調整前当期純利益が22百万
円(前年同期比94.5%減)であったことに加え、売上債権及び仕入債務の減少、有形固定資産及び無形固定資産
の取得による支出、関係会社株式の取得、配当金の支払等により、前連結会計年度末に比べ655百万円減少し、当連結会計年度末には2,195百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果使用した資金は144百万円となりました。これは主に年度末の売上高が前年同期に比べて大きく減少したことに伴い売上債権が358百万円減少した一方で、売上債権回転期間に比べて仕入債務回転期間が長いことにより売上の減少局面では仕入債務が売上債権を上回って減少することから、仕入債務が754百万円減少したこと等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は277百万円となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出51百万円、無形固定資産の取得による支出128百万円及び、関係会社株式の追加取得(N&S開発株式会社)130百万円等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は233百万円となりました。これは主に、配当金の支払118百万円、短期借入金及び長期借入金の返済77百万円、リース債務の支払30百万円等によるものであります。
④ 生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当社グループの事業セグメントは、木造耐震設計事業及びその他の事業でありますが、木造耐震設計事業の全セグメントに占める割合が高く、その他の事業は開示情報としての重要性が乏しいため、生産実績のセグメント別の記載を省略しております。
なお、当社グループにおける生産は、構造計算、省エネルギー計算及び当連結会計年度に子会社化した株式会社翠豊の加工等であり、当連結会計年度の実績は次のとおりであります。
b.受注実績
当社グループの事業セグメントは、木造耐震設計事業及びその他の事業でありますが、木造耐震設計事業の全セグメントに占める割合が高く、その他の事業は開示情報としての重要性が乏しいため、受注実績のセグメント別の記載を省略しております。
なお、当社グループにおける当連結会計年度の受注実績は、次のとおりであります。
c.販売実績
当社グループにおける当連結会計年度の販売実績は、次のとおりであります。
(注) 最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループに関する財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析・検討内容は、原則として連結財務諸表に基づいて分析した内容であります。文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものであります。
① 経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a 財政状態
財政状態の概況につきましては、「第2 事業の状況 4.経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ② 財政状態の状況」に記載しております。
b 経営成績
経営成績の概況につきましては、「第2 事業の状況 4.経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ① 経営成績の状況」に記載しております。
c キャッシュ・フローの状況
キャッシュ・フローの概況につきましては、「第2 事業の状況 4.経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ③ キャッシュ・フローの状況」に記載しております。
d 資本の財源及び資金の流動性
当社グループの資本の財源及び資金の流動性につきましては、事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。運転資金需要のうち主なものは、売上原価に係るもののほか、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。運転資金は自己資金を基本としております。
将来の成長のための内部留保については、成長分野におけるシェア拡大や人員体制の整備、新技術の開発のための投資に資源を優先的に充当してまいります。また、各事業のさらなる強化のため社内業務システムや設計ソフトウエアの開発投資、また、脱炭素社会へ向けた建築物木造化の流れを受け、より高い強度の木造接合に関する研究開発投資を継続していきます。
当連結会計年度においては、基礎構造計算システム及びCADのカスタマイズ開発投資に加えて、木材プレカット加工機、基幹システムのサーバー機器の設置を実施いたしました。この結果、当連結会計年度における設備投資の総額は162,184千円となりました。これらの投資資金は、自己資金又はリースにて賄っております。
e 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)に記載のとおりであります。
貸倒引当金
当社グループは、売掛債権等について貸し倒れの可能性を予測する必要があります。これらの債権の回収可能性を検討するにあたっては、各相手先の業績、債権残高、財政状況等を考慮して個別に信用リスクを判断する等、重要な判断が必要であります。相手先の財政状態が悪化した場合は貸倒引当金を積み増すことがあり、当社グループの財政状態及び経営成績に悪影響を与える可能性があります。
有価証券の評価損
その他有価証券について、時価が取得原価に比べて著しく下落した場合、回復する見込みがあると認められるものを除き、合理的な基準に基づいて減損処理を行うこととしております。今後、株式市場等の状況によっては、有価証券評価損を計上する可能性があります。
② 経営成績に重要な影響を与える要因について
経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第2 事業の状況 3.事業等のリスク」に記載のとおりであります。また、今後の経営成績に影響を与える課題につきましては、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおり、事業環境、法的規制等、様々なリスク要因が当社グループの経営成績に重要な影響を与える可能性があると認識しております。そのため、当社は常に市場動向に留意しつつ、内部管理体制の強化や、人材の確保と育成等に力を入れ、経営成績に重要な影響を与えるリスク要因を分散・低減し、適切な対応に努めてまいります。
③ 経営者の問題意識と今後の方針について
経営者の問題意識と今後の方針については、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりでありますが、今後収益を拡大するためには、既存の事業の更なる拡大、新たなシステム及びサービスの開発、事業規模の拡大にあわせた人材の確保等が必要であると認識しており、これらの課題に対して最善の事業戦略を立案するよう、努めてまいります。
① 経営成績の状況
当連結会計年度における国内経済は、長期化する円安を背景としたインフレ懸念により、引き続き停滞感の漂う経済環境下で推移いたしました。一方、木材価格は2021年からウッドショックと呼ばれる価格急騰が発生したものの、当連結会計年度の第1四半期から沈静化したことにより、木材価格は前年比で70%程度となり、通常水準に戻りました。木材供給環境は落ち着きを取り戻し、材料調達環境は健全化しております。
住宅業界におきましては、資材価格の値上がりを背景に住宅販売価格が上昇していることから、新築住宅の着工は前年同期比マイナスの状況が継続しており、国土交通省発表による2023年度(2023年4月~2024年3月)の全国の新設住宅着工戸数は、80万186戸で前年同期比7.0%減となりました。特に持家(戸建て注文住宅)の新設住宅着工戸数の落ち込みが大きく、2023年度は21万9,632戸で前年同期比11.5%減となりました。
また、2022年6月通常国会において決議されました建築基準法の一部改正につきましては、具体的な内容が示され始めました。2025年より木造住宅の省エネルギー性能の確保が義務となり、従来の基準より高度な省エネルギー性能基準が提示されました。木造における確認申請基準(4号特例)の改定内容が発表され、木造住宅における簡易設計(壁量計算)の基準強化(壁量の増加)が公表され、住宅メーカー各社は、具体的な準備をはじめております。
当社は創業以来、木造住宅の構造設計を主業務としており、2025年以降の構造計算ニーズ増大に対応すべく、社内体制の整備をすすめております。
各分野の結果は、以下の通りです。
<住宅分野>当連結会計年度のSE構法出荷数は907棟(前年同期比23.3%減)となり、主要な材料の単価が大きく下落したことを反映したことから、売上高は4,888百万円(前年同期比31.9%減)となりました。
また、当連結会計年度においてSE構法登録施工店は新規に28社加入し、606社となりました。
<大規模木造建築(非住宅)分野>CO2削減やSDGs推進により、建築物の木造化は進んでおり、当連結会計年度のSE構法出荷数は136棟(前年同期比41.7%増)、SE構法の構造計算出荷数は142棟(前年同期比1.4%増)となり、引き続き好調に推移いたしました。
SE構法以外の大規模木造建築設計を扱う株式会社木構造デザインでは、木造建築の構造計算ニーズの増大により案件の引き合いが増えており、当連結会計年度の構造計算出荷数は84棟(前年同期比61.5%増)と大きく増加いたしました。
その結果、大規模木造建築(非住宅)分野における構造計算出荷数は、両社合計で226棟(前年同期比17.7%増)となり、順調に増加しております。
加えて、一昨年の10月に大断面集成材加工や特殊加工、大規模木造建築の施工力に強みを持つ株式会社翠豊をグループ化したことにより大規模木造建築分野における事業領域が拡大し、当連結会計年度における売上高は2,759百万円(前年同期比61.7%増)となりました。
<環境設計分野>2021年4月より説明義務化となった住宅の省エネ性能に対して、補助金の受給に関するコンサルティング業務と合わせてサービス提供することにより、木造住宅、集合住宅及び非住宅木造物件向けの一次エネルギー計算書の出荷数は2,887件(前年同期比15.6%増)となり、売上高は247百万円(前年同期比16.0%増)となりました。
<子会社及び関連会社>当社の持分法適用関連会社である株式会社MUJI HOUSEは、戸建て住宅販売において、資材高騰の影響から当連結会計年度では損失を計上いたしました。一方、成長分野に向けた取り組みとして木造店舗建築(非住宅分野)へ進出いたしました。株式会社MUJI HOUSEによる木造店舗は、SE構法を利用するとともに、省エネ計算等の環境設計をおこなうことで脱炭素化を目指しており、すでに2棟を着工しております。当社がこれまでに培った木造建築に関する知見を活かして、株式会社MUJI HOUSEの親会社である株式会社良品計画のLCA(ライフサイクルアセスメント)向上に寄与するとともに、株式会社MUJI HOUSEによる木造店舗建築の普及促進に向けた取り組みを推進してまいります。
また、サブスク型セカンドハウス事業を行う株式会社Sanuとの合弁会社であるN&S開発株式会社においては、SE構法を利用した「SANU Apartment」が千葉県一宮町に竣工し、2024年4月から営業を開始いたしました。
これらの結果、売上高は前年同期比13.4%減の7,998百万円、売上総利益は前年同期比6.5%減の2,204百万円、営業利益につきましては、法改正に伴う2025年以降の構造計算ニーズ増大に向けて積極的なウェブマーケティング活動を実施したことにより販管費が増加(前年同期比9.6%増)したことにより、前年同期比80.3%減の83百万円となりました。
経常利益は、持分法投資損失の計上に加えて、木造店舗物件の出荷に伴い当連結会計年度においては未実現利益の消去により想定を上回る営業外損失が発生したことにより、前年同期比89.5%減の47百万円となりました。
親会社株主に帰属する当期純利益は、投資有価証券評価損を計上したことにより0百万円(前年同期比99.9%減)となり、売上高営業利益率は1.0%、ROE(自己資本当期純利益率)は0.0%となりました。
② 財政状態の状況
当連結会計年度末における資産合計は5,722百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,126百万円減少いたしました。これは主に現金及び預金が655百万円、売掛金及び有償支給未収入金が412百万円減少したこと等によるものです。
当連結会計年度末における負債合計は3,578百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,007百万円減少いたしました。これは主に買掛金が730百万円、未払金が160百万円、短期借入金及び長期借入金が77百万円減少したこと等によるものです。
当連結会計年度末における純資産合計は2,144百万円となり、前連結会計年度末に比べ118百万円減少いたしました。これは主に配当金の支払による利益剰余金の減少118百万円によるものです。
この結果、連結ベースの自己資本比率は33.6%となりました。
③ キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、税金等調整前当期純利益が22百万
円(前年同期比94.5%減)であったことに加え、売上債権及び仕入債務の減少、有形固定資産及び無形固定資産
の取得による支出、関係会社株式の取得、配当金の支払等により、前連結会計年度末に比べ655百万円減少し、当連結会計年度末には2,195百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果使用した資金は144百万円となりました。これは主に年度末の売上高が前年同期に比べて大きく減少したことに伴い売上債権が358百万円減少した一方で、売上債権回転期間に比べて仕入債務回転期間が長いことにより売上の減少局面では仕入債務が売上債権を上回って減少することから、仕入債務が754百万円減少したこと等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は277百万円となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出51百万円、無形固定資産の取得による支出128百万円及び、関係会社株式の追加取得(N&S開発株式会社)130百万円等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は233百万円となりました。これは主に、配当金の支払118百万円、短期借入金及び長期借入金の返済77百万円、リース債務の支払30百万円等によるものであります。
④ 生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当社グループの事業セグメントは、木造耐震設計事業及びその他の事業でありますが、木造耐震設計事業の全セグメントに占める割合が高く、その他の事業は開示情報としての重要性が乏しいため、生産実績のセグメント別の記載を省略しております。
なお、当社グループにおける生産は、構造計算、省エネルギー計算及び当連結会計年度に子会社化した株式会社翠豊の加工等であり、当連結会計年度の実績は次のとおりであります。
| 当連結会計年度 (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) | 前年同期比(%) | |
| 生産実績(千円) | 588,937 | 145.0 |
b.受注実績
当社グループの事業セグメントは、木造耐震設計事業及びその他の事業でありますが、木造耐震設計事業の全セグメントに占める割合が高く、その他の事業は開示情報としての重要性が乏しいため、受注実績のセグメント別の記載を省略しております。
なお、当社グループにおける当連結会計年度の受注実績は、次のとおりであります。
| 当連結会計年度 (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) | ||||
| 受注高 (千円) | 前年同期比 (%) | 受注残高 (千円) | 前年同期比 (%) | |
| 受注実績 | 7,261,549 | 83.1% | 666,256 | 94.6 |
c.販売実績
当社グループにおける当連結会計年度の販売実績は、次のとおりであります。
| 当連結会計年度 (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) | 前年同期比(%) | ||
| 木造耐震設計事業 | |||
| 住宅分野(千円) | 4,888,440 | 68.1 | |
| 大規模木造建築(非住宅)分野(千円) | 2,759,878 | 161.7 | |
| 環境設計分野(千円) | 247,043 | 116.0 | |
| DX・その他の分野(千円) | 103,035 | 73.9 | |
| 合計(千円) | 7,998,397 | 86.6 | |
(注) 最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
| 相手先 | 前連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) | ||
| 金額(千円) | 割合(%) | 金額(千円) | 割合(%) | |
| ㈱MUJI HOUSE | 1,503,989 | 16.3 | 1,137,995 | 14.2 |
| ㈱アールシーコア | 878,978 | 9.5 | 496,510 | 6.2 |
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループに関する財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析・検討内容は、原則として連結財務諸表に基づいて分析した内容であります。文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものであります。
① 経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a 財政状態
財政状態の概況につきましては、「第2 事業の状況 4.経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ② 財政状態の状況」に記載しております。
b 経営成績
経営成績の概況につきましては、「第2 事業の状況 4.経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ① 経営成績の状況」に記載しております。
c キャッシュ・フローの状況
キャッシュ・フローの概況につきましては、「第2 事業の状況 4.経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ③ キャッシュ・フローの状況」に記載しております。
d 資本の財源及び資金の流動性
当社グループの資本の財源及び資金の流動性につきましては、事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。運転資金需要のうち主なものは、売上原価に係るもののほか、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。運転資金は自己資金を基本としております。
将来の成長のための内部留保については、成長分野におけるシェア拡大や人員体制の整備、新技術の開発のための投資に資源を優先的に充当してまいります。また、各事業のさらなる強化のため社内業務システムや設計ソフトウエアの開発投資、また、脱炭素社会へ向けた建築物木造化の流れを受け、より高い強度の木造接合に関する研究開発投資を継続していきます。
当連結会計年度においては、基礎構造計算システム及びCADのカスタマイズ開発投資に加えて、木材プレカット加工機、基幹システムのサーバー機器の設置を実施いたしました。この結果、当連結会計年度における設備投資の総額は162,184千円となりました。これらの投資資金は、自己資金又はリースにて賄っております。
e 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)に記載のとおりであります。
貸倒引当金
当社グループは、売掛債権等について貸し倒れの可能性を予測する必要があります。これらの債権の回収可能性を検討するにあたっては、各相手先の業績、債権残高、財政状況等を考慮して個別に信用リスクを判断する等、重要な判断が必要であります。相手先の財政状態が悪化した場合は貸倒引当金を積み増すことがあり、当社グループの財政状態及び経営成績に悪影響を与える可能性があります。
有価証券の評価損
その他有価証券について、時価が取得原価に比べて著しく下落した場合、回復する見込みがあると認められるものを除き、合理的な基準に基づいて減損処理を行うこととしております。今後、株式市場等の状況によっては、有価証券評価損を計上する可能性があります。
② 経営成績に重要な影響を与える要因について
経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第2 事業の状況 3.事業等のリスク」に記載のとおりであります。また、今後の経営成績に影響を与える課題につきましては、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおり、事業環境、法的規制等、様々なリスク要因が当社グループの経営成績に重要な影響を与える可能性があると認識しております。そのため、当社は常に市場動向に留意しつつ、内部管理体制の強化や、人材の確保と育成等に力を入れ、経営成績に重要な影響を与えるリスク要因を分散・低減し、適切な対応に努めてまいります。
③ 経営者の問題意識と今後の方針について
経営者の問題意識と今後の方針については、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりでありますが、今後収益を拡大するためには、既存の事業の更なる拡大、新たなシステム及びサービスの開発、事業規模の拡大にあわせた人材の確保等が必要であると認識しており、これらの課題に対して最善の事業戦略を立案するよう、努めてまいります。