有価証券報告書-第12期(2022/08/01-2023/07/31)

【提出】
2023/10/27 16:07
【資料】
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【項目】
120項目
文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社が判断したものであります。なお、経営上の客観的な指標等にかかる分析につきましては、1経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (2) 経営戦略等をご参照ください。
(1) 経営成績等の状況の概要
当事業年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当事業年度においては、新型コロナウイルス感染症が2023年5月8日付で季節性インフルエンザなどと同じ「5類感染症」に移行し、経済社会活動の正常化が進行しました。景気の先行きとしては、雇用・所得環境が改善する中で、各種政策の効果もあり、緩やかな回復が期待されます。他方、世界的な金融引き締めや中国経済の先行き懸念など海外経済の下振れが景気を下押しするリスクもあり、物価上昇や金融資本市場の変動などと併せて注視していく必要があります。
当社がターゲットとする中古マンション市場においては、在宅時間の増加や「すまい意識」の高まりによるコロナ需要が一巡し、2022年8月から2023年1月の上半期は毎月の成約件数が前年同月比で減少しました。足元においては、景気の緩やかな回復も後押しし、成約件数が上昇に転じており、2023年7月度の首都圏中古マンションの成約件数は3,236件(前年同月比4.3%増)でした。同月の成約㎡単価は71.92万円(同5.0%増)と39カ月連続、成約価格は4,563万円(同4.9%増)と38カ月連続でそれぞれ前年同月を上回って推移しました。また、首都圏中古マンションの在庫件数は2021年6月(33,641件)以降復調傾向にあり、2023年7月は46,235件となり、新型コロナウイルス感染症拡大前の水準に戻ったと言えます。
このような経済環境のもと、当社は、主力事業であるcowcamo(カウカモ)事業において、新サービスの提供も含めたサービス改善及び組織体制の強化による事業規模拡大を中心に取り組んでまいりました。この結果、当事業年度の売上高は4,152,638千円(前事業年度比50.1%増)、営業損失は132,468千円(前事業年度は営業損失773,960千円)、経常損失は150,798千円(前事業年度は経常損失795,020千円)、当期純損失は165,523千円(前事業年度は当期純損失822,420千円)となりました。
セグメントの業績を示すと、次のとおりです。
なお、当事業年度より、報告セグメントごとの業績をより適切に反映させるために、全社費用の配賦方法を見直し、報告セグメントの利益又は損失の測定方法の変更を行っております。前年比較については、前事業年度の数値を変更後の算定方法に基づき組み替えて比較しております。
a.cowcamo(カウカモ)事業
当セグメントにおいては、主に中古・リノベーション住宅のオンライン流通プラットフォームcowcamoの運営を通じて、中古・リノベーション住宅の仲介を行っております。当事業に係る外部環境は、新築マンション価格の高止まりを受けた中古マンション流通の拡大及びリノベーションに対する顧客認知の高まりにより、継続的な拡大基調にあります。
このような環境のもと、事業のさらなる成長に向け、プロダクトの機能改善やデジタルマーケティングを中心とした広告活動、物件案内を行う営業人員の採用・教育、業務システムの開発などに取り組んでまいりました。
この結果、当事業年度の売上高は3,797,255千円(前事業年度比60.7%増)、セグメント利益は628,589千円(前事業年度はセグメント損失16,049千円)となりました。
b.不動産企画デザイン事業
当セグメントにおいては、主にオフィス設計を中心とした設計・空間プロデュースの受託事業及びコワーキングスペース・ワークプレイスレンタルサービスの運営事業から構成されております。当事業に係る外部環境は、働き方の多様化に伴い、都心部におけるオフィス移転、分散、縮小の動きが見られました。
この結果、当事業年度の売上高は355,383千円(前事業年度比11.9%減)、セグメント利益は38,064千円(前事業年度比36.6%減)となりました。
なお、重要な後発事象に記載されているとおり、当社は、2023年9月14日開催の取締役会において、当社の「不動産企画デザイン」事業を会社分割(簡易新設分割)により新設会社に承継させたうえで、新設会社の株式の全てを当社の取締役・共同創業者である中村真広氏に譲渡することを決議しております。
当事業年度末の総資産は、3,064,344千円となり、前事業年度末と比較して185,502千円の増加となりました。
財政状態の状況につきましては、「(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 ② 財政状態の分析」に記載しております。
② キャッシュ・フローの状況
当事業年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、販売用不動産の売却などにより、前事業年度末に比べ118,280千円増加し、当事業年度末には1,725,902千円となりました。
当事業年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果支出した資金は85,476千円(前事業年度は1,025,358千円の支出)となりました。これは主に、税引前当期純損失158,603千円、棚卸資産の増加48,756千円などによります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果支出した資金は59,257千円(前事業年度は108,781千円の支出)となりました。これは主に、敷金及び保証金の差入による支出47,504千円などによります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果得られた資金は263,015千円(前事業年度は544,457千円の獲得)となりました。これは主に、長期借入れによる収入450,000千円などによります。
③ 生産、受注及び販売の実績
a.生産実績及び受注実績
当社は主に、インターネット上において、中古・リノベーション住宅の売主と買主のマッチングを実現するプラットフォーム「cowcamo」の運営(cowcamo(カウカモ)事業)、スタートアップ企業等の「チャレンジする人・組織」を主要顧客として働く場を提供する「co-ba (コーバ)」の運営、主にオフィス移転を検討するクライアント企業に対して、仲介、設計等のコンサルティングをワンストップで提供するオフィスソリューションサービス(不動産企画デザイン事業)を行っております。提供するサービスの性格上、生産実績及び受注実績の記載に馴染まないため、記載を省略しております。
b.販売実績
当事業年度における販売実績をセグメントごとに示すと次のとおりであります。
セグメントの名称当事業年度
(自 2022年8月1日
至 2023年7月31日)
販売高(千円)前年同期比(%)
cowcamo(カウカモ)事業3,797,255+60.7
不動産企画デザイン事業355,383△11.9
合計4,152,638+50.1

(注) 1.セグメント間取引については、相殺消去しております。
2.主要な相手先別の販売実績は、総販売実績に対する割合が100分の10以上の相手先がいないため、記載を省略しております。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は、次の通りであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。その作成には経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要とします。経営者は、これらの見積りについて過去の実績等を合理的に勘案し判断しておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
当社の財務諸表の作成にあたって採用する重要な会計方針につきましては、「第5 経理の状況」に記載しております。
なお、新型コロナウィルス感染症の影響については、今後の動向について予測は難しいものの、国内におけるワクチンの普及による感染者数の減少や、人々の生活に抑制度合の低下もあり、新型コロナウィルス感染症により当社の翌事業年度以後の業績に重要な影響を与えるものではないと仮定し、当事業年度の会計上の見積りを行っております。
② 財政状態の分析
(資産の部)
当事業年度末における流動資産は2,728,933千円となり、前事業年度末に比べ167,544千円の増加となりました。これは主に、販売用不動産の売却などにより現金及び預金が118,281千円増加したことによります。
当事業年度末における固定資産は335,410千円となり、前事業年度末に比べ17,957千円の増加となりました。これは主に減価償却により有形固定資産が減少した一方、敷金及び保証金が29,431千円増加したことなどによります。
(負債の部)
当事業年度末における流動負債は803,094千円となり、前事業年度末に比べ264,819千円の増加となりました。これは主に短期借入金や1年内償還予定の社債・長期借入金が総額216,415千円増加したことによります。
当事業年度末における固定負債は748,671千円となり、前事業年度末に比べ682,287千円の減少となりました。これは主に転換社債型新株予約権付社債が700,000千円減少したことによります。
(純資産の部)
当事業年度末における純資産合計は1,512,577千円となり、前事業年度末に比べ602,970千円の増加となりました。これは主に、新株式の発行、欠損填補及び当期純損失の計上などにより資本剰余金が105,099千円減少する一方、利益剰余金が656,896千円増加したことなどによります。
③ 経営成績の分析
(売上高)
当事業年度の売上高は、4,152,638千円(前事業年度比50.1%増)となりました。主力事業であるcowcamo(カウカモ)事業のサービス改善及び組織体制の強化による事業規模拡大、システム開発への投資などの施策を中心に取り組んできたことによるもので、セグメント別では、cowcamo(カウカモ)事業は3,797,255千円(前事業年度比60.7%増)、不動産企画デザイン事業は355,383千円(前事業年度比11.9%減)となりました。
(売上原価、売上総利益)
当事業年度の売上原価は、1,630,305千円(前事業年度比76.8%増)となりました。これは主に、cowcamo(カウカモ)事業における仕入取引の増加によるものであります。この結果、売上総利益は2,522,333千円(前事業年度比36.8%増)となりました。
(販売費及び一般管理費、営業損益)
当事業年度の販売費及び一般管理費は、2,654,801千円(前事業年度比1.4%増)となりました。これは主に、事業拡大に伴う営業人員の人件費が増加する一方、支出統制の強化により各種経費の上昇を抑制したことによります。この結果、営業損失は132,468千円(前事業年度は営業損失773,960千円)となりました。
(経常損益)
当事業年度において営業外収益が3,916千円、営業外費用が22,246千円発生しております。この結果、経常損失は150,798千円(前事業年度は経常損失795,020千円)となりました。
(当期純損益)
当事業年度において固定資産の減損損失等により、特別損失を11,586千円計上しております。また、法人税等合計を6,920千円計上しております。この結果、当期純損失は165,523千円(前事業年度は当期純損失822,420千円)となりました。
④ キャッシュ・フローの状況の分析
キャッシュ・フローの状況の分析につきましては、「(1) 経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載しております。
⑤ 経営成績に重要な影響を与える要因について
経営成績に重要な影響を与える要因については、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおり、様々なリスク要因が当社の経営成績に重要な影響を与える可能性があると認識しております。
そのため、当社は常に市場動向に留意しつつ、内部管理体制の強化、優秀な人材の確保、市場のニーズにあったサービスの展開等により、当社の経営成績に重要な影響を与えるリスク要因を分散・低減し、適切に対応を行ってまいります。
⑥ 資本の財源及び資金の流動性についての分析
当社の運転資金需要のうち主なものには、cowcamo(カウカモ)事業及び不動産企画デザイン事業における人件費、外注費、広告宣伝費等があります。必要資金の確保及び流動性リスクの未然防止または低減の観点から、市場環境や長短のバランスを勘案して、内部資金の活用及び借入により調達のほか、社債の発行等の調達手段を行い、資金調達手段の多様化を図っております。
なお、足元では新型コロナウイルス感染症の影響の長期化に備え、手元流動性と資金の確保に努めてまいります。

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