有価証券報告書-第9期(2023/01/01-2023/12/31)

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2024/07/09 16:12
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171項目
(1)経営成績等の状況の概要
当社グループ(当社、連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態の状況
(資産)
当連結会計年度末における流動資産は3,637,621千円となり、前連結会計年度末に比べ889,455千円減少いたしました。これは主に売掛金及び契約資産が146,324千円、未収入金が438,591千円増加した一方、現金及び預金が887,343千円、商品及び製品が117,000千円、前渡金が417,637千円減少したことによるものです。
また、当連結会計年度末における固定資産は1,927,186千円となり、前連結会計年度末から304,560千円減少いたしました。これは主にソフトウエアが129,538千円増加した一方、投資有価証券が107,884千円、のれんが344,139千円減少したことによるものです。
この結果、総資産は、5,564,807千円となり、前連結会計年度末に比べ1,194,015千円減少いたしました。
(負債)
当連結会計年度末における流動負債は3,565,911千円となり、前連結会計年度末に比べ1,482,705千円増加いたしました。これは主に、未払金が548,835千円、短期借入金が102,255千円、契約負債が120,763千円、決算訂正関連費用引当金が919,850千円増加した一方、販売促進引当金が337,440千円減少したことによるものです。
また当連結会計年度末における固定負債は3,478,123千円となり、前連結会計年度末に比べ2,304,968千円増加いたしました。これは主に、長期借入金が397,004千円、社債が1,000,000千円、リース債務が219,380千円、長期前受収益が405,250千円、長期未払金が287,796千円増加したことによるものです。
この結果、負債合計は、7,044,034千円となり、前連結会計年度末に比べ3,787,673千円増加いたしました。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産合計は△1,479,226千円となり、前連結会計年度末に比べ4,981,689千円減少いたしました。これは主に親会社株主に帰属する当期純損失4,985,167千円が計上されたことによる減少であります。
② 経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、雇用・所得環境が改善する下で、各種政策の効果もあり、個人消費や企業収益に持ち直しの動きがみられました。景気の先行きについては、円安による物価の上昇や、金融資本市場の変動等により、依然として不透明な状況となっております。
当社グループが属するエネルギー業界を取り巻く環境におきましては、ロシア・ウクライナ情勢の悪化以降、資源価格高騰の影響を受けた電力会社の財務状況の悪化が見られましたが、電気料金の値上げや卸電力市場価格の落ち着きに伴い、一部電力会社においてユーザー獲得に前向きな動きが見られる状況です。
長期的な観点でのエネルギー業界を取り巻く環境におきましては、引き続きグリーントランスフォーメーション(GX)が進展しました。日本政府による2022年12月22日の第5回GX実行会議において「GX実現に向けた基本方針~今後10年を見据えたロードマップ~」が掲示され、150兆円のGX投資を官民で実現していくため、日本政府としても20兆円規模の先行投資支援を実行する旨の意見表明がなされる中、こうしたGXの動きの中心となる電力業界においては、2016年4月の電力の小売全面自由化以降、当社のベース市場である電力販売額は約18兆円(注1)と拡大しております。また、乗用車の新車販売における電気自動車(EV)をはじめとした電動車比率を2035年までに100%とする目標が掲げられる(注2)など、EVの普及とそれに併せたEV充電インフラの需要が高まることが見込まれております。
このような環境のもと、当社グループでは、「EV充電事業」においては、引き続きEV充電分野における当社のシェア向上に向けた積極的な営業活動や投資に加え、EVユーザーの更なる利便性の向上に資する取り組みを継続しました。
「エネルギープラットフォーム事業」においては、「エネチェンジ」(家庭向け電力・ガス切替プラットフォーム)及び「エネチェンジBiz」(法人向け電力・ガス切替プラットフォーム)の2サービスについて、電力会社との連携を強化しつつ、スマートメーター由来の電力データが一定のルール下で開放される中、当該データを活用したサービスとして「エネチェンジ・マイエネルギー」の提供を開始しました。本サービスを通じ、多様化・複雑化する電気料金プランに対し最適な電力プランを提案することで、継続的な新規顧客獲得及び既存顧客のサポートを強化する方針です。
「エネルギーデータ事業」においては、主に電力ガス事業者向けにクラウド型で提供する、デジタルマーケティング支援SaaS「エネチェンジクラウドMarketing」及び家庭向けデマンドレスポンスサービス「エネチェンジクラウドDR」等のサービスにつき、継続的な新規機能開発と営業強化に努めてまいりました。また、「EV充電エネチェンジ」アプリのノウハウを活用した、EV充電アプリの開発運用や全国のEV充電スポット情報のAPI提供などのEVサービス向けソリューション「エネチェンジクラウドEV」を展開し、ENEOS株式会社が提供する「ENEOS ChargePlusEV充電アプリ」の開発を受託するなど、サービス展開を強化しております。
以上の結果、当連結会計年度の当社グループの経営成績は、売上高4,379,001千円(前期比17.3%増)、営業損失2,125,017千円(前期は営業損失1,121,703千円)、経常損失2,404,967千円(前期は経常損失1,156,664千円)となりました。また、特別損失としてEV充電事業等に係る減損損失1,606,489千円、2023年12月期の決算訂正に関連する特別費用として919,850千円を計上したことにより、親会社株主に帰属する当期純損失は4,985,167千円(前期は親会社株主に帰属する当期純損失1,315,060千円)となっております。
なお、営業外収益で補助金受贈益120,487千円、また、営業外費用で固定資産圧縮損114,067千円を計上しております。これらはEV充電事業における充電インフラ整備に係るものであります。
セグメントの経営成績は、次のとおりです。
(I)EV充電事業
「EV充電事業」においては、事業の立ち上げと推進のために、エンジニア・セールス人員を中心とした採用の拡大による組織体制の構築や、テレビCM等の積極的なマーケティングの実施等先行投資を進めた結果、当社が注力する目的地充電の設置口数は累計で2,076台(注3)となりました。また、パートナー連携を拡大するなど、更なる事業拡大を見据えた施策に取り組んでまいりました。
以上の結果、セグメント売上高は139,807千円(前期比26.2%減)、セグメント損失は2,081,636千円(前期はセグメント損失784,491千円)となりました。
(II)エネルギープラットフォーム事業
「エネルギープラットフォーム事業」においては、家庭向け・法人向け共に切替件数が堅調に推移した結果、継続報酬対象ユーザー数は前連結会計年度比24.2%増の573,139件となりました。また、電力価格の高騰や電力各社の業績回復により、当連結会計年度のARPU(注4)(ストック収益)は616円で前連結会計年度比で23%増となり、当連結会計年度のARPU(フロー収益)は14,239円で前連結会計年度比で71%増となりました。
以上の結果、セグメント売上高は3,241,980千円(前期比25.9%増)、セグメント利益は359,435千円(前期比58.6%増)となりました。
(III)エネルギーデータ事業
「エネルギーデータ事業」においては、デジタルマーケティング支援SaaS「エネチェンジクラウドMarketing」、家庭向けデマンドレスポンスサービス「エネチェンジクラウドDR」等の既存顧客への継続的なサービス提供や新規顧客への導入を進めた結果、顧客数は前連結会計年度比5.2%増の61社となりました。また、既存顧客へのクロスセルにより、当連結会計年度のARPU(ストック収益)は前連結会計年度比17.5%増の3,246千円、当連結会計年度のARPU(フロー収益)は前連結会計年度比1.2%増の1,033千円となりました。
以上の結果、セグメント売上高は997,212千円(前期比2.9%増)、セグメント利益は158,420千円(前期比3.3%減)となりました。
(注)1.電力・ガス取引監視等委員会「電力取引報結果」の電力販売額より算出。
2.経済産業省「第6次エネルギー基本計画」(2021年10月22日)、電動車は電気自動車(EV)、プラグイ ンハイブリッド車(PHV)、燃料電池車(FCV)、ハイブリッド車(HV)を含む。
3.EVsmartの「EV充電器の統計情報」より6kW充電スポットのみを抽出して作成(基礎充電は含まず)
4.Average Revenue Per Userの略称であり、1ユーザー当たりの平均収益を意味する。
③ キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は2,179,715千円(前連結会計年度末3,067,058千円)となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における営業活動の結果使用した資金は1,621,096千円(前期は1,910,932千円の支出)となりました。主な増加要因は、減価償却費83,348千円、のれん償却額109,052千円、決算訂正関連費用引当金の増減額919,850千円、固定資産圧縮損114,067千円、未払金の増加277,419千円、補助金の受取額120,487千円等であり、主な減少要因は、税金等調整前当期純損失4,959,249千円、補助金受贈益120,487千円、販売促進引当金の減少333,862千円等であります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における投資活動の結果使用した資金は931,244千円(前期は1,546,692千円の支出)となりました。支出の主な要因は、有形固定資産の取得による支出648,510千円、無形固定資産の取得による支出166,920千円、投資有価証券の取得による支出124,563千円等であります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における財務活動の結果得られた資金は1,654,211千円(前期は958,454千円の収入)となりました。主な増加要因は、社債の発行による収入1,000,000千円、セール・アンド・リースバックによる収入155,849千円、短期借入れによる収入102,255千円、長期借入れによる収入570,000千円、主な減少要因は、長期借入金の返済による支出137,996千円等であります。
④ 生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当社グループは生産活動を行っていないため、該当事項はありません。
b.商品仕入実績
当連結会計年度の商品仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2023年1月1日
至 2023年12月31日)
金額(千円)前年同期比(%)
EV充電事業412,706198.5
エネルギープラットフォーム事業--
エネルギーデータ事業--
合計412,706198.5

c.受注実績
当社グループは受注生産を行っていないため、該当事項はありません。
d.販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2023年1月1日
至 2023年12月31日)
金額(千円)前年同期比(%)
EV充電事業139,80773.8
エネルギープラットフォーム事業3,241,980125.9
エネルギーデータ事業997,212102.9
合計4,379,001117.3


(注)最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
相手先前連結会計年度
(自 2022年1月1日
至 2022年12月31日)
当連結会計年度
(自 2023年1月1日
至 2023年12月31日)
金額(千円)割合(%)金額(千円)割合(%)
株式会社NEXT ONE27,6060.7843,48119.3

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものです。
① 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されておりま。この連結財務諸表の作成にあたり、重要となる会計方針については「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しております。この連結財務諸表の作成にあたっては、必要な見積りを行っており、それらは資産・負債及び収益・費用の計上金額に影響を与えています。これらの見積りについては、過去の実績やその時点で入手可能な情報に基づき合理的と考えられる要因を考慮したうえで行っていますが、結果としてこのような見積りと実績が異なる場合があります。
② 財政状態及び経営成績等に関する認識及び分析・検討内容
a.財政状態の分析
「(1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態の状況」に記載のとおりであります。
b.経営成績の分析
(売上高)
当連結会計年度において、売上高は4,379,001千円(前連結会計年度は3,734,068千円)となりました。主な要因は、「EV充電事業」においては、「EV充電エネチェンジ」の販売促進に取り組んだ結果、累計2,076台の目的地充電における充電設備の設置が進んだことによります。「エネルギープラットフォーム事業」においては、家庭・法人共に切替件数が堅調に推移し、ユーザー数が前連結会計年度比24%増の573,139件となったことに加え、ARPUが好調に推移したことによります。「エネルギーデータ事業」においては、既存顧客への継続的なサービス提供や新規顧客への導入を進め、顧客数は前連結会計年度比5%増の61社となり、既存顧客へのクロスセル等によりARPUが安定した推移となったことによります。「EV充電事業」における設置台数の推移、「エネルギープラットフォーム事業」におけるユーザー数、「エネルギーデータ事業」における顧客数については、「第2 事業の状況 1経営方針、経営環境及び対処すべき課題等(4) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等」をご参照ください。
(売上原価、売上総利益)
当連結会計年度において、売上原価は1,027,404千円(前連結会計年度は798,344千円)となりました。主にEV充電事業拡大に伴う仕入れの増加によるものです。
この結果、売上総利益は3,351,596千円(前連結会計年度は2,935,723千円)となりました。当連結会計年度においては、「EV充電事業」の進捗に伴い、「EV充電事業」の売上原価が大きく増加したため、前連結会計年度より売上総利益率が悪化しております。
(販売費及び一般管理費、営業損失)
当連結会計年度において、販売費及び一般管理費は5,476,614千円(前連結会計年度は4,057,427千円)となりました。主な要因は、事業拡大に伴う人件費、業務委託費等の増加、「EV充電事業」の普及のための広告宣伝費の増加等によるものです。
この結果、営業損失は2,125,017千円(前連結会計年度は営業損失1,121,703千円)となりました。
(経常損失)
当連結会計年度において、営業外収益が131,277千円(前連結会計年度は220,485千円)、営業外費用が411,227千円(前連結会計年度は255,445千円)となりました。営業外収益減少の主な要因は、補助金受贈益が74,105千円減少したことによるものです。営業外費用増加の主な要因は、支払利息が56,007千円、持分法による投資損失が90,573千円、租税公課が38,217千円増加したことによるものです。
この結果、経常損失は2,404,967千円(前連結会計年度は経常損失1,156,664千円)となりました。
(税金等調整前当期純損失)
当連結会計年度において、特別損失が2,554,281千円(前連結会計年度は76,219千円)となりました。特別損失増加の主な要因は、減損損失1,606,489千円、決算訂正関連費用引当金繰入額919,850千円によるものです。
この結果、税金等調整前当期純損失4,959,249千円(前連結会計年度は税金等調整前当期純損失1,229,182千円)となりました。
(親会社株主に帰属する当期純損失)
当連結会計年度において、法人税、住民税及び事業税が25,360千円(前連結会計年度は76,891千円)となりました。
この結果、親会社株主に帰属する当期純損失が4,985,167千円(前連結会計年度は親会社株主に帰属する当期純損失1,315,060千円)となりました。
c.キャッシュ・フローの分析
「(1)経営成績等の状況の概要 ③キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
③ 経営成績に重要な影響を与える要因
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因については、「第2 事業の状況 3業等のリスク」に記載のとおりであり、当該リスクが顕在化した場合、経営成績に重要な影響を与える可能性があります。そのため、当社グループは、市場動向等を注視し、組織体制の整備、リスク管理体制の強化、成長事業領域への継続投資等を行い、当社グループの経営成績に重要な影響を与えるリスク要因を分散・低減する対応を適切に行ってまいります。
④ 資本の財源及び資金の流動性
当社グループの運転資金需要のうち主なものには、「EV充電事業」における人件費及び広告宣伝費、並びにEV充電器設備の取得から、当該EV充電設備に対応する補助金の受領までの間におけるEV充電機器・工事費用「エネルギープラットフォーム事業」における人件費及び広告宣伝費、「エネルギーデータ事業」におけるソフトウエア制作に係る人件費及び外注費のほか、管理部門における人件費等があります。
当社グループでの資金需要は、自己資金、金融機関からの借入及びエクイティファイナンス等でバランスよく調達していくことを基本方針としており、資金需要の金額や資金使途に応じて柔軟に検討を行う予定です。
当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は2,179,715千円となっています。また、当社は2024年2月26日にJICVGIオポチュニティファンド1号投資事業有限責任組合を割当先とする新株式を発行し、総額3,999,899千円を調達しております。当社グループは当連結会計年度末において複数の取引金融機関との当座貸越契約を締結しており、資金調達手段を確保することにより、変動する資金需要に対応し、流動性リスクをコントロールしております。
⑤ 経営者の問題認識及び今後の方針について
当社グループが認識する課題等について、経営者は「第2 事業の状況 1経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載の課題に対処していく必要があると認識しております。これらの課題に対し、経営者は市場ニーズや事業環境の変化に関する情報の入手、分析を行い、現在及び将来の事業環境を認識したうえで、当社グループの経営資源を適切に配分し、対応策を実施していく方針です。
⑥ 経営上の目標達成状況を判断するための客観的な指標等の進捗について
「第2 事業の状況 1経営方針、経営環境及び対処すべき課題等(4) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等」に記載のとおりであります。

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