有価証券報告書-第32期(2022/03/01-2023/02/28)

【提出】
2023/05/30 14:37
【資料】
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【項目】
106項目
(1) 経営成績等の状況の概要
当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①経営成績の状況
当事業年度における我が国の景気動向は、新型コロナウイルス感染症の感染拡大が収束に向かうウィズコロナの下で、各種政策の効果もあって緩やかに持ち直しております。当社の顧客が属する不動産業界におきましては、金融緩和政策の継続及び円安の進展による海外からの資金流入による不動産価格の高止まりや感染拡大防止のためのテレワークの推進に伴う新たな住宅需要の創出等を背景として、住宅建設は底堅い動きとなっております。
当社が事業展開している三大都市圏においては新築マンションの平均価格が年々上昇を続けており、新築マンション業界においても底堅い動きが継続しております。
このような事業環境の下、不動産情報提供サービスを行う当社はサービスの拡大を積極的に推進しております。当社の主力事業である新築マンション事業者向けのSaaS型マンションサマリにおいては、当社サービスの利用アカウントの増加に向けた機能強化及びサービスの拡充等を推進しております。また、成長事業と位置付けている不動産仲介事業者向けのサービスであるデータダウンロードサービスにおいては、新規サービスの開発に引き続き注力しております。
この結果、当事業年度の売上高は1,414,567千円(前事業年度比3.0%増)、営業利益は138,969千円(同31.7%減)、経常利益は141,270千円(同27.2%減)及び当期純利益は92,368千円(同29.5%減)となりました。
なお、当社は不動産マーケティングソリューション事業の単一セグメントのため、セグメント別の記載は省略しております。
②財政状態の状況
(資産)
当事業年度末の流動資産は695,095千円となり、前事業年度末に比べ150,499千円減少しました。これは主に自己株式の取得及び借入金の返済により現金及び預金が151,656千円減少したこと等によるものです。
当事業年度末の固定資産は273,402千円となり、前事業年度末に比べ79,002千円増加しております。これはソフトウエアが33,025千円及びソフトウエア仮勘定が32,371千円それぞれ増加したことによるものですが、ソフトウエア及びソフトウエア仮勘定の増加は、SaaS型サービスの機能強化のためのシステム開発を進めたことによるものです。
以上の結果、当事業年度末の資産合計は968,498千円となり、前事業年度末に比べ71,497千円減少しました。
(負債)
当事業年度末の流動負債は243,880千円となり、前事業年度末に比べ62,387千円減少しました。これは主に借入金の返済24,900千円及び未払法人税等の減少9,449千円等によるものです。
当事業年度末の固定負債は15,298千円となり、前事業年度末に比べ13,186千円減少しました。これは主に長期借入金の返済により12,000千円減少したこと等によるものです。
以上の結果、負債合計は259,178千円となり、前事業年度末に比べ75,573千円の減少となりました。
(純資産)
当事業年度末における純資産は709,319千円となり、前事業年度末に比べ4,076千円増加いたしました。これは、自己株式の取得88,133千円により減少したものの、当期純利益の計上による利益剰余金の増加92,368千円のほかストックオプションの権利行使等により増加したことによるものです。
③キャッシュ・フローの状況
当事業年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前事業年度末に比べ151,656千円減少し、当事業年度末には479,721千円となりました。
各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果獲得した資金は107,638千円(前事業年度は221,788千円の獲得)となりました。これは、税金等調整前当期純利益が142,962千円、減価償却費が60,468千円ありましたが、法人税等の支払額が75,440千円あったこと等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は122,815千円(前事業年度は63,351千円の使用)となりました。当事業年度においては、前事業年度に引き続きサマリネットのSaaS型サービスへのリプレイスのためのシステム開発投資に資金を使用いたしました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は136,479千円(前事業年度は248,194千円の獲得)となりました。これは主に自己株式の取得による支出93,080千円及び長期借入金の返済による支出26,900千円があったことによるものであります。
④生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当社が提供するサービスの性格上、生産実績の記載になじまないため、記載を省略しております。
b.受注実績
当社が提供するサービスの性格上、受注実績の記載になじまないため、記載を省略しております。
c.販売実績
当事業年度における販売実績は次のとおりであります。なお、当社は不動産マーケティングソリューション事業の単一セグメントのため、セグメント別の記載を行っておりません。
セグメントの名称第32期事業年度
(自 2022年3月1日
至 2023年2月28日)
前年
同期比
(%)
不動産マーケティングソリューション事業(千円)1,414,567+3.0
合計(千円)1,414,567+3.0

(注)主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合については、総販売実績に対する割合が10%以上の相手先がいないため、記載を省略しております。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものであります。
①重要な会計方針及び見積り
当社の財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。財務諸表の作成に当たり、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額並びに開示に影響を与える見積りを必要とします。経営者は、これらの見積りについて過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りとは異なる場合があります。
当社の財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。
当社の財務諸表の作成に当たって採用している重要な会計方針については、「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1) 財務諸表 注記事項 重要な会計方針」に記載しております。
(繰延税金資産の回収可能性)
当社は、繰延税金資産について、将来の事業計画に基づいた課税所得が十分に確保できることや、回収可能性があると判断した将来減算一時差異等について繰延税金資産を計上しております。繰延税金資産の回収可能性は将来の課税所得の見積りに依存するため、その見積りの前提とした条件や仮定の変更により、将来の課税所得が減少した場合、繰延税金資産が減額され、税金費用が計上される可能性があります。
(固定資産の減損)
当社は、固定資産のうち減損の兆候がある資産について、当該資産から得られる将来キャッシュ・フローの総額が帳簿価額を下回る場合には、帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失として計上しております。減損の兆候の把握、減損損失の認識及び測定は慎重に検討しておりますが、将来の事業計画や市場環境の変化により、その見積りの前提とした条件や仮定の変更により、回収可能価額が減少した場合、減損損失の計上が必要となる可能性があります。
②経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a. 財政状態の分析
「(1)経営成績等の状況の概要 ②財政状態の状況」に記載のとおりであります。
b. 経営成績の分析
(売上高)
当事業年度における売上高は、1,414,567千円(前事業年度比3.0%増)となりました。事業別にはプラットフォーム事業923,408千円、デジタルマーケティング事業354,366千円及びその他136,791千円でありました。
プラットフォーム事業においては、コロナ禍におけるテレワーク需要を捉えたクライアントサーバ型システムからSaaS型システムへのリプレイスに加え、ライセンス増加による増収効果により、前事業年度比4.4%増の売上高増加となりました。
デジタルマーケティング事業では、既存顧客の深耕により受注件数が増加したこと及び広告運用の内製化により粗利率が改善した結果、前事業年度比3.3%増の売上高増加となりました。
その他事業は前事業年度比5.7%減となりましたが、その主な要因はリフォーム案件の取扱いを中止したことに伴う売上高減少です。
(売上原価、売上総利益)
当事業年度における売上原価は、新サービスの開発を積極的に推進するためのエンジニア採用に伴い労務費が増加したこと及びソフトウェア償却が増加したこと等により、745,466千円(前事業年度比13.3%増)となりました。
この結果、売上総利益は669,101千円(前事業年度比6.4%減)となりました。
(販売費及び一般管理費、営業利益)
当事業年度における販売費及び一般管理費は、530,131千円(前事業年度比3.7%増)となりました。主な要因は、インフラ開発要員の現業シフトに伴う人件費の減少22,057千円があった一方で、新サービスの開発のための研究開発費を54,633千円増額させたこと等によるものであります。
この結果、営業利益は138,969千円(前事業年度比31.7%減)となりました。
(営業外損益、経常利益)
当事業年度における営業外収益は、2,886千円(前事業年度比66.8%減)、営業外費用は584千円(前事業年度比96.8%減)となりました。営業外費用が大幅に減少したのは、前事業年度の上場関連費用15,705千円が当事業年度には発生しなかったためであります。
この結果、経常利益は141,270千円(前事業年度比27.2%減)となりました。
(特別損益、当期純利益)
当事業年度における法人税等(法人税等調整額を含む)は50,593千円となりました。
この結果、当事業年度の当期純利益は92,368千円(前事業年度比29.5%減)となりました。
③目標とする経営指標等の達成状況について
当社は、全社的に重視する指標として売上高及び営業利益を設定しております。
また、サービス毎には、主に新築マンション事業者向けに提供している月額課金制サービス(サマリネット及びリアナビ)における平均顧客単価(サマリネット)、平均顧客数(サマリネット)、ARR(サマリネット・リアナビ)及び解約率(サマリネット・リアナビ)を、不動産仲介事業者(中古領域)向けのデータダウンロードサービスにおいては売上高及び平均顧客数を事業運営上重視する経営指標としております。
それぞれの指標の推移は下表のとおりであります。
第31期事業年度
(自 2021年3月1日
至 2022年2月28日)
第32期事業年度
(自 2022年3月1日
至 2023年2月28日)
売上高(千円)1,372,8001,414,567
営業利益(千円)203,425138,969
サマリネット・リアナビ平均顧客単価(千円)203233
平均顧客数(社)267267
ARR(千円)670,814755,925
解約率(%)0.70.6
データダウン
ロードサービス
売上高(千円)101,54265,681
平均顧客数(社)1,9472,420

サマリネット・リアナビについては平均顧客数が横ばいでしたが、SaaS型サービスにおけるライセンス追加等のアップセルを推進したことにより平均顧客単価が上昇し、ARRは順調に増加しております。顧客企業におけるテレワークの広がりなど多様な働き方へのニーズの高まりを背景として、SaaS型サービスが一定の評価を受けているものと考えております。
また、解約率は0.6%と依然として低い水準に抑えられております。
データダウンロードサービスについては、平均顧客数は堅調に増加しておりますが、売上高は大幅な減少となっております。売上高の減少要因としましては、第31期事業年度において計上したスポット受注が当事業年度には計上されなかったこと等によるものであります。
④キャッシュ・フローの状況の分析
キャッシュ・フローの状況の分析につきましては「(1)経営成績等の状況の概要 ③キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
当社の資本の財源及び資金の流動性については、資金の手許流動性や財務健全性を考慮したうえで、原則として自己資金を財源とする方針に基づき事業運営、設備投資を実施しております。
⑤資本の財源及び資金の流動性についての分析
当社の財政状態及び経営成績の分析については、前記「3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ①経営成績の状況」及び「3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ②財政状態の状況」に記載のとおりであります。
⑥経営成績に重要な影響を与える要因について
当社の経営成績に重要な影響を与える要因としては、新規住宅及び既存住宅の流通動向や不動産会社の販売促進活動の動向等があります。また、「2 事業等のリスク」に記載のとおり、事業内容や外部環境、事業体制等、様々なリスク要因が当社の経営成績等に重要な影響を与える可能性があると認識しております。
⑦経営者の問題意識と今後の方針
当社が今後更なる成長を遂げるために、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載している課題に対処することが重要であると認識しております。そのため、当社の経営成績等に重要な影響を与える要因に対応すべく、当社では新規住宅及び既存住宅を含めた不動産全体の市場動向を鑑みて、顧客のニーズに合わせたサービスを開発・提供していく方針であります。

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