有価証券報告書-第95期(平成31年4月1日-令和2年3月31日)

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2020/06/26 14:16
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(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度の世界経済は、米中貿易摩擦を背景に、貿易・投資活動にブレーキが掛かったことから減速し、また、年明け以降は世界的な新型コロナウイルス感染拡大で、急減速しました。日本経済も10~12月期にマイナス成長に転じ、年明け以降は新型コロナウイルス感染拡大で落ち込みが加速しました。
造船業界では、硫黄酸化物(SOx)排出規制導入を控えて需要が低調となり、国内造船所の受注残が大幅に減少しました。
当社グループを取り巻く事業環境は、機械関連事業の舶用機器は、国内造船所のバラ積船の建造量増加を反映して需要が増加しましたが、年度末にかけて需要は弱含みとなりました。産業機器の需要は重電関連及び製鉄関連とも強含みに推移しました。資源関連事業については、住宅関連資材向け需要は低調だったものの、半導体、情報関連分野の需要は底堅く推移しました。賃貸ビル業においては、都内オフィスビルの平均空室率は引き続き低い水準で推移しております。
このような状況の中で、当社グループは、機械関連事業においては、増加した工事量に対応しつつ、業務効率化に努めました。資源関連事業の内、結晶質石灰石部門では、昨年10月の台風19号の災害により2ヵ月強操業が停止しましたが、現在、生産は災害前の状態に復帰しつつあり、黒字化のための事業立て直しに取り組んでおります。ハイシリカ(精製珪石粉等)部門においては、収益の安定化のため、原料調達の多様化や汎用製品の海外生産委託に取り組みました。このように全事業部門を通じて、売上高の確保とコスト削減、業務の効率化等による収益力の強化に努めました。
この結果、当連結会計年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。
(イ)財政状態
当連結会計年度の資産合計は、前連結会計年度末に比べ1億6千4百万円減少し、151億8千9百万円となりました。
当連結会計年度の負債合計は、前連結会計年度末に比べ3千8百万円増加し、42億8千5百万円となりました。
当連結会計年度の純資産合計は、前連結会計年度末に比べ2億2百万円減少し、109億4百万円となりました。
(ロ)経営成績
当連結会計年度の経営成績は、売上高90億1千5百万円(前連結会計年度比7.0%増)、営業利益1億5千7百万円(同10.2%増)経常利益1億6千9百万円(同23.1%増)、特別損益に、資源関連事業の結晶質石灰石部門の災害による損失5千8百万円及び株価下落に伴う投資有価証券評価損1千6百万円を特別損失として、災害に係る受取保険金4千4百万円を特別利益として計上したこと、更に解消が長期にわたる将来減算一時差異に係る繰延税金資産を6千5百万円取り崩し、法人税等調整額に計上したこと等から、親会社株主に帰属する当期純利益4千万円(同26.3%減)となりました。
セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。
機械関連事業は、売上高62億4千5百万円(前連結会計年度比11.8%増)、セグメント利益2億4千万円(同0.0%増)となりました。
資源関連事業は、売上高18億7千5百万円(前連結会計年度比6.6%減)、セグメント損失1億9千7百万円(前連結会計年度はセグメント損失1億6千7百万円)となりました。
不動産関連事業は、売上高は1億4千2百万円(前連結会計年度比1.5%増)、セグメント利益は5千5百万円(同17.3%減)となりました。
素材関連事業は、売上高7億5千2百万円(前連結会計年度比8.7%増)、セグメント利益5千2百万円(前連結会計年度はセグメント損失4百万円)となりました。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、40億8千4百万円となり、前連結会計年度末(38億8千3百万円)より2億円(前連結会計年度末比5.2%増)増加いたしました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は、4億6千4百万円(同138.2%増)となりました。
これは主に堆積場安定化工事引当金の減少が8千7百万円、仕入債務の減少が6千9百万円あったものの、税金等調整前当期純利益が1億5千8百万円、減価償却費が3億8百万円、未払費用の増加が9千4百万円あったこと等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は、2億4千3百万円(同75.7%増)となりました。これは主に有形固定資産の取得による支出が2億8千6百万円あったこと等によるものであります。
(財務活動によるキャッシユ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は、2千万円(同87.9%減)となりました。これは主に資金調達が6千万円あったものの、借入金の返済が3千9百万円、配当金の支払いが4千2百万円あったこと等によるものであります。
③生産、受注及び販売の実績
(イ)生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称金額(千円)前期比(%)
機械関連事業6,321,67914.4
資源関連事業1,391,598△17.5
素材関連事業735,35015.7
合計8,448,6277.7

(注)1.金額は、販売価格によっております。
2. セグメント間の取引については相殺消去しております。
3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(ロ)受注実績
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称受注高(千円)前期比(%)受注残高(千円)前期比(%)
機械関連事業6,142,2187.72,479,640△2.6
素材関連事業484,09119.020,875△48.0
合計6,626,3108.52,500,515△3.4

(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(ハ)販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称金額(千円)前期比(%)
機械関連事業6,245,36111.8
資源関連事業1,875,157△6.6
不動産関連事業142,0931.5
素材関連事業752,4058.7
合計9,015,0187.0

(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合は、次のとおりであります。
相手先前連結会計年度
(自 2018年4月1日
至 2019年3月31日)
当連結会計年度
(自 2019年4月1日
至 2020年3月31日)
金額(千円)割合(%)金額(千円)割合(%)
㈱大島造船所2,340,84827.82,535,19628.1

3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。その詳細につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載いたしております。なお、連結財務諸表の作成に当たっては、有価証券等の資産の評価などについて、過去の実績や当該取引の状況等を勘案し、合理的と考えられる見積りを行っておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があること、また新型コロナウイルスの世界的な感染拡大で不確実性が増しておりますことからこれらの見積りと異なる場合があります。
見積り及び仮定のうち、当社グループの連結財務諸表に重要な影響を与えるものは以下のとおりです。
有価証券
当グループは、その他有価証券のうち、取得価額に比べ実質価額が著しく下落したものにつきましては、回復可能性があると認められる場合を除き、減損処理を行っております。
時価のある有価証券につきましては、期末日における時価の簿価に対する下落率が50%以上の場合には、回復可能性はないものと判断し、30%以上50%未満の下落の場合には、回復可能性について検討を行い判断しております。
株式市場の低迷または新型コロナウイルスの影響による株価の変動等で評価損の計上が必要となる可能性があり、翌連結会計年度以降の財務諸表において認識する金額に影響を与える可能性があります。
固定資産の減損
当社グループは、減損損失を把握するにあたっては、当社は原則として事業部別に、子会社は会社別にグルーピングを実施しております。事業用資産については収益性の低下により、資産グループの帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損処理しております。
回収可能価額の算定にあたっては、資産の耐用年数、将来キャッシュ・フロー、割引率について一定の仮定を設定しております。これらの仮定は、見積もりと判断により決定しておりますが、新型コロナウイルスの世界的な感染拡大で不確実性が増しておりますことからこれらの見積もりと異なる場合、翌連結会計年度以降の財務諸表において認識する金額に影響を与える可能性があります。
繰延税金資産
当社グループは、財務諸表と税務上の資産、負債の金額に相違が発生する場合、将来減算一時差異に係る繰延税金資産を計上しております。繰延税金資産の認識は、課税所得が生ずる可能性の判断において、事業計画に基づいて課税所得を合理的に見積もり算定しております。
課税所得は、新型コロナウイルスの世界的な感染拡大で不確実性が増しておりますことからこれらの見積もりと異なる場合があり、実際に発生した金額が見積もりと異なった場合、翌連結会計年度以降の財務諸表において認識する金額に影響を与える可能性があります。
受注損失引当金
当社グループは、受注契約に係る将来の損失に備えるため、連結会計年度末における受注契約に係る損失見込額を計上しております。損失見込額算定に当たっては翌連結会計年度以降に発生するコストを見積もりしております。
翌連結会計年度以降に発生するコストは、合理的な見積もりに基づいて算定しておりますが、実際に発生したコストが見積もりと異なる場合、翌連結会計年度以降の財務諸表において認識する金額に影響を与える可能性があります。
②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
(イ)経営成績等
1)財政状態
当連結会計年度末の総資産は、151億8千9百万円となり、前連結会計年度末比1億6千4百万円減少いたしました。これは、現金及び預金の増加がある一方、受取手形及び売掛金の減少、投資有価証券の減少があったこと等によるものであります。
負債合計は42億8千5百万円となり、前連結会計年度末比3千8百万円増加いたしました。これは、堆積場安定化工事引当金の減少がある一方、未払費用の増加、流動負債のその他に含まれている未払金の増加があったこと等によるものであります。
純資産合計は109億4百万円となり、前連結会計年度末比2億2百万円減少いたしました。これは、その他有価証券評価差額金の減少があったこと等によるものであります。この結果、自己資本比率は71.8%となりました。
2)経営成績
当連結会計年度は、機械関連事業の舶用機器や産業機器、資源関連事業のハイシリカ部門(半導体、情報通信関連分野)、ライナテックス(高純度天然ゴム)関連の売上が増加したこと等から、売上高は90億1千5百万円(前連結会計年度比7.0%増)、営業利益は1億5千7百万円(同10.2%増)となり、いずれも前連結会計年度を上回ることとなりました。
また、営業外損益は、営業外収益で持分法による投資利益や保険解約返戻金を計上したこと等により、前連結会計年度に比べ1千7百万円好転し、1千2百万円の利益(純額)となりました。特別損益につきましては、特別利益に災害に係る受取保険金4千4百万円等の計6千8百万円、特別損失に、災害による損失5千8百万円等の計7千9百万円を計上したことにより、前連結会計年度に比べ7百万円悪化し、1千万円の損失(純額)となりました。
この結果、経常利益は1億6千9百万円(前連結会計年度比23.1%増)、税金等調整前当期純利益は1億5千8百万円(同18.1%増)となりました。法人税等では、解消が長期にわたる将来減算一時差異に係る繰延税金資産を6千5百万円取り崩し、法人税等調整額に計上した結果、親会社株主に帰属する当期純利益は4千万円(同26.3%減)となりました。
(ロ)経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの経営に影響を与える大きな要因といたしましては、市場動向、原料確保、生産性の低下、収益の安定化と拡大、為替動向等があります。
また、新型コロナウイルスの世界的な感染拡大で世界経済は急減速しており、その当社グループへの影響は現時点では測りかねますが、来期以降の当社グループの経営に影響を与える可能性があります。
市場動向につきましては、機械関連事業の舶用機器については足許の工事量は確保できており、外国人技能実習生の受け入れ及び施工体制見直し等による生産性向上に努めます。ただ、世界経済の急減速により今後、国内造船所の建造ペースのスローダウン等が予想されるため、顧客ニーズに柔軟に対応しつつ、新規工事の取り込み等に注力し、受注確保に努めます。
原料確保につきましては、資源関連事業に関し、結晶質石灰石部門においては良質原石の採掘及び新鉱画の開発、ハイシリカ部門においては原料調達の多様化等に取り組みます。
生産性の低下につきましては、老朽化が進んでいる設備の更新等による生産の効率化に取り組むとともに、人材の確保と育成に取り組みます。
収益の安定化と拡大につきましては、機械関連事業の産業機器では、赤字工事削減のため、見積精度の向上及び工程管理の徹底に努めます。資源関連事業のハイシリカ部門では、汎用製品の海外生産委託及び国内工場での高付加価値製品への生産シフトを進めます。
為替動向につきましては、当社グループの債務(原料及び製作品の調達)に外貨建てがあることから、債権の一部を外貨建てにすることで外貨建て債務に係る為替リスクの低減や為替予約の実施によるリスクヘッジに努めます。
(ハ)キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
1)キャッシュ・フロー計算書に係る分析
「第2「事業の状況」1.業績等の概要(2)キャッシュ・フロー」に記載いたしましたとおり、当連結会計年度の営業活動の結果、4億6千4百万円の資金が得られており、当社グループは、当該資金を、設備投資等投資活動や配当金の支払等財務活動の財源として活用いたしました。
投資活動により使用した資金は、前連結会計年度比1億5百万円増の2億4千3百万円となりました。その主な内容は、機械関連事業における長崎県松浦工場の生産体制の整備、拡充を目的とした設備投資にかかる資金支出であります。
財務活動により使用した資金は、前連結会計年度比1億5千万円減の2千万円となりました。これは、主に配当金の支払であります。
これらの結果、現金及び現金同等物の当連結会計年度末残高は40億8千4百万円となり、前連結会計年度末比2億円増加いたしました。
2)資本の財源及び資金の流動性についての分析
当社グループの資金需要は、生産活動に必要な運転資金、生産性向上及び老朽化した設備の更新等を目的とした投資資金が主であります。
当社グループの事業活動に必要な運転資金及び投資資金につきましては、内部資金の活用及び金融機関からの借入れにより資金調達を行なっております。
手許資金につきましては、当連結会計年度末の現金及び現金同等物は40億8千4百万円であり、複数の金融機関との当座貸越枠とあわせて、十分な流動性を確保しております。
(ニ)経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループでは、企業としての本来の事業活動の成果を示す「営業利益」を主要な経営指標と位置付けていますが、これに加え、「経常利益」「当期純利益」「営業利益率」などを、また、財務体質強化の観点からは、自己資本比率を主要な経営指標としています。
(ホ)セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析、検討内容
機械関連事業
舶用機器は、国内造船所のバラ積船の建造量増加を反映して売上、受注とも増加しましたが、造船所からの値下げ要請や働き方改革による人員確保難等により採算が悪化しました。産業機器は、重電関連及び製鉄関連の需要が堅調で売上、受注とも増加しました。
この結果、機械関連事業全体では、売上高は62億4千5百万円(前連結会計年度比11.8%増)、セグメント利益は2億4千万円(同0.0%増)となりました。
セグメント資産は、受取手形及び売掛金、流動資産のその他に含まれている未収入金の減少等がある一方、現金及び預金、電子記録債権、仕掛品の増加等により、前連結会計年度末に比べ6千4百万円増加し、87億3千3百万円となりました。
資源関連事業
結晶質石灰石部門の売上は、昨年10月の台風19号災害による2ヵ月強の操業停止及び採掘原石の黄色化等により減少しました。
半導体封止材などの原料であるハイシリカ部門の売上は、光学関連及び液晶関連の需要が低調だったものの、半導体関連需要が底堅く、全体では増加しました。
この結果、資源関連事業全体では、売上高は18億7千5百万円(前連結会計年度比6.6%減)、セグメント損失は1億9千7百万円(前連結会計年度はセグメント損失1億6千7百万円)となりました。
セグメント資産は、現金及び預金、有形固定資産の増加等がある一方、受取手形及び売掛金、電子記録債権の減少等により、前連結会計年度末に比べ1千5百万円減少し、16億5千2百万円となりました。
不動産関連事業
賃貸ビル市況の活況が続く中、年度を通じて高稼働率を維持したことにより、売上高は1億4千2百万円(前連結会計年度比1.5%増)となりましたが、維持管理費等が増加したことから、セグメント利益は5千5百万円(同17.3%減)となりました。
セグメント資産は、有形固定資産の減少等により、前連結会計年度末に比べ1千4百万円減少し、24億4千万円となりました。
素材関連事業
耐熱塗料部門は、昨年、人事の刷新、組織の見直しを行い、収支改善に努めた結果、売上が減少したものの、黒字化しました。ライナテックス(高純度天然ゴム)関連は、製鉄及びセメント業界向け売上が増加したことに加え、これまで強化に取り組んできたエンジニアリング力を活かしたセメント関連の大型案件の受注もあり、大幅な増収増益となりました。
この結果、素材関連事業全体では、売上高は7億5千2百万円(前連結会計年度比8.7%増)、セグメント利益は5千2百万円(前連結会計年度はセグメント損失4百万円)となりました。
セグメント資産は、原材料及び貯蔵品の減少がある一方、現金及び預金、受取手形及び売掛金増加等により、前連結会計年度末に比べ5千7百万円増加し、8億3千2百万円となりました。

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