有価証券報告書-第66期(平成31年4月1日-令和2年3月31日)
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」といいます。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 経営成績の状況
ア. 完成工事高
各事業の受注が好調であるほか、2018年10月に経営統合した西日本子会社の通年寄与により、完成工事高は、前連結会計年度と比べ1,008億4千7百万円増加し、5,245億7千4百万円(前年同期比 123.8%)となりました。
イ. 営業利益
完成工事高は増加したものの、高収益工事の減少及びM&A関連費や新規子会社分の販売費及び一般管理費が増加したことにより、営業利益は、前連結会計年度と比べ 6億1千6百万円減少し、311億円(前年同期比 98.1%)となりました。
ウ. 経常利益
営業利益の減少により、経常利益は、前連結会計年度と比べ 27億6千1百万円減少し、306億6千9百万円(前年同期比 91.7%)となりました。
エ. 親会社株主に帰属する当期純利益
経常利益の減少及び買収した子会社の「のれん減損損失」を計上した結果、親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度と比べ 246億1千5百万円減少し、156億3百万円(前年同期比 38.8%)となりました。また、自己資本利益率(ROE)は 12.4ポイント減少し、5.9%となり、1株当たり当期純利益(EPS)は 250.5円減少し、139.75円となりました。
なお、当連結会計年度における新型コロナウイルスの流行による影響は、極めて限定的でした。
また、当連結会計年度におけるセグメント別の概況は、次のとおりであります。
(注)1.「受注高」「完成工事高」については外部顧客への取引高を記載しております。
2.報告セグメントにおける協和エクシオグループには、シーキューブグループ、西部電気工業グループ、日本電通グループは含んでおりません。
3.前第3四半期連結会計期間において、当社を株式交換完全親会社としシーキューブ株式会社、西部電気工業株式会社及び日本電通株式会社を株式交換完全子会社とする各株式交換を実施したことにより、各社及び各社の連結子会社を前第3四半期連結会計期間より連結の範囲に含めております。
② 財政状態の状況
資産は、前連結会計年度末と比較して 284億2千2百万円増加し、 4,449億5百万円(前年同期比 106.8%)となりました。これは主に受取手形・完成工事未収入金の増加によるものであります。
負債は、前連結会計年度末と比較して 261億2千3百万円増加し、1,747億9千5百万円(前年同期比 117.6%)となりました。これは主に社債の増加によるものであります。
純資産は、前連結会計年度末と比較して 22億9千8百万円増加し、2,701億9百万円(前年同期比 100.9%)となりました。これは主に利益剰余金の増加によるものであります。
③ キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ 45億4千3百万円増加し、460億1千2百万円となりました。
各キャッシュ・フローの状況は次のとおりであります。
ア. 営業活動によるキャッシュ・フロー
営業活動の結果獲得した資金は 172億9千9百万円(前期は 127億7千万円の獲得)となりました。これは主に税金等調整前当期純利益及び法人税等の支払によるものであります。
イ. 投資活動によるキャッシュ・フロー
投資活動の結果使用した資金は 170億8千5百万円(前期は 176億9百万円の使用)となりました。これは主に有形固定資産の取得による支出によるものであります。
ウ. 財務活動によるキャッシュ・フロー
財務活動の結果獲得した資金は 42億2千7百万円(前期は 49億2千4百万円の使用)となりました。これは主に社債の発行及び自己株式の取得による支出、配当金の支払によるものであります。
④ 生産、受注及び販売の実績
ア. 受注実績
当連結会計年度のセグメントごとの受注実績については、「(1)経営成績等の状況の概要 ① 経営成績の状況」に記載のとおりであります。
なお、当連結会計年度の受注実績を事業区分ごとに示すと次のとおりであります。
イ. 売上実績
当連結会計年度のセグメントごとの売上実績については、「(1)経営成績等の状況の概要 ① 経営成績の状況」に記載のとおりであります。
なお、当連結会計年度の売上実績を事業区分ごとに示すと次のとおりであります。
(注)1.上記金額には、消費税等は含まれておりません。
2.当社グループでは生産実績を定義することが困難であるため「生産実績」は記載しておりません。
3.主な相手先別の売上高及びその割合は、次のとおりであります。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 当連結会計年度の財政状況及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
当連結会計年度(2019年4月1日~2020年3月31日)におけるわが国経済は、政府や日銀による経済・金融政策を背景に企業収益や雇用・所得環境の改善が続いておりましたが、消費税増税に伴う景気への影響に加え、年度末には新型コロナウイルスの流行により世界経済は大幅な減速局面に突入し、感染拡大の収束と経済回復の時期を探る不透明な状況になっております。
情報通信分野におきましては、各通信キャリアで端末代と通信代を分離する新料金プランへの見直しが行われたほか、5Gの商用サービスが始まり、基地局整備の前倒し計画が発表されました。今後はエリア拡大とともに5Gを活用する新たなサービスの出現が期待されます。
また、IoTやAIなどの最新テクノロジーも広がり、様々な情報がデータ化されデータの流通・利活用などデジタルトランスフォーメーションの取り組みが急速に進行しており、消費者にはキャッシュレス決済が普及し始めました。
一方、建設分野におきましては、2020年夏に開催予定であった東京オリンピック・パラリンピックに向けてインフラ整備や都市開発などの工事がピークを迎え、建設投資は高水準で推移していたものの、新型コロナウイルスの流行により開催が延期されることになったほか、感染防止のため都市部を中心に工事中断の動きが出始めました。
このような環境下において、当社グループは中期経営計画(2016~2020年度)の中期ビジョン「グループ総力を結集し、トータルソリューションで新たな成長ステージへ」のもと、コア事業である通信キャリア事業は、固定通信・モバイル通信工事ともに西日本子会社や従来子会社とのグループフォーメーションの再構築による収益力強化に努め、成長事業に位置付ける都市インフラ事業とシステムソリューション事業は、大型受注獲得のための積極的な営業展開やM&AによるSIビジネスの基盤強化およびAPAC地域におけるグローバルビジネスの拡大に取り組みました。
また、2018年10月1日に経営統合を行った西日本子会社とは事業セグメント毎に営業連携・施工連携を進め、新規受注の獲得や施工稼働の相互支援を実施するなど、グループシナジーの創出に尽力しました。
なお、当社は、経済産業省と東京証券取引所が共同で、女性活躍推進に優れた上場企業を選定する令和元年度「なでしこ銘柄」に選定されました。2016年より組織活性化を目指した経営戦略として本格的にダイバーシティ推進に取り組んでおり、今後も女性活躍にとどまらず、ジェンダー、信条、国籍、障がいの有無、性的指向等を問わず多様な価値観を認め合い、会社の持続的な成長のためにダイバーシティ&インクルージョンを推進してまいります。
なお、当連結会計年度におけるセグメント別の状況は、次のとおりであります。
(協和エクシオグループ)
通信キャリア事業におきましては、光回線工事や屋内ネットワーク工事が堅調に推移したほか、4G無線基地局の増強に加え主要都市部においてラグビーW杯試合会場でのプレサービス時のモバイル工事など、5G関連工事の受注が始まりました。また、台風などの自然災害によって被災した地域の通信設備の復旧などにも尽力しました。都市インフラ事業におきましては、太陽光発電施設やデータセンターの大型工事などを受注したほか、全国の空港や高速道路の電気通信工事に取り組みました。システムソリューション事業におきましては、システム保守・運用の大型案件やグローバル分野で国際空港の通信設備工事を受注したほか、大規模競技施設のインタラクトスポーツ照明システムの構築を手掛けるなど、IoTサービス等の本格普及に向けて新しいソリューション領域の拡大に注力しました。
なお、2019年11月に開催された「天皇陛下御即位記念 第57回技能五輪全国大会」の情報ネットワーク施工職種において、当社社員が金メダルを獲得しました。今後も優秀な技術者の育成を図り、高い施工技術で社会に貢献してまいります。
(シーキューブグループ)
通信キャリア事業におきましては、アクセス分野において工事体制の見直しなど生産性向上施策を推進するとともに、保守業務の拡大に取り組みました。また、ネットワークの電力工事や4G無線基地局工事も好調に推移したほか、5G関連工事が始まり、伝送路の構築工事やラグビーW杯試合会場でのプレサービス時の設備構築工事などを受注しました。都市インフラ事業におきましては、電線共同溝工事や太陽光電力管路工事の大型案件を受注したほか、お取引先の機器更改に伴う工場の電源設備工事を円滑に進めました。システムソリューション事業におきましては、企業や公共機関におけるWindows10への切り替えやPC等の機器導入のほか、消費税増税に伴うシステム改修等の案件に取り組みました。
(西部電気工業グループ)
通信キャリア事業におきましては、主要顧客から高度無線環境整備のための伝送路工事や電磁誘導対策工事を受注したほか、光回線工事や設備保守業務の拡大に取り組みました。都市インフラ事業におきましては、新築ビルの電気・機械設備工事に取り組んだほか、大型の太陽光発電設備工事を受注しました。システムソリューション事業におきましては、高度道路交通システム工事や学校教育関連の通信ネットワーク整備工事などに取り組みました。
また、社員の健康増進に向けた各種取り組みを強化した結果、経済産業省と日本健康会議が共同で、社員の健康管理を経営的な視点で考え戦略的に取り組んでいる法人を選定する「健康経営優良法人」の認定を取得したほか、旧熊本本社跡地で建設していた複合オフィスビル「SDK熊本ビル」が竣工し昨年9月より営業を開始しました。
(日本電通グループ)
システムソリューション事業におきましては、自社開発のAI商品を中心とした新規ソリューションビジネスとデジタルマーケティング活動が連動することにより、新規顧客の開拓とグループ協業が進展し、基幹系システム開発、サーバー等のリプレイス、教育系パソコンの導入等のビジネスが堅調に推移しました。都市インフラ事業におきましては、高速道路や国道の通信設備工事、サービスエリアのPOSシステム等の販売機器導入の大型案件を受注し、エンジニアリング技術を活かしたインフラ事業に取り組みました。通信キャリア事業におきましては、NCC分野の4G無線基地局工事が順調に推移しました。
なお、「受注拡大」、「グループ協業の進展」、「人材育成」、「ITの活用」の4項目を重点施策として取り組み、企業基盤の拡大と収益力の強化に努めました。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
ア.キャッシュ・フローの状況の分析
当社グループのキャッシュ・フローの状況につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ③ キャッシュ・フローの状況」に記載しております。
イ.資金需要の動向
当社グループの資金需要は、経常的な運転資金のほか、生産性向上を目的とした不動産等への設備投資資金、事業拡大を目的としたM&A等の投資資金であります。
また、株主還元については、積極的かつ安定的な配当を継続していくことを基本方針としており、DOE(連結自己資本配当率)3.5%を目途に配当を実施するとともに、自社株式の取得についても機動的に実施いたします。
ウ.資金調達の方法
当社グループの資金調達の源泉は主に営業活動によって獲得したキャッシュでありますが、不足が生じた場合は、健全な財務体質の維持を考慮しつつ、負債を中心とした資金調達を実施しております。一時的な資金不足に対しては、金融機関からの短期借入により調達し、投資等の長期的な資金需要が生じた場合は、普通社債発行を主に検討し、対応しております。
また、国内子会社の資金は当社において一元管理しており、当社グループ内の資金効率化、および流動化を図っております。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められた会計基準に準拠して作成されております。この財務諸表の作成にあたり、見積りが必要となる事項につきましては、合理的な基準に基づき会計上の見積りを行なっております。
当社グループでは、見積りの変化が親会社株主に帰属する当期純利益に重要な影響を及ぼす可能性があるものとして、下記に関する見積りを、特に重要な会計上の見積りに該当すると考えています。
なお、新型コロナウイルスの流行による影響は、現時点で入手している情報より、その影響は限定的であると仮定して重要な会計上の見積りを行っています。
ア. のれんの評価
のれんの帳簿価額については、その償却期間で回収できなくなる可能性を示す兆候がある場合には、のれんの評価を実施しております。資産グループは、のれんの残高のある会社及び会社グループを単位とし、回収可能価額は、使用価値に基づき算定しております。使用価値は、経営者により承認された事業計画等を基礎とした将来キャッシュ・フローの見積額を、加重平均資本コストをもとに算定した割引率で現在価値に割引いて算定しております。
評価の結果、のれんの帳簿価額が回収可能価額を超える場合には、その超過額を減損損失として認識しております。
当該算定に当たっては、当社グループの経営者による市場環境を考慮した判断及び仮定を前提とした事業計画等に基づいており、前提とした状況が変化すれば、回収可能価額の算定結果が異なる結果となるため、当社グループでは当該見積りは重要なものであると判断しております。
イ. 工事損失引当金
工事損失引当金は、受注工事の損失に備えるため、当連結会計年度末における手持工事のうち、損失発生の可能性が高く、かつ、その金額を合理的に見積ることができる工事について、翌連結会計年度以降の損失見込額を計上しております。しかしながら、実際の結果は、見積り特有の不確実性が伴うことから、これら見積りと異なる可能性があります。
損失の見積りについては、受注時の概括的な見積額の算定時、受注後の施工方法、工程の具体的検討、原価の策定等の実行予算作成時、施工中の施工方法の見直し等、事業部門で個別工事の管理が適宜なされており、引当額については少なくとも四半期ごとに見直しを行っております。
ウ. 退職給付債務及び退職給付費用
退職給付債務及び退職給付費用は、主に数理計算で設定される退職給付債務の割引率、年金資産の期待運用収益率等に基づいて計算しております。割引率については、一定の格付けを有し安全性の高い長期債券をもとに算出しております。また、期待運用収益率については、現在及び予想される年金資産の配分と、年金資産を構成する多様な資産からの現在及び将来期待される長期の収益率を考慮して算出しております。
(3)経営成績に重要な影響を与える要因について
経営成績に重要な影響を与える可能性がある事象につきましては、「2 事業等のリスク」に記載しております。
(4)経営方針・経営戦略等又は経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
経営方針・経営戦略等又は経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等につきましては、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載しております。
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」といいます。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 経営成績の状況
ア. 完成工事高
各事業の受注が好調であるほか、2018年10月に経営統合した西日本子会社の通年寄与により、完成工事高は、前連結会計年度と比べ1,008億4千7百万円増加し、5,245億7千4百万円(前年同期比 123.8%)となりました。
イ. 営業利益
完成工事高は増加したものの、高収益工事の減少及びM&A関連費や新規子会社分の販売費及び一般管理費が増加したことにより、営業利益は、前連結会計年度と比べ 6億1千6百万円減少し、311億円(前年同期比 98.1%)となりました。
ウ. 経常利益
営業利益の減少により、経常利益は、前連結会計年度と比べ 27億6千1百万円減少し、306億6千9百万円(前年同期比 91.7%)となりました。
エ. 親会社株主に帰属する当期純利益
経常利益の減少及び買収した子会社の「のれん減損損失」を計上した結果、親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度と比べ 246億1千5百万円減少し、156億3百万円(前年同期比 38.8%)となりました。また、自己資本利益率(ROE)は 12.4ポイント減少し、5.9%となり、1株当たり当期純利益(EPS)は 250.5円減少し、139.75円となりました。
なお、当連結会計年度における新型コロナウイルスの流行による影響は、極めて限定的でした。
また、当連結会計年度におけるセグメント別の概況は、次のとおりであります。
| (単位:百万円) | ||||||||
| 報告セグメント | 協和エクシオ グループ (注)2 | シーキューブ グループ (注)3 | 西部電気工業 グループ (注)3 | 日本電通 グループ (注)3 | ||||
| 金額 | 前年 同期比 | 金額 | 前年 同期比 | 金額 | 前年 同期比 | 金額 | 前年 同期比 | |
| 受注高 (注)1 | 382,473 | 109.8% | 74,657 | 221.0% | 59,788 | 239.0% | 39,401 | 228.2% |
| 完成工事高 (注)1 | 357,308 | 105.9% | 72,527 | 208.8% | 56,572 | 171.2% | 38,166 | 206.1% |
| セグメント利益 | 23,275 | 84.8% | 4,645 | 176.8% | 2,100 | 170.1% | 1,334 | 255.6% |
(注)1.「受注高」「完成工事高」については外部顧客への取引高を記載しております。
2.報告セグメントにおける協和エクシオグループには、シーキューブグループ、西部電気工業グループ、日本電通グループは含んでおりません。
3.前第3四半期連結会計期間において、当社を株式交換完全親会社としシーキューブ株式会社、西部電気工業株式会社及び日本電通株式会社を株式交換完全子会社とする各株式交換を実施したことにより、各社及び各社の連結子会社を前第3四半期連結会計期間より連結の範囲に含めております。
② 財政状態の状況
資産は、前連結会計年度末と比較して 284億2千2百万円増加し、 4,449億5百万円(前年同期比 106.8%)となりました。これは主に受取手形・完成工事未収入金の増加によるものであります。
負債は、前連結会計年度末と比較して 261億2千3百万円増加し、1,747億9千5百万円(前年同期比 117.6%)となりました。これは主に社債の増加によるものであります。
純資産は、前連結会計年度末と比較して 22億9千8百万円増加し、2,701億9百万円(前年同期比 100.9%)となりました。これは主に利益剰余金の増加によるものであります。
③ キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ 45億4千3百万円増加し、460億1千2百万円となりました。
各キャッシュ・フローの状況は次のとおりであります。
ア. 営業活動によるキャッシュ・フロー
営業活動の結果獲得した資金は 172億9千9百万円(前期は 127億7千万円の獲得)となりました。これは主に税金等調整前当期純利益及び法人税等の支払によるものであります。
イ. 投資活動によるキャッシュ・フロー
投資活動の結果使用した資金は 170億8千5百万円(前期は 176億9百万円の使用)となりました。これは主に有形固定資産の取得による支出によるものであります。
ウ. 財務活動によるキャッシュ・フロー
財務活動の結果獲得した資金は 42億2千7百万円(前期は 49億2千4百万円の使用)となりました。これは主に社債の発行及び自己株式の取得による支出、配当金の支払によるものであります。
④ 生産、受注及び販売の実績
ア. 受注実績
当連結会計年度のセグメントごとの受注実績については、「(1)経営成績等の状況の概要 ① 経営成績の状況」に記載のとおりであります。
なお、当連結会計年度の受注実績を事業区分ごとに示すと次のとおりであります。
| 事業区分の名称 | 受注高 (百万円) | 前年同期比 (%) | 次期繰越工事高 (百万円) | 前年同期比 (%) | |
| エンジニアリングソリューション | 431,816 | 122.6 | 209,378 | 115.5 | |
| システムソリューション | 124,504 | 172.8 | 21,568 | 141.2 | |
| 合計 | 556,321 | 131.1 | 230,946 | 117.5 | |
イ. 売上実績
当連結会計年度のセグメントごとの売上実績については、「(1)経営成績等の状況の概要 ① 経営成績の状況」に記載のとおりであります。
なお、当連結会計年度の売上実績を事業区分ごとに示すと次のとおりであります。
| 事業区分の名称 | 売上高(百万円) | 前期比(%) | |
| エンジニアリングソリューション | 403,851 | 115.3 | |
| システムソリューション | 120,722 | 164.4 | |
| 合計 | 524,574 | 123.8 | |
(注)1.上記金額には、消費税等は含まれておりません。
2.当社グループでは生産実績を定義することが困難であるため「生産実績」は記載しておりません。
3.主な相手先別の売上高及びその割合は、次のとおりであります。
| 相手先 | 前連結会計年度 (自 2018年4月1日 至 2019年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2019年4月1日 至 2020年3月31日) | ||
| 売上高 (百万円) | 割合(%) | 売上高 (百万円) | 割合(%) | |
| 東日本電信電話株式会社 | 79,118 | 18.7 | 81,731 | 15.6 |
| 西日本電信電話株式会社 | 54,431 | 12.8 | 79,612 | 15.2 |
| 株式会社NTTドコモ | 60,346 | 14.2 | 59,037 | 11.3 |
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 当連結会計年度の財政状況及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
当連結会計年度(2019年4月1日~2020年3月31日)におけるわが国経済は、政府や日銀による経済・金融政策を背景に企業収益や雇用・所得環境の改善が続いておりましたが、消費税増税に伴う景気への影響に加え、年度末には新型コロナウイルスの流行により世界経済は大幅な減速局面に突入し、感染拡大の収束と経済回復の時期を探る不透明な状況になっております。
情報通信分野におきましては、各通信キャリアで端末代と通信代を分離する新料金プランへの見直しが行われたほか、5Gの商用サービスが始まり、基地局整備の前倒し計画が発表されました。今後はエリア拡大とともに5Gを活用する新たなサービスの出現が期待されます。
また、IoTやAIなどの最新テクノロジーも広がり、様々な情報がデータ化されデータの流通・利活用などデジタルトランスフォーメーションの取り組みが急速に進行しており、消費者にはキャッシュレス決済が普及し始めました。
一方、建設分野におきましては、2020年夏に開催予定であった東京オリンピック・パラリンピックに向けてインフラ整備や都市開発などの工事がピークを迎え、建設投資は高水準で推移していたものの、新型コロナウイルスの流行により開催が延期されることになったほか、感染防止のため都市部を中心に工事中断の動きが出始めました。
このような環境下において、当社グループは中期経営計画(2016~2020年度)の中期ビジョン「グループ総力を結集し、トータルソリューションで新たな成長ステージへ」のもと、コア事業である通信キャリア事業は、固定通信・モバイル通信工事ともに西日本子会社や従来子会社とのグループフォーメーションの再構築による収益力強化に努め、成長事業に位置付ける都市インフラ事業とシステムソリューション事業は、大型受注獲得のための積極的な営業展開やM&AによるSIビジネスの基盤強化およびAPAC地域におけるグローバルビジネスの拡大に取り組みました。
また、2018年10月1日に経営統合を行った西日本子会社とは事業セグメント毎に営業連携・施工連携を進め、新規受注の獲得や施工稼働の相互支援を実施するなど、グループシナジーの創出に尽力しました。
なお、当社は、経済産業省と東京証券取引所が共同で、女性活躍推進に優れた上場企業を選定する令和元年度「なでしこ銘柄」に選定されました。2016年より組織活性化を目指した経営戦略として本格的にダイバーシティ推進に取り組んでおり、今後も女性活躍にとどまらず、ジェンダー、信条、国籍、障がいの有無、性的指向等を問わず多様な価値観を認め合い、会社の持続的な成長のためにダイバーシティ&インクルージョンを推進してまいります。
なお、当連結会計年度におけるセグメント別の状況は、次のとおりであります。
(協和エクシオグループ)
通信キャリア事業におきましては、光回線工事や屋内ネットワーク工事が堅調に推移したほか、4G無線基地局の増強に加え主要都市部においてラグビーW杯試合会場でのプレサービス時のモバイル工事など、5G関連工事の受注が始まりました。また、台風などの自然災害によって被災した地域の通信設備の復旧などにも尽力しました。都市インフラ事業におきましては、太陽光発電施設やデータセンターの大型工事などを受注したほか、全国の空港や高速道路の電気通信工事に取り組みました。システムソリューション事業におきましては、システム保守・運用の大型案件やグローバル分野で国際空港の通信設備工事を受注したほか、大規模競技施設のインタラクトスポーツ照明システムの構築を手掛けるなど、IoTサービス等の本格普及に向けて新しいソリューション領域の拡大に注力しました。
なお、2019年11月に開催された「天皇陛下御即位記念 第57回技能五輪全国大会」の情報ネットワーク施工職種において、当社社員が金メダルを獲得しました。今後も優秀な技術者の育成を図り、高い施工技術で社会に貢献してまいります。
(シーキューブグループ)
通信キャリア事業におきましては、アクセス分野において工事体制の見直しなど生産性向上施策を推進するとともに、保守業務の拡大に取り組みました。また、ネットワークの電力工事や4G無線基地局工事も好調に推移したほか、5G関連工事が始まり、伝送路の構築工事やラグビーW杯試合会場でのプレサービス時の設備構築工事などを受注しました。都市インフラ事業におきましては、電線共同溝工事や太陽光電力管路工事の大型案件を受注したほか、お取引先の機器更改に伴う工場の電源設備工事を円滑に進めました。システムソリューション事業におきましては、企業や公共機関におけるWindows10への切り替えやPC等の機器導入のほか、消費税増税に伴うシステム改修等の案件に取り組みました。
(西部電気工業グループ)
通信キャリア事業におきましては、主要顧客から高度無線環境整備のための伝送路工事や電磁誘導対策工事を受注したほか、光回線工事や設備保守業務の拡大に取り組みました。都市インフラ事業におきましては、新築ビルの電気・機械設備工事に取り組んだほか、大型の太陽光発電設備工事を受注しました。システムソリューション事業におきましては、高度道路交通システム工事や学校教育関連の通信ネットワーク整備工事などに取り組みました。
また、社員の健康増進に向けた各種取り組みを強化した結果、経済産業省と日本健康会議が共同で、社員の健康管理を経営的な視点で考え戦略的に取り組んでいる法人を選定する「健康経営優良法人」の認定を取得したほか、旧熊本本社跡地で建設していた複合オフィスビル「SDK熊本ビル」が竣工し昨年9月より営業を開始しました。
(日本電通グループ)
システムソリューション事業におきましては、自社開発のAI商品を中心とした新規ソリューションビジネスとデジタルマーケティング活動が連動することにより、新規顧客の開拓とグループ協業が進展し、基幹系システム開発、サーバー等のリプレイス、教育系パソコンの導入等のビジネスが堅調に推移しました。都市インフラ事業におきましては、高速道路や国道の通信設備工事、サービスエリアのPOSシステム等の販売機器導入の大型案件を受注し、エンジニアリング技術を活かしたインフラ事業に取り組みました。通信キャリア事業におきましては、NCC分野の4G無線基地局工事が順調に推移しました。
なお、「受注拡大」、「グループ協業の進展」、「人材育成」、「ITの活用」の4項目を重点施策として取り組み、企業基盤の拡大と収益力の強化に努めました。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
ア.キャッシュ・フローの状況の分析
当社グループのキャッシュ・フローの状況につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ③ キャッシュ・フローの状況」に記載しております。
イ.資金需要の動向
当社グループの資金需要は、経常的な運転資金のほか、生産性向上を目的とした不動産等への設備投資資金、事業拡大を目的としたM&A等の投資資金であります。
また、株主還元については、積極的かつ安定的な配当を継続していくことを基本方針としており、DOE(連結自己資本配当率)3.5%を目途に配当を実施するとともに、自社株式の取得についても機動的に実施いたします。
ウ.資金調達の方法
当社グループの資金調達の源泉は主に営業活動によって獲得したキャッシュでありますが、不足が生じた場合は、健全な財務体質の維持を考慮しつつ、負債を中心とした資金調達を実施しております。一時的な資金不足に対しては、金融機関からの短期借入により調達し、投資等の長期的な資金需要が生じた場合は、普通社債発行を主に検討し、対応しております。
また、国内子会社の資金は当社において一元管理しており、当社グループ内の資金効率化、および流動化を図っております。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められた会計基準に準拠して作成されております。この財務諸表の作成にあたり、見積りが必要となる事項につきましては、合理的な基準に基づき会計上の見積りを行なっております。
当社グループでは、見積りの変化が親会社株主に帰属する当期純利益に重要な影響を及ぼす可能性があるものとして、下記に関する見積りを、特に重要な会計上の見積りに該当すると考えています。
なお、新型コロナウイルスの流行による影響は、現時点で入手している情報より、その影響は限定的であると仮定して重要な会計上の見積りを行っています。
ア. のれんの評価
のれんの帳簿価額については、その償却期間で回収できなくなる可能性を示す兆候がある場合には、のれんの評価を実施しております。資産グループは、のれんの残高のある会社及び会社グループを単位とし、回収可能価額は、使用価値に基づき算定しております。使用価値は、経営者により承認された事業計画等を基礎とした将来キャッシュ・フローの見積額を、加重平均資本コストをもとに算定した割引率で現在価値に割引いて算定しております。
評価の結果、のれんの帳簿価額が回収可能価額を超える場合には、その超過額を減損損失として認識しております。
当該算定に当たっては、当社グループの経営者による市場環境を考慮した判断及び仮定を前提とした事業計画等に基づいており、前提とした状況が変化すれば、回収可能価額の算定結果が異なる結果となるため、当社グループでは当該見積りは重要なものであると判断しております。
イ. 工事損失引当金
工事損失引当金は、受注工事の損失に備えるため、当連結会計年度末における手持工事のうち、損失発生の可能性が高く、かつ、その金額を合理的に見積ることができる工事について、翌連結会計年度以降の損失見込額を計上しております。しかしながら、実際の結果は、見積り特有の不確実性が伴うことから、これら見積りと異なる可能性があります。
損失の見積りについては、受注時の概括的な見積額の算定時、受注後の施工方法、工程の具体的検討、原価の策定等の実行予算作成時、施工中の施工方法の見直し等、事業部門で個別工事の管理が適宜なされており、引当額については少なくとも四半期ごとに見直しを行っております。
ウ. 退職給付債務及び退職給付費用
退職給付債務及び退職給付費用は、主に数理計算で設定される退職給付債務の割引率、年金資産の期待運用収益率等に基づいて計算しております。割引率については、一定の格付けを有し安全性の高い長期債券をもとに算出しております。また、期待運用収益率については、現在及び予想される年金資産の配分と、年金資産を構成する多様な資産からの現在及び将来期待される長期の収益率を考慮して算出しております。
(3)経営成績に重要な影響を与える要因について
経営成績に重要な影響を与える可能性がある事象につきましては、「2 事業等のリスク」に記載しております。
(4)経営方針・経営戦略等又は経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
経営方針・経営戦略等又は経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等につきましては、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載しております。