有価証券報告書-第94期(平成31年4月1日-令和2年3月31日)

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2020/06/26 14:02
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(1)経営成績等の状況の概要
当事業年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当事業年度におけるわが国経済は、前半は、企業収益や雇用環境の改善などを背景に、緩やかな回復基調で推移いたしました。しかしながら、後半は、消費税の増税や台風などの自然災害が相次いだこと、更に、長引く米中貿易問題や英国のEU離脱問題などによる世界経済の不確実性に加え、新型コロナウイルスの世界的な感染拡大による国内外の経済活動への影響が懸念され、先行き不透明な状況が一層強まっております。
建設業界におきましては、首都圏を中心とした公共投資や民間設備投資が堅調に推移しているものの、東京オリンピック・パラリンピック関連の建設工事が一巡し、受注面においての競争が厳しくなってきております。また、労務費の上昇に加え、新型コロナウイルスによる中国国内の経済活動の抑制により、建設資材のサプライチェーンの混乱や停滞が生じ、その影響が波及することも懸念され、依然として予断を許さない経営環境が続いております。
このような状況のもと、当社は受注拡大のため、従前から培ってきたコア事業である「商業施設」建築のノウハウや企画・提案力を生かし、店舗等の新築・内改装工事のほか、ホテルの建設需要に対して積極的な受注活動を行ってまいりました。また、マンション建設、教育関連施設の建設、老年人口の増加による医療・介護施設の建設等、幅広い民間事業者の需要にも取り組んでまいりました。
この結果、当事業年度の経営成績につきましては、売上高は865億1千3百万円(前期比7.8%減)となりました。
損益につきましては、売上総利益は増加しましたが、販売費及び一般管理費の増加により、営業利益は43億8千1百万円(前期比5.1%減)、経常利益は42億4千1百万円(前期比7.6%減)となりました。また、当期純利益は29億1千5百万円(前期比7.6%減)となりました。
セグメントの経営成績は、以下のとおりであります。
(建設事業)
受注高は935億4百万円(前期比7.0%減)となりました。完成工事高は858億6千1百万円(前期比7.9%減)となり、次期への繰越工事高は764億9千1百万円(前期比11.1%増)となりました。そして、セグメント利益は60億9千万円(前期比2.6%減)となりました。
(不動産事業)
不動産事業売上高は6億5千2百万円(前期比12.2%増)、セグメント利益は1億3千9百万円(前期比1171.3%増)となりました。
(注)「第2 事業の状況」における各事項の記載については、消費税等抜きの金額で表示している。
② キャッシュ・フローの状況
当事業年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前事業年度に比べ3億9千万円の資金の増加(前年同期は98億3千万円の資金の減少)となりました。
当事業年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度における営業活動によるキャッシュ・フローは、36億2千2百万円の資金の増加(前年同期は80億8千万円の資金の減少)となりました。主な増加要因は、税引前当期純利益42億4千万円、売上債権の減少100億6千4百万円、主な減少要因は、仕入債務の減少104億2千万円、法人税等の支払額13億9千2百万円などであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度における投資活動によるキャッシュ・フローは、54億4千5百万円の資金の減少(前年同期は11億6千5百万円の資金の減少)となりました。主な減少要因は、有形固定資産の取得による支出53億7千5百万円などであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度における財務活動によるキャッシュ・フローは、22億1千3百万円の資金の増加(前年同期は5億8千4百万円の資金の減少)となりました。主な増加要因は、長期借入れによる収入30億1千万円、主な減少要因は、長期借入金の返済による支出9億9千2百万円、配当金の支払額5億7千8百万円などであります。
③ 受注高、売上高及び繰越工事高の実績
a.受注工事高、売上高及び繰越工事高
期別セグメントの名称前期繰越
工事高
(百万円)
当期受注
工事高
(百万円)

(百万円)
当期売上高
(百万円)
次期繰越
工事高
(百万円)
前事業年度
(自 2018年4月1日
至 2019年3月31日)
建設事業
建築工事61,313100,554161,86893,20368,664
土木工事220422439184
61,533100,558162,09293,24368,848
不動産事業---581-
合計61,533100,558162,09293,82468,848
当事業年度
(自 2019年4月1日
至 2020年3月31日)
建設事業
建築工事68,66493,499162,16385,67276,491
土木工事1845189189-
68,84893,504162,35285,86176,491
不動産事業---652-
合計68,84893,504162,35286,51376,491

(注)1.前事業年度以前に受注した工事で、契約の更改により請負金額に変更あるものについては、当期受注工事高にその増減額を含む。したがって、当期売上高にも係る増減額が含まれている。
2.次期繰越工事高は(前期繰越工事高+当期受注工事高-当期売上高)である。
b.受注工事高の受注方法別比率
工事の受注方法は、特命と競争に大別される。
期別区分特命(%)競争(%)計(%)
前事業年度(自 2018年4月1日
至 2019年3月31日)
建築工事20.080.0100
土木工事17.182.9100
当事業年度(自 2019年4月1日
至 2020年3月31日)
建築工事24.975.1100
土木工事100-100

(注)百分比は請負金額比である。
c.売上高
期別セグメントの名称官公庁(百万円)民間(百万円)計(百万円)
前事業年度
(自 2018年4月1日
至 2019年3月31日)
建設事業
建築工事88592,31893,203
土木工事-3939
88592,35893,243
不動産事業-581581
合計88592,93993,824
当事業年度
(自 2019年4月1日
至 2020年3月31日)
建設事業
建築工事1,54684,12585,672
土木工事-189189
1,54684,31485,861
不動産事業-652652
合計1,54684,96686,513

(注)1.完成工事のうち主なものは、次のとおりである。
前事業年度 請負金額5億円以上の主なもの
アパマンション㈱アパホテルプライド〈国会議事堂前〉新築工事
㈱エフ・ジェー・ネクストガーラ・レジデンス三鷹シャインパークス新築工事
㈱ビック・ライズあおばスポーツパーク施設計画
㈱エイチ・ツー・オーアセットマネジメントQANAT MALL伏見店建替計画
佐々木食品工業㈱新宮温泉ふくの湯新築工事

当事業年度 請負金額5億円以上の主なもの
MULプロパティ㈱OASIS Town キセラ川西新築工事
アパホーム㈱アパホテル〈山手大塚駅タワー〉新築工事
㈱ジョイフル本田ジョイフルアスレティッククラブ土浦新築工事
JR西日本不動産開発㈱ヴィアイン博多口駅前新築工事
北海道防衛局東千歳(29)局舎新設等建築その他工事

2.前事業年度及び当事業年度ともに完成工事高総額に対する割合が100分の10以上の相手先はない。
d.次期繰越工事高(2020年3月31日現在)
区分官公庁(百万円)民間(百万円)計(百万円)
建築工事3,42873,06376,491
土木工事---
3,42873,06376,491

(注)次期繰越工事のうち請負金額5億円以上の主なものは、次のとおりである。
三菱地所㈱(仮称)京都梅小路ホテル計画新築工事2020年9月完成予定
東京都港区芝五丁目複合施設新築工事2021年11月完成予定
高橋㈱SG千早建替工事2022年1月完成予定
セントラル総合開発㈱(仮称)クレアホームズ発寒5-8A棟B棟新築工事2022年3月完成予定
㈱東京日商エステム(仮称)エステムプラザ若葉町新築工事2022年3月完成予定

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
① 財政状態の分析
当事業年度の資産合計は527億1千7百万円、負債合計は308億3千7百万円、純資産合計は218億8千万円となり、前事業年度と比べて総資産は59億5千1百万円減少しております。
a.流動資産
現金預金が3億9千万円、販売用不動産が21億1千8百万円増加しましたが、受取手形が15億3千3百万円、完成工事未収入金が85億3千2百万円、リース投資資産が13億5千万円、未収消費税等が16億9百万円減少したことなどから、流動資産は前事業年度と比べて102億6千7百万円減少しております。
b.固定資産
土地が33億6千3百万円、建物が12億3千3百万円、構築物が2千5百万円増加したことなどから、固定資産は前事業年度と比べて43億1千6百万円増加しております。
c.流動負債
短期借入金が8億4千8百万円増加しましたが、支払手形が75億3千2百万円、工事未払金が28億8千8百万円、未成工事受入金が4億9千7百万円減少したことなどにより、流動負債は前事業年度と比べて100億7百万円減少しております。
d.固定負債
長期借入金が19億5千1百万円、退職給付引当金が3千3百万円増加したことなどにより、固定負債は前事業年度と比べて19億7千3百万円増加しております。
e.純資産
利益剰余金が前事業年度に係る剰余金の配当により5億7千9百万円減少しましたが、当事業年度において当期純利益を29億1千5百万円獲得したため、23億3千6百万円増加しました。
また、株式含み益の減少により評価・換算差額等が2億5千3百万円減少しましたが、純資産は前事業年度と比べて20億8千2百万円増加しております。
② 経営成績の分析
経営成績につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ① 財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりであります。
③ キャッシュ・フローの状況の分析
キャッシュ・フローの状況については、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりで、キャッシュ・フロー指標は次のとおりであります。
2018年3月期2019年3月期2020年3月期
自己資本比率(%)31.533.741.5
時価ベースの自己資本比率(%)31.723.316.6
キャッシュ・フロー対有利子負債
比率(年)
0.3-1.7
インタレスト・カバレッジ・レシオ(倍)288.3-62.7

(注)自己資本比率:自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:キャッシュ・フロー/利払い

1.いずれの指標も財務数値により算出しております。
2.株式時価総額は、期末株価終値×期末発行済株式総数(自己株式控除後)により算出しております。
3.キャッシュ・フローは、営業活動によるキャッシュ・フローを使用しております。
4.有利子負債は、貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っているすべての負債を対象としております。
5.2019年3月期は営業キャッシュ・フローがマイナスのため、キャッシュ・フロー対有利子負債比率及びインタレスト・カバレッジ・レシオは記載しておりません。
④ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。
財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは以下のとおりであります。
なお、新型コロナウイルス感染症の影響等不確実性が大きく将来事業計画等の見込数値に反映させることが難しい要素もありますが、期末時点において入手可能な情報をもとに検証を行っております。
a.繰延税金資産の回収可能性
繰延税金資産については、将来の利益計画に基づいた課税所得が十分に確保できることや、回収可能性があると判断した将来減算一時差異について繰延税金資産を計上しております。当社では、取締役会等において決議された翌事業年度の事業計画に基づき回収可能性を検討しておりますが、繰延税金資産の回収可能性は将来の課税所得の見積りに依存するため、前提とした条件や仮定に変更が生じ、繰延税金資産の全部または一部に回収可能性がないと判断した場合には、繰延税金資産の計上額が変動する可能性があります。
b.減損会計による将来キャッシュ・フロー
「固定資産の減損に係る会計基準」において対象とされる資産又は資産グループについて、主に当該資産又は資産グループから得られる割引前将来キャッシュ・フローの総額が帳簿価額を下回る場合には、帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失として計上しております。当社では、減損の兆候の把握、減損損失の認識及び測定に当たっては慎重に検討しておりますが、事業計画や市場環境の変化により収益性が悪化した場合、減損処理が発生する可能性があります。
c.販売用不動産の評価
当社が保有している販売用不動産については、「棚卸資産の評価に関する会計基準」を適用しており、期末に取得価額と正味売却価額を比較し、正味売却価額が取得価額を下回っている場合には、販売用不動産評価損として計上しております。当社では、経済情勢や不動産市況の悪化等により、正味売却価額が下落する場合には、販売用不動産評価損を計上する可能性があります。
d.工事原価総額の見積り
工事原価総額の見積りについては、当初は工事契約に関する実行予算によって行っております。当社では、実行予算作成時には、将来の気象条件や作成時点で入手可能な情報に基づき、施工条件や建設資材価格等について仮定を設定し、作業効率等を勘案して工種毎に詳細に積み上げることによって工事原価総額を見積り、工事着工後完成に至るまで作業所において実際の発生原価と対比して適時・適切に工事原価総額の検討・見直しを行っております。このように気象条件、施工条件、建設資材価格、作業効率等さまざまな仮定要素があり、適時・適切に見積りを行っておりますが、将来の損益は見積金額と異なる可能性があります。
e.工事損失引当金の計上
工事契約について、工事原価総額が工事収益総額を超過する可能性が高く、かつ、その金額を合理的に見積ることができる場合には、その超過すると見込まれる額のうち、当該工事契約に関して既に計上された損益の額を控除した残額を、工事損失が見込まれた期の損失として処理し、工事損失引当金を計上しております。当社では、工事原価総額を合理的な方法により算定しておりますが、見積り特有の不確実性が存在するため、将来において認識される業績及び財政状態に影響を与える可能性があります。

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