有価証券報告書-第98期(2023/04/01-2024/03/31)

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2024/06/26 13:25
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(1)経営成績等の状況の概要
当事業年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当事業年度におけるわが国経済は、雇用・所得環境に改善の動きがみられるなか、各種政策の効果もあり、緩やかに回復しているものの、世界的な金融引締めに伴う影響など、海外景気の下振れによる景気を下押しするリスクや、物価上昇、金融資本市場の変動等による影響など、依然として不透明な状況が続いております。
建設業界におきましては、政府建設投資は堅調に推移しており、民間設備投資については、オフィス需要の回復や運送業の時間外労働の上限規制適用等を背景とした倉庫スペースの拡張や物流施設の増強など、持ち直しの動きがみられるものの、労働力不足や資材価格の高騰など、引き続き厳しい状況が続いております。
このような状況のなか、当社は、従前から培ってきたコア事業である「商業施設」建築のノウハウや企画・提案力を生かし、店舗等の新築・内装・リニューアル工事の建設需要に対して積極的な受注活動を行ってまいりました。さらに、商業施設を運営する事業者からの要請による大型物流施設の受注によって実績比率が増加しており、施工力の幅が広がってまいりました。
また、2024年4月1日より適用を受ける時間外労働の上限規制への対応に向けては、作業所をはじめ営業やバックオフィスでの生産性を高めるため、デジタル技術を活用した業務変革や新しい働き方に向けた環境整備を継続してまいります。
この結果、当事業年度の経営成績につきましては、売上高は963億7千3百万円(前期比9.4%増)となりました。
損益につきましては、完成工事高の増加や利益率の改善などにより売上総利益が増加したことから、営業利益は41億円(前期比53.7%増)、経常利益は40億2千万円(前期比55.5%増)、当期純利益は29億3千8百万円(前期比72.0%増)となりました。
セグメントの経営成績は、以下のとおりであります。
(建設事業)
受注高は981億6千4百万円(前期比22.7%増)となりました。完成工事高は932億6千4百万円(前期比6.4%増)となり、次期への繰越工事高は814億2千5百万円(前期比6.4%増)となりました。そして、セグメント利益は52億6千6百万円(前期比26.4%増)となりました。
(不動産事業)
不動産事業売上高は31億9百万円(前年同期は4億1千2百万円)、セグメント利益は6億3千9百万円(前年同期は1億7千9百万円)となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当事業年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前事業年度に比べ13億7千万円の資金の増加(前年同期は4百万円の資金の減少)となりました。
当事業年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度における営業活動によるキャッシュ・フローは、18億8千2百万円の資金の増加(前年同期は12億7千6百万円の資金の増加)となりました。主な増加要因は、税引前当期純利益40億5千6百万円、仕入債務の増加52億7千7百万円、未成工事受入金の増加2億3千3百万円、主な減少要因は、売上債権等の増加55億3千8百万円、仕掛販売用不動産の増加21億3千万円、未成工事支出金の増加7億7千1百万円などであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度における投資活動によるキャッシュ・フローは、4億1千7百万円の資金の増加(前年同期は1億1千6百万円の資金の減少)となりました。主な増加要因は、有形固定資産の売却による収入5億7百万円、主な減少要因は、無形固定資産の取得による支出5千3百万円、有形固定資産の取得による支出3千2百万円などであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度における財務活動によるキャッシュ・フローは、9億2千9百万円の資金の減少(前年同期は11億6千4百万円の資金の減少)となりました。主な増加要因は、長期借入れによる収入10億3千3百万円、主な減少要因は、長期借入金の返済による支出11億2千4百万円、短期借入金の純増減額4千8百万円、配当金の支払額7億5千9百万円などであります。
③ 受注高、売上高及び繰越工事高の実績
a.受注工事高、売上高及び繰越工事高
期別セグメントの名称前期繰越
工事高
(百万円)
当期受注
工事高
(百万円)

(百万円)
当期売上高
(百万円)
次期繰越
工事高
(百万円)
前事業年度
(自 2022年4月1日
至 2023年3月31日)
建設事業
建築工事84,16979,862164,03187,51876,513
土木工事-13913912711
84,16980,002164,17187,64676,525
不動産事業---412-
合計84,16980,002164,17188,05976,525
当事業年度
(自 2023年4月1日
至 2024年3月31日)
建設事業
建築工事76,51398,125174,63993,25881,381
土木工事113850544
76,52598,164174,68993,26481,425
不動産事業---3,109-
合計76,52598,164174,68996,37381,425

(注)1.前事業年度以前に受注した工事で、契約の更改により請負金額に変更あるものについては、当期受注工事高にその増減額を含んでおります。したがって、当期売上高にも係る増減額が含まれております。
2.次期繰越工事高は(前期繰越工事高+当期受注工事高-当期売上高)であります。
b.受注工事高の受注方法別比率
工事の受注方法は、特命と競争に大別されております。
期別区分特命(%)競争(%)計(%)
前事業年度(自 2022年4月1日
至 2023年3月31日)
建築工事16.183.9100
土木工事15.184.9100
当事業年度(自 2023年4月1日
至 2024年3月31日)
建築工事29.071.0100
土木工事100.0-100

(注)百分比は請負金額比であります。
c.売上高
期別セグメントの名称官公庁(百万円)民間(百万円)計(百万円)
前事業年度
(自 2022年4月1日
至 2023年3月31日)
建設事業
建築工事6587,45287,518
土木工事-127127
6587,58087,646
不動産事業-412412
合計6587,99388,059
当事業年度
(自 2023年4月1日
至 2024年3月31日)
建設事業
建築工事1,01492,24393,258
土木工事-55
1,01492,24993,264
不動産事業-3,1093,109
合計1,01495,35896,373

(注)1.完成工事のうち主なものは、次のとおりであります。
前事業年度 請負金額5億円以上の主なもの
㈱ニトリニトリ神戸DC新築工事
上新電機㈱ジョーシン日本橋店/日本橋ビル建替工事
高橋㈱ガーデンズ千早建替工事
JR西日本不動産開発㈱VIERRA蒔田新築工事
銀座ホールディングス㈱/銀座ふれ愛パーク㈱GINZA FOREST/g・bright新築工事

当事業年度 請負金額5億円以上の主なもの
芙蓉総合リース㈱「JIYUGAOKA de aone」(自由が丘 デュ アオーネ)新築工事
イオンリテール㈱イオンスタイル赤羽新築工事
第一交通産業㈱グランドパレス大淀河畔新築工事
第一リアルター㈱ロワジールホテル 京都東寺新築工事
イオンリテール㈱イオンスタイル武蔵狭山新築工事

2.完成工事高総額に対する割合が100分の10以上の相手先別の完成工事高及びその割合は、次のとおりであります。
前事業年度
㈱ニトリ 12,393百万円 14.1%
当事業年度
該当事項はありません。
d.次期繰越工事高(2024年3月31日現在)
区分官公庁(百万円)民間(百万円)計(百万円)
建築工事29781,08381,381
土木工事-4444
29781,12881,425

(注)次期繰越工事のうち請負金額5億円以上の主なものは、次のとおりであります。
三菱地所レジデンス㈱三郷市三郷1丁目計画新築工事2024年7月完成予定
㈱ニトリ(仮称)ニトリ福岡DC新築工事2025年1月完成予定
IS鳥栖開発1号特定目的会社(仮称)九州センコーロジ株式会社鳥栖物流センター新築工事2025年2月完成予定
大阪ロジスティクス特定目的会社LOGIPORTAL大正新築工事2025年3月完成予定
青梅駅前地区市街地再開発組合青梅駅前地区第一種市街地再開発事業に係る建設工事2026年3月完成予定

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
① 財政状態の分析
当事業年度の資産合計は639億2千万円、負債合計は338億4千万円、純資産合計は300億8千万円となり、前事業年度と比べて総資産は82億6百万円増加しております。
a.流動資産
現金預金が13億7千万円、受取手形が24億6千1百万円、電子記録債権が14億6千5百万円、完成工事未収入金等が16億1千1百万円、販売用不動産が32億3千9百万円、仕掛販売用不動産が21億3千万円増加したことなどにより、流動資産は前事業年度と比べて136億5千万円増加しております。
b.固定資産
建物が11億3千8百万円、土地が45億6百万円減少したことなどにより、固定資産は前事業年度と比べて54億4千4百万円減少しております。
c.流動負債
工事未払金が44億6千7百万円、短期借入金が20億4千1百万円増加したことなどにより、流動負債は前事業年度と比べて78億9千万円増加しております。
d.固定負債
長期借入金が21億8千1百万円減少したことなどにより、固定負債は前事業年度と比べて22億3千3百万円減少しております。
e.純資産
利益剰余金が前事業年度に係る剰余金の配当及び中間配当により7億6千2百万円減少しましたが、当事業年度において当期純利益を29億3千8百万円獲得したことなどにより、21億7千6百万円増加しました。
その結果、純資産は前事業年度と比べて25億4千9百万円増加しております。
② 経営成績の分析
経営成績につきましては、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ① 財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりであります。
③ キャッシュ・フローの状況の分析
キャッシュ・フローの状況については、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりで、キャッシュ・フロー指標は次のとおりであります。
2022年3月期2023年3月期2024年3月期
自己資本比率(%)46.549.447.0
時価ベースの自己資本比率(%)23.423.228.6
キャッシュ・フロー対有利子負債
比率(年)
7.84.53.0
インタレスト・カバレッジ・レシオ(倍)9.716.920.9

(注)自己資本比率:自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:キャッシュ・フロー/利払い

1.いずれの指標も財務数値により算出しております。
2.株式時価総額は、期末株価終値×期末発行済株式総数(自己株式控除後)により算出しております。
3.キャッシュ・フローは、営業活動によるキャッシュ・フローを使用しております。
4.有利子負債は、貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っているすべての負債を対象としております。
④ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。
財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは以下のとおりであります。
a.繰延税金資産の回収可能性
繰延税金資産については、将来の利益計画に基づいた課税所得が十分に確保できることや、回収可能性があると判断した将来減算一時差異について繰延税金資産を計上しております。当社では、取締役会等において決議された翌事業年度の事業計画に基づき回収可能性を検討しておりますが、繰延税金資産の回収可能性は将来の課税所得の見積りに依存するため、前提とした条件や仮定に変更が生じ、繰延税金資産の全部又は一部に回収可能性がないと判断した場合には、繰延税金資産の計上額が変動する可能性があります。
b.減損会計による将来キャッシュ・フロー
「固定資産の減損に係る会計基準」において対象とされる資産又は資産グループについて、主に当該資産又は資産グループから得られる割引前将来キャッシュ・フローの総額が帳簿価額を下回る場合には、帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失として計上しております。当社では、減損の兆候の把握、減損損失の認識及び測定にあたっては慎重に検討しておりますが、市場環境の悪化等により収益性が低下した場合には、割引前将来キャッシュ・フローの総額が減少することで減損損失が計上される可能性があります。
c.販売用不動産及び仕掛販売用不動産の評価
当社が保有している販売用不動産及び仕掛販売用不動産については、「棚卸資産の評価に関する会計基準」を適用しており、期末に帳簿価額と正味売却価額を比較し、正味売却価額が帳簿価額を下回っている場合には、販売用不動産及び仕掛販売用不動産に係る評価損として計上しております。当社では、経済情勢や不動産市況の悪化等により、収益性が低下した場合には、正味売却価額が下落することで、販売用不動産及び仕掛販売用不動産に係る評価損が計上される可能性があります。
d.工事原価総額の見積り
工事原価総額の見積りについては、当初は工事契約に関する実行予算によって算出しております。当社では、実行予算作成時には、将来の気象条件や作成時点で入手可能な情報に基づき、施工条件や建設資材価格等について仮定を設定し、作業効率等を勘案して工種ごとに詳細に積み上げることによって工事原価総額を見積り、工事着工後完成に至るまでは、作業所において実際の発生原価と対比して適時・適切に工事原価総額の検討・見直しを行っております。このように気象条件、施工条件、建設資材価格、作業効率等さまざまな仮定要素があり、適時・適切に見積りを行っておりますが、将来の損益は見積金額と異なる可能性があります。
e.工事損失引当金の計上
工事契約について、工事原価総額が工事収益総額を超過する可能性が高く、かつ、その金額を合理的に見積ることができる場合には、その超過すると見込まれる額のうち、当該工事契約に関して既に計上された損益の額を控除した残額を、超過が見込まれた期の損失として処理し、工事損失引当金を計上しております。当社では、工事原価総額を合理的な方法により算定しておりますが、見積り特有の不確実性が存在するため、将来において認識される経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。

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