有価証券報告書-第89期(2025/04/01-2026/03/31)
わが国経済は、企業収益や雇用・所得環境の改善、過去最高水準となったインバウンド需要などを背景に、緩やかな回復基調が継続しました。一方で、エネルギー・原材料価格の高止まりや円安基調に伴う物価上昇が続く中、実質賃金の伸びは限定的であり、個人消費には一部慎重な動きも見られました。また、米国とイランを巡る緊張の高まりによる原油価格の上昇は、中東地域における地政学リスクを顕在化させ、景気の先行きを一層不透明なものとしております。
建設業界におきましては、公共投資は老朽化した施設やインフラの更新需要などを背景に堅調に推移し、民間投資につきましても企業の設備投資意欲に支えられ、全体として底堅い需要環境が継続し、業界の収益環境はより一層の改善が見られました。一方で、働き方改革への対応や少子高齢化の進行に伴う労働力不足は一段と深刻化しており、施工管理体制の維持・確保が重要な課題となっております。また、建設資材価格や労務費の高止まりなど、今後も市場動向を注視していく必要があります。
さて、当事業年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。また、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において、当社が判断したものであります。
(1) 経営成績
① 事業全体の状況
受注高につきましては、439億86百万円、前年同期と比べ66億94百万円(13.2%)の減少となりました。発注者別の内訳は、官庁工事5.1%、民間工事94.9%となっております。
売上高につきましては、完成工事高は350億60百万円、前年同期と比べ84億10百万円(19.3%)の減少、不動産事業等売上高は6億16百万円、前年同期と比べ29百万円(4.5%)の減少となり、合計で356億76百万円、前年同期と比べ84億39百万円(19.1%)の減少となりました。完成工事高の発注者別内訳は、官庁工事4.0%、民間工事96.0%であります。この結果、次期への繰越工事高は535億9百万円、前事業年度末と比べて89億26百万円(20.0%)の増加となりました。
また、利益面につきましては、売上総利益は45億66百万円(売上総利益率12.8%)、前年同期と比べ82百万円(1.8%)の減少となりました。販売費及び一般管理費につきましては23億44百万円、前年同期と比べ40百万円(1.8%)の増加となりました。この結果、営業利益は22億21百万円(売上高営業利益率6.2%)、前年同期と比べ1億23百万円(5.3%)の減少、経常利益は23億66百万円(売上高経常利益率6.6%)、前年同期と比べ90百万円(3.7%)の減少、当期純利益は16億96百万円(売上高当期純利益率4.8%)、前年同期と比べ1億68百万円(9.0%)の減少となりました。
② セグメントごとの状況
a) 建設事業
当セグメントにおきましては、売上高は350億60百万円、前年同期と比べ84億10百万円(19.3%)の減少となりました。この主な要因は、当事業年度において完成工事高が減少したことによるものです。営業利益は19億83百万円、前年同期と比べ1億円(4.8%)の減少となりました。この主な要因は、完成工事高の減少に伴い利益が減少したことによるものです。
b) 不動産事業
当セグメントにおきましては、売上高は6億16百万円、前年同期と比べ29百万円(4.5%)の減少、営業利益は2億37百万円、前年同期と比べ23百万円(8.9%)の減少となりました。この主な要因は、販売用不動産の売却が減少したことによるものです。
③ 生産、受注及び販売の実績
a) 受注高
(単位:百万円)
(注) 建設事業以外は受注生産を行っておりません。
b) 売上高
(単位:百万円)
(注) 1 建設事業以外は受注生産を行っておりません。
2 生産実績を定義することが困難なため「生産の実績」は記載しておりません。
c) 次期繰越高
(単位:百万円)
(2) 財政状態
① 事業全体の状況
a) 流動資産
当事業年度末における流動資産残高は331億36百万円であり、前事業年度末と比べ45億37百万円(15.9%)の増加となりました。この主な要因は、現金及び預金が60億37百万円増加したことによるものです。
b) 固定資産
当事業年度末における固定資産残高は116億51百万円であり、前事業年度末と比べ16億13百万円(16.1%)の増加となりました。この主な要因は、投資有価証券が14億96百万円増加したことによるものです。
c) 流動負債
当事業年度末における流動負債残高は171億58百万円であり、前事業年度末と比べ41億49百万円(31.9%)の増加となりました。この主な要因は、未成工事受入金が47億84百万円増加したことによるものです。
d) 固定負債
当事業年度末における固定負債残高は15億27百万円であり、前事業年度末と比べ15百万円(1.0%)の減少となりました。この主な要因は、退職給付引当金が32百万円減少したことによるものです。
e) 純資産
当事業年度末における純資産残高は261億1百万円であり、前事業年度末と比べ20億17百万円(8.4%)の増加となりました。
② セグメントごとの状況
a) 建設事業
当セグメントにおきましては、当事業年度末の資産は399億86百万円であり、前事業年度末と比べ61億1百万円(18.0%)の増加となりました。
b) 不動産事業
当セグメントにおきましては、当事業年度末の資産は48億1百万円であり、前事業年度末と比べ49百万円(1.0%)の増加となりました。
(3) キャッシュ・フロー
当事業年度における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)の主な増減状況は、営業活動によるキャッシュ・フローが75億41百万円の増加(前年同期は30億56百万円の増加)、投資活動によるキャッシュ・フローが10億13百万円の減少(前年同期は9億13百万円の減少)、財務活動におけるキャッシュ・フローが2億10百万円の減少(前年同期は1億76百万円の減少)となりました。
この結果、当事業年度末における資金の残高は243億16百万円であり、前事業年度末に比べ63億17百万円(35.1%)の増加となりました。
① 営業活動によるキャッシュ・フロー
当事業年度における営業活動により75億41百万円の資金が増加(前年同期は30億56百万円の増加)となりました。この主な要因は、税引前当期純利益23億66百万円、未成工事受入金の増加47億84百万円などによるものです。
② 投資活動によるキャッシュ・フロー
当事業年度における投資活動により10億13百万円の資金が減少(前年同期は9億13百万円の減少)となりました。この主な要因は、有形固定資産の取得による支出3億22百万円、投資有価証券の取得による支出8億17百万円などによるものです。
③ 財務活動によるキャッシュ・フロー
当事業年度における財務活動により2億10百万円の資金が減少(前年同期は1億76百万円の減少)となりました。この主な要因は、配当金の支払2億9百万円などによるものです。
④ 資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社の資金需要は、主に建設工事にかかる材料費、労務費、外注費、経費と、販売費及び一般管理費等の営業費用に係る支出であり、この他、収益不動産の取得、人材教育、DX推進等での将来に対する投資であります。当社は、業績に応じた株主への利益還元を図りながらも、長期にわたる経営基盤の安定のため内部留保の充実に努めることを基本方針としており、これらの資金需要に備えております。また、突発的な資金需要に対しては、コミットメントライン契約の締結により、常に手許流動性を売上高の2ヶ月相当以上に維持することで、流動性リスクに備えております。
(4) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づいて作成しております。この財務諸表の作成にあたり、見積りが必要となる事項につきましては、合理的な基準に基づき、会計上の見積りを行っております。これらの見積りについては、継続して評価し、必要に応じて見直しを行っておりますが、見積りには不確実性が伴うため、実際の結果はこれらと異なる場合があります。
財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況1 財務諸表等(1) 財務諸表注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載しております。
建設業界におきましては、公共投資は老朽化した施設やインフラの更新需要などを背景に堅調に推移し、民間投資につきましても企業の設備投資意欲に支えられ、全体として底堅い需要環境が継続し、業界の収益環境はより一層の改善が見られました。一方で、働き方改革への対応や少子高齢化の進行に伴う労働力不足は一段と深刻化しており、施工管理体制の維持・確保が重要な課題となっております。また、建設資材価格や労務費の高止まりなど、今後も市場動向を注視していく必要があります。
さて、当事業年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。また、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において、当社が判断したものであります。
(1) 経営成績
① 事業全体の状況
受注高につきましては、439億86百万円、前年同期と比べ66億94百万円(13.2%)の減少となりました。発注者別の内訳は、官庁工事5.1%、民間工事94.9%となっております。
売上高につきましては、完成工事高は350億60百万円、前年同期と比べ84億10百万円(19.3%)の減少、不動産事業等売上高は6億16百万円、前年同期と比べ29百万円(4.5%)の減少となり、合計で356億76百万円、前年同期と比べ84億39百万円(19.1%)の減少となりました。完成工事高の発注者別内訳は、官庁工事4.0%、民間工事96.0%であります。この結果、次期への繰越工事高は535億9百万円、前事業年度末と比べて89億26百万円(20.0%)の増加となりました。
また、利益面につきましては、売上総利益は45億66百万円(売上総利益率12.8%)、前年同期と比べ82百万円(1.8%)の減少となりました。販売費及び一般管理費につきましては23億44百万円、前年同期と比べ40百万円(1.8%)の増加となりました。この結果、営業利益は22億21百万円(売上高営業利益率6.2%)、前年同期と比べ1億23百万円(5.3%)の減少、経常利益は23億66百万円(売上高経常利益率6.6%)、前年同期と比べ90百万円(3.7%)の減少、当期純利益は16億96百万円(売上高当期純利益率4.8%)、前年同期と比べ1億68百万円(9.0%)の減少となりました。
② セグメントごとの状況
a) 建設事業
当セグメントにおきましては、売上高は350億60百万円、前年同期と比べ84億10百万円(19.3%)の減少となりました。この主な要因は、当事業年度において完成工事高が減少したことによるものです。営業利益は19億83百万円、前年同期と比べ1億円(4.8%)の減少となりました。この主な要因は、完成工事高の減少に伴い利益が減少したことによるものです。
b) 不動産事業
当セグメントにおきましては、売上高は6億16百万円、前年同期と比べ29百万円(4.5%)の減少、営業利益は2億37百万円、前年同期と比べ23百万円(8.9%)の減少となりました。この主な要因は、販売用不動産の売却が減少したことによるものです。
③ 生産、受注及び販売の実績
a) 受注高
(単位:百万円)
| セグメントの名称 | 前事業年度 (自 2024年4月1日 至 2025年3月31日) | 当事業年度 (自 2025年4月1日 至 2026年3月31日) | 増減 | 増減率 |
| 建設事業 | 50,681 | 43,986 | △6,694 | △13.2% |
| 合計 | 50,681 | 43,986 | △6,694 | △13.2% |
(注) 建設事業以外は受注生産を行っておりません。
b) 売上高
(単位:百万円)
| セグメントの名称 | 前事業年度 (自 2024年4月1日 至 2025年3月31日) | 当事業年度 (自 2025年4月1日 至 2026年3月31日) | 増減 | 増減率 | ||
| 建設事業 | 43,471 | ( 98.5%) | 35,060 | ( 98.3%) | △8,410 | △19.3% |
| 不動産事業 | 645 | ( 1.5%) | 616 | ( 1.7%) | △29 | △4.5% |
| 合計 | 44,116 | (100.0%) | 35,676 | (100.0%) | △8,439 | △19.1% |
(注) 1 建設事業以外は受注生産を行っておりません。
2 生産実績を定義することが困難なため「生産の実績」は記載しておりません。
c) 次期繰越高
(単位:百万円)
| セグメントの名称 | 前事業年度 (自 2024年4月1日 至 2025年3月31日) | 当事業年度 (自 2025年4月1日 至 2026年3月31日) | 増減 | 増減率 |
| 建設事業 | 44,582 | 53,509 | 8,926 | 20.0% |
| 合計 | 44,582 | 53,509 | 8,926 | 20.0% |
(2) 財政状態
① 事業全体の状況
a) 流動資産
当事業年度末における流動資産残高は331億36百万円であり、前事業年度末と比べ45億37百万円(15.9%)の増加となりました。この主な要因は、現金及び預金が60億37百万円増加したことによるものです。
b) 固定資産
当事業年度末における固定資産残高は116億51百万円であり、前事業年度末と比べ16億13百万円(16.1%)の増加となりました。この主な要因は、投資有価証券が14億96百万円増加したことによるものです。
c) 流動負債
当事業年度末における流動負債残高は171億58百万円であり、前事業年度末と比べ41億49百万円(31.9%)の増加となりました。この主な要因は、未成工事受入金が47億84百万円増加したことによるものです。
d) 固定負債
当事業年度末における固定負債残高は15億27百万円であり、前事業年度末と比べ15百万円(1.0%)の減少となりました。この主な要因は、退職給付引当金が32百万円減少したことによるものです。
e) 純資産
当事業年度末における純資産残高は261億1百万円であり、前事業年度末と比べ20億17百万円(8.4%)の増加となりました。
② セグメントごとの状況
a) 建設事業
当セグメントにおきましては、当事業年度末の資産は399億86百万円であり、前事業年度末と比べ61億1百万円(18.0%)の増加となりました。
b) 不動産事業
当セグメントにおきましては、当事業年度末の資産は48億1百万円であり、前事業年度末と比べ49百万円(1.0%)の増加となりました。
(3) キャッシュ・フロー
当事業年度における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)の主な増減状況は、営業活動によるキャッシュ・フローが75億41百万円の増加(前年同期は30億56百万円の増加)、投資活動によるキャッシュ・フローが10億13百万円の減少(前年同期は9億13百万円の減少)、財務活動におけるキャッシュ・フローが2億10百万円の減少(前年同期は1億76百万円の減少)となりました。
この結果、当事業年度末における資金の残高は243億16百万円であり、前事業年度末に比べ63億17百万円(35.1%)の増加となりました。
① 営業活動によるキャッシュ・フロー
当事業年度における営業活動により75億41百万円の資金が増加(前年同期は30億56百万円の増加)となりました。この主な要因は、税引前当期純利益23億66百万円、未成工事受入金の増加47億84百万円などによるものです。
② 投資活動によるキャッシュ・フロー
当事業年度における投資活動により10億13百万円の資金が減少(前年同期は9億13百万円の減少)となりました。この主な要因は、有形固定資産の取得による支出3億22百万円、投資有価証券の取得による支出8億17百万円などによるものです。
③ 財務活動によるキャッシュ・フロー
当事業年度における財務活動により2億10百万円の資金が減少(前年同期は1億76百万円の減少)となりました。この主な要因は、配当金の支払2億9百万円などによるものです。
④ 資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社の資金需要は、主に建設工事にかかる材料費、労務費、外注費、経費と、販売費及び一般管理費等の営業費用に係る支出であり、この他、収益不動産の取得、人材教育、DX推進等での将来に対する投資であります。当社は、業績に応じた株主への利益還元を図りながらも、長期にわたる経営基盤の安定のため内部留保の充実に努めることを基本方針としており、これらの資金需要に備えております。また、突発的な資金需要に対しては、コミットメントライン契約の締結により、常に手許流動性を売上高の2ヶ月相当以上に維持することで、流動性リスクに備えております。
(4) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づいて作成しております。この財務諸表の作成にあたり、見積りが必要となる事項につきましては、合理的な基準に基づき、会計上の見積りを行っております。これらの見積りについては、継続して評価し、必要に応じて見直しを行っておりますが、見積りには不確実性が伴うため、実際の結果はこれらと異なる場合があります。
財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況1 財務諸表等(1) 財務諸表注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載しております。